仮面ライダーSPIRITS feat.ZERO ONE 作:けーやん
ZX&ゼロワンvsジゴクロイドです。
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崩壊した高速道路の上空ではヘリコプターに乗っているアンリとカメラを持った仲間がバイクに乗ってジゴクロイドたちを追い掛けるZXの姿を捉えていた。
「今のご覧になりましたか?」
『見ましたよ……変身を……ね』
アンリの言葉に、通信機の向こうにいる男が応える。
『確かに彼の姿は我々の知っている戦士たちの様にも見えます……。しかし……問題はそこではない。彼は人間の友人か天敵か、そこが知りたい。それに、
男はモニターに映し出されるZXとその後ろを追いかける来太の姿を見据えながら言った。
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ZXに変身した村雨さんとその先に居るジゴクロイドたちを追い掛けていると、村雨さんが急ブレーキを掛けたので俺もその後ろを追い掛ける滝和也も急停止する。
「!!……な……なんだぁ……こ……コイツは……一体……」
俺たちの目の前に広がるのは、崩壊した高速道路の下の巨大な蟻地獄であった。
そして、崩壊した高速道路の先にはジゴクロイドたちが待ち構えていた。
「け!遅えったらよ……」
ジゴクロイドが此方を見ながらニヤつく。
「アイツら……どうやってこんなもんを……」
滝和也が拳銃を取り出しながらジゴクロイドたちを睨む。
「さてと……」
「!ちょっと待ちなよ。なんでアンタが先なのさ」
「当然だろ。お楽しみはリーダーの特権よ」
「!!………」
「フン……リーダー?誰が?アンタから刻んであげようか?」
向こう側に居るジゴクロイドたちは何や言い争いをしていた。
「チィ……!おい!テメェ何処見て……」
「まさかッ」
ZXはジゴクロイドを見ずに高速道路の下に広がる巨大な蟻地獄の方へ視線を落としていた事に気づき、俺も下を見ると、蟻地獄の中に小さな女の子が1台の車の窓から伸びる手を掴んでいた。
「ママぁ!ママぁ!」
女の子の母親を呼ぶ悲痛な叫びも虚しく、車はどんどん蟻地獄に呑まれていく。
すると、僅かに開いていた窓から熊の縫いぐるみが落ちる。
「うえええん!ええええ〜ん!」
「村雨さん!」
俺の言葉に答えるかの様に、村雨さんは蟻地獄へ飛び降りると母親を引っ張り出し、女の子と共に俺たちの方へ放り投げる。
「母親の方をお願いします!」
「は!?うわっと……あっ危ねえ」
俺が女の子を抱き止め、滝和也は慌てながら母親をキャッチする。
「ゲホ……ゲホゲホ」
「ママあ!ママあ!」
「もう大丈夫だよ。すみません、苦しいのは解りますが、早く此処から離れて下さい」
「ゲホ……はい」
母親は何とか起き上がり女の子を連れてこの場から離れる。
再度蟻地獄を見ると、ZXの体が沈み始める。
「ヒャハハハ……ザマァねぇなあ!!ZX……。けどよ……そこにはもう100匹も200匹も埋まっちまってんだぜ!今更1、2匹掘り出したところで何になるよ!!ああん!!」
「野郎ッ!!」
「ッ!!」
ジゴクロイドの言葉に横に居た滝和也は勿論、俺ですら怒りで顔を顰める。
「ゼクロスパンチ!」
すると、ZXは蟻地獄目掛けてゼクロスパンチを放ち、衝撃を利用して脱出する。
「どいつだ……どいつがやった……」
静かに怒るZXはジゴクロイドたちを睨む。
「チッ」
「ヒャハ……おい、聞いたかよ。どうやらZXは俺をご指名らしいぜ!!」
すると、高笑いするジゴクロイドの体がみるみる変わり、頭部に大きなクワガタの様な顎を生やした怪人になる。
「このジゴクロイドをよおおお!!」
ジゴクロイドはバイクをウィーリーの要領で前輪をZXにぶつけようとするも、ZXは片手で受け止めて回し蹴りを放つ。
しかし、ジゴクロイドの右腕が鋭い鎌の様になり、その刃をZXに振り下ろすが、ZXは上空へ回避し、全身を赤く光らせ必殺技【ZXキック】の構えを取る。
「赤く……光った」
滝和也もZXの体が赤く光らった事に驚く。
ジゴクロイドは【ZXキック】に備えて左腕も鎌に変える。
「ゼクロス……キック」
光を集中させた右脚による飛び蹴りを放とうとした、次の瞬間。
「光が消えただと!?」
光を失った飛び蹴りは、ジゴクロイドの両腕の鎌に受け止められる。
「はあ?」
「……オイ、何だよそのざまはよおおお!!」
カマキロイドは唖然とし、受け止めていたジゴクロイドは怒りと共にZXを叩き付ける。
(やっぱりそうだ。機能低下で本来の力が発揮されてない!)
「違う……新宿の時と違うぜ……。まさか……アイツ、光を放ってる時にしかあの力は使えねえのか!?」
俺はZXの様子を分析していると、滝和也も同様な言葉を言う。
「グ……ウ」
「ケ……たった一瞬かよ。ガッカリさせやがるぜ。神の力ってヤツも衰えたもんだな。バダンを裏切ったザマがそれかよ」
苦しむZXにジゴクロイドは呆れながら近づく。
「あーあ、しらけちまったぜ。お前ら代わるか?」
「嫌よ、つまんない」
「ちぇ、さっさとバラすか……」
興味が薄れたカマキロイドに、ジゴクロイドは悪態を付けながら両腕を振動させ、ZXの首を挟もうとする。
「させるか!」
『ゼロワンドライバー』
『ジャンプ!』
『オーソライズ』
「ッ!おいテメェ、それ」
突然の事に驚く滝和也を他所に俺はベルトの【オーソライザー】にプログライズキーを
上空からバッタ型【ライダモデル】が着地し、ベルトの待機音に合わせて周囲を飛び跳ねる。
「変身ッ!」
『プログライズ!』
『ライジングホッパー!』
『"A jump to the sky turns to a rider kick." 』
「ハアッ!」
「チィ!」
ゼロワンに変身した俺はジゴクロイドに向かって飛び蹴りを放ち、ジゴクロイドは咄嗟にガードしてZXから離れる。
「へぇ……テメェがZXと連んでるって言う仮面ライダーか?」
「そうだ。仮面ライダーゼロワン!それが俺の名だ!」
「仮面ライダー……ゼロワンだと?」
変身した俺に、滝和也とジゴクロイドが驚く。
「ヒャハハハ……どうやらもう少し
ジゴクロイドは嗤いながら両手の鎌を擦り合わせる。
「村雨さん、立てますか?」
「グッ……ああ」
ZXは何とか起き上がり、俺の隣に立つ。
「村雨さん、一瞬でも光は出たんです。
「何?」
「俺が奴の隙を作りますから、タイミングは村雨さんに任せます」
俺は村雨さんにそう言い、ジゴクロイドに接近する。
「そっちから来てくれるとはなあ!」
ジゴクロイドは両腕の鎌を振り回して攻撃する。
「フッ、ハッ!」
俺はその攻撃を躱しながらキックを数発放つ。
「チィィィィ!ちょこまか動いてんじゃねぇ!」
苛つくジゴクロイドは更に両腕を速く振り回す。
それを俺は何とか躱し続け、隙を窺う。
そして、ジゴクロイドの両腕が上に上げた瞬間を捉える。
「此処だ、ハアッ!」
『ブレードライズ!』
「ナニイィ!?」
携行武器【アタッシュウェポン】の1つである【アタッシュカリバー】を生成し、ジゴクロイドの胴体を斬り上げる。
「クソッ!だが、それがどうしたあぁぁ!そんな刃じゃあ、俺の装甲は斬れやしねぇよ!」
上空へ放り出されるも、胴体に僅かな切り傷を残すが未だ健在であるジゴクロイドは馬鹿にする様に嗤う。
「その体、粉々にしてやるよオオオオ!!」
「俺ばかり見ていて良いのか?そこ、
「何ィ?」
警告する俺にジゴクロイドは言っている事が理解出来ない様だった。
その時、ジゴクロイドの背後に周ったZXがヤツの角を掴む。
「一瞬で……十分だ」
「ZX!?」
ZXはジゴクロイドの角と背中を掴み上げ、一気に振り回し独楽のように回転させる。
「アレは!?ライダーきりもみシュート!?」
ZXが仮面ライダー1号の必殺技の1つ【ライダーきりもみシュート】を放った事に、1号をよく知る滝和也は驚愕する。
高速回転で振り回す事でZXを中心に竜巻が発生し、ジゴクロイドは天高く放り出される。
「チィィィィ!ヤツは何処だ!」
ジゴクロイドはZXを探すも見つからない。
すると、ZXジゴクロイドの背中に立つ。
「何ィ!」
「そうか……その位置から一瞬でも光れば……」
滝和也はZXがやろうとする事に気付く。
「この裏切り者がああああ!」
叫ぶジゴクロイドの上で、ZXは再び構える。
「この力…‥何処まで衰えようとも討ち続けてやる……」
「ゼクロスキック!」
「クッソオオオオオオオオオ!!」
【ZXキック】は今度こそ決まり、衝撃波と共にジゴクロイドは地面へ落下し、爆発する。
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「え?本部には帰らない?」
「ああ」
警察によって市民たちが避難している中で、滝はアンリと会話する。
「確かにあのZXってヤツはバタンの1人だった」
「
滝の言葉にアンリは首を傾げる。
「俺もまだ分からねぇのさ。けどよ、俺にはアイツが踠いている様にも見えた。何かに踠きながら……戦っている様にな……」
「それに……そんなアイツの傍に居るゼロワンって仮面ライダーってのも気になる」
「ゼロワン?仮面ライダーですって……!」
"ゼロワン"と"仮面ライダー"と言う単語にアンリは驚く。
「俺はそいつらを見極めたい」
そう言った滝の表情は、笑っている様にも見えた。
滝とアンリが話しているのを他所に、来太と村雨は近くに落ちていた熊の縫いぐるみを人混みに紛れながら先程の女の子に渡す。
突然自分の縫いぐるみが戻って来た事に、女の子は驚きながらも喜んでいた。
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ゼロワンとZXがジゴクロイドと戦闘していた場所には、カマキロイドとカニロイドが瓦礫の上に座り、斃されたジゴクロイドを見る。
すると、ジゴクロイドの亡骸がヒビ割れ、
「フン、いいザマね」
「………」
その光景をカマキロイドは嗤い、カニロイドは無言を貫く。
「ククク……良いねえ。まだまだ
復活したジゴクロイドは不気味に嗤う。
ジゴクロイドを倒した来太と村雨。
しかし、カマキロイドとカニロイドの追撃が再び彼らに襲い掛かる。
村雨はZXに変身する事が出来なくなったその時、滝和也の言葉によって闘う為の「スイッチ」を押す。
次回、『闘う為に彼はヘンシンする』
ご期待下さい。