仮面ライダーSPIRITS feat.ZERO ONE   作:けーやん

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第13話を投稿します。

ZX&ゼロワン&滝和也vsカマキロイド&カニロイド 後編です。


第13話『燃えるコブシが敵を穿つ』

お互いに変身をした俺と村雨さんは、並び立ってカマキロイドとカニロイドに相対する。

 

「フフ……そう。その姿……」

 

「……」

 

カマキロイドは俺たちを見てクツクツ嗤い、カニロイドは何か呟く。

 

「へっ……やりゃー出来るじゃねぇかよ、お前ら。()()()()ばりの変身だったぜ」

 

すると、滝和也が俺と村雨さんを見てニヤリと笑う。

 

「……()()()()?」

 

(多分、()()()()()の事を言っているんだろうけど、俺からすればまだまだなんだよな……)

 

俺と村雨さんが各々リアクションを取っていると、逃げていた筈の人たちが再び騒ぎ出す。

 

 

「オイオイオイ、バダンだぞぉーーー!!」

 

 

「またあの赤い奴よ!!」

 

 

「黄色い奴も居るぞ!!」

 

 

「またアイツら同士で争ってんのか!」

 

 

「新宿の時みたいに!?ジョーダンじゃないわ!!」

 

 

村雨さんだけでなく、俺もバダンと認識されている様だ。

 

「クッ……ウルセェ!!勝手な事ばっか言ってねぇでさっさと逃げろってぇ!!

 

滝和也が市民に向かって怒鳴り叫ぶ。

 

すると、上空から1台のヘリコプターが降下し、扉が開くと金髪の女性が拡声器を持って現れる。

 

 

『聞け!!バダンは市民への被害は何とも思っていない!!直ちに建物の中へ避難しなさい!!』

 

 

女性はそのまま市民の人たちに避難誘導をする。

 

「ナイスフォローだ、アンリ!!行くぞお前ら!!」

 

滝和也はそう言うと、自身のバイクからヘルメットとショットガンを取り出し、武装する。

 

カマキロイドが跳躍したとほぼ同時に村雨さんも跳躍し、滝和也がショットガンを発砲すると、カニロイドは此方に背を向けて散弾を防がれる。

 

「チィッ!効かねぇか!」

 

「俺が行きます、援護お願いします!」

 

「応よ!」

 

俺は跳躍している間に滝和也が再びカニロイドに向けて発砲。

 

「ハアッ!」

 

その隙に俺はカニロイドに飛び蹴りを放とうとした次の瞬間、カニロイドの右腕が巨大な蟹の親爪に変化する。

 

そして親爪となった右腕で攻撃を受け止められる。

 

「ッ!硬いな」

 

キック力49.0tの【ライジングホッパー】の飛び蹴りを難なく受け止められると、今度はカニロイドが左腕を変化させ俺目掛けて振り下ろす。

 

「とっ」

 

空中バク転で回避し、滝和也の隣に着地する。

 

「大丈夫か!」

 

「何とか。しかし、あの装甲硬いですね」

 

「ああ。こっちの銃弾も効いてねぇみてーだ」

 

すると、俺たちの背後にカマキロイドと鍔迫り合いをしていた村雨さんが着地する。

 

そして、村雨さんは少しフラつく。

 

「フ……ウフフフフ……ジゴクとの戦闘の時からガタが来てるみたいだねぇ。アンタは今傷も痛みも癒えにくい体になっている。弱々しい人間みたいになね……だからさ、私がさっさと首を切り落として楽にしてあげるよ」

 

カマキロイドが村雨さんに挑発すると、滝和也が口を開く。

 

 

「治癒能力が落ちてる……だと。甘えてんじゃねぇ」

 

 

「!」

 

「え?」

 

俺と村雨さんは思わず滝和也の方へ視線を移す。

 

「俺の知ってる奴らはボロボロになっても勝ち続けてみせたぜ……テメェはまだ力の使い方が解ってねぇだけだ」

 

 

「何処までだって強くなれる。テメェが"仮面ライダー"であればな」

 

 

「カメンライダー。俺が……」

 

滝和也……いや……滝さんの言葉に、村雨さんは唖然とする。

 

「それと、テメェにも言ってるからな。ゼロワン」

 

滝さんは俺の方を見ながら言う。

 

「ッ!……はいっ」

 

俺は頷き、構える。

 

するとカニロイドが突然反対側に回り込み、そのまま逃走する。

 

「待てコラァ!」

 

滝さんがショットガンを発砲するも、異様な硬度を誇る背中で防がれる。

 

「追いましょう!」

 

「ああ!」

 

俺と滝さんはそれぞれバイクに乗り、逃走するカニロイドを追尾する。

 

「この……クソジジィ……なんて速さだ!妖怪かっつうの!」

 

バイクで追尾しながらショットガンを発砲するも、先程同様に背中で弾かる。

 

 

『そこの2人!!離れて!!』

 

 

「アンリ!」

 

すると、頭上のヘリコプターの扉に立つアンリさんがロケットランチャーをカニロイドに標準を合わせ、発射する。

 

「マジか!?」

 

「うわ!?バカバカ待て!!」

 

俺と滝さんは急いで回避すると、ロケットランチャーは逃走するカニロイドに直撃し、爆発する。

 

目の前で黒煙が立ち昇っていると、煙の中から怪人態となったカニロイドが姿を現す。

 

「そいつが正体か……背中が硬え訳だぜ」

 

「まんまカニですしね」

 

「ああ。一先ず背中の甲羅をどうにかしねぇと……いつまで経っても攻撃が通用しねぇな」

 

バイクから降りた俺と滝さんは、怪人態となったカニロイドを見ながら作戦を考える。

 

すると、カニロイドの口から大量の泡が吐き出される。

 

「クッ!」

 

「うお……!?」

 

俺と滝さんは慌てて回避すると、先程立っていた場所のアスファルトが音を立てながら溶けていた。

 

「シュ……シュシュシュシュシュシュ……」

 

カニロイドはまるで笑っているかの様に奇声を放ちながら首を傾ける。

 

「チィ……妙な笑いしやがって……」

 

(けど、背中の甲羅に溶ける泡……厄介だな。しかも甲羅に関しては並大抵の攻撃では通じない。どうするか……ん?待てよ)

 

対策を考えていると、()()()()()()()()()

 

「(生前読んでいた()()()()で確か……同じカニ怪人と闘うシーンがあった……あの時のカニ怪人を倒した方法は……)アレで行ってみるか」

 

「何か思いついたのか?」

 

ある戦法を思いついた俺に、滝さんが訊く。

 

「1つ、試したい事があります。上手くいけばあの甲羅を壊す事が出来ると思います」

 

「マジか!どうすんだ?」

 

「今の俺じゃあの甲羅を突破するのは難しいかもしれません……なので、姿()()()()()()!」

 

そうして俺は【フレイミングタイガープログライズキー】を取り出し、起動する。

 

 

『ファイア!』

 

 

『オーソライズ』

 

 

ベルトの【オーソライザー】によりプログライズキーをオーソライズ(認証)させ、すると上空からトラ型【ライダモデル】が着地し、ベルトの待機音に合わせて周囲を駆け回る。

 

「ハア!?と、トラ!?」

 

突然現れたトラ型【ライダモデル】に、滝さんは驚く。

 

 

ベルトから【ライジングホッパープログライズキー】を抜き取り、代わりに【フレイミングタイガープログライズキー】をセットする。

 

 

『プログライズ!』

 

 

『Gigant flare! フレイミングタイガー!』

 

 

『"Explosive power of 100 bombs." 』

 

 

プログライズキーを展開させベルトに差し込むことで、キーが宿す【ライダモデル】とゼロワンシステムが反応する。

 

 

【ライジングホッパー】の装甲がスライドする様に展開し、新たにトラ型【ライダモデル】で形成された赤い装甲が装着される。

 

【フレミングタイガープログライズキー】でフォームチェンジした姿【仮面ライダーゼロワン フレイミングタイガー】に変身完了する。

 

「す、姿が変わった……?」

 

「俺の力の1つです。状況に応じて姿を変えられるんです」

 

唖然とする滝さんに説明し、再び構える。

 

「行くぞ!」

 

装甲に内蔵された火炎制御装置【トラフエンブ】から放出される炎を全身に纏わせた俺は、カニロイドに向かって疾走する。

 

「シュシュシュシュシュ」

 

カニロイドは再び口から大量の泡を吐き出すも、寸前で跳躍して回避する。

 

「(直撃の瞬間、捻り込む様に……打つ!)ハアッ!」

 

カニロイドの背後を取った俺は、そのまま炎を纏った拳を放つ。

 

【タイガーガントレット】から放出される炎を纏った拳はカニロイドの背中に直撃し、殴られた甲羅に亀裂が走る。

 

「シュシュシュシュシュシュシュ!?」

 

カニロイドはダメージを受けた事と自身の自慢の甲羅に傷を負った事に驚愕の奇声を放つ。

 

「奴の背中に傷が!?」

 

(思った通りだ!【フレイミングタイガー】は炎を纏う事でパンチやキックの破壊力を向上させる事が出来る。【風都探偵】で【仮面ライダーW ヒートジョーカー】が【クラブドーパント戦】で見せた戦法がこんな所で役に立つなんて)

 

生前愛読していた仮面ライダーWの正統続編である漫画【風都探偵】の物語の中で、再生能力を持つカニのドーパント【クラブドーパント】に対し、左翔太郎が対抗策で編み出した戦法を参考にしてみたが、効果的面だった様だ。

 

「どんどん行くぞ!」

 

反撃の隙を与えず、連続で炎のパンチを放ち続ける。

 

カニロイドの背中はパンチの破壊力で亀裂が次々と増える。

 

「シュ…シュシュシュシュシュシュ!!」

 

泡攻撃を放つ事も儘ならなくなり、カニロイドは後方へ逃走しようとする。

 

「逃すか!」

 

跳躍して先回りし、すかさず炎を纏った【タイガーブーツ】で後ろ回し蹴りを放つ。

 

「シュシュシュシュシュシュシュ!!」

 

【タイガーブーツ】に内蔵された【タイガークロー】がカニロイドの胴体を引き裂き、傷口から大量の血が噴き出る。

 

 

「カニロイド!お前を止められるのはただ1人、俺だ!」

 

 

『フレイミングインパクト』

 

 

ベルトに装填された【フレイミングタイガープログライズキー】を押し込み、必殺技を発動させる。

 

 

「ハアアアアアアアア!!」

 

 

作り出した火の輪を潜り抜け、炎のエネルギーを纏って展開したタイガークローでカニロイドを切り裂く。

 

 

 

 

 

 

 

 イ ン パ ク ト

 

 

「シュシュシュシュシュゥゥゥゥゥ!!」

 

 

カニロイドは奇声を放ちながら爆発四散する。

 

「や、やった!!」

 

カニロイドが倒れた事に滝さんは思わずガッツポーズを取りながら叫ぶ。

 

「フゥ……そうだ、村雨さんは」

 

一息ついて、俺はカマキロイドと闘う村雨さんの援護に向かう。

 

 

◾️◾️◾️◾️

 

 

ゼロワンと滝がカニロイドを倒す数分前、ZXはカマキロイドと戦闘を続けていた。

 

 

『早く避難しなさい!!』

 

 

ヘリコプターからアンリが市民たちに避難する様叫ぶ。

 

「避難しろってよ……」

 

「だな……とばっちりはゴメンだ」

 

市民たちは指示に従いその場から離れようとすると、突如足が動かなくなる。

 

「と……」

 

「あれ……」

 

「足が……」

 

「やだ……体が動かないわ」

 

「お、俺もだ……」

 

「ウソォ!」

 

「何でぇ!?」

 

自分たちの体が動けなくなった事に市民たちが騒ぐ。

 

「貴様!」

 

そんな光景を見て、ZXはカマキロイドを睨む。

 

「フ……ウフフフフ」

 

すると、カマキロイドの左手の指から煙の様なものが噴き出していた。

 

そして、カマキロイドは動けなくなった市民たちの方へ跳躍し、ZXもカマキロイドを追い掛ける。

 

 

「キャアアアアアアアアアア!!」

 

 

「こっちに来たああ!!」

 

 

ZXとカマキロイドが着地すると、市民たちが恐怖と驚愕の叫びを上げる。

 

 

「うわああああ!!来るなあああ」

 

 

「殺されるうううう!!」

 

 

市民たちが騒ぐ中、カマキロイドは嗤う。

 

「そう……神経を麻痺させて動けなくしただけ……でもアンタの後しか殺さないよ……そう言う約束だからねぇ……私は義理堅いのさ……フフ」

 

「それに……アンタがジゴクを仕留めた()()……()()を喰らっちゃあ私もヤバそうだからねぇ。でも此処なら?此処で()()を使っちまったらコイツら何人道連れになっちまう?」

 

「ク……貴様……」

 

ZXキックを警戒するカマキロイドは市民を人質にする事でZXキックを封じる作戦に出た事を、ZXは気付き睨み付ける。

 

 

「やめろおおお!!どっか行ったまえええーーー!!」

 

 

「!!」

 

 

「何で私たちがこんな目に遭うのおおお!!」

 

 

「そうだ!!どっか他所の国でやり合えば良いじゃねえかあ!!」

 

 

市民たちはZXとカマキロイドに向けて叫ぶ。

 

 

「フ……フフ……アーーーーッハハハハハハハハ」

 

 

カマキロイドはそんな市民たちを見て笑い叫ぶ。

 

その時、ZXの左太腿のプロテクターが開き、中からナイフ型の武器【電磁ナイフ】が飛び出し、それをZXは掴み、構える。

 

「ハハン。そんな小刀でどう闘おうってのさ!」

 

カマリロイドはZXに向けて右腕の巨大鎌を振り下ろすも、ZXは【電磁ナイフ】で防ぐ。

 

すると今度はカマキロイドは一旦距離を取り、動けなくなった市民たちの間を高速で通り抜ける。

 

ZXも市民たちの間を通り抜け、【電磁ナイフ】をカマキロイドに斬りつけようとするも、カマキロイドは防ぐ。

 

 

「アーーッハハハハハハ!!ホォラこっちだよぉ」

 

 

カマキロイドは挑発しながらZXに攻撃する。

 

 

「ヒ!!」

 

 

「やめてええええ!!」

 

 

「キャアアアアアアアアアア!!」

 

 

悲鳴が飛び交う中、ZXとカマキロイドはお互いの刃による攻撃を続ける。

 

 

「ハハハ、無駄サァ!!」

 

 

カマキロイドが嗤った途端、異変が起こる。

 

カマキロイドの体がピタリと止まったのである。

 

「!何だい?」

 

カマキロイド本人も何が起きたのか解らない様子である。

 

「無駄な事などしていない……一瞬たりともな……」

 

そう言ったZXの右手から()()()()()()()()が伸びていた。

 

そして、カマキロイドは異変に気づく。

 

 

「!!……なん……何だってえええ!!」

 

ZXから伸びるワイヤー【マイクロチェーン】が市民たちの間を通してカマキロイドを縛る結界となっていたのだ。

 

 

「チェーンの……結界いいい!?」

 

 

カマキロイドが驚愕している瞬間、ZXは【電磁ナイフ】を逆手に持ち、カマキロイドの胴体から右肩へ斬り上げる。

 

 

「グ……グウウ」

 

 

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア……!!」

 

 

カマキロイドは傷口から血を噴き出しながら叫ぶ。

 

 

◾️◾️◾️◾️

 

 

ZXとカマキロイドの戦闘をビルの屋上から何者かが眺めていた。

 

「ク……クヒヒヒ。そうそう」

 

不気味な嗤い声を発するのは、高速道路での戦闘から復活したジゴクロイドであった。

 

「その調子だZX……殺せ……殺せ……早えことぶっ殺しちまってよお、さっさと俺と遊ぼうぜ」

 

「クヒヒ」

 

黒だった髪が真っ白となったジゴクロイドはクツクツと嗤う。




カマキロイド、カニロイドを撃破したZXとゼロワン。

しかし、再生したジゴクロイドがカマリロイドと合体した事で更に凶悪となり、あまりの力にZXが倒れてしまう。

窮地に立たされるゼロワンたちの元に、遂に彼らが駆けつける。

次回『彼らこそがレジェンドで仮面ライダー』

ご期待下さい。
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