E-6?俺はブルネイ提督だから本土はきっと横須賀の連中がやってくれるさ…
「戦艦大和。トラック白地に到着しました」
「うむ。本土からご苦労であった」
トラック白地の元帥室に艦娘である戦艦大和とトラック白地の全艦隊の指揮権を持っている坂田 進元帥の二人がいた。
「本土から話は聞いている。今日一日トラック白地の全提督を見て所属艦隊を決めることをも。とりあえず、このトラック白地を自由に歩いていいよ」
「わかりました。それでは」
大和は一度元帥に敬礼をし、部屋から出ようとした時、坂田元帥はあることを思い出した。
「そうだ、大和。実は今日はお前のために全艦隊を出撃しないはずだったか…手違いで1艦隊だけが出撃してしまった」
「や、大和のために艦隊の出撃を?」
「日本の誇りが来るからね。これだけのことはしないと」
坂田元帥は大和のために今日一日だけ全艦隊の出撃を中止していた。しかし、1艦隊だけが連絡ミスにより出撃してしまった。その艦隊こそが武村艦隊である。
「まぁ、夕方には帰還してくるから大丈夫だと思うよ。とりあえず今日一日は自由に行動してくれ」
「わかりました。心遣い感謝します」
そう言い、大和は部屋から出て行くのであった。
そのころ、武村艦隊は航空攻撃でダメージを受けた深海棲艦艦隊に止めを刺すため重巡洋艦愛宕、軽巡洋艦五十鈴、駆逐艦浜風、天津風の4隻で砲雷撃戦を開始。敵艦隊を射程内いれた愛宕は多数の砲弾を敵艦隊に向けて放つ。一方敵艦隊は空母ヲ級を護るように布陣。中破している重巡洋艦リ級を中心に反撃を開始。愛宕の周りに多数の水柱が上がる。
「怯むな!このまま反航戦に持ち込んで魚雷を撃ち込むぞ!」
「いつも通りのやり方ね~」
それに対して武村艦隊は反航戦に持ち込むため、進路を変えず敵艦隊へと突っ込む。
敵艦隊は突っ込んで来る武村艦隊を必死に砲撃を行い撃沈しようとするが、一番の火力元である重巡洋艦リ級は先の航空攻撃により前部主砲1基やられたため、火力が落ちている。そのため、武村艦隊の進撃を抑えることができず、徐々に距離が縮まる。
「相手にとって不足なしです」
「いい風ね。砲雷撃戦始め!」
「砲雷撃戦開始よ!」
さらに、愛宕の続いていた後続艦である軽巡洋艦五十鈴、駆逐艦浜風、天津風も砲撃を開始。
着々と敵艦隊を追い詰めて行き、反航戦入ろうとしていた。
「まもなく反航戦に入ります!」
「敵艦隊との距離は?」
「およそ1万4千!」
「よし進路そのまま!魚雷発射よーい!…うぉ!」
その時だった。1隻の駆逐艦が放った砲弾が愛宕左舷に命中。艦に衝撃が走る。
「被弾!しかし、損傷は軽微!」
「くっ!愛宕大丈夫か?」
「もぉ~提督ったら心配性ね~。大丈夫だから心配ないわ」
「そうか。だがあまり無理するなよ」
「わかっていますよ。提督」
だが、命中したのは駆逐艦の砲撃。重巡洋艦である愛宕に砲撃で致命弾を与えるほどの火力は無い。
「でもやられた分は返すわ~」
愛宕がそう言うと、自分に砲撃を当てた駆逐艦に主砲の照準を合わせ、発射。愛宕が放った砲弾は駆逐艦の近くに落ち水柱が上がる。愛宕はその水柱を元に誤差修正を行い第二射を発射。今度は外れることなく2発の砲弾が命中。艦橋は吹き飛び、真中からへし折れ海へと沈んでいく。
「敵駆逐艦に命中!沈みます!」
「愛宕さんばかりにいい所は取らせません!」
「その通りよ!五十鈴たちの力見せてあげる!」
「あたしだってやれるだから!」
それに続いて五十鈴、浜風、天津風も次々と命中弾を出し敵艦隊に損害を出していく。そして海戦は反航戦に突入。この時点で武村艦隊の大した損害は無し。それに対して、深海棲艦艦隊は駆逐艦1隻撃沈。残った駆逐艦も1隻を除く全艦が中破していた。
「敵艦との距離は!?」
「およそ、4千!」
「これ以上は近づくのは危険か…各艦通達!魚雷一斉射!」
「了解!各艦魚雷発射!」
武村はこれ以上近づくのは危険だと判断し、魚雷発射一斉射の号令を出し、各艦から魚雷が発射される。もちろん使用魚雷は無航跡、高威力で米軍からロングランスと呼ばれた酸素魚雷である。その酸素魚雷は真っ直ぐと敵艦へと向かって行く。
「…!?敵駆逐艦魚雷発射!」
「敵もか…見張員!航跡を見逃すな!」
しかし、唯一無傷であった敵駆逐艦が魚雷を発射した。深海棲艦が使っている魚雷は酸素魚雷ではないため航跡は見えるが、当たればタダではすまない。
「まもなく、本艦隊の魚雷が命中します!」
愛宕乗組員の1人がそう言うと重巡洋艦リ級と駆逐艦2隻の右舷側に大きな水柱が一つずつ上がる。魚雷が命中したのだ。
2隻の駆逐艦は真中からへし折れ一瞬にして沈んだ。重巡洋艦リ級は火災が起き行き足も止まる。そして、被雷した右舷側から沈み始めた。
「敵駆逐艦轟沈!重巡洋艦は撃沈確実!」
「左舷前方に航跡!このままだと速度だと被雷します!」
「愛宕!第三戦速から第一戦速に減速!後続の艦にも急ぎ通達!」
「了解」
愛宕は減速。後続の艦にも減速指示を出し、衝突を避ける。
敵が放った魚雷は愛宕前方を通り過ぎ、回避に成功する。
「魚雷回避!」
「よし!各艦一斉射!残った駆逐艦を沈める!」
武村艦隊は残った駆逐艦を沈めるため、ありったけの砲弾を駆逐艦に放つ。残り2隻の駆逐艦もは反撃をするが、重巡洋艦を含む艦隊に駆逐艦2隻で勝てるはずがなく、1隻の駆逐艦は五十鈴たちの集中攻撃を受け海へと沈む。
「これで終わりね]
愛宕は最後の駆逐艦に一斉射。愛宕が放った砲弾は駆逐艦周辺に6つ水柱を作り、4発駆逐艦に命中。うち1発が魚雷に命中。誘爆を起こし爆沈した。
「敵駆逐艦爆沈!」
「よし。あとは空母だけ…!?」
その時だった。上空にエンジン音が鳴り響く。
敵の増援か?
武村そう思い緊張したが、見張員の報告を聞きホッとした。そのエンジン音は。
「上空に友軍機!飛鷹の第二次攻撃隊です!」
「そうか…終わったな」
その後、第二次攻撃隊の一方的な攻撃により、空母ヲ級は真中へし折れた上に大爆発を起こし海へと沈んだ。
「はぁー」
日が傾き夕暮れ時になったトラック白地で大和はため息うぃ吐いた。坂田元帥の話を終え、部屋から出た大和はトラック白地を回りながら提督たちと会ったが…
『是非我艦隊に来てほしい』
『いやいや。我艦隊こそ大和に相応しい』
『お前の艦隊が大和に相応しくない。我(ry』
『ゼロ11イジェクト!』
『親方!空からパイロットが!て言うかどうやって零戦にイジェクトシート付けた!?』
という具合に大和を艦隊に入れようと必死だった。
「皆さん私が戦艦大和だから入れようとしているですよね…きっと」
戦艦大和。日本が当時の最新技術を集めて建造された日本最強の戦艦である。
主砲は高火力の46cm三連装砲3基9門を搭載。また、重要区間の装甲は自分の主砲を耐えられるように設計されている。
まさに、提督にとっては何としてでも手に入れたい艦である。
しかし、大和自身はそう思っていなかった。
「大和は皆さんが思っている程強くはないのに…妹たちだって護れなかったのに…」
太平洋戦争時、大和の損失を恐れた軍上層部は大和を中々前に出さなかった。また、大和と武蔵が前線に出たレイテ沖艦船では妹である武蔵を護れなかった。大和は未だに大戦中の事を引きずっているのだ。
「いけない。着任したばかりなのにしょんぼりしちゃダメダメ!」
大和がそう思い再びトラック白地を歩き始め、自分が入る艦隊について考え始める。
ここまでいろんな提督たちに会ったが、大和はどうもうまく行かないような気がしていた。かと言って艦隊に入らないわけにもいかない。
「どうしたものでしょうか……?あれは小舟?」
そんなことを考えていた大和の目にある物が目に入る。それは湾内に浮いている1隻の小舟であった。小舟には1人の男性がいった。服装から見て間違いなく提督だろう。
「…声を掛けてみましょうか」
大和は小舟に乗っている提督に興味がわき話し掛けることにした。艦娘は海に浮くことも出来るため、大和は海に降り小舟の元に行くのであった。
海戦を勝利に終えた武村艦隊はその後トラック白地に帰還。上に戦果報告をした後に愛宕たちを入渠させた。
そして、武村は小舟に乗って海の上で一休みしていた。
「海の上は落ち着くな」
武村は一休みする時はこうして小舟に乗り海の上でくつろいでいる。
陸の上よりも海の上の方が落ち着くのだ。
武村自身も何で海の上で落ち着くのはわからない。だが、こうしていると懐かしく思い落ち着くのだ。まるで遠い昔に海の上に住んでいたように。
「あのすいません」
「うぉ!」
突然誰かに声を掛けられ武村は驚き小舟から落ちそうになるが、どうにかバランスを直し、落ちずに済んだ。
そして、武村は声を掛けた人物の方を見ると、1人の女性が海に浮いて立っていた。武村は直ぐに艦娘だとわかった。
「あっ!すみません。脅かす気はなかったですけど…」
「気にするな。驚いた俺が悪い。ところで君は?新しく配備された子か?」
「はい。今日このトラック白地に着任した戦艦大和です」
武村はその名を聞いて、出撃する前に呼んだあの資料のことを思い出す。配備されるのはわかっていたが今日だとは思わなかった。
「君が大和か。でぇ、俺に何か用か?」
「あ、いえ。自分の所属場所を考えていたら、あなたの小舟が目に入ったので何しているのかを聞こうと思って…」
「あぁ、このことか。ここに配備された子皆聞きにくるからな」
武村のこの行動はトラック白地の全員が知っているが、大和のように新しく配備された艦娘や、兵は皆聞きに来る。
「単純に一休みしているだけだ」
「一休みですか?」
「あぁ、陸の上よりも海の方が落ち着くんだ。この海が…所で大和。俺からも一つ聞いてもいいか?」
「なんでしょうか?」
武村はあることを大和にあること聞く。それは先程大和が言ったことである。
「自分の所属場所を決めるってどうゆう意味だ?」
「あれ?聞いていないですか?大和の配属場所は大和が決めることになっていますよ」
それを聞いた武村はこう思った。上層部の連中も思い切ったことをやったな。と
「そうか。まぁ、ここの連中は皆いい人たちだ。ゆっくりと艦隊を決めるといいよ」
「え…?あなたは大和を勧誘しないでしょうか?」
「俺はそんなことはしないよ。君は好きな艦隊を選べばいい。後悔がないように」
「はい!」
「おっと。俺はそろそろ戻るよ。自分に合う艦隊を選べよ、大和」
「はい。ありがとうございます!最後にあなたの名前は?」
「武村 幸祐だ。じゃあな、大和」
武村は大和に自分の名前を言い陸の方へと戻るのであった。
武村と話した大和は直ぐに坂田元帥がいる部屋へと戻り、扉をノックする。
「誰だ?」
「大和です。只今戻りました」
「大和か。入りたまえ」
大和は扉を開け中へと入る。
「で、どうだった。トラック白地をグルッと見て、興味がある提督はいたか?」
「はい。武村 幸祐を知っていますか?」
それを聞いた坂田は思わずニヤッとした。
「ほぉー。彼に目を付けたか」
「はい。彼に付いて何か知っていますか?」
「あぁ。知っているよ。あいつはこのトラック白地の中で一番、艦娘を人として扱っている。武村が行う作戦は全て艦娘の安全を最優先にしている。危険な作戦だと直接俺に言いに来るやつだ」
武村は誰よりも艦娘を人として扱っている。武村が立てる全ての作戦は戦果よりも艦娘の安全を最優先にしている。
それを聞いた大和は思った。この人なら大和として見てくれるかもしれない。っと。
「どうやら、武村艦隊に入りたいらしいな」
「はい」
「わかった。すぐに手続きをする。後はこちらに任せてくれ。今日はゆっくりと休みなさい」
「わかりました」
翌日
朝早いトラック白地総司令部の廊下に武村と秘書官である愛宕が坂田元帥の部屋に向かい歩いていた。
「それにしても提督。元帥に呼ばれたこと何かしましたか?」
「俺がそんなことをするはずがないだろ。何か別の事だ」
武村は朝早くから坂田元帥に元に行けと言う連絡を受け、坂田元帥の部屋に向かっているが、何のために呼ばれたのかは武村にはわからなかった。
そして、二人は坂田元帥の部屋の前に立ち、扉をノックする。
「誰だ?」
「武村幸祐大佐です」
「その秘書艦、重巡洋艦愛宕です」
「来たか。入りたまえ」
二人は扉を開け、部屋へと入る。部屋の中には坂田元帥。そして、昨日武村が会った艦娘大和がいた。
「君は確か…大和でよかったよね」
「はい!昨日はお話ありがとうございます、武村提督」
「…提督?」
大和が自分のことを提督読んだことに気付き、直ぐに坂田元帥の方を見る。
「うむ。君を読んだ理由は一つだ。今日付けで戦艦大和を君の艦隊に配備する。これから大和の事を頼むぞ」
「…わかりました。しかし、一つだけ聞かせてください。これは彼女の意思ですか?」
武村はそう言い、大和の方を見る。
「はい。これは大和自身が決めました。だから、武村提督。これからよろしくお願いします」
「そうか。それならいい。ようこそ我艦隊へ。歓迎するよ大和」