オラリオ・ヴェンデッタ   作:壊れたドール

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ifのif
紐神様には申し訳ないけどじゃが丸くんと孤児院の神様でいてもらう……!
ベルがオラリオに来た理由とか変わってるところがあるからそういうのがダメな人は閲覧注意

色々やることやってたらいつの間にかだいぶ間空いてた上にこんな変な内容ですまない


if-Lepus Lacrima
if-原作開始時点で神としてオラリオに存在していたら


「子供……?」

 

まだ寒さの厳しい時期、自分のホームまでの近道として使っている路地を買い物帰りに歩いていると倒れ込んでいる白髪の子供を発見し、駆け寄って息を確かめる。

幸い息があることに安心する、しかしこの時期ではいずれ凍死してしまうかもしれない……横たわる子供を抱え上げてそのままホームへと向かう。

それにこの子には何かある、と自分の勘がそう告げる。

 

迷宮都市オラリオ、その北区画に存在する都市最大派閥ロキ・ファミリア本拠『黄昏の館』……の隣に鎮座する屋敷『黎明の館』。

私が「ただのハイエルフの冒険者」だった頃に貯めた金を使い建てさせた。

自分の生活の場として、そして何よりいつか作るであろう自分の『ファミリア』の本拠として使う為に。

 

 

 

小さく寝息を立てる小さな体をソファーに寝かせ、慣れた手付きで暖炉に火を入れる。

 

「何故倒れ込んでいたかは目を覚ましてから聞くとしよう。……朝には目を覚ましてくれよ?」

 

ソファーの隅に丸められていた毛布を小さな体を覆うようにかけてやり、自分は暖炉の前のロッキングチェアに腰を下ろして揺れる椅子に体を預け、ぱちぱちと音を立てながら燃える暖炉を眺める。

目を覚ましたら何から聞こう、と小さく呟いた声を聞く者は誰もいなかった。

 

 

 

「んーっ、もう朝か……」

 

窓の隙間から差し込む朝日に当てられて目を覚まし、立ち上がって背伸びをしながら寝ぼけたような目で昨日の子が寝ているソファーを眺める。

小さな寝息を立て続けているのを見れば大丈夫そうだ、と燻る暖炉に薪を焚べて朝食の用意をしに部屋を出る。

 

軽いものでいいな、と慣れた手付きで魔石製のコンロを使い焼いた塩漬け肉をトーストに載せて1人分にしては少し多めの量を用意し、同時に仕掛けていたミルクで煮出した紅茶を2人分カップに注いで暖炉のある部屋に戻る。

ソファーの前に置かれたローテーブルに用意したものを並べ、冷めないうちにと未だに寝息を立て続ける体を揺らして起こそうとする。

 

「ほら、もう十分寝ただろう?冷めないうちに起きろ」

 

体を揺らし続けると薄っすらと瞼が開き、中から深紅の瞳を覗かせて少しずつ見開いていく。

 

「あれ……天使…?もしかして僕死んで…」

 

白髪に赤目、まるで兎のような容貌の子供はまだ眠いのか蕩けたような目で縁起でもないことを口にして左右に振り切れんばかりの勢いで振る頭に手を置いて告げる。

 

「縁起でもないことを言うな、まだ死んでないし私は天使ではない」

 

すると兎ははっとした表情で立ち上がり、助けて貰ったのにごめんなさい、と何度も謝罪の言葉を紡ぐ。

 

「気にしなくていい、ひとまず座ってそれを食っておけ、どうせ空腹で倒れていたんだろう?」

 

私がカップに口をつけると、釣られて兎もトーストを手に取り、食べ始める。

よっぽど腹を減らしていたのか、用意した食糧はものの数分で兎の腹に収まってしまう。

 

「で、何故あんなところで倒れていた?」

 

真剣な眼差しで見定めるように目の前の人物の顔を見つめる。

先程までと一変した空気に白兎は経緯を説明し始める。

幼い頃に義母と叔父を連れ去った神に復讐をする為にオラリオに来たはいいもののどのファミリアでも門前払いされ、資金も底をついたところ路地裏で倒れていたという。

唯一の肉親であった祖父は半年ほど前に謎の女に追いかけられて失踪してずっと一人だとも。

 

「そうか……ロキの所には行ったか?この屋敷の隣にある館なのだが……」

 

そう尋ねてみればなんとも、一番最初に行って主神や団長どころか幹部にすら会えず、門番に追い払われてしまったという。

大きくため息をついて聞こえるか聞こえないかの小さい声でロキに報告だな、と呟き。

 

「はぁ……そういえば名前を聞いていなかったな」

 

「ベルです、ベル・クラネル」

 

背筋を伸ばしまっすぐこちらを向くベル、行き倒れ、少しやつれている顔をしていながらも深紅の瞳の奥で燃え盛る憎悪の炎にかつての自分を重ねてしまう─

 

─【怨讐姫(ヴェンデッタ)】と呼ばれた冒険者だった頃の自分を。

 

「そうか…ではベル、お前さえよければ私の眷属にならないか?」

 

私の眷属に、その言葉を聞いて唖然とした表情を向けるベル、ローテーブルを挟んだ目の前で立ち上がり高らかに名乗りを上げる。

 

 

 

『我が名はユグドラシル!ロキ・ファミリアの元冒険者であり、怨讐の化身にして全ての復讐者の庇護者───』

 

 

『──器を昇華し、神へと成り上がった唯一の存在』

 

 

『復讐の女神ユグドラシルである!』




無理矢理すぎるから続きは書かないだろうし短くしておく
原作までに神になってるとかいう無理のある内容なのはわかってるけど最後の名乗りのくだりがやりたかった
ここのベル君はアルフィアとザルドを奪っていったエレボスのことを憎みに憎んでます
このSSの本編でシグがアレスを憎んでいるように

続かないけどこのあとの流れ
隣のロキ・ファミリアとは庭が繋がっていて頻繁に行き来している関係、むしろ黎明の館は宴会場されている感がある
ユグドラシル・ファミリア設立後は親子ファミリアのようなものになる
もちろんアポロンとの戦争遊戯も起きる
色々思いつくけどこれくらいにしておく
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