オラリオ・ヴェンデッタ   作:壊れたドール

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いつものガバガバさ
二次SS特有のチートステ
もっとぶっ飛んだのを想像してたらすまない



もうひとりの王族妖精-4

ヘファイストスの店を出てからというもの、特に行くところもすることもなく無意識に体がバベルの方へ向いて動き始めたところで着ているのが戦闘用の装備ではないことを思い出す。とはいえ、ここまで来て手ぶらで帰るのもなぁと、偶然見かけた屋台で焼き菓子を買ってから大人しく館の方へ歩を進める。屋台の店員に悲鳴を上げられたのは納得いかないけど……

 

館の近くまで来たところで後ろから走ってくる足音が聞こえ、さっと身を寄せて道を開ければ主神であるロキが抱き着こうと両手を広げて突っ込んでくる。飛びついたものの抱きつく相手のいないロキは重力にしたがってそのままどすん、という衝撃音と共に地面に抱きつく。

地面に抱き着いているロキは潰れた虫のような鳴き声を出して立ち上がる。

 

「相変わらず容赦ないなぁ……ま、投げられんだけ優しいけど」

 

悪びれもしないロキに大きなため息をつく、割りといつものことであるためはいはい、と軽く流す。それに行き過ぎだと思えばリヴェリアに”報告”するだけでいい。

 

「ロキもどこか出かけた帰り?」

 

普段は館にいることが多いロキ、出かけるとしたら酒の注文か神会かのことが多い。

神会はないはずだし昨夜酒が切れたことを愚痴っていたあたり注文に行っていたんだろうとは思う。

 

「そりゃもちろん、切れた酒の注文や!減っとるの忘れて切らしてしもたからなぁ」

 

知ってた、という表情をしているとロキが何かを思い出したかのように。

 

「そういや先月のアレの時リヴェリアママのお説教のせいで忘れとったけどステイタスの更新、しとこか?」

 

そう言われると思い出す、遠征から帰った後、ヴェリアからの長い長い説教のせいで更新してもらうのを忘れたままになっていたのを。といってももうここ数年伸び悩んでいることを考えると一人遠征前とそう変わっているとも思えないけど。

今からでもいい?と聞くと今日は予定入っとらんしいつでもええで、と返ってくる。

 

「それじゃ、お願いしようかな、剣置いてくる」

 

そう告げて足早に館へと戻る、途中暇そうな顔で門番をしていたラウルに買った焼き菓子を1つ分けてやれば自分に優しくしてくれるのはシグさんくらいっす、などと言われ苦笑して館に入っていく。

自分の部屋へ戻り武器を置くと買ってきた焼き菓子の袋は持ったままでロキの部屋へ向かう。

 

「ラウルにやっとったお菓子ウチにはないん?」

 

部屋に入って早々それか、と半ば呆れ気味で目を細める。

 

「はぁ……フィン達の分もあるから全部食べないでよ?」

 

呆れたような声を出しながら手に持っていた袋を渡せば大喜びのロキ。

そんな彼女を横目にローブを外し、下に着込んでいたインナーを脱げば痛々しさの残る傷痕の付いた肌をを露出してソファーに伏せる。

うつ伏せになって上を向いている背中にロキが跨りステイタスの更新を始める。

 

「……ほんまにアスクレピオスのとこで頼まんでもええん?」

 

アミッドに治療してもらったとはいえ未だに一部残っている傷痕に金ならウチらが出したるから気にせんでもええで?と心配そうに呟くロキ、私はこのままでもいいと答え。

 

「気が向いたらね」

 

別に外科的な処置が怖いとかそういうことではない、いや少しくらいは怖いけど。それよりも怖いのはこの傷を消してしまえば復讐のことなんか忘れてしまうんじゃないか、そう思うとこっちのほうが怖い。

シグたんがええならウチはええんやけど無理したらいかんで?と背中に跨ったまま言われる。

 

「さーて、書き写すから待っとってなー」

 

ソファーの前にあるテーブルに羊皮紙を広げ、さらさらと私の背中に刻まれたステイタスを書き写して行く。神聖文字の読める私なら、ステイタスを読むだけなら鏡を使って自分で見てもいいけれど、それはそれでめんどくさい。

 

できたでーという声とともに渡された羊皮紙に目を通す。

 

「やっぱり全体的に伸びとるなぁ、これならそのうちランクアップするかもしれんなぁ。……なぁ、あんま無理したらいかんで?」

 

 

 

シグルーン・エヴァ・ユグドラシル

Lv:8

 

─アビリティ

力 : B 720

耐久: C 615

器用: S 902

敏捷: S 999

魔力:SS 1311

 

─発展アビリティ

迅速A(走る際の速度上昇、持続力強化、疲労軽減)

魔導D

精癒D

 

─スキル

 

怨讐姫(ヴェンデッタ)

メリット

・早熟する

・自身が《敵》と認識した対象に対する攻撃力超強化

・怨念/憎悪の丈により効果量上昇

デメリット

・悪夢を見る

 

精霊血統(スピリタス・サングイス)

・魔力値の上限撤廃

・魔法発動時の精神力消費軽減

・呪詛/状態異常に対する完全耐性

 

雷神恩寵(トール・グラツィア)

・魅了/神威に対する完全抵抗

 

─魔法

【フルメン】

・付与魔法

・雷属性

・超短文詠唱

 

【ディエス・イレ】

・範囲殲滅魔法

・雷属性

・長文詠唱

・消費する精神力の量により効果の範囲を任意に設定できる

 

【コンキリオ・クラート】

・回復魔法

・短文詠唱

・消費する精神力に応じて状態異常回復、解呪効果付与

 

 

見慣れたスキルに魔法、相変わらず突出した魔力。暗黒期の終わりにレベル8に上がってもう7年、ほとんどダンジョンに潜らない【猛者】ならともかく、それなりの頻度でダンジョンに行き、早熟スキルがある私にしては長い停滞期間だった。

とはいえトールに恩恵をもらい、ロキの眷属へと改宗して現在レベル8、ここまでで100年近く、どこまで器を昇華すればいいか分からない、それでも少しずつ目標に向かって進んでいるというのは励みになる。

まぁ、どんな偉業を成せばレベル9になるかは不安ではあるけど……

 

「ま、しばらくしたら遠征やし、そのあたりでランクアップしそうやない?」

 

羊皮紙に書かれたステイタスを見つめる私に後ろから顔をのぞかせたロキが話しかけてくる。

それは勘?と聞いてみればいつものように。

 

「もちろんや!ウチの勘は当たるって知っとるやろ?」

 

知ってる、と呟けば自信に満ち溢れた表情でその断崖絶壁のような胸を張る。

確かに今までロキの勘は結構な頻度で当たっている、外しもするけどことこういう事に関しては外したことがない。

 

そういや剣持っとったけど整備終わったん?館の前で会った時に聞き忘れていたとばかりに聞かれる。

 

「やっとね、魔宝石の仕入れに苦労するって言われたから自重しないと」

 

ウチとしてもあの武器は壊れてほしゅうないしなぁ、と懐かしむようにこぼすロキ。

私の持つ2本の剣、銘はムジョルニアとストームブレイカー。この2本は私がロキのところに来る時に前の主神のトールから餞別として与えられたもの。

その名は彼の持っていたハンマーと戦斧に由来し、彼の友人で彼の武器を打ったドワーフに作らせたと聞いている。

 

「ま、無理せんようにな?武器が壊れてもシグたん自身が壊れても、どちらにしても元も子もないし」

 

諭すように言うロキにわかってる、と一言だけ答える。

座っていたソファーから立ち上がり、ローブを着直して羊皮紙を丸め懐にしまう。

 

「更新ありがと、あげた焼き菓子一人で食べずにちゃんと持っていってよ?」

 

礼を言い、焼き菓子を一人で食べきらないように釘を刺すとロキの部屋を出る。

背後から聞こえるロキの声を聞きながら自分の部屋に向けて足を進めた。

 

 

 

 

一方その頃ロキの部屋

 

「楽しみやなぁ、ファイたんに頼んだ新しい武器。まさかトールから素材が送られてくるなんてなぁ」

 

数日前に届いた荷物、そこには何かの金属の塊が割れたものと容器に入った金属、そしてトールからと思しきメモ。

 

『信頼できる鍛冶師に頼んでこの素材でシグの武器を造ってやってほしい』

という一文だけだった。




シーン変えるのが下手すぎる
雷神恩寵はどんな神の神威も魅了も通じないチートスキル
怨讐姫はメリットも大きいけどデメリットが(オリ主の背景設定的に)とんでもなく重い

このSSのトールはMCUのソー、アスガルドとダンまち世界を行き来できるマルチバース的世界線。
シグの武器とかだいぶこっち(MCU)に引っ張られてる。
わたしがMCU好きなせい
おすすめはアイアン3作、ドラマのロキもおすすめ
キャラで好きなのはロキ

以下スキル、魔法の名前関係
※魔法の詠唱文は戦闘シーンで出します
スキル
怨讐姫:響きの関係で怨讐のイタリア語は使わず復讐であるヴェンデッタ
精霊血統:ラテン語で精霊=スピリタス、血=サングイス
雷神恩寵:トール=雷神、ラテン語で恩寵=グラツィア

魔法
フルメン:ラテン語で落雷
ディエス・イレ:ラテン語で怒りの日
コンキリオ・クラート:ラテン語で癒しを与える

我ながらセンスなさすぎ
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