あとクソ長いのでご容赦を
ここはスワンキーストリート。
城戸瑞稀、枕木翔太郎はここへ視察に訪れ、“魂だけの状態”になってしまった枕木紗和と会う。
そこで瑞稀は紗和と共に翔太郎に、反SPWに関する情報などを教えていたのだが、その情報を木の上にいた男2人に聞かれていた。
紫苑「俺の名は桜井紫苑。」
怜「僕の名前は古橋怜。」
紫苑+怜「それじゃあね」
そんな余裕な2人は3人を前にして帰ろうとするが、『知りすぎた奴らは帰せない』と、キッドたちと2人は戦闘に陥った。
先に引き金を引いたのは翔太郎だったが、どういうことか弾丸は翔太郎へ跳ね返されてしまった。
しかし…
怜「えーと…なんで弾丸がその子に当たってないの?お前が庇ったわけじゃあないし…」
跳ね返った弾丸は、木に着弾していた。
撃ったのはガラスの弾丸だったため砕けているが。
しかし、それは“弾丸が消えていない”ことを顕著に示していた。
紫苑「自身もワープして、弾丸もワープさせた…?30秒間のインターバルが存在しているのに…?」
そう迷う彼らを嘲笑うように彼女…キッドは笑う。
キッド「おやおや〜?予想外のことが起きて混乱しちゃってるみたいだね〜ッ」
翔太郎「キッドさん…?その“能力”は…」
仲間である翔太郎でさえ、困惑していた。
キッド「え?この能力?“ネイキッドシャッフル”だよ〜」
翔太郎「いやそういうことじゃなくて!」
怜「んー…なるほど…その子でさえ知らないってことは、“能力が覚醒した”か、“違う別の能力を隠していた”か…だね」
キッド「おや、“デイドリームワンダー”の線は最初から捨ててるんだ。その理由聞かせてよ。」
代わって紫苑が言う。
紫苑「お前が携帯を持っていないし、“片手の魔法陣が消えている”からな」
それを聞いた瑞稀は、はしゃぐように言った。
キッド「あは〜いい線いってるじゃん!…ま、教えるつもりなんてさらさらないけどね」
雰囲気が変わった。
“情報班”の2人から、異様なオーラを感じるのだ。
紗和『一体どうしたのかしら?あの人たち…』
翔太郎「わかりません…」
紗和が耳打ちで翔太郎に話しかけるが、翔太郎はそう返事して構えることしかできなかった。
ちなみに何か紗和もはしゃいでいた。
怜「僕ら情報班は…“知りたい情報はどんな手を尽くしてでも手に入れる”のがモットーでね」
紫苑「というわけで潰す」
とっくに立ち上がっていた翔太郎は拳銃を握りしめる。すると、すぐとなりから小さな声が聞こえた。
紗和『“
その向日葵のような金髪の女性は、オーラを放つ携帯を右手に携えていた。
怜「“サイバーキャット”」
金髪の青年の背後からでた青いオーラ…そこには、人型の…猫? 猫(?)型のスタンドが立っていた。
人間のように立っている。それだけでなく、手首の辺りや体にそれぞれ赤色と青色の2種類の矢印がついている。
ロボットのような…メタリック感のある重装備をしている。猫…?
紫苑「“Winning Come Back!”」
短めの黒髪をガリガリとかいた男はそう呟く。
すると、白い半球状のオーラが男の前方を囲んだ。
そして、スタンドを露わにした男2人はゆっくりと3人に向けて歩き出す。
すると、片方…怜が、一気に踏み出して跳んだ!
翔太郎「!?」
キッド「"速い"…!」
彼はたった一歩分の跳躍で、何メートルを飛び越えたのだろうか。
しかし紫苑は依然として歩いたまま。
……どちらを撃てばいいのだ…!?
翔太郎は、瞬時に覚悟を決めて発砲した。
煌めく弾丸が音を捨てた速度で、翔太郎たちに近づく怜に飛ぶ。
怜「にゃァッ!」
そう怜が叫んだ。
スタンドで…弾丸を殴り飛ばした!
紗和『え』
弾丸は砕けたり失速して落ちたりせず、速度を維持したまま、紗和の元へ飛んでいった。
弾丸は紗和を"すり抜けて飛んでいった"が…
紗和は驚きの表情を隠しきれていない。
紗和『弾丸を…殴り返した…!?』
キッド「単純にパワーが強いのか…それとも…」
そう言う彼女に、怜が飛び込む。
翔太郎「キッドさん!何を言っているんだッ!はやく避けて!!」
城戸瑞稀は動かない。
その瞬間。
怜「ぶッ」
“スタンドの拳(肉球)は瑞稀に届かず”、怜はズッこけた。彼は瑞稀にぶつかることなく、目の前に顔から落下する。
キッド「美味しいかい?地面の味は」
未だ歩みを止めない紫苑も目を見開いていた。
なによりも目を引くのは、“空中に浮いた足”だった。
“水色の魔法陣から足が出て、空に浮いている”。
キッド「ちゃんと見なよ。」
よくみると…そういう彼女の右足は…"なくなっていた"。…いや、完璧になくなっているというわけではなさそうだ。
浮いている足が水色の魔法陣から出ているように、瑞稀のなくなった片足の膝…そこに同じく水色の魔法陣があった。
紫苑「足がワープした…!?」
怜「??…???? ?」
怜は顔の土を払うが、まだ何もわかっていない、という顔だ。
キッド「ショータくん!この猫男を撃ってッ!!」
翔太郎「えっ はいッ!」
瞬時に照準を合わせた翔太郎は、男の眉間を狙って引き金を引く。
硝煙…二酸化窒素が銃口から舞うように、発射する瞬間に土埃が舞った。土の弾丸だ。
弾丸は真っ直ぐ男の顔に飛んでいく。男は弾丸を見据えて再び叫んだ。
怜「“サイバーキャット”ォ!僕を守れ!」
しかし。
キッド「そう叫ばないでよ。うるさいよ」
手を差し伸ばした。その魔法陣が付いた手を、怜に。
弾丸がその手に直撃する瞬間に、弾丸は消えた。
翔太郎にも一瞬のことでわからなかった。
『撃て』と言われて撃ったのに。瑞稀は…その手を眉間の方へ伸ばした。
紫苑「ぐぇっ」
翔太郎がようやく正気に戻ったのは、左斜め前方から聞こえる、男の喘ぐような声が聞こえた時だった。
いつのまにか…"紫苑も倒れている"。
うつ伏せに倒れているその男の背中に…真っ茶色の土埃がついている…“土の弾丸がめりこんでいる”!
キッド「やはり…“跳ね返す能力”は背後にはなかったか…」
クスクスと笑う瑞稀。
紫苑「ぐ…お前っ… “足”だけでなく“弾丸”も!お前はその“魔法陣”で物体をワープさせているのかッ!」
怜「…なるほどそういうことね…確かに、僕も“瞬間移動に魔法陣は関係ないだろ!”って思ってたからね…」
瑞稀は指をくいくいと動かすと、足が出ていた魔法陣を手に戻した。それと同時に足も元に戻る。
キッド「正解っ!」
翔太郎は理解する。
僕の方に反射された弾丸も…キッドさんの魔法陣を通ってワープして木に着弾した!
足を魔法陣を通してワープさせて怜を転ばせたし、僕が撃った弾丸を紫苑の背後にワープさせて背中を撃ち抜いた!
翔太郎(キッドさんの魔法陣は、“ワープマーカーやワープホール”の様な、物体を通してワープさせる能力があったんだッ!!)
……確かに思っていた。ただ行きたいと思うところに移動するだけなら、“魔法陣は必要ない”のでは?と。
何故気づかなかったのだろう。
恐らく、あの魔法陣を介した瞬間移動には"インターバルが存在していない"ッ!
すぅ、と息を吐いてから、瑞稀は話し出す。
キッド「これは“制約”だ。」
キッド「決断をしたら、もう逃げない、という“制約”…30秒という制約…自ら下した決断から逃げてはいけない、という“制約”…」
キッド「でもここ最近でわかったよ… お前らみたいな生きる価値もない奴を始末するのに、“何故ボクが制約を取り付けなくちゃいけない?”世の中は理不尽に塗れている。…これは、"理不尽から逃げるという"決断"だ。」
キッド「次に“制約”をつけられるのはお前らだ」
その冷徹な台詞に、翔太郎は戦慄した。
冷や汗がダラダラと出てくる。
……キッドさんがこんな声で喋ってるのを見るの、初めてだ…
紗和『…』
怜「君の気持ちは充分わかったよ」
立ち上がった怜は、先程のような速度で瑞稀の後ろへと回り込んだ。
怜「君の制約の情報なんていらないんだよ!」
勢いよく、その猫のスタンドは振りかぶってその拳(肉球)を反応しきっていない瑞稀に向ける。
が。
怜「に"ッ」
その拳(肉球)が届く前に、怜は吹っ飛ばされた。
殴り飛ばされたのだ。
キッド「忘れてるよね…『スタンド使いは3人いる』って言ったこと…」
紗和『“Einsatz”』
瑞稀の近くには、紗和の元から出現した守護霊のようなエネルギーの塊…真っ黒い岩のようなスタンドがいた。
紫苑「…!魂だけのまんまで…スタンドを使えるのか!?」
その言葉を無視するように、紗和は翔太郎と瑞稀に話しかけた。
その無視は、紫苑の考えを肯定しているにすぎないのだろう。
紗和『この携帯で奴らのスタンド撮ったから、能力わかったよ。』
怜「えっ」
紗和は楽しげに語る。
紗和『さっき「えっ」って言った男…古橋怜。スタンド名は“サイバーキャット”…人型の近距離パワー型能力で、特殊能力は"作用反作用のどちらかを強化したり、無視したりできる能力"…』
怜の顔から冷や汗が垂れる。
紗和『もう片方の男…桜井紫苑。スタンド名は“ウィニングカムバック!”オーラ型に見えるがじつはバリア型の能力で、“等速、加速度運動以外の動きをしている物体を反射する能力”…』
紫苑「なっ…!」
キッド「ありがと紗和さん。これでこちらの方が圧倒的に有利だ。」
2人の男の反応からして、焦りを感じる。その焦りは、紗和が述べた分析が正しいことを示していた。
すると、そんな男たちを紗和が見下すように見、しかし笑うように言った。
紗和『詰めが甘いよ』
翔太郎は、普段見ない2人に混乱したのだった。
……なんてことだ!頭がパンクしちゃいそうだ!
僕、翔太郎は自分でもわかるほどに混乱している。
稀にさえ見ない、キッドさんの言動…
そして、お母さんの“能力”!
頭を整理する前に、男が声を上げた。
紫苑「能力もバレたし…攻撃も受けた。紛れもない劣勢だ。“制約”?笑わせるな。もう手段は選ばないッ!」
起き上がった男…紫苑は、どこからともなく…
拳銃を取り出した!?
オーラみたいなのは見えない。
少なくとも“スタンドではない”…
完全違法の実銃だッ!
紫苑「“Winning Come Back!”」
男がそう言うと…僕と男を、半透明な膜みたいなものが僕らを囲った。
翔太郎「!?」
キッドさんやお母さんが目を見張るのが感じ取れた。
流石に驚いているらしい。
紗和『これは…バリア!?』
紫苑「反射のバリアで部屋を作った…これでこの部屋の中に入れる者はいない」
薄透明なバリアが縦横に重なり、割と広めの部屋のように僕と紫苑を囲っている。
このバリアだったらたしかに人は入れない…!
お母さんがバリアにすり抜けて入ってきてるけど…
いや、スタンドがバリアに跳ね返されてる…なるほど本当に2人きりみたいだ…ッ
翔太郎「差しで勝負か…受けてたつっ!!」
紫苑「差し殺してやる」
彼は僕の方へ拳銃を向ける。
――紗和『どこみてるの瑞稀ちゃん!やつに触られているよ!』
キッド「なっ!!」
気付けば…怜のスタンド、“サイバーキャット”が瑞稀の右足を掴んでいた。
キッド「き…気づかなかった…!"触られている感触すらなかった"…!」
怜「あららごめんね、その綺麗なおみ足、触られるの嫌だったかあ〜」
気持ち悪いことをいいながら、男のスタンドは足を掴むのをやめた。
キッド「うッ!?」
瑞稀が…触られただけで微動している。
彼女の足には、“下向きの赤色の矢印”が浮き出ていた。
“作用・反作用無視”の能力と言っていたが…
怜「“触られていたのに気づいていない”…それは当たり前だ。僕が“作用”を無視したからな…」
……奴の能力…触られただけで発動するのか…!?
紗和『瑞稀ちゃん!?動けないの!?』
返事する間もなく、怜が喋る。
怜「作用反作用は…この世に存在する物質全てに毎秒働いている力…足で地面を蹴って勢いをつけれるのも、この足で地面に立っているのも、全てこの力においてのこと。」
キッド「…ッ!恐らくこいつの能力で、“垂直抗力と地面からの摩擦”という反作用を無視されているんだ!」
紗和はなんだかわかっていないようだ。
怜は彼女をみかねて説明する。
怜「わかりやすいように説明してあげる。水泳の授業で泳ぐ時に、最初は壁を蹴って勢いをつけるでしょ?蹴る力は作用と呼ばれる…そして、蹴る時に“壁から受ける力”で僕らは前へと泳ぐ…その力が反作用だね」
怜「物体Aが物体Bに力を加える(作用)とき、物体Aはまた物体Bから同じ大きさの力を受けている(反作用)。これはいつ何時でも発生する"法則"だ。」
……彼の説明より言えることは、人が手で物体に力を加える際に、手は物体から同じ大きさの力を受けている、ということ。これは作用反作用の法則と呼ばれる。
人間が地面に立つ下向きの作用に対して、“地面を踏んでいる”という感触が反作用である。
キッド「くそっ…小説じゃ説明しにくい能力持ってきやがって…!」
紗和『じゃあ瑞稀ちゃんが今受けている力は…』
怜「摩擦もなくなって、地面を踏むという手応えもなくなる…即ちこれは、地面に立っているのに、“落下している”という矛盾した状況に陥るハズだ。」
理論上、地面の摩擦と垂直抗力を失った彼女にかかる力は、(彼女の質量)×(重力加速)のみとなる。
もちろん重力と地面からの力がつりあっていないため、仮に彼女の体重が50kgと仮定すると、490Nの力がかかっていることになる。これは重力が普段より強くなっていることと同じである。
怜は動けない瑞稀に近づいてこう言う。
怜「気分はどう?“立っているのに落下している”ような感覚は… この矛盾した状況は、空気抵抗を加味しないから、無限に加速し続けるんだよ?」
怜「いい?“無限とは矛盾”であり、“矛盾とは無限”だ。矛盾には無限の力が存在しているんだ…君らにもいずれわかるよ。」
紗和『“Einsatz”!』
紗和とそのスタンドが怜に急接近する。
しかしそれを見た怜はニヤリと笑った。
キッド「はッ」
瑞稀が叫んだ。
キッド「紗和さん駄目だッ!その男を攻撃してはッ!」
怜「物事には理解を以て取り組むべきだと思うんだよ」
紗和『あッ!?』
拳が直撃した時。
その真っ黒い拳に…青色の、紗和の方へ向いている矢印が浮き出ていた。
怜「それは“反作用の矢印”だ」
彼は、痛くも痒くもなさそうな顔で言った。
もはや攻撃されたとは思えないような顔で。
紗和『はっ!!』
瑞稀の叫びや、怜の説明でようやく“自分が犯した失敗”に気づいた彼女は拳を戻すがもう遅かった。
紗和『あ…ぐぁ…』
青い矢印を伝った破壊エネルギーが、その黒いスタンドを襲う。
黒い岩のようなスタンドに、ヒビが入っていく。
キッド「紗和さんッ!すぐにその能力をメールボックスから削除するんだッ!!」
怜「うるさいっ!」
凄い速度で瑞稀に飛び込んだ怜は、その拳をお見舞いした。
キッド「…ぁっ…!」
動けない瑞稀は、かなり後ろの方へ殴り飛ばされた。
殴打されたその腹には、赤色の矢印が浮き出ていた。
怜「作用と反作用…どちらが効果しているのか、わかりやすいでしょ?その赤色の矢印は作用、青色は反作用を表しているんだよ。」
また彼は足で地面を踏み込んで今度は紗和の元へと跳んだ。
その足には、大きめの青色の矢印が浮き出ていた。
キッド「地面からの反作用を強化して…なるほど、普段よりも強い力で地面を蹴って速く進んでいるのか!しかも作用を強化して反作用を無視することで強化した拳でボクを殴り飛ばした!」
彼は踏み込んで跳ぶ反作用の力を増強して、常人よりも強く速く跳んでいるらしい。また、殴る力(作用)を強化することで相手に与えるダメージを多くしているようだ。
怜「あ、そういえばどうなったのかな」
くるりと振り向いた方向には、少し体が"透けて見える"紗和が、携帯を持ちながら怜を睨んでいた。
怜「な〜んだ間に合ってたのか〜 でも、“弱点”は発見しちゃったねぇ」
魂の状態である紗和には、例えスタンドであろうとも物理的な攻撃は通用しない。
が、“DAYDREAM WONDER”でコピーしていた“Einsatz”がダメージを受けてしまった。
怜「君がコピーし使っている“能力”…それを攻撃すれば君は消失するッ!!」
現に、スタンドにダメージを受けた紗和は、モヤがかかるように体が消えかかっている。
紗和『はぁ…なんかちょっとムカつく…』
怜「消失したくなければ当たり判定のないその指咥えて負けゆく城戸をみてるんだねーっ」
子供のように煽る怜は、瑞稀の方を見直す。
しかし彼が見るその彼女の顔は、焦っているものではなかった。
怜「あれ…湿っている困った顔の方が似合ってたのに…」
瑞稀は不敵な笑みと共に、黒光する拳銃を取り出した。
紫苑「この部屋…バリアの部屋と呼ぼうか… このバリアは放たれた物体が放たれた場所へ戻ってくるのではない。エアホッケーのようになる。」
彼は、その拳銃を向かっている少年ではなく、少し上にズレた場所へと向けている。
紫苑「難しくいえば光のようなもの…光は鏡にぶつかり反射される時…入射角と反射角が同じようになることと同じなのさ。」
紫苑「そして…このバリアは“加速、等速運動以外の運動”をしている物体を跳ね返す… 拳銃の銃弾は少なくとも重力、そして空気抵抗を受けているため、“完璧な加等速運動”にはならない…言ってること、わかるよな?」
実践、とでも言うように男はバリアに向かって発砲した。耳が割れそうなほどの音が響く。
発砲音に併せて薬莢が飛んだ。
翔太郎(撃ってきた…!)
発砲が確認された瞬間に、翔太郎はステップ移動で避ける。
天井のバリアとぶつかって反射され、下方向に…翔太郎の方へと飛んでいく弾丸は翔太郎にあたることなく地面へと着弾した。
翔太郎「目で認識できないほどに地面を抉って、威力を失わず…もしやパワーが強くなっている!?」
弾丸は地面を抉って見えない深さまでに沈んでいた。
鉄の弾丸を地面に撃ったことがある翔太郎はすぐに理解することができた。
翔太郎「"反射された物体の速度、パワーが増強されている"…ッ!」
紫苑「バリアって言ったらそんな感じがするだろ。ゲームではリクレクターとか言うらしいが」
バリアを介して反射された物質は、速度もパワーと増すらしい。
翔太郎「くっ…“ムーヴメント”!」
翔太郎も応戦するように2発ほどその銃で発砲する…
翔太郎は、2発目をわざと“バリアに撃った”。
紫苑「おっと。“Winning Come Back!”」
紫苑を正面から狙った弾丸は、彼の目の前に張られたバリアにはね返されて地面に着弾する。
しかし正面に撃った弾丸はおろか、跳弾した弾さえもはね返されてしまった。
紫苑「俺は射程内ならいくつでもバリアを張ることができる。だから正面に撃とうが反射で狙おうが俺のバリアの前には意味がないんだよ」
紫苑はまた発砲する。
弾丸が目で認識できない速さで…
翔太郎「どんどん反射している!」
先程のように上下に反射されたわけではない。
地面と並行に移動しているその弾丸は、“着弾地点が地面ではなくバリアなので弾丸は止まらない”。
バリアに無限に反射されて当たるまで止まらないのだ…!
紫苑「俺は目の前にバリアを張っているからこの弾丸はお前に当たるまで止まらない。
…いや。当たっても突き抜けるかもな…?」
下卑た笑いを堪えようともせずにその男は言う。
…が、その笑みはすぐに消えた。
翔太郎「あんた阿保なのか…?あんたの身長で撃った弾丸が僕の身長に当たるワケないだろう!」
しゃがみながら、天井に銃口を向けた翔太郎が叫ぶ。
翔太郎「“ムーヴメント”」
乾いた発砲音がこれまた鼓膜を揺らす。
天井にぶつかった弾丸は跳弾し…
その弾丸が地面に着弾した瞬間、土埃が舞った。
紫苑「目眩しのつもりか!お前の身長に合わせて地面に並行に撃ったらお前はもうおしまいだぞッ!」
翔太郎「本当にいいのかな?撃ってみなよ…」
笑うような口調で、翔太郎は言う。
最も土埃で笑っているのかさえ目視できないが。
紫苑「…何が狙いだ?」
翔太郎「“粉塵爆発”って言葉くらい…聞いたことあるでしょ?今ここには無尽の砂埃が舞っている… “そんな中で、銃を撃っていいのか?”ってきいてるんだよ」
粉塵爆発とは、多くの塵のような物質が大気中に浮遊している状態で、引火するとたちまち発生する大爆発のことである。
その空間には、“ムーヴメント”により強化され、尋常じゃない程の土埃が舞っている。
紫苑「何が狙いだ!こんなの時間稼ぎにしかならねえってお前にはわかるはずだ!しかもお前は弾丸にする“資源”がない!」
彼の言う通り、翔太郎の行動は銃を使うことを封じただけで、紫苑を攻撃できる手段ではないのだ。
依然彼は周りをバリアで囲っているため、絶対防御を体現しているような状況である。
また彼が言う通り、翔太郎が紫苑を再起不能にできるほどの攻撃力を持つ弾丸を作る"資源"がないことを、『土の弾丸を多用していること』が物語っていた。
紫苑(落ち着け…このガキが今俺に攻撃できる手段はないハズ… じゃあ!“何故こんな手段をとる”!? この瞬間に、奴は何か、得体も知れないことをしようとしているんだッ!)
するとこんな声が聞こえてきた。
……怜ってやつの声か?
「この馬鹿ッ!!粉塵爆発は可燃性の物体が舞ってないと発生しねーんだよッ!!つまり奴が言ってることは“ハッタリ”だ!お前が動けない時間に、“奴は何かを準備している”んだ!」
紫苑「なッ!?」
翔太郎「あーあ」
先程口述した通り粉塵爆発は、粉塵に"引火"することによって爆発するのだ。
言うまでもなく、“土”は可燃性ではない。
翔太郎は紫苑に、嘘を…“ハッタリ”をかけたのだ。
翔太郎「バレちゃったけど、おかげで時間が足りたよ。あんたが馬鹿なおかげでね…」
煽られたことによる怒りが紫苑を衝動に駆らせようとするが…それでさえ動けないような、“異様な状況”に彼は流石に気づいた。
……“暗い”!
紫苑「光…がない!」
土埃などもはや関係ないくらいに…
そこには、“光”がなかった。
そこにあるのは確かな闇のみだった。
紫苑「まさかお前…“光を資源に”ッ!!」
翔太郎「あれ?僕の身長に合わせて撃てば当たるんじゃあなかったっけ?」
紫苑「ッッッ!!!!」
ついに、怒りに任せて…紫苑が撃った。
それを翔太郎は見逃さなかった。
翔太郎「見えたッ!!」
発砲する瞬間に銃口から発生する火炎光…
“マズルフラッシュ”を。
翔太郎「そこだぁッ!!」
銃口から飛び出した無骨な“鉄”の弾丸が、正確に紫苑の片腹を貫いた。
紫苑「っぅッ!?」
……何故俺に…この暗闇の中で?しかも俺の場所も把握して… それにこの弾丸…!痛え!土じゃねえ!
スタンドの意識が一瞬途切れたのか、バリアが消えた。そのせいか紫苑が撃った弾丸は翔太郎に当たるまでもなく飛んでいってしまった。
翔太郎は、余裕のためか、ふうという息をすると共に風の弾丸で土埃を飛ばした。
しかしまだ“暗闇”のままである。
翔太郎「この状況…不利な状態から反撃するまでに、本当にたくさんの条件が必要だったよ…」
吐血する男を尻目に(暗闇で見えていないのだが)、翔太郎は語り出す。
翔太郎「あんたの目の前にあるバリア…それはもちろん、あんたが撃つ時には引っ込めないといけないよね?反射して自分に当たっちゃうから…」
翔太郎「でもあんたは暗闇の中でも“撃った”。光で撃った場所、タイミングがわかってしまうのに。」
そこで、ようやく紫苑は自分が犯した失態に気づく。
紫苑「!!なるほど…この辺りを暗くしたのは…俺が発砲するタイミング、即ち“バリアを解除する”タイミングを見つける為か…ッ」
"能力を解除する瞬間を見抜く"…これが、翔太郎が“暗闇を作り出した”目的であった。
紫苑「しかしこの弾丸…鉄だ。痛みでわかる。どこに隠してた…?それも盲貫(弾丸が突き抜けずに身体に留まること)だ…」
翔太郎が撃った弾丸は、紛れもない…鉄である。
必ず弾丸が当たるタイミングまで、その“資源”をとっていたのだろうか?
翔太郎「あんたは気づいていない…自動式拳銃…それは撃つ度に“薬莢”が落ちる…“排莢”が起こる!」
弾丸は大まかに、発砲する瞬間に発射される“弾頭”、それのケース的な存在の“薬莢”で構成される。
対物に当たるのは“弾頭”であり、発砲する瞬間にケースである“薬莢”は落ちるのだ。これを“排莢”という。
翔太郎「薬莢は金属でできている… それだけでなく、僕の能力も進化している…僕の"弾丸を作る射程"は以前よりも広い!」
意味を理解し、紫苑は続きを言う。
紫苑「俺が発砲する度にお前は“鉄の弾丸”を作ることができる!」
彼が銃で発砲するたびに、“薬莢という鉄の資源”ができる。翔太郎は薬莢を基に弾丸を作ったのだ。
しかも未だに光がないことから、鉄の弾丸を作りながら光の弾丸を作っていることになる。
翔太郎は“暗闇を作る”という行動のみで、『バリアを解除するタイミングを理解する』、『鉄の弾丸を補給する』、『紫苑の居場所を火炎光で判断する』ということを全てやってのけたのだ。
紫苑(この勝負…俺ばかりが有利だというわけではないのか… 目を凝らしてもガキが見えねえ…)
しかし、彼は未だに不敵な笑みを浮かべる。
紫苑「ふ…ふふ…」
それは、声にも出てしまう程。
流石に翔太郎も不審に思う。
翔太郎(…何がおかしい!?)
すると、彼はいきなり1発、発砲してきた。
マズルフラッシュが瞬く間に流れる。
翔太郎「!!“ムーヴメント”ッ」
…1秒経っても音がしない。
……当たらなかったのか…!?
それとも捨て身の射撃なのか…!?
翔太郎「っぁッ…!?」
肩に、足に、衝撃が走る。
断片的な痛みではなく、つん裂くような痛みが…断続的な痛みが全身を駆け巡る。
翔太郎(なッ 一体なにが!?)
“動けない”。
身体が弛緩して、能力も薄れて光が差し込んでくる。
そこには、紫苑が笑顔で立っていた。
1発目の…最初の鉄の弾丸を受けた所に、薄透明のバリアを張っている… “止血”をしているのだ。
だがしかし、“それ以外の傷は見受けられない”。
紫苑「はあ…笑い疲れたよ… やはり“その場の機転”は大切なんだなあ…」
翔太郎「!?…一体、何を…!」
翔太郎は、右肩に。左足に。
弾丸を1発ずつ受けている。しかも貫通している…
……何故当たっていない!?
撃った瞬間にバリアを張ったのか…?
紫苑「さて…終わらそうじゃんかよ」
弾を込めた銃口を翔太郎に向け、男は言った。
怜「…その“銃”…」
その黒い瞳は彼女が持つ黒い拳銃へと向けられている。
キッド「言わなくてもわかるよね?」
すると、向こうの方から何発かの銃声が聞こえる。それぞれの発砲音が微妙に違うので、紫苑と翔太郎が撃ち合っているのだろう。
怜「おーおーあっちでもどんぱちやってるみたいだねー」
呑気な声で、瑞稀にその男は話しかける。
キッド「心配することはないよ〜 ショータくんは勝つからね〜」
彼女は、“摩擦と垂直抗力を奪われている”ため、未だに微動して動けない…ハズなのだが…?
足元に作用…"赤色の矢印は見受けられない"。
怜「お前…なんで普通に立ってんの?」
キッド「そりゃあ、お前が気づかない速さで能力射程外に行って戻ったからさ」
怜(あ、そういえばこいつの能力の本質は“瞬間移動”だったな…)
瑞稀は話ながらも未だに不敵な笑みを戻さなかった。
怜「その顔…その“勝ち誇ったような顔”…大嫌いだ。 ぼくを怒らせたからにはもう許さないぜ。その顔、歪ませてやる…!」
彼女は叫ぶ。
キッド「“ムーヴメント”」
その瞬間、魔法陣が彼女全体を消した。
いなくなった。どこかへ瞬間移動したのだ。
怜「え!?」
周りを見渡してみる。
しかし、誰もいない。
遠くの方に暗闇が見えるが、アレは関係ない。
……何処に消えた!?
瞬間、何かが風を切る音がした。
怜「ぐぇッ」
背中に鋭い衝撃が走る。
……な、なんだ…!?
すぐに背後を見渡してみる。
そこには、多数の魔法陣が“浮いていた”。
即座に叫んだ。
怜「さ、“サイバーキャット”ッ!!」
予想通り、魔法陣から雨のように弾丸が飛んできた。
しかもその全ての弾丸が光を乱反射してキラキラと光り輝くのがやかましくてしょうがない。
怜「ニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャ!!」
目にも止まらぬ拳のラッシュ。
全ての弾丸を弾き飛ばす。
それぞれのガラスの弾丸に、青色の反作用の矢印がついていた。
弾丸の対処は簡単だ。
弾丸の作用を奪ってしまえば、威力など皆無に等しいから叩けばオールOK。
依然怜は冷静に考える。
……奴…城戸瑞稀は僕らから大分離れた所に瞬間移動して、“弾丸だけをワープさせて”僕を攻撃しているんだ!てか紗和って奴もいない…
『これじゃあ僕らは瑞稀を叩くことはできない』…
男はわざと背を地につける。
魔法陣がまたもや、無数に現れるのが見える。
怜「とでも思ってるのかなあッ!?!?」
彼が背を地につけたのは、全ての魔法陣を目視するためである。
魔法陣から煌めく弾丸が無数に射出された、その瞬間。
怜「NYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA」
無数の弾丸を、“飛んできた魔法陣へと”拳で殴り返す。もちろん反作用を強化することによって“威力を増強させて”。
弾丸は思惑通りに、青色の矢印の方向へ…魔法陣を通っていく。
キッド「はっ!?」
魔法陣の向こうから、驚くような声が微かに聞こえた。
攻撃が止み、まもなく城戸瑞稀が前に現れた。
息を切らしている。体から血が流れ出ている。
キッド「はは…絶対“攻撃できない”って思ってたのに…いとも簡単に看破されちゃった…」
怜「お前は何処に…例えモスクワでもプエルトリコにいても僕に勝つことはできないのさ」
キッド(まさか弾丸を魔法陣に跳ね返してこちらを攻撃してくるとは思わなかった… …こいつ、どうやって倒せばいいんだ…!?)
しかしどちらも今は手負いである。
わかりにくいが、彼は背中に弾丸を受けている。
先に動いたのは瑞稀だった。
キッド「“ネイキッドシャッフル”ッ!!」
叫んだ瞬間に、空中に様々な角度の魔法陣が現れた。
そしてそれと同時に弾丸を放った。
怜「ニャアッ!」
わざと斜めに放たれた弾丸も、数多の魔法陣を介して怜の目の前に移動した…が、瑞稀の方へ方向転換して殴り返される。
キッド「跳ね返されることなんてもう想定済みだよッ!!」
瑞稀の方に殴り返された弾丸でさえ、手についたワープマーカーで瞬間移動させた。
怜「はッ」
しかし呻き声は聞こえなかった。
……当たらなかったか…!?
怜「攻撃ばかりできると思うなよーッ」
すると、怜さえも拳銃を取り出した。
キッド「おいおい、反社会組織とはいえ、なかなか突飛なんだな!」
怜「そんなこと言ってられるかな?」
すると、怜は拳銃を…彼自体に向けた!
……何やって… !!
キッド「まさか!」
撃った。その弾丸は怜に衝突した瞬間、“跳ね返った”。青色の反作用の矢印は、瑞稀の元へと向いていた。そしてそれは音を置き去りにして飛ぶ…
ちっ、という音がし、弾丸は瑞稀の横腹を軽く抉った。
キッド「…!!」
怜「僕の能力が『無敵』ってこと、わかってくれたかい?銃弾が当たった瞬間に“作用”を無視したら、僕にダメージが行くことはない!同時に反作用を強化すれば、弾丸は反射され誰にも止められない速度の弾丸になる!」
しかし、瑞稀は痛みをものともせずこう言う。
キッド「なるほどなあ…」
怜「わかってくれたみたいだね」
しかし、瑞稀は怜は考えていることとは裏腹の行動を取り始めた。
ごんっ という音がした。空中に浮いている魔法陣から落ちてきた物らしい。
それは…
怜「氷塊…氷?」
大きい、氷の塊だった。
キッド「そ 南極から取ってきた」
彼女曰く、南極から移動させてきたらしい。
冷気が怜にも伝わる程それは大きい。
怜(何やってんだこいつ…“ムーヴメント”は弾丸にした物質を強化するとか言ってたけど、まさか氷の弾丸に当たったら凍っちまうのかな…)
キッド「次はこれ!」
次に魔法陣から落ちてきたのは…
おどろおどろしい、何か…流動的な物質…
怜「…なにこれ?え、こわいこわいなにこれ」
暑い。熱がこちらに伝わってくる。
その流動的な黒っぽい物質は、流れ流れ植物さえも飲み込む。飲み込まれる瞬間、植物が溶けていたことが目に見えた。
キッド「これは、マグマ…というか地表にワープさせたから溶岩かな」
ますます彼女が何をしようというのかがわからない、という怜の顔。
すると、瞬時にその溶岩と氷が、それぞれ一つずつの弾丸へと変形した。
怜「ひゃー それに当たったらひとたまりもないんだろうなあ…」
キッド「当てるつもりはない」
『え?』と問いただす暇もなく、瑞稀は発砲した。
氷の弾丸を足元に。溶岩の弾丸を空中に。
キッド「“わかった”よ。“君を倒す方法”。」
怜「…マジわけわかんねえ!」
怜は構える(スタンドと銃を)…が、その2発の弾丸は本当に怜を狙ったわけではなさそうだ。
しかし、目を引くのは…
キッド「これで完成〜」
氷の弾丸も、溶岩の弾丸も、動いてはいるもののその場から消えなかった。
わかりやすく言うと、ワープマーカーを多数設置して弾丸がどこかへ飛んでいかせずに、その場をグルグルと弾丸が飛び交っているのだ。
氷の弾丸が足元を飛び交い、溶岩の弾丸が空中を飛び交っている。
怜「なんだ?これで近距離戦ができないとでも思ってるのか?僕がさっき拳銃使ったことを覚えてないのか!死ね!」
耳が割れそうな音と共に、弾丸がとんでもない速度で瑞稀の元に… 当たらない。
怜「え?」
何度も撃ってみる。当たらない。
腕前が芳しいのか、と思わせるくらい当たらない。
瞬間、瑞稀がガラスの弾丸を怜に向かって撃った。
しかし、弾丸はあらぬ方向に向かって…?
怜「!びっくりした!どこに向かって撃って…」
鋭い痛みが走った。
怜「ぁっ!? …な、なんで…」
弾丸は関係ない方向へ飛んでいったと思ったら、“自分に命中していた”。
怜(ワープさせていたわけではない…!どういうこった…!?近づいて撃つこともできない!)
ドクドクと血が流れ出ていることがわかる。
畜生、畜生…
何発もにっくき瑞稀に撃つのに、当たらない。
キッド「この弾丸…ただここを通れなくするためだと思ってたのか?ただ足止めだけに?」
瑞稀が氷の弾丸と溶岩の弾丸が飛び交う中を歩く。
しかしそれぞれの弾丸は瑞稀に当たらない。
恐らく当たらないように瞬間移動させているのだろう。
怜「…は!もしやお前…ッ」
怜でもわかるほど、今、おかしいことが起こっていた。
“瑞稀がぐにゃぐにゃしている…”流れる血は横に落ち、スレンダーな体の瑞稀が…太ってる?
キッド「これは“上位蜃気楼”」
キッド「蜃気楼は密度の異なる大気中で発生する光の屈折現象で… 大気の上下で空気の温度の差が大きい時に発生くる蜃気楼を“上位蜃気楼”という。」
それなら納得がつく。
毎秒のようにぐにゃぐにゃとしている瑞稀。
これは飛び交う溶岩と氷の弾丸が空気の密度と温度を変化させ、光を屈折させていて、彼女の姿形が変形して見えるのだ。
怜「それじゃあ弾丸が当たらなかったのは…」
キッド「もちろん。光が屈折して、ボクがいるところが君からみる所とは違うだけ。」
“そこにいる”と思って撃った弾丸は、光の屈折によるまやかしだったのだ。
キッド「君の能力は面倒だ…意識していれば、銃弾なんて完全に無力化もできる…」
キッド「大切なのは君の“油断”だったんだ。」
ピクピクと動く怜の眉間。
そろそろ限界だったのだろうか、怜はスタンドを剥き出しに瑞稀へと飛びかかった。
怜「うガァァァァァァァァ」
しかし、当たらない。
キッド「そこじゃないよ」
瑞稀は全く見当違い…しかし怜と近い場所にいた。
――蜃気楼でよく見えなかった。
目の前にあるのは魔法陣である。
そこにいるのは本物の瑞稀ではない。
キッド「“景色”を瞬間移動させたんだ 粋だろ?」
そして瑞稀が怜を触った瞬間、"景色が変わった"。
……ここは…!?重力に身が引かれる。
…“落下している”…!?
見れば真上すぐ近くには雲。
周りを見渡すとあるのは青。
キッド「ボクと君は今、重力加速という加速度の元で重力に引っ張られ落ちている。」
――そう、2人は“上空から落下していた”。
……こいつ、"僕を上空に放り出しやがった"…!
息もできない速度で2人は落下する。
流れる血液は体よりも落下が遅く、上へと流れる。
怜「な…何が目的だ!僕は落下ダメージでさえ無視することができるんだぞ!」
“声の音”が微々ながらも聞こえるが、すぐに上空へと流れ落ちていく。
そのセリフを聞いても瑞稀はニヤッとするばかりで…
キッド「お前は確か…ドキドキするような言葉を言われるのが好きなんだよね…?いいよ、言ってあげるよ…」
キッド「このまま、ボクと一緒にに堕ちるとこまで堕ちよ♡」
成す術なく、落ちていく…
……嫌だ!このままこいつの作戦に引っ掛かってばかりなんて…!
怜「“サイバーキャット”ッ!」
キッド「お」
怜「ニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャッッッ」
猛烈な拳のラッシュを浴びせようとするが、全てを魔法陣で捌かれてしまう。
キッド「なんだよ、さっきの台詞が気に入らなかった…?」
そういうと彼女は声を少し変えて、
キッド「流れに身を任せるだけでいいから…」
っと言った。
何か違う意味でドキドキしながらも、2人は落下する。空気抵抗も加味して速度の最高地点、終端速度という等速の落下となるが、それでも呼吸がもたないくらいの速さで景色が目まぐるしく変わる。
地面が見えてきた…
走りながら、弾丸を避ける。
しかしどうせそれも反射されこちらに向かってくる…!
紫苑「はは、形勢逆転ってやつだな」
……どれだけ撃っても、“当たらない”…!
また奴は発砲する。
空中に浮いたたくさんのバリアが弾丸を加速させ、反射し、その弾丸は…
翔太郎「うぐっ」
目にも見えない速度で僕の肩を撃ち抜く。
もう1発弾丸が、地面に着弾した。
翔太郎「この状況…ダブレさんみたいに強気なことを言いたい… この弾丸、体を突き抜けずに残ったものは僕の“ムーヴメント”の弾丸にしてことなきを得ているが…」
また翔太郎は銃を撃つ。
弾丸はバリアに反射され、紫苑の元に向かうが…
当たる瞬間に“弾丸は止まった”。
……“弾丸が当たらずに止まる…”どういうことだ…?
紫苑「おっと、余計なことを考えるな。お前はもう、八月の蝉のように死ぬ運命を理解し諦めるだけだ」
翔太郎は、足を引きずって紫苑の目の前で止まる。
紫苑「悪かったな、たった12年ほどしか生かしてやれなくて。悪いのは枕木に生まれたお前だがな」
紫苑は油断もせずにバリアを張り、かといえ容赦もせずに拳銃を翔太郎へと向けている。
薄透明なバリアが2人の間に、壁のように張られていた。
翔太郎「あぁ、吹っ切れたよ…で、決断に至った。僕の、あんたに対する決断…」
明らかにおかしい様子だった。
翔太郎はバリアにピッタリと、数ミリでも動いたら当たってしまう程の近さに近づいた。
紫苑「なんだ…?バリアが消える瞬間を狙った早撃ち勝負でもやりたいのか…?」
それに呼応することもなく…
翔太郎は、目を疑う行為に出た。
紫苑「おい…何故、拳銃を…"そっちに向けている?"」
翔太郎が拳銃を向けているのは、紫苑とは正反対の方向である。
もちろん、そちらの方向に何かがあるわけではない。
……“あいつ”に気づかれてるわけでもねぇ…
紗和とかいう幽霊も、…あれ?怜達もいねえ
“何をする気だ”…?
翔太郎「僕はあと10秒後に撃つ 僕を撃ちたければ、10秒以内に撃てばいい」
すると、彼はカウントを始めた。
10。
紫苑(なにやってんだ…!?そんな方向に撃って何かあるのか…!?)
9。
8。
刻々と時間は刻まれていく。
紫苑(この間に…バリアを解除してガキを撃つのは“駄目”な気がするッ!)
2。
紫苑は黙って、彼を見守った。
完全防御の前にどうしようもないハズの少年を。
1。
瞬間、けたたましい発砲音が響く。
紫苑「“Winning Come Back”ッ!!!」
紫苑はバリアを翔太郎の前に張った。
予測通りに、弾丸は速度を上げて翔太郎に襲い掛かる。
…あの弾丸は…
半透明な弾丸。
「待ってたよ」
翔太郎にぶつかった瞬間、彼は押し出された。
少年は紫苑の方へと押し出され…
紫苑「な、なにッ!?」
翔太郎は、“バリアを通り抜けた”。
痛みを堪えながら、そして彼は叫ぶ。
翔太郎「“ムーヴメント”ッッッ!!!!」
鋼鉄の弾丸が、紫苑の胸を貫いた。
紫苑は準じて倒れる。
紫苑「一体何を…?何故バリアを“通り抜けれた”…!?」
男は口から血を吐きながら、息絶え絶えに喋る。
翔太郎「そうだよね…敵が不審な行動を取ってたら阻止しようとするよね…?」
翔太郎「しかしその行動は仇だっ!」
翔太郎は距離を取るように動き、話し出した。
紫苑「俺のバリアは…なんでも跳ね返すハズ…」
翔太郎「あーあ、もはや勘違いしてるか… 言ってただろあんた、このバリアは“加等速運動以外の運動”をしている物体を跳ね返すって…」
しかしその後の彼が言う通り、この世の全ての物質は重力と空気抵抗という、運動を変化させる力がはたらいている。
なので、基本どんな物質でも跳ね返すことができるのだ。
翔太郎「僕が使ったこの弾丸は…“衝撃の弾丸”だ。人が物を蹴ったり、どんなことにでも発生する物体を変形させたりする力…」
翔太郎「そして何故僕がバリアを通り抜けれたのか…?それは、“撃力”を利用したからだッ!」
撃力とは、二つの物体が衝突する極めて短い時間で発生する力のことである。
翔太郎「物質と物体が瞬間的な速度で衝突する時、"それぞれが作用する時間"を考慮しない!」
力の効果を表すのには(力)×(働いた時間)というベクトル量を用いるが、撃力ではそれぞれの力が作用している時間も測れない。ため、方程式では純粋な力積で表示される。
翔太郎「撃力は空気抵抗や重力と言った、他物に影響を与える力…つまり外力さえも無視する。
つまり、僕に起こった衝突の運動は、“純粋な加等速運動”となるッ!」
彼が言う通り撃力には、外力は無視される。
つまり"衝撃の弾丸"は彼と衝突運動を起こし、“純粋な加等速運動”をしている翔太郎はバリアを通り抜けたのだ。
翔太郎「いたた…結構背中に衝撃が来たよ…体がブッ飛ぶこの衝撃!」
紫苑「なんて…ガキだ…」
男が気絶したのを確認し、翔太郎はふうと息を吐く。
翔太郎「驕ったね…自分が“無敵な能力”だと…
でも残念ながら、勝利には覚悟と犠牲の精神が必要なんだ…」
風が吹いている…
まさかこんな技術が、使われることになろうとは思わなかったけどね。
彼女…枕木紗和は、丘の上の大木を見上げる。
私は、彼に教わったことを思い出す。
“狙撃は600〜1200m内が安定しやすい”
ここは“スワンキーストリート”の道路の上。
いちいち“あいつ”を狙撃できるポイントを探してたけど、丘の上の“大木”からも、800m程離れている。
角度ヨシ!いい場所見つけちゃった。
私は携帯をいじくって、大事にとっておいたメールボックスからとある能力を引き出す。
……使わせてもらうね、翔太郎。
紗和『“ムーヴメント”』
やっぱり銃の能力だったらこれくらいできるか…
目の前に出てきたのは普段翔太郎が使うような自動式拳銃のようなピストルではない。ライフルだ。
スコープ(照準器)もついてる…ウンウン、OK!
“目には目を、狙撃には狙撃を”だよねっ!
立って大きな木の方へライフルを向け、スコープを覗き込んでみる。
紗和『!!!』
翔太郎…“ムーヴメント”の弾丸を“止められて”、しかも狙撃されてる…!
はやくどうにかしないとね…
木の上。やっぱり“いた”。
黒髪の男性。20歳程度?
大きな木の上に、ライフル片手に翔太郎達を観察してる。“3人目”がいるとは思わないよね…でも、私も“3人目”だから…!
携帯のカメラでズームしてみるけど…
800mも離れてるんだし映らないか。阿保か私。
あ、また撃ったけど外した。あの距離で外すとか…
蓮さんが笑っちゃう!
さて…狙お。
弾丸は…空気の弾丸でいっか。
この距離だったら弾道落下は7mくらい…
着弾まで1、2秒程度…そして、ここは少し風が吹いてるけど向こうは無風!
空気の密度を最大限にして、弾丸にあたって落ちた所で追撃すればいいか…
それじゃあ。戦闘中の息子に愛を込め、ターゲットに殺意を込めて!
スコープから目を離さず、彼女は立ったまま…
はしゃいだように呟く。
紗和『どん』
……どういうこった…?
小僧はバリアを通り抜けて紫苑を再起不能にするわ、瑞稀と怜と紗和は消えるわ…
怜は瑞稀にワープさせられた感じかな?
少なくともこの大木の上から見えるとこにはいない…
紗和って幽霊は逃げたかな…?
ま、怜達の能力が強すぎたもんな…
しかしあんなインチキ能力にも勝つとは…
油断してる小僧の動きを“能力”で止めて、狙撃するか…
「“Waiting At The Busstop”」
奴の体は完璧に“停止した”…
ふふ、困惑してる…後はこいつを撃ち抜くだけ…
…ん?今なんか音が…
スコープから目を離して周りを見渡す。
瞬間、暴風が巻き起こった。
「な、なんだ!?落っこち…うわあ!」
スナイパーライフルも、俺の体でさえ吹っ飛ぶ。
誰だ!?新しい能力者か!?
転がり落ちた先には、携帯をこちらに向けた金髪の女…こいつは…
「枕木紗和ッ!!」
叫んだこともものともせずに彼女は淡々と言う。
紗和『名前バビロン 21歳スタンド名“Waiting At The Busstop”能力 視界内に存在する物体の運動を約5秒間程停止させることができる。反SPW内では幹部であり情報班附属。』
…!こいつ、俺の素性を…!
バビロン「“デイドリームワンダー”!枕木蓮の能力…!“スタンド能力をコピーする能力”と“能力を他人にメールで送れる能力”を利用して、“デイドリームワンダー”という能力をコピーし、他人にそれを送って勢力を増やしている…!」
紗和『枕木蓮の能力、ねぇ…この“DAYDREAM WONDER”が?まあそれはそれとして…』
薄透明の指をバビロンという名の男に指す。
紗和『貴方ね。大木の上から私たちを監視し、反SPWの勝利を得るために私たちの行動を妨害した…!』
バビロン「なんでバレたかなあ…あ、あれか。"粉塵爆発のがハッタリだ"って叫んだ時か…」
紗和『2人…反SPWの敵が何故私たちの目の前に降りてきて、そして帰ろうとするのか?不思議に思ってた…答えは2人と私たちを戦闘に陥らせ、貴方という“3人目”がいるとは思わせずにし、完璧に私たちを始末するため…!』
紗和『最初2人は帰る気満々だったけど、最初から私たちを始末するつもりだった…!』
バビロン「そう激昂するなって…」
チッチッと舌を鳴らすと共に指を振る男はこう話す。
バビロン「物事の始まりってのは大体感情から始まる…こういう戦闘だって、“殺意”から始まる…」
バビロン「でも“お前”は違うよなあ?」
紗和は、携帯片手に彼を睨みつけている。
バビロン「反SPWがここまで発展したのも、ジョースター側と反SPWの対立がここまで激化したのも…
“お前が枕木明という妹に殺された”ことがトリガーだった」
紗和『…』
バビロン「俺は少なくとも情報班だ。さっきお前らが話してたことをもとに、理解したよ。
お前が明に殺され…妹である雨月でさえ明の能力の餌食に… それをきっかけに蓮が憤慨したのもな」
バビロン「まったく、枕木三姉妹のお話は聞いてて飽きないよ…お前ら三姉妹が周りに迷惑かけてんだ。まあそれに巻き込まれちまった蓮も蓮だがな」
それを聞いた瞬間、紗和が男を見る目が変わった。
……視線が鋭い…
バビロン(挑発してみたがこれ以上情報は得られないか…)
すると紗和が話す。
紗和『私たちや蓮さんのことをこれ以上笑うな』
紗和が携帯を触り出す。
……さて、逃げるか…!
紗和『“Waiting At The Busstop”』
バビロン「え」
そそくさと逃げ出そうとした男は、動けなくなった。
“自分の能力を利用されて”。
紗和『これだけ近づければ逃げれないでしょう…さて、貴方には口を閉じててもらうよ。』
紗和『“Where do I go?”』
紗和は、大きな…人が持つには重すぎる見た目の銀色の鎌を、手に取った。
瞬間、男に冷や汗が垂れる。
バビロン「その能力…枕木明の…? やめろ!魂だけは…!」
金色の…その、向日葵のような髪が揺れた瞬間。
大きな鎌が、男の首を掬った。
そして、男は動かなくなる。
無傷にも関わらず。
紗和『魂だけの存在に魂を取られるってのはどういう気分…?ま、喋れないだろうけど』
紗和『私は“死神”になるつもりも、果たして“太陽”になるつもりもないけどね…』
……“落下し続けている…!”
怜「うおおおおおおおおおおおおお」
彼は落下していた。
キッド「どうだい?“無限に落下する気分”は…」
とっくに瑞稀は、地に足つけて“落下し続ける”怜を傍観していた。
彼女の言う通り、怜は“無限に”落下していた。
怜「っっっこんなことがぁッ!」
男は地面に直撃しようかという地面スレスレのところに魔法陣が浮いており、地面に叩きつけられることなく瞬間移動させられる。
それもまた、移動先の魔法陣がある場所は“空”である。
怜の能力なら“落下による衝撃”は無視できる。
しかし、落下先に魔法陣があってまた空に瞬間移動させられる。
いつになっても"着陸することができず"に、無限に落下し続けているのだ。
怜「バビロォォォォォォンンンンンンン 早く僕を止めろおおおおおおおおおおお」
木の上で自分らを援護しているハズの仲間の名を呼ぶ。しかし呼応はなく、声はただ虚空に溶けるのみである。
キッド「3人目のお仲間…バビロンって言うんだ。…でも、紗和さんがそいつを始末したと思うよ?」
怜「そ、そんなわけあるはず…」
台詞一つさえ言い切れずにまた空へと瞬間移動する。
……また…!また落下する…!
怜(いつ奴が能力を解除してもおかしくない…でも、“意識してないと落下ダメージは無効にできない”!でも落ちる恐怖が意識させてくれない…!)
……銃で殺すしか…ない!
果たして彼の思惑通り、落下しながら発砲してその弾丸は瑞稀を貫けるのだろうか。
そんな疑問すらどうでもいいほど、彼は焦っていた。
すると、口元に魔法陣が現れた。
自分と同じ速度でついてきている…
キッド『情報を喋る気はないかい?さもなくば再起不能になるけど』
魔法陣の奥から、その女の声が聞こえる。
怜「無い 殺す」
キッド『残念』
魔法陣は見えなくなったが、地面とともに瑞稀が見えてきた。
怜は懐から銃を取り出し、狂ったように叫ぶ。
怜「死ねえええええええええええええええええ」
キッド「“ムーヴメント”דネイキッドシャッフル”」
2人が発砲したのは、同じ瞬間だった。
同時に6発ずつ。
しかし、彼が撃った6発は、当たることはなかった。
決して方向が悪かったわけではなかった。
怜「はッッッこれは…!」
――この“水色に輝く弾丸”は…!
キッド「私はまだ地獄に堕ちる予定がないから、1人で勝手に堕ちててよ。残念ながらクズ男には愛想ぎ尽きちゃったので。」
瑞稀が放った水色の弾丸が怜の弾丸とすれ違う時…怜の弾丸は全て消えいった。
怜「弾丸が消え… “魔法陣の弾丸”だとおおおおおおおおおおおおお!?」
煌めく水色の弾丸が怜に直撃した瞬間。
彼は忽然として消えてしまった。
土の中にいる。
土の中に瞬間移動させられたのだ。
動けない。“サイバーキャット”はあてにならない。
空気さえもない。光もない。
……あぁ、僕は“堕ちてしまった”のか…
一緒に“瞬間移動してきた”であろう、先程彼が撃った弾丸は、地面の中でも眩しく見えた。
怜「負け…た…」
開けた口の中に砂が侵入してくる。
結局言葉は最後まで言い切れず、砂の中に消えてしまった。
桜井紫苑、古橋怜、バビロン 再起不能。
スタンド紹介
スタンド名「Winning Come Back!(ウィニングカムバック!)」
スタンド使い名「桜井紫苑」
オーラ型に見えるが、本当は本体の周り半径1mを囲む見えないバリアのスタンド。
バリアの能力としては、「バリアに触れた、等速直線運動、もしくは加速運動以外の動きをしている物体を反射する」といったもの。もちろんそれは生物でも。
しかし、内側からの攻撃等も反射するので、完全防御型スタンド能力。
破壊力 :ナシ
スピード:ナシ
射程距離:C(半径1m)
持続力 :B
精密動作:D
スタンド能力「サイバーキャット」
スタンド使い名「古橋怜」
猫のような見た目の、特殊型人型スタンド。
物理学で言う、「作用反作用」のどちらか一方、もしくは両方を無視したり強化したりできる能力。
作用反作用とは、例えば物を手で押した時に、手が壁を押す力を“作用”、その時手に返ってくる壁が手を押す力を“反作用”と呼ぶ。2物間で及ぼし合う力のことである。人間が地に足ついて立っているのも、作用反作用の法則に則っているからである。
この能力によって、作用を無視して“殴ってきた相手に反作用の力のみが働き、カウンターになる”といったことや、“反作用を無視して一方的に殴り続ける”といった芸当も可能。
破壊力 :B
スピード:C
持続力 :D
精密動作:C
射程距離:B
スタンド名「Waiting At The Busstop」
スタンド使い名「バビロン」
周りに矢印が舞っているようなオーラ型能力。
視界内に存在する物質、物体の“運動を停止させる”ことができる。もちろん視界外では能力しない。
正確には“ベクトル消去”の能力。
作中では、翔太郎や瑞稀の“ムーヴメント”の弾丸の動きを止めていたり、能力を込めた銃弾で翔太郎を狙撃していた。
破壊力 :ナシ
スピード:ナシ
射程距離:視界内
精密動作:B
持続力 :C(5秒間程度)
能力「サイバーキャット」
は頑張るざるそばさん(@bass_zaru)さんの曲「サイバーキャット」
を使わせていただきました!
小説の投稿、一週間に一回でいいですか…?
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いいですよ 頑張れ
-
うるせー しね