インターホンを押したにも関わらず、医師を名乗る2人は返事をするまもなく事務所に入ってきた。
――???「ほら、俺だよ。TG大学病院 調査部の部長、 天久鷹優(あめくたかゆう)と…」
???「同じく調査部見習い、小鳥遊ことり(たかなし ことり)ですッ!」
翔太郎は驚いた顔をしている。当たり前だ。
2人の医師は空条助音の友人だった。
鷹優「ん?子供…?
ははーん、依頼で預かってるんだな?」
ことり「あら可愛い〜!この子の名前なんていうの?助音ちゃん!」
ことりは一瞬で翔太郎に近づき、撫で始める。
一瞬の出来事だったので、翔太郎もすぐには気づかなかった。
助音「さ、翔太郎くん。この人たちは悪い人じゃないから、自己紹介してあげて?」
助音は笑顔で言う。彼女が言うからには本当に悪者ではないのだろう。
翔太郎は頷いて自己紹介を始める。
翔太郎「僕の名前は枕木翔太郎です。
いろいろあって、お姉さんと一緒に住むことになりました。よろしくお願いします。」
型通りの自己紹介だったのだが、2人の医師の反応はそれぞれ違った。
天久鷹優。TG大学病院の院長の息子であり、天才であるがために副院長である。才能を見出され、"調査部"なるものを設立し、部長である。
部の名前のとおり、調査部とは、難解な医療事件に関しての調査を行う機関。
彼は、自己紹介をした少年をまるで、"普通に子供を見る目で見ていなかった。"
小鳥遊ことり。TG大学病院の調査部に属していて、
天久鷹優の直属の部下。研修を本気で積んだため、あらゆる分野の医療に上手く携わることができる。
調査部としてはまだ見習いで、天然な鷹優に対し、振り回されている。
彼女は、少年に対しなにか心当たりがあるのか、一度撫でるのを止めたがまた再開した。
鷹優とことりも翔太郎に対して自己紹介を行った。
自己紹介を終えた後に、鷹優は急にこう言った。
鷹優「"枕木"と言ったな…少し、話を聞かせてもらおうじゃあないか…」
――それはそうだ。翔太郎くんという男の子の名前をしながら女の子コーデなのだ。聞きたいことがあるのだろう。ちなみに私がコーデした。
助音「あ、私もあまり翔太郎くんについて詳しく聞いてないなぁ、私も聞かせて?」
助音は穏やかな声で言う。
翔太郎は少し俯いたのちに、口を開く。
翔太郎「…わかりました。」
助音は少しだけ重い雰囲気を察しながらも、穏やかな口調で続けた。
助音「飲み物用意するね。鷹優先生もことり先生もコーヒーでいいかな? あと、翔太郎くんはオレンジジュースでいい?」
鷹優「私はなんでも構わない。」
ことり「あ、私もー!助音ちゃんが入れてくれるならなんでもいいよぉ〜!」
2人が答えたあとに、翔太郎も言う。
翔太郎「お姉さん、僕はコーヒーのブラックでお願いします。」
――翔太郎くんってあの幼さでコーヒー飲むんだねぇ
そう思いながらも助音はキッチンに向かってゆく。
鷹優「さて、翔太郎…ジョジョがあんなに元気でやってられるのも、秘密をまだ隠しているのだろう?」
助音がキッチンでコーヒーを用意している最中に、鷹優は助音に聞かれない程度の声で翔太郎に言う。
翔太郎は聞き慣れない単語を聞いて困る。
――じ、ジョジョ?
ことり「もー、説明が足りてないんですから…
あのね、ショータくん。 助音ちゃんはね?
苗字の空条のじょうと、助音のじょ を掛け合わせて、皆から"ジョジョ"って呼ばれてるの。
ま、私は助音ちゃんって呼んでるんだけどねー!」
そういうことりは、いつのまにか翔太郎にショータというあだ名を勝手につけている。
――だから"ジョジョ探偵事務所"なのか…
翔太郎「TG大学病院の医師と言ってましたが…
"枕木"姓について質問があるのなら、あなたたちはもしや、例の財団の…?」
"例の財団"という単語に2人の医師の顔は引き締まる。
鷹優「ということはやはり貴様、SPW財団の関係者か…しかも…」
ことり「枕木蓮さんの息子だね?」
鷹優とことりは息ぴったりに質問してくる。
翔太郎はゆっくり頷く。
そこに、"ジョジョ"…もとい、空条助音がコーヒーと共にやってくる。人数分を持ちきれなかったのか、スタンドを使って持ってきている。
鷹優「ジョジョ。これはかなり重要な話で…」
鷹優は言いかけてる途中でジョジョを見ると、硬直した。それに倣ってことりもジョジョを見ると、同じように硬直したのだった。
――あちゃー…と翔太郎は思う。
これじゃあ説明する順序が面倒になっちゃうよ…
ん?待てよ、何故スタンドに驚いて… まさか…
ことり「助音ちゃん!いつスタンドを!!」
――やはりか。翔太郎は"明らかに助音の後ろにいるスタンドを見ている"2人を見て理解する。
この2人がお姉さんが言ってた"スタンド使い"か…
助音「あっ!説明してなかったね?」
助音はコーヒーカップを人数分配り終えた後に、意気揚々とスタンドを手に入れた理由を説明する。
ことり「なるほど…ショータくんがねぇ…」
助音「そのあだ名いいですね!私も使お♡」
女子陣がきゃっきゃきゃっきゃしているのに、空気を読まず鷹優は言う。
鷹優「なら…翔太郎。君から詳しく聞かないといけないみたいだな…」
大人びたクールな口調。翔太郎には彼の目が容赦なく獲物を捕らえる猛獣の目に見えた。
翔太郎「わかりました。僕が昨日なぜ追われていたのかなどを説明します。」
場の空気が一気に重くなる。
翔太郎「まず…
僕は、SPW財団の幹部、枕木蓮の息子です。」
SPW財団……正式名称、スピードワゴン財団。
昔、スピードワゴンという男が石油を発掘し、大富豪となったのだが、その資金等を全国の医療などに割り当てる組織を作り、SPW財団として残っている。
ジョースター家と密接な関係であり、今の今までジョースター家をバックで支えていた。
助音も、少なくとも財団の加護を受けていたので知っていた。
鷹優「わかっている。」
ことり「あぁ、ごめんねショータくん… 彼も私も、元々SPW財団の研究者だったんだ…」
そう、天久鷹優と小鳥遊ことりは元々SPW財団の研究者であった。
翔太郎「たぶん…あなたたち2人は知っているハズです… その財団の裏で悪事を働いているグループがあることを…」
翔太郎「反SPW。最近SPW財団の反乱分子が密かに増えている… 僕だって、その反SPWが"どのような悪事"を働いてるからがわからないんです。」
翔太郎「でも1つだけわかったことがある。
それは、スタンド使いを量産し、僕の父さんのスタンドを悪用していることです。僕は僕の父さんのスタンド能力を知らないんですけど、父さんは洗脳されているようだった。
つまり、敵組織の中に"人を洗脳する"スタンドがいるわけなんですよ。」
翔太郎はしゃべり切った後にコーヒーを飲む。
一息ついたあとに翔太郎はまた話し始める。
翔太郎「僕は、ことの顛末が悪くなる前に逃げてきたのですが、敵組織はもう先手を打ってきていた。
でも、戦局は悪くない一方なんです。
何故なら…」
翔太郎の代わりに鷹優が答えた。
鷹優「"ジョースター家の人間に出会えたから。"」
……え?私?
唐突に自分のことを指され、驚く。
ことり「たしか、ジョースター家は何世紀をもまたぐ因縁と敵対してたんですよね?」
なんで皆私の家系のことを知ってるんだろ。
翔太郎「でもこの因縁はDIOとのではない。
全く別のことだけど、世界の安否に関わることなんです。」
DIO……正式名称、ディオ・ブランドー
数世紀前からジョースター家と敵対していた。
助音も母親や祖父から聞いていた。
翔太郎「秘密を知ってしまった以上、僕らはこれから反SPWから追手を送り込まれるでしょう…
話から察して、鷹優さん、ことりさんはスタンド使いなんですよね?」
鷹優「そういうのは君に教えるのはまだはやい。
私とことりはまだ君を完全に信頼しているわけではない。」
ことりが何か答えようとした瞬間に鷹優は言う。
鷹優「それで、だ。 話はこれだけか?」
鷹優はまるで辛辣な声で言う。
翔太郎はゆっくり頷く。
鷹優「ここから私の話になる。早い話、何故私たちがここに来たか、だ。」
助音「そういえば、そうですね…
なんか依頼でも持ってきたんですか?」
ことりが説明する。
ことり「たぶん、さっきショータくんが言ってたことと関係があるんだと思うの。
最近ね、植物状態の患者さんが増えているの。」
突然の重い話に驚く。
鷹優「しかし、だ。先程ことりが"植物状態"と言及したが、正確には違う。 実はその大半の人間の、"脳系の機能は完全に働いていた。"」
……それってまさか…
鷹優「そう、その患者たちは、内臓などの機能はしっかりと働いていたんだ。なのに"植物状態のような状態になっていた。"」
――鷹優「まるで、"ココロ"が抜かれたようにな。」
お話だけで約3500文字も執筆しましたが、
次回から戦闘が増えていくのでお楽しみを。
小説の投稿、一週間に一回でいいですか…?
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いいですよ 頑張れ
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うるせー しね