オリジナルジョジョの奇妙な冒険 〜別れの雨〜   作:ラタ

5 / 40
忙しくなりそうなので先取り投稿です。


#5 医師

インターホンを押したにも関わらず、医師を名乗る2人は返事をするまもなく事務所に入ってきた。

 

――???「ほら、俺だよ。TG大学病院 調査部の部長、 天久鷹優(あめくたかゆう)と…」

???「同じく調査部見習い、小鳥遊ことり(たかなし ことり)ですッ!」

 

翔太郎は驚いた顔をしている。当たり前だ。

 

2人の医師は空条助音の友人だった。

 

鷹優「ん?子供…?

ははーん、依頼で預かってるんだな?」

ことり「あら可愛い〜!この子の名前なんていうの?助音ちゃん!」

 

ことりは一瞬で翔太郎に近づき、撫で始める。

一瞬の出来事だったので、翔太郎もすぐには気づかなかった。

 

助音「さ、翔太郎くん。この人たちは悪い人じゃないから、自己紹介してあげて?」

 

助音は笑顔で言う。彼女が言うからには本当に悪者ではないのだろう。

翔太郎は頷いて自己紹介を始める。

 

翔太郎「僕の名前は枕木翔太郎です。

いろいろあって、お姉さんと一緒に住むことになりました。よろしくお願いします。」

 

型通りの自己紹介だったのだが、2人の医師の反応はそれぞれ違った。

 

天久鷹優。TG大学病院の院長の息子であり、天才であるがために副院長である。才能を見出され、"調査部"なるものを設立し、部長である。

部の名前のとおり、調査部とは、難解な医療事件に関しての調査を行う機関。

 

彼は、自己紹介をした少年をまるで、"普通に子供を見る目で見ていなかった。"

 

小鳥遊ことり。TG大学病院の調査部に属していて、

天久鷹優の直属の部下。研修を本気で積んだため、あらゆる分野の医療に上手く携わることができる。

調査部としてはまだ見習いで、天然な鷹優に対し、振り回されている。

 

彼女は、少年に対しなにか心当たりがあるのか、一度撫でるのを止めたがまた再開した。

 

鷹優とことりも翔太郎に対して自己紹介を行った。

 

自己紹介を終えた後に、鷹優は急にこう言った。

鷹優「"枕木"と言ったな…少し、話を聞かせてもらおうじゃあないか…」

 

――それはそうだ。翔太郎くんという男の子の名前をしながら女の子コーデなのだ。聞きたいことがあるのだろう。ちなみに私がコーデした。

 

助音「あ、私もあまり翔太郎くんについて詳しく聞いてないなぁ、私も聞かせて?」

 

助音は穏やかな声で言う。

 

翔太郎は少し俯いたのちに、口を開く。

翔太郎「…わかりました。」

 

助音は少しだけ重い雰囲気を察しながらも、穏やかな口調で続けた。

助音「飲み物用意するね。鷹優先生もことり先生もコーヒーでいいかな? あと、翔太郎くんはオレンジジュースでいい?」

 

鷹優「私はなんでも構わない。」

ことり「あ、私もー!助音ちゃんが入れてくれるならなんでもいいよぉ〜!」

2人が答えたあとに、翔太郎も言う。

 

翔太郎「お姉さん、僕はコーヒーのブラックでお願いします。」

 

――翔太郎くんってあの幼さでコーヒー飲むんだねぇ

そう思いながらも助音はキッチンに向かってゆく。

 

鷹優「さて、翔太郎…ジョジョがあんなに元気でやってられるのも、秘密をまだ隠しているのだろう?」

助音がキッチンでコーヒーを用意している最中に、鷹優は助音に聞かれない程度の声で翔太郎に言う。

 

翔太郎は聞き慣れない単語を聞いて困る。

――じ、ジョジョ?

 

ことり「もー、説明が足りてないんですから…

あのね、ショータくん。 助音ちゃんはね?

苗字の空条のじょうと、助音のじょ を掛け合わせて、皆から"ジョジョ"って呼ばれてるの。

ま、私は助音ちゃんって呼んでるんだけどねー!」

 

そういうことりは、いつのまにか翔太郎にショータというあだ名を勝手につけている。

 

――だから"ジョジョ探偵事務所"なのか…

 

翔太郎「TG大学病院の医師と言ってましたが…

"枕木"姓について質問があるのなら、あなたたちはもしや、例の財団の…?」

 

"例の財団"という単語に2人の医師の顔は引き締まる。

 

鷹優「ということはやはり貴様、SPW財団の関係者か…しかも…」

ことり「枕木蓮さんの息子だね?」

 

鷹優とことりは息ぴったりに質問してくる。

翔太郎はゆっくり頷く。

 

そこに、"ジョジョ"…もとい、空条助音がコーヒーと共にやってくる。人数分を持ちきれなかったのか、スタンドを使って持ってきている。

 

鷹優「ジョジョ。これはかなり重要な話で…」

鷹優は言いかけてる途中でジョジョを見ると、硬直した。それに倣ってことりもジョジョを見ると、同じように硬直したのだった。

 

――あちゃー…と翔太郎は思う。

これじゃあ説明する順序が面倒になっちゃうよ…

ん?待てよ、何故スタンドに驚いて… まさか…

 

ことり「助音ちゃん!いつスタンドを!!」

 

――やはりか。翔太郎は"明らかに助音の後ろにいるスタンドを見ている"2人を見て理解する。

この2人がお姉さんが言ってた"スタンド使い"か…

 

助音「あっ!説明してなかったね?」

助音はコーヒーカップを人数分配り終えた後に、意気揚々とスタンドを手に入れた理由を説明する。

 

ことり「なるほど…ショータくんがねぇ…」

助音「そのあだ名いいですね!私も使お♡」

 

女子陣がきゃっきゃきゃっきゃしているのに、空気を読まず鷹優は言う。

 

鷹優「なら…翔太郎。君から詳しく聞かないといけないみたいだな…」

 

大人びたクールな口調。翔太郎には彼の目が容赦なく獲物を捕らえる猛獣の目に見えた。

 

翔太郎「わかりました。僕が昨日なぜ追われていたのかなどを説明します。」

 

場の空気が一気に重くなる。

 

翔太郎「まず…

僕は、SPW財団の幹部、枕木蓮の息子です。」

 

SPW財団……正式名称、スピードワゴン財団。

昔、スピードワゴンという男が石油を発掘し、大富豪となったのだが、その資金等を全国の医療などに割り当てる組織を作り、SPW財団として残っている。

ジョースター家と密接な関係であり、今の今までジョースター家をバックで支えていた。

助音も、少なくとも財団の加護を受けていたので知っていた。

 

鷹優「わかっている。」

ことり「あぁ、ごめんねショータくん… 彼も私も、元々SPW財団の研究者だったんだ…」

 

そう、天久鷹優と小鳥遊ことりは元々SPW財団の研究者であった。

 

翔太郎「たぶん…あなたたち2人は知っているハズです… その財団の裏で悪事を働いているグループがあることを…」

 

翔太郎「反SPW。最近SPW財団の反乱分子が密かに増えている… 僕だって、その反SPWが"どのような悪事"を働いてるからがわからないんです。」

 

翔太郎「でも1つだけわかったことがある。

それは、スタンド使いを量産し、僕の父さんのスタンドを悪用していることです。僕は僕の父さんのスタンド能力を知らないんですけど、父さんは洗脳されているようだった。

つまり、敵組織の中に"人を洗脳する"スタンドがいるわけなんですよ。」

 

翔太郎はしゃべり切った後にコーヒーを飲む。

一息ついたあとに翔太郎はまた話し始める。

 

翔太郎「僕は、ことの顛末が悪くなる前に逃げてきたのですが、敵組織はもう先手を打ってきていた。

でも、戦局は悪くない一方なんです。

何故なら…」

 

翔太郎の代わりに鷹優が答えた。

 

鷹優「"ジョースター家の人間に出会えたから。"」

 

……え?私?

唐突に自分のことを指され、驚く。

 

ことり「たしか、ジョースター家は何世紀をもまたぐ因縁と敵対してたんですよね?」

 

なんで皆私の家系のことを知ってるんだろ。

 

翔太郎「でもこの因縁はDIOとのではない。

全く別のことだけど、世界の安否に関わることなんです。」

 

DIO……正式名称、ディオ・ブランドー

数世紀前からジョースター家と敵対していた。

助音も母親や祖父から聞いていた。

 

翔太郎「秘密を知ってしまった以上、僕らはこれから反SPWから追手を送り込まれるでしょう…

話から察して、鷹優さん、ことりさんはスタンド使いなんですよね?」

 

鷹優「そういうのは君に教えるのはまだはやい。

私とことりはまだ君を完全に信頼しているわけではない。」

ことりが何か答えようとした瞬間に鷹優は言う。

 

鷹優「それで、だ。 話はこれだけか?」

 

鷹優はまるで辛辣な声で言う。

翔太郎はゆっくり頷く。

 

鷹優「ここから私の話になる。早い話、何故私たちがここに来たか、だ。」

助音「そういえば、そうですね…

なんか依頼でも持ってきたんですか?」

 

ことりが説明する。

ことり「たぶん、さっきショータくんが言ってたことと関係があるんだと思うの。

最近ね、植物状態の患者さんが増えているの。」

 

突然の重い話に驚く。

 

鷹優「しかし、だ。先程ことりが"植物状態"と言及したが、正確には違う。  実はその大半の人間の、"脳系の機能は完全に働いていた。"」

 

……それってまさか…

 

鷹優「そう、その患者たちは、内臓などの機能はしっかりと働いていたんだ。なのに"植物状態のような状態になっていた。"」

 

 

――鷹優「まるで、"ココロ"が抜かれたようにな。」




お話だけで約3500文字も執筆しましたが、
次回から戦闘が増えていくのでお楽しみを。

小説の投稿、一週間に一回でいいですか…?

  • いいですよ 頑張れ
  • うるせー  しね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。