ウルトラ列伝~音の章~   作:アテル

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リセマラ終わったウルトラやべーやつです。
はい年末のやること確保

ぽてりゅう様、お気に入り登録ありがとうございます

今年はこれで最後です。フォーエバー2021年

書いてるとなんか紗夜さんの性格が原作とかなり違うって感じるんですよね・・・。違和感なくかけてるか不安になる


11話『虹の中で』

5月5日・・・

光輝と紗夜のデートも一旦幕を下ろし残すは2回戦のおうちデートとなっていた。ここはショッピングモールからの帰り道、空には輝く夕日と()()()()()()()()()()()()()()()()()()()があった。やはり物珍しいからなのか、光輝のバイクの後ろに乗っている紗夜はこの()()()()()()()()()()()()()ただ一点を見つめていた。ショッピングモールのある都市部から段々と人通りの少ない郊外へとバイクを進める。少し入り組んだ道を迷うことなくすいすいと進み、ある曲り角を曲がった時、2人の目の前には道を跨って掛かる7色のアーチがあった。虹をくぐれるということに感動を覚えながらバイクを進める。いざ虹の真下に行くと頭上にかかるアーチの規模に驚き思わず2人揃っておお~と声を漏らしてしまった。そしてそのまま何事もなく通り過ぎる・・・はずだった。

虹をくぐった先に広がる風景は木、林、森。建物が立ち並ぶ都会とはまるで別世界の樹海が広がっていた。

「え?ここ・・・どこだよ・・・」

「私たち、先程まではちゃんと道を走っていたはずじゃ・・・」

突然様変わりした風景に戸惑いを露わにしながらも光輝は走ってきた方向に振り替える。しかしそこにあるのは辺りと同じく樹海が広がるだけだった。

「・・・えええええええええええ!」

絶望的な状況にただ叫ぶことしか出来ない光輝であった。

 

少し経ち冷静になった2人は現状の確認をしだした。既視感を感じながらも手始めに現在地の確認をした。がそこはお約束というべきだろうか、スマホは圏外、GPSは反応をせず現在地は分からずじまい連絡も取れないお手上げ状態だった。そして次は持ち物の確認。とりあえず今持っているものを確認すると晩御飯用に買った食材たち、光輝の趣味でバイクに常備していたサバイバルナイフ、後は互いのバックに入っていた財布やら今日の戦利品やらスマホやらだけだった。現状どうやっても元居た場所に変えることが不可能に近いわけであり、このまま息絶えるなど論外である。なのでこの環境下で生き残ることしか選択肢がなくなっているわけだがサバイバルの基礎である火をおこすものが欲しいのだが・・・それもない。

「・・・紗夜、どうしよう・・・」

「どうしようって・・・私に聞かれても困るわよ・・・」

「「・・・」」

詰んだ。本当に詰んだ。きりもみ式で火を起こせるような器用さがないことはお互いよく理解している。また2人ともサバイバルに詳しいわけでもない。他の火の起し方など分かる訳ない。買い物袋の中にあるもので火を使わず食べられるものはスパゲッティ用のツナ缶ぐらいしかない。これではすぐに食料が底をついてしまう。

「とりあえず食べ物のことを考えるのは後にしましょう」

「そうだね」

次に寝床だ。今は5月、まだまだ夜は寒い。まあこれはバイクを寝る直前に軽く走らせて温めればよいのだが。そして最後はバイクだ。光輝のバイクは2人乗りを想定してオフロードに対応できてないネイキッドバイク。つまりこのバイクで移動は至難の業、素直に手押しが無難だが何分重いためそんなに移動できないのが難点だ。

「現状はこんなもんか・・・」

「そうね・・・。思ったより大変な状況じゃない」

「そうなんだよね~。果たしてどうしたもんか・・・」

「とりあえずどこか開けたところに出ましょう。詳しくはそこからね・・・」

「おっけ。じゃあ行くとしますか」

そして2人はゆっくりと、道なき道を進みだした。

 

進むこと1時間ほど、日はほとんど落ちて、ちらほらと星が輝き始めていた。

「ここらへんでいっか」

「そうね。ここならある程度の広さもあるしちょうどいいわね」

「うっし、じゃあ荷物広げるk・・・ゴオオオオオオオ

大地が揺れる。地がなり、木々はざわつく。音のした方向を見るとそこには銀色のボディに所々赤いラインが入り、羊のような角をした怪獣がいた。怪獣の足には円いライトが2つ当たっており怪獣はその発生源を見つめていた。

「!?怪獣!なんでここに。・・・紗夜、荷物とバイクもってそこらの木陰に隠れてて」

怪獣を確認した光輝は一時は動揺を見せたが、すぐに神妙な顔つきになり紗夜に避難を促し、走り出す。

「待って!光輝!」

紗夜も慌てて呼び止めつつ光輝が残したバイクと荷物を拾い追いかける。紗夜に誰かが話しかける。ここで行かせちゃダメだ、と。誰かは分からない。もしかしたら紗夜の本心かもしれない。紗夜はその言葉に従い足を動かす。だが、2人の距離は広がる。紗夜に映る光輝が小さくなる。やがて光輝が見えなくなって少し経った時、紗夜の目に眩い光が飛び込んできた。

 

怪獣の前には1台の車があった。車には男が乗っており、彼に向けてライト点けて威嚇をしていた。だがそれは間違いだった。彼の名はシルバゴン、彼の一点の黒が一点もないその眼にはおびえる()がばっちりと映っていた。シルバゴンは車を捕え、ゆっくりと体を傾けそのまま・・・

 

ティガはシルバゴンにドロップキックをしながら現れた。頭部に刺さったその一撃はシルバゴンをよろめかせ、その口に咥えている鉄塊が地面に零れる。ティガもシルバゴンも体勢を立て直し、緊迫した空気が流れる。まず、シルバゴンが尻尾でティガに攻撃する。ティガはそれを躱し、シルバゴンの胸元に渾身のパンチを喰らわす。だが、強靭なシルバゴンの体には何のダメージも入らず手を払われ、逆にはたかれてしまう。たった1発のビンタなのにそれはティガに大ダメージを与え、大きく退き膝をつく。シルバゴンはティガという()に向かってさらに襲い掛かる。シルバゴンは体を放りティガにのしかかろうとするが紙一重の所で横に転がり躱す。そして再び戦は仕切り直される。今度はティガがスカイタイプにチェンジし、スピードで翻弄する作戦に出る。ハンドスラッシュで弾幕を作り、シルバゴンに襲い掛からせようとするがシルバゴンは尻尾を振り回し弾幕を消した後、ティガに襲い掛かる。襲い掛かるシルバゴンに対し、先程と同じように横に転がって回避するがその直後、シルバゴンの尻尾がティガに襲い掛かる。その鞭のような尻尾はスカイタイプとなり、防御力が薄くなったティガにとっては大ダメージ。大きく仰け反り両手を地面に着く。痛みに耐えながらもなんとか起き上がると眼前にはシルバゴンがいた。シルバゴンはそのままティガの左肩へとその顎を伸ばし・・・噛みついた。

『グアアアアア』

ティガが悲鳴を上げる。噛みつかれた肩からは光の血が溢れ出す。強烈な痛みがに襲い掛かり、体に上手く力が入らない。ティガは手を震わせながらも、額の前に手をクロスさせ、体中にエネルギーを張り巡らす。そしてティガクリスタルを白く輝かせ体を青紫一色から赤、青紫の2色。所謂いつもの状態であるマルチタイプに変化させる。マルチタイプになったティガは、いまだ肩に噛みついているシルバゴンに目を向け、手に光エネルギーを込める。そして拳を光らせ、シルバゴンの目を狙って渾身のパンチを当てる。パンチを喰らったシルバゴンは、目から火花を吹き出しながらティガの肩から口を離す。そしてシルバゴンは目を抑えながらティガと距離を取る。パンチを放ったティガは肩から光を吹き出しながら立ち上がる。

『ピコンピコン』

いつもより早いペースでカラータイマーが鳴り出す。どうやらエネルギーを使いすぎたようだ。

『ハッ!』

だが、ティガは全エネルギーを込め、シルバゴンにチャージ動作を省いてゼペリオン光線を放つ。マノン星人の時ほどの威力はないが、真っすぐ伸びた光線は確かにシルバゴンの目を捕えた。シルバゴンまたしても目に大ダメージを受け、火花を吹き出す。

『グシャアアアア』

悲鳴の方向を上げたシルバゴンはどこかに逃げだし、その姿を消した。その様子を見届けたティガは、カラータイマーが鳴り止むと同時に光の粒子となり、散った。

 

ティガとシルバゴンが戦っているのもお構いなしに紗夜は走り続けていた。光輝を探し続け、丁度戦闘が終わった頃、紗夜はようやく光輝を見つけた。

「ふー!ふー!」

左肩から大量の血を流し、必死に痛みに堪える光輝を。

 

「(ここは・・・どこだ・・・)」

光輝が問う。だが誰もそれに返事をするものはいない。彼の前に広がるのは黒。一面に広がる闇だった。そして急に闇が消え、そこにはレンガ造りの都市が広がっていた。そしてそこには・・・

「(・・・ユザレ!)」

自分が初めてティガになったあの日、自分の運命を伝えたあの存在、ユザレがいた。

「ダイゴ・・・。あなたはこの光を受け継ぎ、ウルトラマンティガとなって、闇を払うのです!」

ダイゴ、初めて聞く名だが不思議と自分のことだと分かった。

「上等だ!俺はこの力で、守って見みせる!」

あの時と同じ言葉が勝手に口から出てきた。そしてユザレからスパークレンスを差し出され、光輝ことダイゴはそれを受け取る。周りには大勢の聴衆がおり、彼らは皆、ダイゴコールをしていた。そしてダイゴはスパークレンスを使って・・・

 

「・・・あれ?紗夜?」

夢から目を覚まし、ゆっくりと目を開けるとすぐそこに紗夜の顔があった。しばし目をパチパチさせ、完全に見えるようになるとようやく今の状況を認識し始める。どうやらいつの間にか気絶していたようだ。

「あれ?これ紗夜膝枕してくれてる?」

「光輝!恥ずかしいからそれは言わないで頂戴!///」

照れながら言う紗夜にまたも惚れ直しつつ光輝は自分の体を起こそうとするが、左肩に強烈な痛みが走り、すぐにやめる。すぐさま痛みがした左肩に目を向けると、血はしっかりと拭われ、バンダナでしっかりと固定されていた。しかし、かなりの血が出ていたのか、彼の着ている服には赤黒い大きなシミが出来ていた。

「まだ体を動かしちゃダメよ!安静にしてなくちゃ・・・。ねえ・・・光輝、何があったのか教えて頂戴・・・。そんな大けが、よっぽどのことがなきゃしないわよ」

紗夜が心配した顔色で光輝に問う。光輝はぼやけた記憶の海を探り、確かな記憶を掘り起こしてゆく。

「(ああ、そうだ。俺はあの怪獣にやられてそれで・・・。なんて言い訳するかな~)」

「・・・光輝?」

「いやさ~、怪獣とウルトラマンの戦いのええっと・・・その・・・衝撃波?みたいなのに巻き込まれてね・・・。そこら辺の木にぶっ刺さっちゃってさ~。あはは・・・」

変な汗が流れるのを感じる。一瞬紗夜から疑いの目を向けられた気がするのを感じるがまたすぐにいつもの雰囲気に戻る。どうやら何とかごまかせたようだ。そう感じ光輝は心の中で息をつく。そして痛みも引いてきたので、ゆっくりと腰を上げ、紗夜の膝から頭を離す。まだ名残惜しさもあったが、紗夜の負担を考え、早々にやめることにした。

 

その後、先程の戦闘で起きた森林火災から火だけを回収してキャンプをすることに。

「いや~、上手く火を回収できてよかったあ~」

「火災から火を取る人なんてあなただけよ」

パチパチと火の粉が舞うキャンプファイヤーもどきを前に2人は座っていた。

「でもこうでもしなかったら火を取れなかったからさ」

「まあ・・・そうね」

ここは先程光輝が倒れていた場所から離れ、少し広い場所。勿論風上にいる。今は質素な夕食を終え、2人でゆっくりと星空を眺めていた。

「・・・ねえ、光輝。あなたがそんなに人に優しくする理由って・・・何かしら。あなたは今日、襲われている人を見て真っ先に走りだしたわ。何がそんなにあなたを人のために行動させるのか、それが気になるの・・・」

ただ、怖かった。今回はまだ生きていたがこのままではいつ、光輝が死んでしまうか分からない。その不安が、紗夜をさらなる恐怖に陥れる。なぜ自分がこんなにも光輝に固執するか、分からないまま。

「どうして・・・か・・・」

光輝の脳裏に浮かぶは懐かしいと思わしき風景。

 

『ありがとう!』

 

モヤが掛かって殆ど覚えていないが、この言葉だけははっきりと思い出せた。誰が言ったのか、いつ言われたのかなんてものは分からない。ただ、光輝にとってそれは、すぐに忘れるようなくだらなくてでもかけがえのないほどに大切なものだと、そう感じた。

「もう・・・覚えてないかな・・・。ただ・・・」

「ただ?」

「凄くくだらなくて・・・大切なのは覚えてる」

「・・・そう、なのね」

そのまま2人は星を見ながら静かな時間を過ごした。

 

「(・・・俺が・・・俺が弱かったから・・・守れなかった・・・)」

光輝の眼にちらつくユザレとの会話。

『上等だ!俺はこの力で、守って見みせる!』

これまでもニュースなどで怪獣災害による死傷者のことを聞く度に胸を痛めてきた彼だが、いざ目の前でその事実を突きつけられ、改めて自分の戦う意味が分からなくなっていた。

「(・・・)」

そしてもう1つ、肩の傷だ。バンダナで固定され、血ももう出ていないはずだがまだ痛むその傷は、よほどの大けがだったことを突きつけてくる。痛むたびに見えるあの怪獣との死闘。肩を抉られ続ける痛みは、トラウマとなって彼の心をいたぶる。戦うことへの恐怖。これまであまり感じなかった感情が、心を縛る。

「(・・・もう・・・生半可な覚悟で戦うなんて出来ない・・・。こんなんじゃ・・・ダメなんだ)」

彼に見える光は目の前に揺れる炎しかなかった。

 

翌日、いつのも癖か、はたまた遮る物がない故に目に飛び込んでくる朝日のせいか、日の出から間もない頃にはもう光輝は起きていた。左腕丸ごと固定されているため、片手でパスタを茹でる。朝露を集めた水を昨日から頑張って消さずに残した火で沸かしたお湯に昨日買ったパスタを半束入れる。いつこの森から出れるのかも分からないため食料は節約しなければならない。貧しい素パスタだが、しょうがない。

 

「♪~」

鼻歌を鳴らしながらしばらく調理していると、紗夜が起きてた。眠い目をこすりながら、光輝の下に歩いてくる。

「おはよう、光輝」

「ああ、おはよう紗夜。すぐに朝ごはん出来るからゆっくり待ってて」

「そんなこと言ってられないわよ。ほら、私も手伝うから」

「ありがとね」

軽い微笑みを交わしながら2人で朝食の準備をする。皿も何もないためそこら辺で拾い鍋として扱っていたものでそのまま食べることにする。囲炉裏を真似し、自分たちよりも1段下に準備した火を眺めながら、2人は今後について話し合っていた。とりあえずは朝食が終わったら紗夜が食料を探すことを光輝が渋々了承し、茹で上がったパスタを食べることにした。

「「いただきます」」

 

『グシャアアアア』

紗夜を見送り、物足りなさと心の中で格闘していた光輝の耳に、もう二度と聞きたくない声が届く。左腕に巻き付くバンダナを外し、懐からスパークレンスを取り出し、いつもより拳に力を込めて光に変わろうとスパークレンスを天高く掲げる。だが・・・ウイングを開くことはなかった。スパークレンスのウイングは変身者自身が強い意志を持って開く。時が止まったかのように動かないそれに対し、光輝は何度の変身の念を送るが変わらずじまい。シルバゴンと戦い受けた大きな傷。忘れることのできない痛み。そして殺されるかもしれないという恐怖。それが彼の体に、心にへばりついて、広がり続ける。次戦ったら本当に死ぬかもしれない。その疑いが彼の心を縛り、戦う決意を、覚悟を削ぐ。そしてついに、恐怖に心を支配された彼の震える腕から、スパークレンスが零れ落ちた。




再び現れたシルバゴンに対し恐怖で変身が出来ない光輝

そして現れる出口の虹

光輝の勇気が燃え盛ると時、深紅のティガが姿を現す

次回『戦う意味は』

ハルキの~ウルトラナビ!的なのは必要か

  • オリジナル要素だけでいいで!
  • 単純な解説がええで!
  • 既存の設定も解説してもええで!
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