ウルトラ列伝~音の章~   作:アテル

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ついにUA1000突破したウルトラやべーやつです。皆さん、ご拝読ありがとうございます。

Amesupi様、お気に入り登録ありがとうございます
アンケートは多分あと5話前後はやってると思います。ぜひ投票をしていってください

書いてて思ったこと、豆腐要素完全に蛇足だった
Q.4話に2018年なのに2021のゼンカイネタ入ってるのなんで?
A.全部ピンクの悪魔が時空を歪めたのが悪い()


6話『豆腐を超えて』

4月17日・・・

「あ、それと日菜ちゃん。来週のロケでお豆腐の食レポがあるから、よろしくね」

「ええええええええええ!!!!!!」

とある事務所の一室で、日菜の叫び声が響く。どうしてこうなったか、それを説明するには昨日に戻る必要がある。

 

 

4月16日・・・

桜がまだ舞うその日、日菜の所属する5人組のアイドルバンド、Pastel*Palette、通称パスパレはとあるケーキ屋にてテレビ番組のロケを行っていた。ケーキ屋に来た目的はただ一つ、ケーキの食レポをするためだった。机の上には薄いピンク色をし、その中にはクリームで形作られた桜の花がチャームポイントのロールケーキが5つあった。

「うわ~、すご~~い。見て見て!真ん中のクリームが桜の花みたいになっているよ」

パスパレのまんまるピンク担当、丸山 彩(マルヤマ・アヤ)が運ばれたケーキに感想を言う。

「見ただけで春を感じることが出来ますね!」

続いてふへへグリーン担当、大和 麻弥(ヤマト・マヤ)も感想を述べる。

「ん?けど、この桜の花、なんかちょっと曲がってない?」

その時、るんっ♪とブルー担当、氷川 日菜(ヒカワ・ヒナ)から指摘が飛ぶ。よくケーキを観察すると、日菜の指摘通りクリームで作られた桜の花が若干歪んでいた。

「そ、そうかしら・・・?」

すぐさまおしとやかイエロー担当、白鷺 千聖(シラサギ・チサト)がフォローする。

その後、彩のフォローもあり大事にならずに済んだ。が、

「あの・・・このスポンジ部分も、とてもきれいよね。ピンク色が春の景色を思わせt・・・

「これってたぶん食紅使ってるんだよね?すごいねー、食紅って。こんな色が出るんだー」

千聖の言葉を遮り、日菜が失言を重ねる。

「ひ、日菜さん・・・」

麻弥が日菜を抑制する。

「そ、それでは、お待たせしました!いよいよ試食タイムです」

「やったー!早く食べようよ~!私、お腹が鳴っちゃいそうだよ~」

「中のクリームには、イチゴやマンゴーといった春が旬のフルーツがなんと5種類も入っているそうよ」

千聖の一声で5人が食べる体制に入る。

「私も待ちきれなくなってしまいました!みんなでいただきましょう!」

パスパレ最後の一人、ブシドーホワイト担当、若宮 イヴ(ワカミヤ・イヴ)も気持ちを述べる。

「だね!それじゃあみんなで・・・

「「「「「いただきまーす!」」」」」

5人が一斉にケーキにフォークを入れる。そして一部を切り取り己の口に運ぶと・・・

「「「「「はむ・・・っ」」」」」

そのまま頬張った。そして咀嚼しその味を楽しむ。

「・・・ん?」

「あ、あれ・・・?」

だが、5人の間に不穏な空気が漂う。味のしないクリーム、ぱさぱさの生地。到底美味しいとは程遠い味が口の中に充満していた。

「うわー、これまっずいねー」

多分全員が思っていたであろうことを、日菜が口にした。

「「「「っ!?」」」」

日菜の衝撃的な発言に、他の4人が動揺する。

「ちょ、ちょっと、日菜ちゃん・・・っ!」

「あたし、これ苦手な味ー。これなら2位のクレープの方が美味しくなかった?日菜ちゃん的には、ちょっとギブかなー」

千聖が日菜に待ったをかけるがそれでも日菜は止まらない。

その後、必死のフォローで日菜の分を食べた彩がむせてしまったり、イヴがきっぱりと美味しくないと発言したりと、ロールケーキが美味しくないということが誰の目にも明らかになってしまった辺りで千聖がカメラを止めるように頼んだ。

 

 

時は戻り再び4月17日。

日菜は千聖から昨日のことについて説教を受けていた。店のものに対し『美味しくない』と言ったこと、それについてずっと話していた。子役として幼少期からこの芸能界に携わっていた千聖だからこその指摘なのだろう。その口調からは日菜のこと、そしてパスパレのことを本気で心配していて、大事だということが十二分にも伝わってきた。そしてその説教の締めとして千聖が日菜にこう言った。

「パスパレをどんなアイドルにしたいのか、あなたがどんなアイドルになりたいのか・・・。何がパスパレのためになるか・・・。そのことをもっと意識して考えてね。あと、来週のロケは今回のようなアクシデントは絶対に許されない。それを・・・分かっていてね。」

その口調は厳しく、だがとても優しかった。

「うーん・・・わかった。あたしもパスパレ好きだもん。それがパスパレのためになるなら、考えてみるよ」

それに対し、日菜が答える。

「・・・その言葉が聞けて、少しだけ安心したわ」

さっきまで漂っていた緊張した空気が、その千聖の一言で和やかになった。そして千聖は次の仕事があるためその場を後にしようとする。その時に、ああ、そうだったわねと言いながら日菜の方を向き、一言。

「あ、それと日菜ちゃん。来週のロケでお豆腐の食レポがあるから、よろしくね」

「ええええええええええ!!!!!!」

今日一番の大声が出た。

ちなみにだが、日菜は豆腐等の味の薄いものは嫌いである。

 

その夜・・・

日菜は自分の部屋でうなっていた。日菜は昼間に千聖に言われたことが気になっていた。自分がどんなアイドルになりたいのか。今まで楽しいからとアイドルをやっていたため改めてそうやって言われると分からなくなってしまった。そうやってうなること数十分、突然日菜の部屋にノックが響く。入っていいよ~と返すとドアが開き部屋の中に入ってきたのは彼女の姉、紗夜だった。

「おねーちゃん?どうしたの?」

「あなたのうなり声がうるさいのよ。どうしたの?」

どうやら結構大きいな声が出ていたらしい、そう思いもう今日は寝ることにしようとする。

「ああ、ごめんね。おやすみ、おねーちゃん」

「待って。あなたがそんなに元気がないところを見ると、何か悩み事があるんじゃないの?私でよかったら、相談に乗るわよ」

紗夜のその言葉を聞くと日菜は紗夜に自分の悩みを打ち明けた。

「うん、ありがとー、おねーちゃん。昨日のロケの話、知ってるよね」

そう、昨日のロケの件は既に紗夜は知っており、今日学校にて紗夜が千聖に手作りクッキーでお詫びをしていた。

「ええ、あなたがロケで『美味しくない』っ言ったあれよね。白鷺さんが叱ってくれると思ってあえて私は叱らなかったけれど」

「それでね、今日、千聖ちゃんにそのことについて叱られちゃったんだ。その時にね、アタシはどんなアイドルになりたいのかって聞かれたの。それが全然分かんなくてさ」

悩みを打ち明けている間、紗夜は真剣な顔で、ただ相槌を打っていた。そして日菜が話し終えてしばらくした後、紗夜が口を開いた。

「・・・。日菜、あなたは今のままで満足?」

「?アタシはパスパレのみんなとアイドル出来て満足だけど・・・」

「じゃあ言葉を変えるわ。あなたはアイドルになってどんなことをしたいの?」

「う~ん・・・、あっ、おねーちゃんたちと一緒にライブしたい!」

「それはまた今度ね。他には?」

「う~ん。分かんない?」

疑問形で答える日菜。それに対し紗夜は微笑みながらツッコんだ。

「どうして疑問形なのよ。まあいいわ、今はまだ分からないのでしょう。だったら焦って答えを出す必要はないわよ。あなたがやりたいことが見つかるまで、ゆっくり悩めばいいのよ。それで、もし見つかったらそれができるようなアイドルがあなたの理想になるわよ。私がそうだったようにね」

「ん-・・・。そうだね!別に考えなくてもいっか~」

「ちゃんと答えを考えることを忘れちゃだめよ」

「は~い」

「それじゃあ、私は自分の部屋に戻るわ。おやすみなさい」

「あ、そうだ。ねー聞いてよおねーちゃん。次のロケで豆腐の食レポしてって言うんだよ!ひどくない!?」

口を尖らせて紗夜に愚痴を言う。

「私部屋に戻るって言ったわよね・・・。どうせ豆腐嫌いな人でも大丈夫なものなのでしょう?日菜が適任よ」

「そうだけど~。アタシは味が薄いのが嫌いなだけなのにな~」

その後、姉妹で仲良く雑談をしていると、いつの間にか時計は日を跨いでいた。それに気づき二人はもう寝ることにした。お休みといって別れ布団に着き、その日は幕を下ろしたのだった。

 

翌日・・・4月18日、登校中にて。

光輝と紗夜は並んで歩いていた。しばらく歩いているとふと光輝が珍しく寝坊をしていた紗夜に質問した。

「そういや紗夜、今日寝坊なんてしてなんかあったのか?」

「それがね、昨日日菜がうなってて、私が相談・・・出来たのかは分からないけど、とにかくあの子の話を聞いてあげたのよ。その後、つい色々話し込んじゃって・・・」

「それで寝るのが遅れた・・・と」

紗夜の言葉を光輝が継ぐ。

「ええ。それでその時に出た話題なんだけど、また今度日菜が豆腐の食レポをするらしいのよ。だけどあの子凄く嫌がってて」

「あの事務所えげつないことするなー。多分日菜が豆腐苦手なの知ってやってるんだろうけどね。あんまいい方法とは思わんけど」

「私も言ったのよ、どうせ豆腐が苦手な人向けだって。まあ、あの子が苦手なのはあくまで味が薄いものだけど」

「そこなんだよ。豆腐が味濃いのもなんか変だしな。・・・練習するか」

「そうね・・・え?」

 

その夜・・・

「光輝、何?これ?」

光輝、紗夜、日菜の三人で夕食を食べていた。ちなみに奏は今日から大会で遠くへ、淳、月子は会社の片づけ、陽平は研究発表のために出張中である。日菜がプルプル震えながら光輝に問う。日菜が指をさすお椀の中には豆腐がしっかりと入ったお吸い物があった。

「見ての通り豆腐だ。日菜がまた今度豆腐の食レポするって聞いたからその練習。せめて慣れとけ。それにほら、苦手なもん食ってるのはお前だけじゃない。俺も、ほら」

そういって光輝が指さすは先程のお吸い物。その中にはかまぼこが入っていた。さらには人参も。

今日の夕食の目的は日菜の豆腐慣れ。いずれ冷ややっこなどもチャレンジするが今回は慣らし。また、条件を平等にするために光輝はかまぼこを、紗夜は人参を食べることになっている。また極力食べやすくするために味は濃いめにもしてある。

今日の献立はラーメン、マル〇ンハンバーグ、お吸い物である。汁物が気にしてはならない。

「紗夜~。人参俺のとこに移そうとしない。」

光輝に呼ばれ紗夜はビクッとする。その衝撃で人参が音を立てて光輝のお椀の中に入る。

「あーあ、まあいいや。紗夜、苦手なもの克服するんだからそういうことはNGね」

紗夜は少し涙目になりながら光輝をにらみつける。少し胸が苦しくなるが光輝は食べ始める。それに続き紗夜、日菜も食べ始める。その後今日あったことなどを話しながら楽しく食事をする。

いつもより時間はかかったがそれでも完食し片づけをする。ちなみにラーメンはほぼ光輝が一人で完食した。

 

翌日の夜・・・

「えー!光輝また豆腐なのー!?」

「つべこべ言わずにほら、今日も味濃くしてあるから」

そういって出されたメニューは豆腐ハンバーグ、しかもデミグラスソースがたっぷりとかかっていた。

 

さらに翌日・・・

「・・・光輝、今日も?」

「ステーキ」

「えっ!!」

「ほい」

ステーキはステーキでも豆腐ステーキが出てきた。

 

それからも日菜の豆腐特訓は続いた。日を増すごとに豆腐への抵抗は薄れていき、だんだんと受け入れるようになっていった。そして・・・

撮影前日

「日菜、今日は冷ややっこな」

「えー!」

日菜から悲鳴が上がる。ここ2週間前後、毎日豆腐を食べてきたがやはりラスボス(冷ややっこ)の前にはしり込みをしてしまう。

「文句言うな、撮影明日なんだろ?」

「日菜、いくら苦手なものとは言え撮影でそんな悪態ついてはいけないわ。この前白鷺さんにも言われたのでしょう?」

光輝と紗夜から説教を受け、日菜も観念する。

「はーい」

日菜は不満そうに箸で豆腐を大皿から取り自分の皿に運ぶ。そこに醤油をドボドボかけよう日菜を止め、適量かけさせた後、光輝も大皿から豆腐を取る。その時、光輝はふと気づいた。紗夜がまだ食べていないのである。

「あれ?紗夜、食べないの?冷ややっこ。取ろうか?」

「冷ややっこ位!自分で取れるわよ」

そして大皿から自分の皿へ取ろうとするが・・・箸からこぼれ机へ叩き落された。幸い木綿だったため大きな被害はなかった。

「ダメじゃんおねーちゃん。無駄に力入れちゃー」

「無駄な・・・力・・・」

「あー、紗夜。やっぱ俺がと・・・「余計なお世話よ。光輝はそこで見てて!」おっ、おう」

光輝が世話を焼こうとしたところで紗夜が反論し手を引く。そんな紗夜を見ている光輝の脳裏には、去年までの日菜を拒絶している頃の紗夜の姿が浮かんでいた。自分を追い詰め、そのせいで他人にもつい強く当たってしまう姿が。原因は豆腐なのに、ついその頃の姿が重なり、苦しそうなのにどうしようもできない自分に対し罪悪感が湧いてくる、原因は豆腐なのに。

「どうよ、まさに完璧じゃない」

そんなどうでもいいような思考にとらわれているその時、紗夜の言葉で光輝の意識は現実に引き戻される。紗夜の方を見るとプルプルさせながらもなんとか豆腐を皿にのせ、ドヤ顔をしている紗夜がいた。その様子を見て、先程までの自分の思考は杞憂だったな、と安堵する。

「甘いねー、おねーちゃん」

「甘い?何が?」

「それは木綿だから上手く出来たんだよ。今の手つきじゃ、絹ごしは取れないねー」

日菜が紗夜を煽る。言ってる本人は悪意を込めてるわけではないのだが、どうしても言い方から苛ついてしまう。日菜よ、先週の件から何を学んだのか。

「じゃあ光輝、絹ごしを出して!」

「えぇ・・・。一応あるけど今からー?」

「そうよ!このまま終わるなら、豆腐の角に頭をぶつけて死んだ方がマシよ!」

そこまでか!と心の中でツッコミをしながら絹ごし豆腐を取るために冷蔵庫に向かう光輝であった。

 

少し経ち、先程まで木綿豆腐が入っていた大皿の中には絹ごし豆腐が入っていた。

そして紗夜は豆腐を掴むが・・・豆腐は二つに割れ紗夜の箸から落ちる。落ちた豆腐は氷水が入っている大皿に水しぶきを上げて入る。

その工程を繰り替し豆腐が8つに割れた頃、日菜がやっぱりね、と呟いた。

「な、何よ!豆腐なんて!こんなのはスプーンですくえばいい話じゃない!」

「いや紗夜が言い出したんでしょ!」

そうツッコミながらも光輝は確かに紗夜が豆腐をちゃんと箸で取っているところを見ていないことを思い出した。スープに入れた時はお椀を伝って掬っていたしその他の時には箸で刺していた。らしくないとは思っていたが追及することもしていなかった。どうでもいい謎が解けた気分がした。

ちなみに皿にぶちまけられた豆腐は後でミキサーにかけデザートにして3人で美味しく頂いた。

 

4月28日・・・、土曜日ということで世間はお休みムードである。そんな日の朝、日菜は光輝に叩き起された。

「日菜!今日撮影なんでしょ!早く起きんと怒られるぞ!」

「は~い」

ぶつぶつと文句を言いながらベッドから出てくる日菜。

「あ、そうだ。光輝!今日って午後暇?」

「まあ、一応暇だが・・・」

今日の午前はRoseliaの練習があるが午後はリサのバイトで練習がないため暇である。

「それじゃあおねーちゃんと一緒に撮影見に来てね!」

「オンエアまで待つじゃダメ?」

「ダメ」

「はい」

日菜の圧に屈した光輝は諦めて従うことを選ぶ。

 

その後朝食を食べさせ、見送りを終えた光輝は紗夜に先程の件を報告しに行く。

「紗夜、今日の午後日菜が撮影見に来てだって」

「はあ・・・全くあの子は。しょうがないわね」

そう言いながらもしっかりと口角が上がっているのを光輝は見逃さなかった。

「じゃあそういうことだからよろしくね」

「ええ、準備が出来たら行くわ」

「ん、待ってる」

そう言い、光輝は自宅へ帰った。なんだかんだ言いながら撮影に行くことを楽しみにしながら。




撮影を進めるパスパレに忍び寄る黒い影

光輝は日菜たちを守れるのか!

次回『明日への選択』

それでは皆様、投稿遅れて申し訳ありませんでした!

ハルキの~ウルトラナビ!的なのは必要か

  • オリジナル要素だけでいいで!
  • 単純な解説がええで!
  • 既存の設定も解説してもええで!
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