IS学園生活二日目。僕は6時半に目が覚めた。まあ、毎日朝ご飯と昼の弁当を作ってたから、ちょっと前はもっと早く起きるのが習慣になっていたんだけど、最近はこれくらいになっていた。
(どうするかなー。まだ、学校始まったばかりだし、流石に慣れるまでは何かをする気はないんだけど…)
(いつも通り過ごせばいいのでは?)
(コーヒー淹れて、参考書でも読んでるか)
持って来たポットでお湯を沸かす。豆の方は士郎さんに翠屋で使っているのを餞別で貰った。コーヒーを淹れるため道具も去年の誕生日に士郎さんに貰った。
(マスターはコーヒーが好きですねー)
(好きだねー。とりあえず、朝は飲まないとやってけないね。とりあえず、昨日作った訓練プログラムでもやってようか)
(了解、始動します)
叢雲曰く「データがそこまで多くなかったから、本物とまではいかない。再現度は70%くらい」との事だ。それでも、空き時間で出来るから便利だねー。
ながらで、コーヒーを完成させる。それを飲みながら今度は参考書を読む。ちなみにブラックだ。
「ん~…、いい匂いがするよ~」
「あ、おはよう本音。コーヒー飲む?」
「飲む飲む~。カフェオレ作って~」
「はいよ」
昨日のうちに購買で買っておいた牛乳を取り出す。僕はコーヒーをブラックでも何かを入れても飲むので、一応用意しておいた。
「はいどうぞ」
「ありがとー」
僕はカフェオレの入ったカップを手渡した。
…ツッコまずにいようと思ってたけど、本音のパジャマはおかしい。だって、完全に着ぐるみだし。
ま、人の服にケチを付ける気は無いけどね。
「ん~美味しい~。手作り?」
「そうだよ。近所の喫茶店のマスターに淹れ方を教えてもらったんだ。毎朝飲みたいしね」
「朝起きて、頭を動かすスイッチみたいな感じ?」
「考えた事無いけど、そうだね」
スイッチとは上手い言い回しだな。
この後、僕達はコーヒーを飲みながら、少し話していた。
昨日から話していて思ったんだけど、本音は頭が良い。ちょっと分かって無かったところを聞いたら、分かりやすく教えてくれた。自分で理解できるのと、人に教えるのは難易度が違う。分かりやすくならなおさらだ。
飲み終わってカップを洗ってから、僕達は登校の準備を済ませて食堂に向かう。
「きーりん、何食べる?」
「和食定食かな? 朝はご飯派だし」
「もしかして、朝一にコーヒー飲んでたのも関係あるの?」
「そうだね、ご飯にコーヒーは合わないよ」
「そうだねー、パンならともかく」
朝はご飯に味噌汁に漬物、それにおかず一品くらいで良い。個人的には焼き魚が良いかな。
それはそれとして、僕達は空いている席に座り、食べ始める。窓に面した六人掛けのテーブルで、僕が窓側右の角、本音がその横だ。
「夕飯も思ったけど、ここのご飯美味しいな」
「ホントだね~。三年間、この料理をお得な値段で食べれるんだから、贅沢な話だよね~」
そんな事を話しながら食べていると、
「おはよう、八雲」
「おはよう、一夏。それに箒も」
一夏と箒がやって来た。
「一緒に良いか?」
「いや、別に良いよ。本音も良いよね?」
「どうぞどうぞ~」
2人が4人に増えて食事は進む。
「やっぱり、二人は同室?」
「何で分かったんだ?」
「いや、織斑先生がそれくらいは気を利かせてるんじゃないかなと」
それに一緒に来たからねー。
僕もそうだったけど、大体の人が、ルームメイトと親睦を深めるためにルームメイトと一緒に来ている。
「隣の子はルームメイトか?」
「そうだよ」
「布仏本音だよ~、よろしくね~。おりむー、しののん」
やっぱ、開幕ニックネーム呼びなのね。
これが彼女なりの距離の縮め方なのかな?
二人は戸惑ったようだけど、受け入れたようだ。
さて、話ながらご飯を食べているとクラスメイトが来て、更ににぎやかになったんだけど、そこに寮長を兼任する織斑先生登場。
流石、織斑先生。騒がしくしていたのが一瞬で静かになる。
さて、今日一日頑張りますか。
んで、とある授業中。
「さて、残り時間も少ないし、内容の方も一段落なので、少し早いが休み時間に…っと、その前に織斑、お前には学園から、専用機が用意される」
と織斑先生が爆弾を投下する。
それがどれほど大事な事か理解しているクラスメイト達は当然ざわざわし出す。事態を理解できていないのは当の本人位。
呆れた織斑先生は、
「織斑、教科書の6ページを見ろ。そこに全部書いてある」
と言った。
ちなみに僕はまったく驚いていない。だって、政府は二人目の僕に専用機を用意するように言ってたんだから、一人目の一夏にも用意するのは自然な事でしょ。
しかし、セシリアも専用機持ちだし、これはいよいよ面白くなって来たかな?
次回はクラス代表決定戦です