IS~二人目の男性操縦者は魔法剣士!?~   作:ピーナ

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二巻の内容に入ります。


第十二話 僕は(男)友達が(女友達より)少ない

色々あったクラス代表戦から少し経ったとある日の休日、僕は久しぶりに街の方に出掛けていた。

目的は時間があるから部屋で読むための本を買う事。

会社の方から結構のお金を貰っているけど、何軒かの古本屋をはしごして買い物をした。こういうのって見て回るのも楽しいしね。

僕とはやての共通の趣味の一つに読書があるから、古本屋を周るってのは僕達の定番のデートプランだったりもする。

しかし…少し買いすぎた。20冊は買いすぎた。重くは無いけど、移動の邪魔になる。アリサに足を…って、これは最悪の考えだな。ミッドだと、この年齢で二輪も四輪も乗れるからなー。まだ四輪の免許は取ってないけど。その事が頭にあると、不便に思っちゃうんだよね。…読書が趣味のすずかなら呼んでも大丈夫だったかな?

まあ、それは置いておこう。もう、歩きで買い物を終わらせたんだし。

 

「そろそろ、昼食べようかな…。ちょっと遅い気もするけど」

 

僕は周りを見て、飲食店を探す。丁度一件食堂を見つけたのでそこに入る事にする。

 

 

 

「うん、美味い。ご飯が進む味付けはやっぱり正義だね」

 

僕はその入ったお店で店員さんに聞いたおすすめメニュー『業火野菜炒め』の定食を食べている。値段の割に量が多いから、食べ盛りの高校生である僕にとっては非常に嬉しい。

時間が昼時を少し過ぎているくらいだったので、あまり店内も混んでいないからゆっくりのんびり食べる。時間に追われないというのは良いねー。

 

「あれ? 八雲じゃん」

 

食べている僕の名前を呼ぶ声がしたから、その方向を向くと、ここ数か月毎日顔を合わせている奴が。とりあえず、口に含んでいる物を飲み込んでから、

 

「よっす一夏、今朝ぶり」

「おお、そうだな。どうしてここに?」

「昼飯食べに。目に入った店に入っただけだよ。そっちは?」

「ここ、俺の友達の家がやってるんだよ。今日は久しぶりに遊びに来たって訳だ」

 

へえー、そりゃ凄い偶然。

 

「一夏、この人が話していた『めっちゃ強いもう一人の男性IS操縦者』か?」

 

そう聞いてきたのは一夏の後ろに居た赤髪ロン毛のヘアバンダ―。

 

「おう、紹介する。霧島八雲。俺と同じIS学園の一年でめっちゃ強い。んで、こっちが五反田弾。中学からの友達」

「よろしくな、八雲…でいいか?」

「いいよ。僕も弾って呼ぶから」

「それで、横に居るのが妹の五反田蘭」

 

一夏に紹介されて会釈をする女の子。

…今気付いたけど、僕の男友達と呼べるのはユーノ位だよな。クロノやロッサも付き合いはそこそこ長いけど、立場とか年齢的に兄貴分って感じだし、ちょっと前から付き合いのあるヴァイスも少し違う。銀髪君は論外だ。

ユーノとも仕事があるし、そもそも住んでる所がミッドと地球でそこまで頻繁に会う訳じゃないから、こういうのは結構羨ましい。そう考えると僕は友達が少ない。…自分で考えてて悲しくなってきた。

 

「どうした、八雲? 突然絶望したような顔になって」

「いや、自分の交友関係の狭さにショックを受けて…」

「ショックを受ける交友範囲ってどんなんだよ」

「そこそこ連絡取りあう同い年の友人が一人しかいない」

「…学校変わったら、そんなもんじゃね? 俺もIS学園入ってから、連絡取り合うのは弾を含め2,3人ってとこだぜ」

「俺も同じ感じだな。同じ学校の奴ならともかく、学校が違うと、そう言う機会も減ると思うぜ」

 

そういうものなのかね? 小中一貫校に通ってた身としてはよく分からん。ていうか、そもそもこっちに男友達がいねえ。前世の事は…もう何年も前だから覚えてないや。

 

「ま、それより飯食おうぜ、飯。そっち行っていいか?」

「空いてるし、別に良いよ」

 

そこから、四人で話しながら食事を始める。まあ、僕はもっぱら聞き役だったけど。

それで、お昼から一緒に遊びに行かないかと誘われたけど、そこそこの量の荷物を持っているし、やりたい事も有ったので断った。まあ、やりたい事って言うのは買って来た本を読む事だけど。

それに、初対面の僕に気を遣わすのはどうかと思うし。

 

 

 

一夏達と別れて、IS学園の帰り道をのんびり歩いていると電話が入った。相手はアリサ。

 

「もしもし、どったの、アリサ?」

『今暇?』

「ちょっと買い物で外に居るけど、用事は無いよ」

 

買ってきた本を読むのは『やりたい事』であって、『用事』じゃあない。

 

『そう。出雲の追加システムが出来たんだけど、どうする? 急ぎじゃないから、来週でも構わないけど』

「いや、慣らしもしたいから今から行くよ」

『迎えいる?』

「幸い、駅の近くにいるから大丈夫」

 

今いるところから出ている電車の終点から、歩いて15分ほどの所に、会社の研究所がある。

 

『なら、駅に迎えに行くわ』

「了解。30分後にまた」

 

そう言って、電話を切る。

しかし、追加システムってなんだろ? それを考えながら移動を開始した。

 

 

 

追加システムを出雲に組み込んでもらっている間に、僕はその仕様書を読んでいる。

といっても、それは非常に僕に馴染みの深いカートリッジシステムなので、理解するのに時間は必要なかった。そもそも、これは最初から組み込む予定だったけど、ちょっと開発に時間が掛かっていただけだし。

 

「どう? 追加システムの概要は?」

 

読んでいる僕に話しかけてくるアリサ。

 

「問題無いよ」

「まあ、カートリッジシステムはそもそもそっちの技術だから、使い方なんかはプロのアンタの方が詳しいわよね」

「無理して入れてもらった、カートリッジシステムの機体強化だけは実際使わないと分からないんだけどね」

「一応、なにがあっても良いようにここで、少し動かしてもらうわよ」

「分かってる。運用データも要るんでしょ?」

 

新技術、新機体をいくら作った側が完璧と言っても、使う側からしたら、実際に使うまでそれは机上の空論と変わらないと僕は思っている。

ここの技術部の人の腕は出雲の性能で理解しているし信頼もしているけど、使った事の無い物を信頼は出来ない。これは僕が現実主義者なのか、生まれ持ったものなのか、はたまた、本局運用部に居たからなのかは分からない。

ま、とりあえず動かしてみるしかないか。データの蓄積が機体の成長に操縦の経験は僕自身の成長になるんだし。

 

 

 

使ってみた結果、カートリッジシステムは中々に凄かった。

瞬発的に機体性能や防御能力、火力を瞬間的に上げれるのは魔法の時と同じなんだけど、僕自身が瞬間的な火力アップにしか使ってなかったからどんなのか想像つかなかった。

機体性能のアップや防御能力の強化はまだ良かったんだけど、彩雲とカートリッジシステムの相性は抜群に良かったらしい。

……Nバレットの誘導弾が倍になったり、Fバレットの速度や連射能力が上がったり、ディバインバスターの射程が測定不能になったり、ブラストカラミティの攻撃範囲がとんでもない事になったりと色々とんでもない事になっていた。

改造によって高機動射撃型→高機動広域殲滅型になりましたって感じ。まあ、いざという時の切り札だけどね。基本一対一前提のIS戦で広域殲滅なんて使わんだろ。

後は、近接武器の瑞雲さえ出来れば万全なんだけどね。

それに何枚か切り札もある事だし、何か起きても、何とか出来るだろ。同じ学校の人が傷付く可能性があって、それを見逃せるほど僕は薄情では無い。

まあ、やってやるさ。僕の魔と剣にかけて、ね。ちょっとらしくないかな?




次は転校生が来ますよ。
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