IS~二人目の男性操縦者は魔法剣士!?~   作:ピーナ

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もう一話繋ぎの話です。


第二十話 男一人に女二人……傍から見たらどう思うんだろ?

レティ提督との会議が行われた日から一週間、僕は臨海学校の買い物をするためにここら一帯て一番の品ぞろえを誇る、レゾナンスに来ていた。

ホントはそんなに大きな買い物をするつもりは無かったんだけど、昨日買い物に行く事を『瑞雲』の受領の為に研究所に行ったら居たアリサに話したら…

 

「早いわね」

「遅れてゴメン。八雲君、待った?」

 

僕とアリサとすずかと三人で出掛ける事になった。

元々は二人で出掛けるつもりだったけど、暇なら来ない? と誘われた。まあ、ナンパ避けだね。前にはやてが言っていたけど、基本美人な僕の幼馴染達が女の子だけで出掛けるとナンパされる確率は250%らしい。これは一回出掛けると平均2回以上されるからだとか。

なので、僕はよくナンパ避けに駆り出される。まあ、僕以外にもシグナムとヴィータは割とそんな感じで付いて行く事があった。

付いて行かないときはフェイトが魔力変換資質を活かして疑似スタンガンみたいな事をしてるらしいけど。

 

「そんなに待ってないから気にすんなって。ちょっと、早く出てきただけだから」

 

昔、はやてに「皆と遊びに行くんやったら、女の子を待たせたらアカンよー。男の子の嗜みやと思うで?」と言われたので、それ以来気を付けている。

まあ、人を待たせるより、待つ方が個人的に気楽だしね。

 

「そういや、何を買うんだ?」

「夏物をね。夏休みにアンタの家に行くから水着も欲しいし」

 

僕達の家の裏側には海岸があって、半ばプライベートビーチになっている。周りも静かだから、結構良い所だ。強いて難点を挙げるなら、ミッドの中心部から少し離れている事だけど、四輪の免許取れる年齢だし、そこまで問題じゃない。僕やはやて、守護騎士が仕事で稼いで貯めたお金を使って家を建てた。蓄えはかなり減ったけど、良い買い物だったと思う。まあ、それに皆高給取だから、すぐなんとかなるだろう。あっちのお金はこっちでは使えないから、三年分は僕の給料溜まってくし。

 

「そういや、家を建てた時に夏に皆呼んで遊ぶかってはやてと話してたなあ。僕らは夏休みにさえ入れば、いつでも大丈夫だけどはやてとかは仕事だしなあ。予定は早めに聞いとかないと」

「そう言うのを考えると、本当にはやてちゃん達が社会人になったんだなーって感じるよ」

 

確かにそうかもしれない。学生同士なら学校が違っても、休みの日は基本的に同じで、様々な予定は立てやすい。でも、社会人となるとそうはいかない。特に管理局は部署によっては休みが淹れにくい所もある。

ちなみに僕の友人達で一番忙しいのは、クロノだ。と言うより次元航行部隊はとんでもなく忙しい。まず家に帰れない。

三か月くらいに一回長期休暇が取れるけど、それも長くて10日、普通は一週間くらいと言った所だ。

まあ、そんな中でも奥さんのエイミィさんと子供作ってるんだから、やる事はやってるんだよね。

はやてやフェイトは事件の量などで仕事の量は変わってくる。なのはは比較的先の予定が立てやすい。ユーノもそうなんだけど、考古学者の面もあるユーノはそっちの方の論文とかを書く時間もあるから、あんまり休んでいない。

 

「まあ、管理局は一部を除いて比較的休みはちゃんと取れるから、予定通り夏休みは遊べるよ。ちゃんと客室もいくつか作っておいたし」

 

こっち側に皆が遊びに来た時気兼ねなく遊べるように部屋数は多めに作っておいたのだ。

 

「それじゃ、今日はそれに向けての買い物を楽しみましょ? アンタにとってははやてが居ないから、そこまでじゃないかもしれないけど」

「そんなことないよ? そりゃはやてがいれば最高だけどさ、気心知れた友達と遊びに行くんだから楽しくないって事は無いよ」

「やっぱり、八雲君ははやてちゃん大好きだねー。それじゃ、時間がもったいないし、行きましょう?」

 

すずかの言葉で僕達は歩き出した。今はこの時間をめいっぱい楽しみましょうかね。

 

 

 

使うかどうかわからないけど、僕は一応水着を買った。ちなみにこだわりが全くないから、適当に最新モデルと書かれていたのを買った。掛かった時間は3分。早すぎと二人にはツッコまれた。男の水着って別に誰かに見てもらうようなものじゃないから、適当で良いと思うんだけどなー。

んで、今度は二人の水着を選ぶ事を頼まれた。

にしても、はやてや皆の買い物に付き合って女物の売り場に入る事は何度かあるけど、やっぱり居心地はあんまり良くないね。それに…

 

「そこのあなた、そこの水着片付けておいて」

 

こういう男尊女卑の風潮に乗っかったバカに会うからだ。

しかし、ここまで横柄なのには中々出会えない。レアだね。嬉しくないけど。言い返すのも面倒だし、無視してよう。

 

「ちょっと、聞いてるの!」

 

そのバカはどんどんイライラしていく。内心僕もこのバカのバカ発言にイライラしているけど。

 

「うっさいわねー。そんなの、自分で片付けるか店員に言いなさいよ。そんな当たり前の事も分かんないの?」

「なっ…」

 

そこに口を出すアリサ。正論だったのでバカ女は言葉を失う。

 

「こっちはこっちで買い物してるんだから、邪魔しないでくれる?」

「あ、あなたの男なの? それならちゃんと躾しなさいよ!」

 

うわヒステリックに男=犬発言。ドン引きです。

 

「少なくともアンタよりも何億倍もマシよ。見ず知らずの他人にいきなり物を頼むようなアンタよりはね」

「ぐっ…」

 

言い返せなくなったのかその女は足早に立ち去って行った。

 

「悪かったな、アリサ」

「気にしなくても良いわよ。ああいう奴は私もムカつくから。にしても、どうして言い返さなかったのよ」

「ああいう手合いの相手は男より女の方が良いと思ってね。アリサでもすずかでも気付いてくれたらなんとかなると思ったんだよ」

 

それに面倒な事になりそうだしね。

 

「それより、気に入ったのあった?」

「私もすずかも選び終わったわ。まあ、夏休みを楽しみにしてなさい」

「まあ、はやての次に楽しみにしてるよ」

「……やっぱり、八雲は八雲ね」

 

 

さて、お昼の時間になったのだが、今の僕の気持ちは一つ。どうしてこうなった…。

同じ席にアリサとすずかだけでなく、一夏、シャルロット、セシリア、鈴、ラウラ、極めつけに織斑先生と山田先生までいる。道端でバッタリ会ったんだけど、偶然って凄い。

この大人数でもちゃんと纏まって座れるところがあるのが凄い。

ただねえ、女性陣が皆美人なもんだから、周りの男達の視線が痛い。

 

「…なあ、八雲居心地悪いよな?」

 

僕の前の席に居る一夏がそう話しかけてくる。幸い女性陣はそれぞれで会話が弾んでいる。

 

「良いとは思わないね。皆に注目されてやっかみの視線感じるし」

「だよなあ。そういや、八雲は今日は何を買いに来たんだ? やっぱり臨海学校関係か?」

「そうだよ。引っ越しの時水着位買えばいいかって思ったから持ってなかったんだよね。一応自由時間だから海に行く必要は無いし別に良いかと思ってたけど、アリサ達に誘われたから、ついでにね」

 

午前中は彼女達の買い物に付き合った。午後からもまだ少し買い物をするらしい。

 

「へえー。俺はてっきりどっちか彼女かと思ったぜ」

「違う違う、二人とも幼馴染。一夏風に言うと、セカンド幼馴染だな。まあ、ファーストとの差は一日だけだけどね」

「差が一日だけって…そのファーストの子と新学期に話して、その翌日にあの二人と話したみたいな感じか?」

「まあ、大体そんな感じだよ」

 

正確に言うと、ファースト幼馴染(なのは)とは春休み最終日に出会って、セカンド幼馴染(アリサ、すずか)には新学期初日に出会ったんだけど。その辺は細かい違いだからスルーしよう。

 

「ご馳走様」

「やっぱ、食べんの早いな」

「僕の頼んだ物来たのも早かったしな。アリサ、そこの本屋行ってくるから、食べ終わったら連絡してくれ」

「分かったわ」

「ちょっ、俺を置いてくのかよ」

「ここに長居はしたくないんでね」

 

それだけ言って僕は立ち去った。一応、皆に気付かれない様に伝票を持ってきて支払いが済ませておいた。

テストパイロットとしての給料を結構な額貰っているし、そもそも転生の際に社会人になるまでバイトをせず普通に暮らせるレベルのお金が有って、月一でいくらか神様から振り込まれていたから、これくらいは痛くもかゆくもない。

そういや、一回中学卒業したら、援助は良いと神様に叢雲を通して連絡したけど、「もらえる物は貰っておきなさいな」って言われた。

という訳で、遊ぶときは割と自重せずお金を使っている。

さて、何か面白そうな本を探しますか。

 

 

 

「「八雲(君)の事が聞きたい?」」

 

八雲が本屋に行ってから、アリサとすずかはIS学園組に八雲の事について聞かれていた。

 

「八雲って、ISに乗り始めたのは最近なのに既に国家代表と同等の実力持ってるし、昔から何かやってたのかなって思ってさ」

「八雲には聞かないの?」

「聞いても教えてくれないんだよ」

「八雲君が言ってないなら私達からは言えないよ」

「すずかの言う通りね。まあでも、元々運動神経が馬鹿みたいに良かったし、勘とか鋭いから、位は良いとは思うけど」

 

含みを持たせた言い方をするアリサ。

 

「八雲君の事だから、その内話すんじゃないかな? 良い機会があればだと思うけど」

「私達が聞いたのは友達になって少し経ってからだし。それも切っ掛けありきだからね」

「俺達も何か切っ掛けが無いといけない…か」

「多分そうね。…あんまり八雲を待たせるのも悪いから私達は先に失礼するわ」

「私達もそろそろ行こう、何時までも大人数で席を埋めている訳にはいかない。食事代は私が…」

 

千冬がそう言おうとした時、あるはずの伝票が見当たらない。

 

「ああ、織斑さん、それなら多分八雲君ですよ」

「霧島が?」

 

予想外の名前が出たので聞き返す千冬。他のIS学園組もよく分かっていないような表情を浮かべている。

 

「いつもの事ですよ。親の教えで『女性に金を払わせるな』とかなんとか。それを額面通りに受け取って自分の物ならともかく、こう言う時の食事代とかほとんどアイツが出してますよ」

「何時からだっけ?」

「中学上がった頃からでしょ。小学校の頃は何か食べるとなると翠屋に行ってたし。まあ、ともかく計算でもなんでもなくそういうのをやってるんですよ。今だとウチから結構な額給料で貰っていますし。だから、『お金浮いた。ラッキー』位で良いと思いますよ」

「これが八雲君流のお金の使い方らしいですし。お先に失礼しますね」

 

それにそもそも、こっちのお金に関してはあんまり意味が無いのを二人は知っている。

IS学園組を置いてアリサとすずかは本屋に向かった。

 

「八雲本人が無自覚にああいう事をするから、はやてが心配になるのが分かるわ」

「そうだねー。八雲君はさりげなくフォローしているから、そういうのに気が付いて好きになっちゃう子が何人もいたもんね」

「まあ、その行動の根本が『はやての前で良いカッコしてたい。はやての前だけで出来るほど器用じゃないし普段から』って理由が八雲らしいけど」

「私達が知る限りの三大バカップルだからねー」

「後の二組は?」

「ウチのお姉ちゃんと恭也さんとなのはちゃんのお父さんとお母さん」

「……たしかに。大概付き合いも長いのにいつまでも桃色空間作りだすからね。おかげで、変な耐性が付いたわよ」

「でも、ちょっと憧れるよね」

「…まあね。さて、そろそろ八雲と合流しましょうか」

 

その後、合流した二人は八雲が買った本の量に驚いていた。

 

「…この後も買い物するのにそれは買いすぎでしょ」

「…ゴメン」

「八雲君、読み終わったら貸してね」

「ん、分かった」

「すずか!?」




会話中の三人称は難しいです。一人称の書きやすさに比べると。
次回から臨海学校です。
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