IS~二人目の男性操縦者は魔法剣士!?~   作:ピーナ

63 / 65
トーナメント回というより後始末回って感じです。


第四十八話 トーナメント開幕……その前に

結局、僕となのはは体調を最優先され、専用機タッグトーナメントは不参加……というより、織斑先生に参加を却下される事となった。なのはは大丈夫そうだったけど、僕はオーバーリミッツまで使ったので結構へとへとだったから、助かったし、これも生徒の事を考える織斑先生の気遣いだと思って、受け取る事にした。なので僕達は始まるまで部屋に戻ってゆっくり休んでいる。

……ちょっと、織斑先生と束さん以外は魔法を見て引いてた感じがするけど。その中でも魔法を直で見た三人はともかく、直接見ていなかった人たちの引きっぷりは凄かったなあ。

ちなみに、織斑先生はちょっと前の僕の説明に納得いったっぽい感じ、束さんは興味の対象って言った感じだ。

さて、そろそろ話をトーナメントに戻す。組み合わせは。

一回戦第一試合、セシリア・オルコット&凰鈴音VSシャルロット・デュノア&ラウラ・ボーデヴィッヒ

一回戦第二試合、フォルテ・サファイア&ダリル・ケイシーVS霧島八雲&高町なのは

一回戦第三試合、織斑一夏&篠ノ之箒VS更識楯無&更識簪

二回戦、一回戦第一試合の勝者VS一回戦第三試合の勝者

三位決定戦第一試合、一回戦第一試合の敗者VS第三試合の敗者

三位決定戦、三位決定戦第一試合の勝者VS二回戦の敗者

決勝

という感じだった。

 

「どうなると思う、八雲君?」

「一試合目は僕達が教えている二人が凄い伸びてるから多分勝てるでしょ。三試合目も同じ。いくら性能が上でも更識姉妹の実力は凄いから」

 

特に簪の実力の伸びだね。

他の二人も他国とはいえ国家代表との訓練というかなりのモチベーションになりそうな元で訓練しているけど、簪は更に「目標である姉の傍での訓練」という、二人以上のモチベーションで打ち込んでいるから、かなりの伸びを見せている。その簪をみて他の二人も頑張るという好循環を生んでいる。

後、ここの対戦相手の二人は突撃思考が強いので多分一対一が二つ出来るパターンになると思う。楯無さんも簪も視野がかなり広くなったから、臨機応変な対応も出来るだろう。

 

「二回戦は予想が出来ないね~。先輩方と交流が無いから」

 

一応楯無さんに情報は聞いたけど、それだけで判断は難しい。

 

「確かに、で、決勝はシャルロットとラウラや先輩方のペアも良いけど、楯無さんの実力は一つ抜けてるから、やっぱり更識姉妹のタッグが有利かな」

「それに、簪ちゃんもかなり実力が伸びて来てるから、総合力的にも凄いよね」

「簪とシャルロットは多分、タッグ相手のサポートさせたら一級品だよ」

 

持ち前の器用さで恐らくどんな相手でも器用に合わせれるシャルロットと、最近、戦況の流れを読む判断力が特に上がってきて、僕やなのはの読みをことごとく外して流れを掴ませないようになって来た簪。戦術型と戦略型という違いがあれど、この二人がいる事でパートナーであるラウラと楯無さんは実力をしっかり発揮できるだろうし、タッグとしての力が増すと思う。

 

「あっ、三位決定戦が抜けてたね」

「そうだった。でも、トーナメント表的に一回戦第一試合のペアは不利だよね」

 

ここの二組だけ三回戦う可能性が非常に高い。疲れから実力が発揮できない可能性もある。全員が専用機持ちである程度の実力があるから、中々短い時間で決着は着かないだろう。

それだけを考えると、実はこのトーナメントに一番向いている機体って白式だと思うんだよね。ISの補給はされるから、大事なのは試合を早く終わらせられる力だと思うから。

 

「それで、さっきから八雲君は何を読んでるのかな?」

「いや、ちょっとやりたい事があってね。ふむふむ……。よし、試しにやってみるか」

「何を?」

「それは、見てのお楽しみ。まずはリンカーコアをコピーして……それを、ISに移植。それから、時雨」

『なんですか?』

「自分の姿を強く意識して。それが形になって、外に出るようにイメージして」

『? わ、分かりました』

「叢雲、サポートよろしく」

『了解』

 

さて、これで上手くいけばいいけど……。

そして、出雲の待機形態が強く輝く。それが弱くなると……。

リインサイズの女の子が現れた。黒い長い髪を三つ編みにしている。ちょっと癖っ毛なのか、頭の両サイドの髪の毛が跳ねている。でも、それが犬の耳っぽい。

 

「まさか……ユニゾンデバイス⁉」

 

驚きの声を上げるなのは。

そう、僕が思いついたのはISコアの意識をユニゾンデバイス化すれば実体化出来るのでは? という事。

 

「か、体があります⁉」

 

本人も驚いている。まあ、それもそうか。

 

「おお、思いつきだけど出来るもんだね~」

 

僕がさっき読んでいたのは、アインスが以前くれた、リインを生みだした時のレポートの様な物。雑読な僕はそれを貰って読んでいて、今回の案が閃いたのだ。いやー、持って来てて良かった。

 

「多分、ISのイメージと同じ感じで空を飛べると思うよ?」

「やってみます」

 

そう言ってすぐに時雨は飛んだ。流石は元はISのコアだけはあるかな。かなりスムーズに飛び回っている。一通り飛び回った後、時雨は僕の頭の上に降りた。

 

「ありがとうございます、八雲さん!」

「良いよ別に。思いついただけだし。不具合があるかもだから、冬休みにアインスに見てもらうか。後、リインに色々聞いておく方も良いかな」

 

服や日用品も、リイン用のがあるし、大丈夫だろう。

 

「アインスさんとリインさんですか?」

「そう。僕の家族だよ。二人とも時雨と同じでユニゾンデバイスだから、色々聞くと良いよ」

「はい!」

 

時雨を連れて行ったら皆ビックリするだろうなあ。

 

「なのは、皆には内緒にしててね」

「りょーかい。私も皆の驚く顔見てみたいしね」

 

悪い笑顔を浮かべるなのは。多分、僕も同じ感じになってるだろう。

 

「楽しそうですね、マスター」

「ですね~」

「サプライズって楽しいよ? んじゃ、トーナメントの観戦に行きますか」

 

 

 

僕はなのはと時雨の二人(一人と一機? でも、アインスとリインは何人って数えてるし二人で良いか)と一緒にアリーナの管制室に向かった。

 

「失礼しまーす」

「霧島、観戦せずにゆっくり休んでいて……も……」

 

入って来た僕達の方に振り向きながらそう言った織斑先生。しかし、僕を見た瞬間言葉が無くなった。……なんで?

 

「どーしたの、ちーちゃん? 何か……」

「束。私の見間違えでなければ霧島の頭の上に小さい少女が居るように見える」

「私も見えるから幻覚じゃなさそうだね。やっくん、頭の上に居るぷりちーな女の子は誰だい?」

 

ああ、時雨の事でああいう反応になってたのか。僕としては非常に見慣れた光景だったから気にしてなかった。

 

「時雨、挨拶して」

「はい! 私は時雨。元は出雲のISコアの意識だったんですけど、二次移行して、何か八雲さんにされたらこうなっていました」

「こっちの技術にユニゾンデバイスっていうのがありまして、知り合いに詳しい人がいるんで生み出し方を簡単に教えてもらったんですよ。それで、二次移行で時雨と接触できたから出来るかな? って思ってISのコアを元に試しにやってみたら出来ました」

 

といってもデバイスの機能は組み込まれていないのでユニゾンインは出来ない。出雲の待機形態としてだけだ。だけど、僕のリンカーコアをコピーして移植しているから魔法は使えるはず。

 

「おおー、意思疎通できるISか~。思った以上にとんでもだ~。こりゃ、本格的に魔法について勉強したくなって来たよ。技術だけでも知れれば面白い事が出来そうだし。うむ、ちょっと、バニングス社に交渉してくる!」

「……なんか、大事になって来た気がするよ」

「確かに」

「交渉材料は……やっぱ、ISのコアかな~」

 

おお、物事が想像のはるか上を超高速で飛び越えていった。

 

「ちょっと待て、束! それは流石にやり過ぎじゃないか?」

「全然。知らない事を知る対価としてはこれで良いと思うよ。『知らない事を知るために全力を尽くす』それが私のポリシーだからね。それにしぐちゃんが生まれたからにはやっくんと居るべきでしょ? なら、会社の保有するコアも減る訳だし、誰も損しないよ」

 

……いや、そうかもしれないけど、それだと僕が貰い過ぎな気もする。会社には二次移行のデータを束さんには色々な技術を僕の分かる範囲で教えよう。それが僕の出来る事だ。

 

「まあ、言っても聞かないのは分かっている。話は変わるが、霧島、体は大丈夫なのか?」

「大丈夫です。疲れてるだけなんで、一晩寝れば回復します」

「まるで、ゲームの勇者みたいだね~。寝れば体力回復なんて」

「私達幼馴染の中で八雲君の体質を解析してそれを応用すれば、何か出来るんじゃない? って話が有った位ですから」

「あー、私も言われたことあるなあ。私の場合だと『天才になれる薬』だったかな?」

 

僕の場合だとどんな疲労にも効き目抜群の栄養ドリンクだったかな? まあ、そんなん出来る訳ないけどさ。

 

「まあ、昔からそうだから、自分でもさっぱりなんですけどね」

「そうか。まあ、これで一件落着だろう。ご苦労だったな、霧島、高町。さて、間もなくトーナメントが始まるが、何処が勝つと思う?」

「「更識姉妹のペアですね」」

「おおー、即答だあ。んで、その心は?」

「いや、単純に先輩は頭一つ抜けた実力の持ち主ですし」

「簪ちゃんもその先輩を意識してるから普段以上の事しそうですし」

 

昨日、本音が夕食の時に「かんちゃんが『明日で更識簪、ここにありって事を証明するよ』ってやる気満々になってたよ~」って言ってたし。

 

「まあ、妥当な所だな」

「だね~。個人的にはいっくんと箒ちゃんを応援するけど、事実だけを見るとそうなるかな~。それじゃ、その対抗は?」

「正直分かんないですね。ダリル先輩とフォルテ先輩との交流が無いですから。楯無さんがタッグ戦には一家言あるって言ってましたから、行きそうだなと思いますけど」

「でも、私達的には教えているラウラちゃんとシャルロットちゃんに頑張ってほしいです」

 

この辺の想像はさっぱり予想できない。だからこそ楽しめるけど。まあ、ゆっくり楽しみますかね。




皆さんの予想の上を超えれていたら良いかなと思います。

IFルートを書くので更新が少しの間止まると思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。