「まだ…あの時の事を…悩んでいるの?」
歩夢は真剣な顔付きで俺にそう聞いてきた
別に特に何か悩みがあるとかそういう訳じゃない、ただ毎日に飽きてるだけだ。
普通の高校生なら彼女を作ったり放課後部活や各自それぞれの時間を過ごしたりするのが楽しみであろう
しかし、俺にはそんな楽しみが存在しない…何故?俺はそもそもそんなに面倒な事をする性格でもない。
しかし時にはそれに巻き込まれたり関係したりってのも不本意ながら起きる事だろう
だから今回の件も例え俺が絡まれても違う人がストップを掛けたら多分俺は容赦なく聞く耳を持たずそのまま蹴りをくらわしていただろう
「悩み〜?俺が悩むのように見える〜?」
「それは…結衣くん…さっきと顔付きが全然違かったし…昔はもっと沢山心の底から笑ってたから…」
突然歩夢は目に涙を浮かべ俺にそう言ってきた
心の底から笑ってた……か……
俺が普段から楽しいと思って笑ってない事を疑問に思ってたことが、さっきの奴らに見せた表情とは全然違うから、さらにその疑問を大きくしてしまったのだろう
それに元々歩夢は良い子だしね〜
「だから……幼馴染である私には正直に……言ってほしいよ…頼って欲しいよ…!」
こういう時なんて答えのが、正解なんだろう ちゃんと向き合うべきなのかそれともやり過ごすのか
どの道俺の過去を知ってるコイツに話してもなぁ…それに面倒くさそうだし
「ねぇ…答えてよ……「あの日から」結衣くんは…」
「俺は「おー?お前らかぁ?俺の仲間をやったって奴はよォ…」
俺が歩夢に話そうとしたらまた何かごついオッサンが、現れた。
正直今現在イライラしてるのでいつも通りの笑顔を保つので俺は精一杯だった。
「次から次へと……はぁ〜…懲りないなぁ…」
えと、何この人たちは本当にまだ分からないのかな?
本当に俺はうんざりした見るからにヤクザのボス。ボスなら俺が過去に起こした事件の問題くらいは耳にした事はあるだろう
「って……よく見たらお前っ……和流か…?!3年前暴力事件を起こし喧嘩を売った相手を全員再起不能にした……」
やはり.あの事件のことこいつは知ってるのか〜
でも見た目だけじゃやはり分からないもんなのかね…ってそういや俺はあの時から結構変わったんだっけな
にしてもまぁ巷ではよく騒がれたよね、その後俺は事情聴取もされたし、どんくらいかは忘れたけど豚小屋にぶち込まれたっけ?
幸い出た時にここの理事長の心の広さに免じて貰って特別に入る事が出来たけど
「3年前って…結衣君…それってあの時の…」
「あ〜あ…既にそっちの界隈まで行ってたか〜って無理もないか…」
何故俺がずっと学校や私生活で、にこにこと笑顔で振舞っているのか
まぁ第一の理由としては割と真顔でいると人を殺すような目をしてるって豚小屋の中で中の奴らに言われたんだよね、まぁだから愛想を良くする?的な
二つ目はここを出た時無愛想出人を殺すような顔をした俺を見て歩夢は笑いはしないだろうと思ったから最低限笑顔で振舞うため…
世間から見れば俺の数々の行動は「狂ってる」と言うだろう。言い方を変えてしまえば「サイコパス」「反社会的勢力」と中には言う人もいるだろう
「ククク……はははっ!…そうかそうか…もうそこまで時間が経ったのか」
「ゆ、結衣君…?い、いきなりどうしたの?…」
歩夢は急に笑いだした俺に一歩身を引きながらも不安そうに聞いてきた
「よく聞け歩夢…3年前、あの時お前に絡んで来た相手はあのおっさんのいる世界じゃ五本の指に入る程有名な人だったんだ」
「えっ…」
もちろん歩夢は分からない話だろう。しかしこのおっさんを見ればなんとなく察しはつくはずだ。
「まぁ普通なら驚くことも無理はない、そんなことより当時中学生の子供がそんな腕がたつ組のボスとそこの部下を全滅させた事が、俺達の世界じゃ問題だったんだ」
歩夢が驚いてる中補足説明のようにさっき襲ってきた組のボスはそう言った。
どうやらコイツは話が通じる相手らしい
「そして、たった今俺も部下がやられたと報告を受けこっちへきたが…どうやら噂や都市伝説じゃねぇみたいだな…」
「だったらどうするの〜?俺とタイマンはるかい?」
「いや、やめておくぜ。この惨状を見る限り俺に勝ち目はないと見た…なんせお前が半殺しにした奴に俺は一度負けている…そんな奴を傷一つ付けずに半殺しにしたお前になんか、勝てるはずもねぇよ」
「へぇ、あんた意外に話通じるね…それと、バイクの件謝罪するよ…悪かったな…」
「ハッ…気にする事はねぇよ…あれはウチの野郎が馬鹿だっただけだ…んな事よりそこの嬢ちゃんを大切にな…」
「………あぁ……」
俺は一度歩夢の方を向きまたオッサンの方を見て返事をした
「じゃ、俺はこのアホ共を連れて帰るからな、またどこかで会おう達者でな」
「あぁ、そっちこそ変な抗争に巻き込まれて死なんようにな」
「お前もな」
オッサンは笑いながら気を失ってるメンバーを次々と起こしてそのまま何処かへ行ってしまった。
……まぁそのうちか……
「その…良い人だったね…」
歩夢は遠くを見てる俺にそう語りかけてきた。
「ふっ……そうだね〜いい人だったな〜、じゃ!俺達も帰ろうか」
「う、うん!帰ろ!」
俺は今まで通りの笑顔を振る舞い歩夢とそのまま帰路に付いた
お疲れ様でーす