ウマ娘雀士の世界   作:紫煌ノ何か

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ナカヤマフェスタ実装おめでとう!何か月かかってんだよバカ!


無限の拡がり
第十一話・麻雀の偶像


 四月十八日 - 日本ウマ娘トレーニングセンター学園ゴールドシップトレーナー室

 

 今日も今日とて日誌作成に明け暮れていた。前も言ったが誌なので毎日書かなくてはならない。酷い話だ、全く。今日したトレーニングは……坂路とタイヤ運びを重点的にしましたって書いておけばいいか。嘘じゃないし。実際のところ坂路というのはソリ遊びのことでタイヤ運びはタイヤをフラフープ代わりにして遊んでただけというトレーニングとは程遠いもの。このようにゴールドシップのトレーナーをやっているうちに「本当の内容とは程遠いが大嘘とも言い難い」言い回しをすることに異常に慣れてしまった。

 

「はは……こんな勤勉さを持ち合わせてるわけないだろアイツが」

 

 到底秋川理事長に顔向けできない実態であることは間違いない。だが唯一ラッキーだと思っているのは理事長が視察にくる日程をヤツは感知してその日は真面目にトレーニングに取り組んでくれることだ。正直テンションの高低差を見ると第三者からはへそで茶を沸かすほど腹を壊して笑えるほどだが。機嫌が心底悪いのが手にとるように丸わかりなのでこの日は慎重に接しなければならない。最悪無人島で数日過ごすことになる。こんなことを考えながらノートパソコンをカタカタカタカタ。未だにOSがWin8.1なのはいかがなものか。ん? アイツ今何してんだ? 

 

「ツモーっ! トレーナー見てくれよ! ゴルシちゃん初めてソリティア麻雀で国士アガっちゃったのよー!」

「え、マジ?」

 

 ソリティア麻雀とはかっこよく言いまわしてるだけの一人麻雀である。適当に14枚取って18回摸打を繰り返すだけ。案外暇つぶしになったり牌効率の確認にちょうどいい。

 

 {白発中東南西北一九19①⑨⑨}

 

「ヴエッ!? 十三面じゃん!」

「写真撮ってウマッターにあげちゃおーっ」

 

「ん? ちょっと待ったやめとけやめとけ」

「どうしてだよそんな止めることはねえだろ」

「……麻雀は世間一般では賭け事のうちの(ひとつ)に過ぎない。それを堂々と一生徒が嗜んでいるといえばお前の身が危ない」

「マックイーンだってやってるじゃないか麻雀! フェスタだって!」

「マックイーンがやってるのは仲間内の麻雀、フェスタはお金を賭けてないから黙認されてるだけ」

「それの何が違うんだよ!」

 

ゴールドシップの言う通り、二人がやっているのは麻雀という遊戯だ。だが麻雀という遊戯は長らく賭博をする題材に非常にされやすかった。だがこれを論理的に説明したところでアイツが首を縦に振るわけがない。なのでちょっと脅しのようなものをかけることにした。

 

「……賭博問題ってのはお前が思った以上に風当たり強いんだ、お前が大っぴらに言うことでトレセン学園の学徒には賭博がはびこっているとかいう根も葉もないことが出回るかもしれんぞ?」

「麻雀面白いのになあ……」

「競技麻雀は面白い、だが世間一般で麻雀と言えば賭博ゲームというレッテルを貼られている 悲しいことだがな」

「くぅう……」

「写真は撮ってもいいがSNSアカウントにはあげるなよ」

 

 そう言って俺はパソコンの前に戻った……が

 

「うるさいぞトレーナー! リアルバンブー麻雀やるぞ!」

「は? バンブーメモリー?」

「なんでバンブーメモリーが出てくるんだよ! バンブー麻雀! 

 

 バンブー麻雀。索子だけを使った二人麻雀である。門清シバリになるため多面待ちの練習になったり大物手の応酬になってこれもまた暇つぶしになる。

 

「リアルバンブー麻雀か……チョンボは役満払いなんだろ?」

「当たり前だろ?」

「げえっ」

 

 そう、打点が跳満以上確定になるため満貫払いでは一アガリすればチョンボ分を上回った収入を得ることができてしまう。

 

「でも急にバンブー麻雀なんか」

「トレーナーは言ったよな、麻雀は賭博ゲームだって」

「あ、ああ」

「麻雀は賭博じゃない、楽しいゲームなんだってことが部屋から漏れるアタシたちの笑い声を聞いて他のウマ娘も思ってくれたらなって」

「ゴールドシップ……」

 

「……やるぞ! 卓についたついた!」

「あ、ああ!」

 

 萬子と筒子と字牌を取り除き、芝のように生い茂った牌たちが舞う闘牌(レース)が幕を開けた。

 

 第一局目

 親ゴールドシップ ドラ表示{3}

 

 このゲームでは暗槓・立直宣言のみができ誤ロン、誤ツモは倒牌せずとも役満払いである。ツモは半額払い、10万点を無くしたものの負け。

 

「これむずいんだよ……理牌から試合は始まってるから」

「そうだな……ツモ」

「は?」

「あがってるだろ?」

 

 ばたっと倒された14枚の牌たちを見て俺は呆れてしまった。

 

 {12233455556677}

 

「はぁあああああああ!?」

「24000払えお前! 早く!」

 

 このゲームでも天和地和人和は役満なので24000の払いとなる。

 

「お前マジかよ……」

「はいはい東二局いくぞー」

 

 そうして俺の手牌は見ることなく牌たちが模る芝の中に溶けていった。そして以降も俺にアガリが起こることはなかった。

 

「ツモ! 四暗刻!」

「ロン! 三倍満!」

「ロン! 数え役満!」

 

 俺の持ち点は0を通り越して負の値になってしまった。

 

「…………十万点持ってて四局で溶けるってありぃ?」

「仕方ねえだろゴルシちゃんなんだから」

「二試合目行くかあ」

「よしその心意気だゴンザレス!」

「誰がゴンザレスだ!」

 

試合展開は少々荒れたが、楽しいゲームではある。俺は麻雀はコミュニケーションツールでもあることを再確認した。トレーナー室の扉を開けっ放しにしていたことにも気づかずバンブー麻雀に興じることができるくらいには熱中しただろう。その時、二人のウマ娘がトレーナー室を覗き見していたのだった。

 

「なにやってんやろか、ゴールドシップとそのトレーナー」

「・・・おいしそうだな、あの小さい何か お菓子みたいだ」

「なんでも食いもんに見えてもうてるやん・・・でもなんかあの二人楽しそうやで」

 

「ロン!ダブリーチンイツ二盃口・・・」

「あちゃー!ゴルシちゃんリーチ後のケアが甘いのだけ弱点なのよー」

「リーチ後に手牌変えたらチョンボどころか即退場だからな」

 

「見たことはあるんやけどなあ・・・なんやったっけなああのゲーム」

「あれか?マーチャオみたいな名前の」

「せやせや・・・首まで来てるんやけどなかなか口に来おへんねん」

「聞きに行ったらどうだ?私が聞いてこよう」

「あっちょオグリぃ!?」

この中でウマ娘雀士の世界で見たい人物

  • スペシャルウィーク
  • サイレンススズカ
  • ダイワスカーレット
  • ウオッカ
  • トウカイテイオー
  • エアグルーヴ
  • エイシンフラッシュ
  • エアシャカール
  • シンボリルドルフ
  • その他(活動報告にどうぞ)
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