ウマ娘雀士の世界   作:紫煌ノ何か

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日常編みたいなものです
中休みですね、麻雀しません


第五話・暇潰しの一局

 四月九日 - 日本ウマ娘トレーニングセンター学園トレーナー室

 

 昨日の激闘(?)から一日経った朝、俺はいつも通り出勤しパソコンの画面とにらめっこしていた。何故かって? 昨日の出来事をまとめて提出しなければならないからである。

 

「日誌なんて必要性あるのか?」

 

 この学園のトレーナーは担当しているウマ娘がいる場合そのウマ娘の日誌を書く義務が生じる。それをひと月分まとめて月末に提出しなければならない。正直言ってトレーナー業でこれが一番(つら)いのではないから思っている。三年間ゴールドシップの担当をやってきたが、いまだに日誌を書くときどのように書けばよいのか見当もつかないから。ご存じの通りゴルシは望んでトレーニングをしてくれないウマ娘だ。それに加えどこで何をしているのかトレーナーでもわからない。その為人伝てに聞くしか方法がなく、しかも人に聞いたものをそっくりそのまま日誌に載せると大目玉間違いなしの代物であるため推敲せざるを得ない。他のウマ娘は割かしトレーニング内容に関しては従順に運んでくれるらしいのでその点に関しては羨ましい限りである。えーっと昨日やってたことは……

 

「昨日はオセロと麻雀と……そういえば珍しく麻雀打ったんだな」

「よぅトレーナー!」

「わあ! 音も出さずに近寄るな!」

 

 悩みの種が噂を聞いてやってきた。

 

「何やってんだ?」

「報告書作ってんだよ」

「毎日毎日やってて疲れないのかよトレーナー」

「疲れるよ」

「やめちまえよ」

「それやると最悪トレーナー辞めさせられる」

「はーん、なんつう仕組みしてんだこの学園……」

「お前も学園を選んだ側だろ」

「だって面白そうだったんだもん」

「ってかお前授業は?」

「一瞬受けてきた」

「一瞬てお前……」

 

 この学園の春休みは四月五日まで。一応私立校とは言えど、長期休みに関しては公立校とあまり相違がない。その為朝の間はウマ娘がこの部屋に来ることはまずないと言っていい……筈なのだがこのウマ娘(おんな)は違った。というか普通のウマ娘と一緒くたにしていい筈がない。というか気にしてなかったけどゴルシのクラスどこだ? クラス担任的なの誰だ? 

 

「お前何組になった?」

「3年B組ー! 一八先生ー! *1

「なんだその学園ものっぽいドラマの名前は!」

「ゴルシちゃんはテレビ番組も好きなんだよ」

「まあいい、あとで別の人に聞く」

「あーっ、そういうのズルっていうんだぞー」

「ズルもへったくれもあるか、トレーナー業として必要な情報だ」

「ちぇー」

「お前今日は何やるんだ?」

「おぅ、今日は大食い選手権の運営やるんだよ」

「はぁ」

「結構有力な選手がいっぱい名乗り上げてくれたから激アツだぜ、トレーナーも見に来てくれよな!」

「はいはい」

「とりあえずじゃなー、ゴルシちゃんは忙しいんだから!」ガチャ バタン

「はぁ……」

 

 昨日の麻雀、ふっつーに下手くそだったなー安牌気づいてないし。あいつらに笑われそうだわ。さてさてそんなことより昨日は……

 

 


 

 

 同日昼休み - 日本ウマ娘トレーニングセンター学園生徒広場

 

「さぁ! さぁ! 大食い大会カツカレー杯G(ごはん)-1! 有力選手が続々登場! 乱入もOK! みんな集まれ集まれ~」

 

 ゴールドシップは大食い大会の集客に奔走していた。珍しく正当な手段で。

 

「え? 結構人数出走してる……」

「オグリキャップいないの?」

「あ! カツカレーですってスズカさん!」

「スペちゃん……お昼ご飯食べたしやめといたほうが……」

 

 ゴルシの計画通り、いろんなウマ娘が広場に集い騒いでいた。

 

「そろそろ時間だ! 申し訳ないが〆切って出走ウマ娘の紹介だぃ! 

 

 1番! タマモクロス! 

 2番! アゲインストゲイル! 

 3番! メイショウドトウ! 

 4番! セレンスパーク! 

 

 ・

 ・

 ・

 

 10番! ノワールグリモア! 

 

 以上10人だ! それじゃあ……はじめ!」

 

「いただきまーす!」

 

「じゃあアタシはカツカレー作ってくるわ! みんなは彼女らを見守っててくれ!」

「え……?」

 

「ゴールドシップさん何やってますの・・・」

 

ゴールドシップの集客力が案外あったことに惑うメジロマックイーンであった。

*1
近代麻雀のあのパロディ漫画は関係ない……と思う

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