関西人の関西人による関西人のための鉄道旅行記   作:柳芽帆奈

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どうもはじめまして、柳芽帆奈(ゆめはんな)です。
早速どうぞ。


第一章「大回りにいくヨ!」
第一話「谷川上り、加古川下り」


 俺の名前は白庭総一、電車に乗るのが好きな、所謂『乗り鉄』の高校二年生だ。

 

 時刻は朝の6時30分、俺は今西日本一の大ターミナル、JR大阪駅にいる。恐らく、高校生がこんな時間に何をしようとしているのか気になる人がいるだろうから一応説明しておこう。

 

 諸君は『大回り乗車』というものを知っているだろうか? 

 

 これは旅規157条第2項の『選択乗車』のルールを応用したもので、簡単に言うと「同じ駅を複数回通ったり、改札を出ない限り、どんな遠回りをしても最短経路で運賃を計算してくれる」ということである。まあ、実

 

際には細かい決まりがあるのだが、そこは各人で調べて欲しい。

 

 今回は俺の両親が三日前からから出張で名古屋へ行き、中学三年になる妹の遥も修学旅行に行って、俺も学校が創立記念日で休校になっているので懐事情の厳しい俺でも気軽に遠出出来る大回りをしようと計画していたのだ。長丁場になるのでコンビニで食料を調達し、事前に買った切符を改札に投入。いよいよ旅の始まりである。

 

 ちなみに、今回のルートは

 

 ①大阪→(福知山線)→谷川→(加古川線)→加古川→(山陽・東海道本線)→立花

 

 ②立花→(東海道本線)→新大阪→(梅田貨物・大阪環状線)天王寺→(関西本線)→木津→(片町・JR東西線)→北新地

 

 である。先に加古川線に乗りたかったのでこのルートにしたが、そのまま乗り通すと同じ駅を二回通ってルール違反なので、①と②の二枚の切符に分けて乗ることにする。

 

「じゃ、ホームにっと・・・うわ、人多いな ( ̄▽ ̄;)」

 

 朝ラッシュということもあってか俺が乗る列車が来るホームには多くの乗客がいた。ソーシャルディスタンスなどあったもんやないな。

 

 ひっきりなしに来る電車を眺めながら待っていると入線放送が流れ、電車が入って来る。

 

 2531M、普通篠山口行き。

 

 郊外へ向かう列車とはいえ、乗る人はそれなりにいたが、先頭車両の一番前の座席を確保できてホッとした。

 

 そうこうしていると発車時刻の7時23分になり、電車は低い唸り声を上げながら動き始めた。

 

『今日もJR西日本をご利用くださいましてありがとうございます。この電車は福知山行きです・・、』

 

 大都会に別れを告げた列車は快足を飛ばして次の塚本駅を通過する。福知山線、通称『JR宝塚線』には朝の数本だけ、普通を名乗りながらこの塚本駅を通過する列車があるのだ。正直言うと、これの一本前の快速に乗ってもよかったのだが、これに乗りたいがために一本ずらしたのだ。

 

 電車は順調に進み、大阪駅から約1時間20分、篠山口駅に到着した。

 

「あっ、もう来てる。早よ準備せな」

 

 着いたからといってのんびり出来るわけではない。この駅で福知山行きの電車に乗り継ぐのだが、乗り継ぎ時間が1分しかなく、向かいのホームには大阪からの電車と同じ223系がまさに発車しようとしていた。

 

 急いで荷物を纏めて電車を乗り換える。俺が駆け足で車内に入るとすぐにドアが閉まった。

 

 ここからは山岳区間。大阪から続いてきた複線もここで終わり、単線になる。

 

 そこから17分揺られて、

 

『谷川〜、谷川です。お出口は左側です。加古川線はお乗り換えです・・・』

 

 8時54分、谷川駅に到着。ここから加古川線という路線に乗り換える。

 

 しかし、この加古川線というのがなかなかの曲者。俺が乗る9時ちょうどの電車を逃すと、次は正午過ぎまで待たなければならない。というか本数自体がアホみたいに少なく、途中の西脇市までは平日でも1日9本という大阪近郊で一番本数が少ない閑散区間なのだ。

 

 篠山口からはドアは半自動なのでボタンを押して降車する。降りて少し歩くと加古川線の125系電車が1両で佇んでいた。

 

 幸い、待ち時間は5分ほどで、電車は少し経って動き始めた。

 

 ここから一路加古川へ向けて南下を続ける。ちなみに、この区間ではJR西日本が線路保守の負担を軽減するために速度を25km/hに制限する通称『必殺徐行』がみられる。木の間から車窓をゆったりと眺められるので、事が落ち着けば是非行ってみよう。

 

 道中には『日本へそ公園』という面白い駅があったので、駅名標を撮ったりしていると終点の西脇市駅に到着。ここからは関西でも虫の息状態になっている生ける伝説、103系5550番台で加古川まで向かう。

 

 西脇市からは乗客も南下するごとに増えていき、制服姿の高校生が混じり始める。

 

 先程の125系より遥かにうるさい爆音を響かせて電車は進んで行き、加古川には10時31分に着いた。

 

 加古川で時刻表を見てみると、電車は9本から30分間隔まで増えていた。

 

 ここからはJR神戸線に乗り換えるのだが・・・

 

「せや、アレ(・・)があったな・・・」

 




初めての投稿ですがどうでしたか?
関西メインの鉄道小説があまりなかったので作ってみました!
これから気ままに投稿していくのでよろしくお願いします。
※今回の大回りは2021年3月13日改正のダイヤ準拠で製作しました。これ以降のダイヤ改正で何かしらの変更があるかも知れませんがその時は多めに見てね。
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