関西人の関西人による関西人のための鉄道旅行記   作:柳芽帆奈

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第三章「大回りにいくヨ! season2」
第十話「ええんかな?」


 日曜日、俺の姿はJR大阪駅にあった。

 

 時刻は朝の6時半。今日は同人誌の実地取材をするために大回りをするのだ。ちなみに、俺の彼女の香里奈は今日は同じ部員の紗里と一緒に阪急電車の取材をしていて今日はいない。

 

 ・・・あと、この小説のタイトルが『関西人の関西人による関西人のための鉄道旅行記』なのに実際に旅行するのは五話ぶりというなにが鉄道旅行記やとツッコまれかねないのだが、それはそれである。

 

 ここで俺の同人誌の担当記事を言っておこう。今回担当するのは『敦賀大回りってやってええんか?』という記事。

 

 実は本来、敦賀まで大回り乗車で行くことは、禁止されている。敦賀から日本海沿岸を通って舞鶴方面へ抜ける小浜線や舞鶴線、というかそもそも北陸本線も近江塩津から敦賀までの区間が大阪近郊区間外で大回りのルールである『大都市近郊区間内でルートを完結させること』が出来ないからだ。

 

 こんなことを言っているとダメそうに聞こえるが、実はある方法を使えば出来んこともないのだ。

 

 こんな事ばっかり言ってると飽きると思うので早速行こう。

 

 まず、みどりの窓口に向かう。

 

「すいません、サンダーバードの特急券を買いたいんですけど」

 

「かしこまりました。どの区間をご利用になりますか?」

 

 応対してくれたのは40代ぐらいの男性社員。この後で面倒なことになるかもしれないので若い社員さんよりはマシだ。

 

「大阪から敦賀までで自由席でお願いします。あと・・・」

 

「どうかなさいました?」

 

「実は大回りで使うんですけど、この場合って特例でOKになるんですかね」

 

 そう伝えると、その社員さんは腕組みをして考え始める。

 

「・・・そういう事ですか。ちょっと確認してもよろしいでしょうか」

 

 そう言ってカウンターの電話でどこかに問い合わせる。ただ、OKっていってもわないと企画倒れになるので非常に困る。

 

 そう考えていると社員さんが電話を切ってこちらの方に向き直る。

 

「お客様、今確認をしたところなんですが一応大丈夫なようです」

 

「そうですか。じゃあ、お願いします」

 

 それを聞いて社員さんは機器を操作し始める。

 

 30秒ぐらい経った後に、発券機から特急券と大阪天満宮までの普通乗車券が出て来て、俺は代金の2040円と引き換えに切符を受け取って窓口を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、ここで何故敦賀大回りは出来るのか理由を説明しておこう。

 

 JRには『分岐駅通過の特例』という規定がある。文章で説明すると非常に長ったらしく、面倒くさいので挿絵で説明しよう。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 こんなケースの様に一定の条件を満たせば区間外乗車が認められるのだが、今回やるのは分岐駅である近江塩津を通過するサンダーバードを使えば敦賀へ大回り出来るのかということ。実際には特例適用派と適用外派に分かれていて、JRの社員の中でも意見が分かれる程複雑な問題なので、もしやってみようと思ってもダメと言われたら素直に引き下がる、仮にいいと言われても何人か駅員に確認をとってやったほうがいい。後で不正乗車と言われて増運賃をとられてもこちらは責任は負われへんで。

 

 一通り説明したんで腹が減ってきたがサンダーバードに車内販売は無いので駅ナカのコンビニで弁当を買ってから11番ホームに向かうことにしよう。

 

 




大阪駅だけで一話潰しちゃいましたね。
どうも、柳芽帆奈です。
今回からは非常にグレーゾーンな大回り乗車、「敦賀大回り」を取り上げます。私は特例がある以上、OKちゃうんかなとは思うんですけど皆さんはどうなんでしょうか。
ちなみに、敦賀大回りをやるなら必ず「サンダーバード」か「しらさぎ」を使いましょう。ケチって新快速で行くとOUTですから。
ではまた次回。
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