関西人の関西人による関西人のための鉄道旅行記   作:柳芽帆奈

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タイトルの数字の意味、分かるかな?


第十六話「5127-5140」(前編)

 それから皆で改めて話し合い、結局、東京へは鈍行乗り継ぎで向かうことになったが、決めた時にいなかった鶴見にMINEで聞いて見たところ、「・・・頑張ってみます」と許諾をもらえた。大丈夫なんやろうか。アイツ細いから体力なさそうに見えるし、下手したら豊橋ぐらいで倒れそう・・・

 

 まあ、それはそれで置いておいて、今日は終業式。7月中は講習があるので実際はまだ学校には行くのだが、ひとまずこれで一区切りがつく。

 

 講堂に行って校長先生のありがたいとは誰も思わなさそうな講話などを聞いた後は、教室に戻って通知表をもらう。ちなみに俺はそれなりに成績が良かった。

 

「えー、ほなこれでHR終わります。全員起立」ガタタッ「礼」

 

「「「「ありがとうございました」」」」

 

 号令を言い終わるとクラスの奴らのほとんどが教室を出ていく。俺もその一人だが、今日は執筆作業もひと段落つきかけているので、今日の部活は休みにして、半日ではあるが、どこかに出かけることにする。香里奈も、もうちょっとで終わるらしいので誘ってみよう。

 

 隣のクラスも今HRが終わったようで続々と生徒が出てくる。その中から俺の彼女を見つけ出し、声をかける。

 

「おーい、香里奈」

 

「あっ、総一さん。どうしたんですか?」

 

 こちらに気付いて振り返ってくる。ああ、今日も可愛い。

 

「いや、俺らどっちも作業もひと段落ついてきたやん。今日くらいは部活休んでどっか行こうかなって・・・」

 

「じゃあ、私の家に行きませんか?」

 

「香里奈の家?」

 

 確かに付き合いはじめてから一回も行ったことないな・・・阪急沿線というのは知ってるけど、どんな家なんやろう。

 

「ほな、そこ行こか」

 

「じゃあ、早速行きましょう!」

 

 そう言うと香里奈は俺の手を繋いで先導するかのように歩き出す。無論、恋人繋ぎで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 部活のグループMINEで断りを入れて、学校からは地下鉄を乗り継いで梅田まで向かい、そこから少し歩いて長いエスカレーターを上がるとそこは阪急大阪梅田駅3階改札口。43台もの自動改札機に10面9線のプラットホームを望む、日本一の私鉄ターミナルの日本一の改札口である。

 

 先を歩く香里奈は改札を通って、そのうちの真ん中のホーム、宝塚線4・5号線ホームに向かう。

 

「へぇ、香里奈の家って宝塚沿線なんや」

 

「はい、そこの急行で・・・おっ、これ結構珍しい車両ですよ!」

 

 そこにいたのは宝塚線最古参、今月で誕生から半世紀を迎える5100系、そのうちの唯一の阪急線内のリニューアル車である5128F。

 

「おお、5100系やん、しかもリニューアル。確かに普段は平日しか走ってないらしいから土曜に見るんは珍しいけど」

 

「そうなんですよ。このいつ見ても古さを感じさせないのがいいんですよね」

 

「でも、これ普通やで」

 

 そう、この電車は普通なので、豊中から先だと向かい側の急行(ちなみに車両は9007F)が先に着くのだが・・・

 

「別に大丈夫ですよ。私の家は雲雀にありますし、何よりこの車両にはアレがありますから」

 

 そう言いながら香里奈は4両目と5両目の間、丁度中間に封じ込められている運転室を指差す。成程、あそこに乗りたいんやな。

 

「ほな、乗ろか」

 

 そうして、俺たちは普通に普通に乗り込む。

 

 

 

 




どうもどうも、柳芽帆奈でございます。
今回は総一が香里奈の家に行く回です。まあ2、3話に分けるんですけど。
今回のタイトルは最後に出てきた5128Fの中間封じ込め車両の車番になっています。分かった人いたかな?
それと、話は変わるんですが最近、この小説のUAが回を追うごとに少なくなってるんですよ。もし良ければ、今後の参考にしたいので、感想を書いてくれたらすごく嬉しいです。
それでまた次回。
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