「(ん・・・?すっかり寝てもうたな)・・・ここどk『・・・寺です。お忘れ物ないようご注意下さい。特急くろしお11号、まもなくの発車です』あかん、天王寺ちゃうか⁉︎」
放送の最初が聞き取れなかったが、寺がつく停車駅は天王寺くらいしかないので急いで荷物を纏め始める。なんかデジャブやな。5時間ぐらい前もこんなんあった気がする。
・・・結論から言うと、間に合いました。危なかった・・・何せここを過ぎると次の停車駅は約35km先の日根野。そこまで行くと特急券代が増えて、ルートも和歌山まで南下することになるので、それだけで3時間ぐらい余計にかかる。
「あっ・・・」
しかも、降りるのに手間取ったからか、目的地の方向に向かう電車のドアは既に閉まっていて、動き始めていた。
やってもうた、そんな事を思いながら天王寺を後にする221系を呆然と眺めていた・・・
が、
「なんや、奈良行きやったんか」
先頭車両の行き先表示を見てみると『大和路快速 奈良』と書いていた。これだとどのみち間に合っても次の目的地、木津へは乗り換えになる。
そんな訳でまた15分待ちをくらうのだが、1本で行くのは面白くないので、次の大和路快速の5分前に来る普通列車の王寺行きに途中まで乗ることにする。
というのも、これに充当されているのは既に中央快速線や京阪神緩行線から撤退し、残る車両もあと数年で引退する事が発表された(当時の)省エネ電車、201系。新しい車両もいいのだが、やっぱり国鉄型にも乗っておきたかった。
やってきたウグイス色の201系に揺られ、降り立ったのは久宝寺。ここで後から追いついてくる大和路快速で今回の大回り最後の乗り継ぎ地点、木津に向かう。
『ドアが閉まります、ドアが閉まります。ご注意下さい・・・』
電車を降りて辺りを見回す。
中線+αがある広大な敷地、ウグイス色の電車、向かい側のホームには発車待ちの塚口行き区間快速・・・ではなく、『ワンマン 西田原本』の表示を掲げるアイボリーとワインレッドの電車が柵越しに佇んでいた。
駅名標を見ると『木津』ではなく『王寺』。
俺はさっき乗り換えた久宝寺の次の快速停車駅、王寺で降りていた。
え・・・、話が違うと?散々木津に行くといって何木津どころか奈良より手前で降りてんねんと?
いや、久宝寺出てすぐぐらいまでは木津まで行こうと思ってたのよ・・・
ただ・・・このまま木津から学研都市線に乗っても、俺の家の最寄駅である都島に着くのは大体3時半ぐらいだったはず。確か妹の遥が帰ってくるのは6時半なのでまだまだ時間がある。早着して暇を持て余すぐらいなら、ちょっと寄り道しようと思ったのよ。
そんな訳でもうちょっと付き合ってくれ。
はい、今回は空白多めでした。
本当は前・中・後で終わる予定だったんですけど、大阪出発が早すぎて帰宅がめちゃくちゃ早くなることが発覚したので急遽、前・中1・中2・後に再編しました。後一話でこの章は終わりなので追加タグの出番はもうちょっと先です。それではまた。