関西人の関西人による関西人のための鉄道旅行記   作:柳芽帆奈

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第七十話「Premium Cars」

出町柳の駅に戻ってきた俺は改札を通・・・らずにその横にある駅長室に入る。

 

その目的はただ一つ・・・今回の改正で新しく登場した快速急行のプレミアムカーに乗るための指定席券を買うためである。

 

プレミアムカー券の購入方法は会員登録した上でネット上で予約する方法、キャッシュレス決済専用の券売機で購入する方法、駅窓口で買う方法の三つがあるが、今回は駅の窓口で買う方法を選択した。やっぱり初めては対面で買ってみたいという思いもあったんや。

 

「すいません、プレミアムカーのチケットを買いたいんですけど」

 

「プレミアムカーですね、どの列車をご希望でしょうか?」

 

「35分発の快速急行で、淀屋橋までお願いします」

 

「35分発ですね。お席はいかがなされますか」

 

言って駅員さんが座席表を持ってきて、座席をどこにするか問うてくる。

 

「えっとですね・・・7Cお願い出来ますか」

 

「かしこまりました。それでは発券いたします」

 

俺の希望を聞いた駅員さんは奥の方にあるなんかの機械に端末で情報を打ち込んでいく。数秒後、京阪特急の象徴、鳩マークが地紋になっているピラピラのレシートみたいなやつが出てきた。まさか、このレシートがプレミアムカー券?

 

「500円頂戴いたします」

 

「あ、はい」ジャラッ

 

「ちょうどお預かりします、ありがとうございました」

 

俺は代金を支払い、そのピラピラを受け取って駅員室を後にする。

 

なんか予想外やったな、JRのマルス券みたいにもっとしっかりした紙なんかなって思ったら普通にレシートみたいなやつやったわ。個人的には折角のプレミアムカー券なんやから、券の材質もプレミアムにすりゃ良かったのに。

 

電光掲示板には既に先発の欄に快速急行の文字が表示されている。もう半やし、ぼちぼち来るやろ・・・

 

〜♪『まもなく、2番線に電車が到着します・・・』

 

おっ、来た来た。

 

放送が流れると、本日のお目当て、14時35分発の快速急行が引き上げ線から姿を現した。

 

車両は3000系のラストナンバー、3056編成。

 

早速写真を撮ってみる。

 

【挿絵表示】

 

 

うん・・・やっぱり3000系には快速急行が一番似合うな。種別幕の色と車体のエレガントブルーの色がマッチしてるわ。

 

惜しむらくは、真ん中のディスプレイになんも写ってないってことやな。流石に『快速急行』に『特急』の象徴は荷が重かったか・・・

 

写真を撮り終わると、プレミアムカーが連結されている6号車へ。

 

全体的に青色が広がって、乗車口には金の市松模様があしらわれるなど、他の7両とは明らかに異なる見た目で、特別そうな感じが目に見えてわかる。

 

しかも特筆すべきは側面の行先表示器。

 

【挿絵表示】

 

 

従来の車両や、先に登場した8000系のプレミアムカーの表示器はLEDが使われていたが、この3000系のプレミアムカーのはそれらよりもめちゃくちゃ画質がええ。挿絵見たらわかるやろ?

 

というのも、この表示器はガラスの中に極薄のディスプレイを組み込むという世界で初めて鉄道車両に取り入れられた技術を使用していて、光の反射が少ない分、最新スマホの画質並みにクリアに映るのだ。

 

早速車内に入ろうとすると、入り口でプレミアムカー専属のアテンダントが丁寧にお辞儀をして迎えてくれた。

 

そして、車内に入ると・・・

 

「うわー、やっぱすごいなぁ」(小声)

 

【挿絵表示】

 

 

そこには2+1列のシートがずらりと並んでいた。俺は進行方向左側の中程、7C席に座る。

 

数分後、電車は定刻通りの14時35分に出町柳駅を出発。平日の昼間で京都中心部から少し外れた始発駅だけあって、俺以外誰も乗ってこなかった。

 

その後、三条ぐらいからはこの車両にも人が乗り始めるが、それでも席が少し埋まったぐらい。

 

まあ、静かに眺めを見られるからええんやけど。

 

それからしばらく、淀の手前あたりでアテンダントが両手に何かを持って通路を歩いてきた。どうやらプレミアムカー限定グッズを売りにきたらしい。

 

ただ・・・

 

「たっかいな・・・」

 

1000円ぐらいまでやったら買おうかなと思ったが、一番安いキーホルダーでも1500円もするらしい。

 

財布の紐が硬い俺は買う気にはどうしてもなれなかった。

 

その後、大阪府内に入ると少しづつ6号車を使う人も増え始め、守口市を出た辺りでは半分ぐらいが埋まっていた。やっぱり快速急行でもプレミアムカーの需要はそれなりにあるみたいや。

 

そして15時34分、終点の淀屋橋に到着。約一時間のプチ贅沢が終わりを告げた。

 

 




お待たせしました!
この小説の記念すべき七十話目はプレミアムカーを取り上げました!
私自身、初めてのプレミアムカーだったんですけど、リクライニングも出来て、アテンダントさんも対応も良く、500円のお布施を払う価値は十二分にありました!
今度は4つだけあるヒーター付きの席でも乗りに行きましょうかね?
とりあえず、次で京阪編は終わりますが・・・次の話をどうしようか考案中です。楽しみに待っててください。
それでは次回、またお会いしましょう。
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