アレスのところに英雄がいるのは間違っている   作:織田三郎ノッブ

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闘技大会

「闘技大会?」

 

「はい。4年に1度開催されるのですが、それに王子も出場していただきたいとのことで」

 

なにやら、アレスがなんか言ってきたらしい。闘技大会に出ろとか。俺なんて、今闘技大会の存在を知ったんだぞ。4年に1度ってことは俺は少なくとも1回は観戦することができたんじゃないか?なんで、そんな面白そうなイベント教えてくれないのさ。

 

「去年に開催されたので、次は3年後ですね」

 

おーい!俺が必死こいてグラニコスと修行している時じゃないかー!

 

「闘技大会には15歳未満の部と15歳以上の部があります。15歳以上の部は上位に入賞をすると、将軍達にスカウトされたりします。なので、ラキアの男達にとっては割と重要な出世の機会となっております。それで、15歳未満の部の方ですが.....」

 

ほー。闘技大会にはそんな目的もあるのか。ほとんどの人はLV2になれずに一生を終えるから、そういうイベントで名を上げるのを目標にするのか。

 

「本来、ラキアの住民は15歳になると成人となり、その時に初めて神の恩恵を授かります。15歳になる時より前に神の恩恵を授かるのは、上流階級の子供の特権なのです」

 

まぁ、普通に考えて何十万人も眷属がいるだから、子供とかは人数絞るしかないよなー。傘下のファミリアの神様にもやらせてるらしいけど。

 

「つまり、15歳未満の部は上流階級の子供しか出場しません。それでですね。その関係で暗黙の了解のようなものがあるんですよ。より高位の親を持つ子供は闘技大会に早くから出場するという暗黙が」

 

なんか貴族ってそういう、よくわからんものを気にするよな。俺にはよくわからん。

 

『我が国には、特にそういう煩わしいのはありませんでしたね』

 

そうなのか。けど、スパルタってなんか血統的にすごかったんじゃなかったっけ?

 

『ええ、しかしそれを誇りに思うことはあれど、鼻にかけることはありませんでしたね』

 

おお、いい国だったんだなー。レオニダス師匠の国。

 

『それより、ラム爺殿の話にはまだ続きがあるようですぞ』

 

レオニダス師匠に促されたので、脳内の会話をやめて意識をラム爺へと戻す。

 

「なので最低でも、7年後の闘技大会には出場してほしいですな。別に3年後の闘技大会に出てもいいのですが、出るのは皆14歳ぐらいです。なので、14歳の時に出ても、誰も文句は言いますまい」

 

うーん。どうするかー。14歳ぐらいだと、どんな感じのステータスなんだろう。俺は何かしらSぐらいには届いてそうだけどなー。そうなると、負けることはないだろうけど。3年後はステータス的に不安だな。真面目に負けるのが怖い。観衆が観てる中で負けるんだろ?どんな罰ゲームだよ。前世とかで、なんかのスポーツ選手とかだったら大丈夫なんだろうけど。そういうのもないしな。どんな気持ちになるのかもわからないっていうのが一番怖い。

 

「ああ、それと。ラクラス様が出場なさる場合、お付きのゴルゴーとリベルテも出場することになります。次期国王のそば付きとして力を示さなければならないので」

 

はえっ?それは俺だけで決めれることではないのでは?リベルテさんなんて、めっちゃ嫌がりそうじゃん。いや、俺が思ってるだけなんだけどさ。よし!2人に聞こう。そうしよう。

 

『いえ?そういうのは主であるラクラス殿が決めるべきなのでは?』

 

そうか?そうか。んー?どうするかねー。......よし、出よう!こういうのは、やらないと始まらないからね。闘技大会の結果は、後3年でどれだけ頑張れるか次第だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王宮のとある部屋にて

 

「ラクラス王子が闘技大会の出場を決めたことで、そば付きであるお主達の出場も決定した。これは、そば付きになるかの確認の時にも話したから問題はなかろう。それでじゃ、次期国王のそば付きという体面上、周囲には強さを見せつけなければならんのじゃ」

 

ラム爺と相対するのはリベルテとゴルゴー。

 

「はい。分かってます。将軍達と違って、貴族どもはそういうのを気にするって養父さんが言ってました。ラクラス王子にはまだそういうのは早いから、私たちが気にしなければならないって」

 

「グラニコス殿がそう言っておられたか。そう。王宮には今、3つの派閥が存在する。1つは我々、アレス様を中心とする派閥。2つ目は将軍達を中心とする軍派閥。3つ目は公爵を中心とする貴族派閥。軍派閥は

ある程度、マルティヌス様に忠誠を示しているので問題はありませんが、貴族派閥はそうではありません。闘技大会の結果次第では、貴族派閥がラクラス王子とは別の人物を次期国王に推す場合もあり得る」

 

ラクラスは把握できていなかったが、王宮には3つの派閥が水面下で牽制し合っていた。大将軍の一応、養女であるゴルゴーとリベルテが王子であるラクラスのそば付きになったことからも読み取れるように、軍派閥とアレス陣営は仲がとても悪いわけではない。しかし、貴族はマルティヌスを軽んじており、愚王という呼び名も貴族達が広めたものであった。

 

「したがって、今後はあなた方もラクラス王子と同じくグラニコス殿と鍛錬をしてもらう。そば付きとしての仕事と並行になるが、問題はなかろう」

 

コクリと2人が頷いた。

 

「それでは明日より鍛錬を始めるとしよう。グラニコス殿には儂が話をつけておく。もう戻ってよいぞ」

 

ギィーと扉が閉まる音が鳴り響く。

 

ラキ爺がはぁーっとため息をついた。

 

「我が国には問題が多すぎる。結局、ラクラス王子を襲った賊は何も吐かず、背後に誰がいたのかもわからなかった」

 

「まったく、2年後はどうなってるのやら」

 

ラム爺は立ち上がり、その部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ラクラス・ウィクトリクス・ラキア

 

LV1

 

力:C631

 

耐久:E486

 

器用:D546

 

敏捷: E447

 

魔力:I0

 

 

今生不壊(ロンギング・ライフ)

・早熟する。

・常時、「耐久」に高補正。

・異常無効。

 

攻勢本能(オフェンシブ・テンパー)

・損傷を負う度、攻撃力が上昇する。

・「力」の高補正。

 

 

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