忍と灰と焚べる者と狩人とダンジョン 連載編   作:noanothermoom

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前作を圧縮し一話にまとめたものです
或いは本来の構成のまま書いたもの

こんな感じの文章を書きたいを具体的にすると
あんな感じになるんだと見比べてみる
そんな楽しみ方もあるかもしれません


始まりの話
始まり前の始まりの話つまるところプロローグ


どのような物語にも始まる前に起きた物語がある

 

例えば古の剣をもった冒険者の冒険談なら

 

誰が何をどの様にしてなぜその剣を作ったのか

 

例えば世界を憎んだ魔王の話なら

 

世界を憎むに至った始まりの出来事それはなぜ起きたのか

 

これより語るはオラリオを覆いつくそうとした闇派閥と

 

それよりオラリオを守ろうとした冒険者たちの物語

 

その物語に吹いた影と灰と狂気と血を含んだ一陣の風

 

その風が生まれた所以である

 

 

 

 

 

 

影の話

 

あるあばら家にて対面する少年と男

少年の名は九郎、かつて葦名にて竜胤の御子と呼ばれた者

己を縛り付けていた異形の力、《竜胤》

それより己が従者の命を捧げた献身により解き放たれたはずだった

だが気が付けばこの地にて眠りから覚めた

解き放たれたはずの竜胤と共に

そばには二度と会えぬはずの従者の姿

何が起きたのか?九郎は出口のない悩みに沈む

 

男はかつて葦名にて狼と呼ばれた忍び

戦乱の世に生まれ戦乱の世に生きる

その果てに義父と出会い多くを与えられた

生きるための術(戦い方) 生きるための規律() 生きる理由()

されど掟によってではなく己で決めた(九郎)

その身を守りその命ずる処を為しその願いをかなえる

それが男の生き方 故におのが命を捧げ

主を縛り付けていた異形の力《竜胤》より主を解き放った

そのはずだった

だが気が付けばこの地に立っていた

そばには二度と会えぬはずの主の姿

ここはどこなのか?何が起きたのか?

余りに多い疑問が男を包む、だが

再び会えた九郎を守る

己の為したいことはそれだけだと

そう忍びは思う

 

 

 

 

灰の話

 

ある広場より続く小道にて対面する女神と男

女神の名はヘスティア、天界より未知を求め降り立った神の一柱

身を寄せていたファミリアの主神の怒りをかい

その怒りが収まるまでオラリオを散歩していた身

だが小道にて倒れていた男を見つけ介抱し、名乗った

そのとたん男から放たれる怒りと狂気それに圧倒されどなお

男を神が守るべき人(かわいい子供)だと断ずる

 

男はかつてロスリックにて火のない灰と呼ばれた者

消えかけた始まりの火それを熾すための薪の王それを刈る為

起こされた火継ぎを行う旅を成し遂げえなかった者らの一人

だが男が見たものはもはや人間性も絶望さえも捧げ

それでもなお留まらない終わりが満たす世界

故にかつて始まりの火を闇より見出したものが居たように

満たされた闇より新たな希望を見出すものが現れることを願い

始まりの火を消し男も永遠の眠りについたはずだった

だが気が付けばこの地にて女神に介抱される身となった

世界を包んだ闇より始まった新たな時代

そこになお忌むべき神がいることを知り男は激怒する

だが男のそれに圧倒されどなお男を守るべきものと断ずる女神に男は考える

この者()は己の知る()とは違うのやもしれぬと

ここはどこなのか?何が起きたのか?

余りに多い疑問が男を包む、だが

ただ殺しあうだけ

己の為すことなどそれだけだと

そう灰は思う

 

 

 

狂気の話

 

あるファミリアのホームにて対面する神と男

神はファミリアの主神、眷族(子ども)に神の恩恵を与え地上で生活する神の一柱

この地オラリオを混沌で覆わんとする闇派閥の罠より

己が眷族を救い出した恩人をもてなしていた

眷族よりその戦いぶりを聞けどもその名を聞いていないことに気が付き

その名を問うそこに未知が待ち受けることを求めながら

優雅な一礼の後その口より放たれた名によってホームに衝撃が走る

すなわち「思いっきり偽名やんけええええええ(思いっきり嘘吐いとるうううううう)」という絶叫が

 

男はかつてドラングレイグにて絶望を焚べる者と呼ばれた者

己が体に降りかかった、人の理を外れたもの(不死の呪い)を解くことが

かの地ならば叶うその風説を頼みに朽ちた門を潜りし者らの一人

されどかの地で男が得たものは嘲りと偽りの使命と数多のソウル

そして友との出会いであった

時の流れにすら逆らい数多を刈り取りついに只人が

偉大なるものの魂(王のソウル)にも匹敵するほど鍛え上げられ

その身を世界の安定のため捧げよと使命は示された

されど男の望むものはただ一つ故に使命を捨て男は消えた

かの地にて得た数多の物(ソウルと装備)と共に

だが気が付けばこの地にて地下に迷う

その果てに闇派閥がかき消さんとする小さな光を救う

降り注ぐ賛辞に対する答えはただ一言

それこそが己が使命であるがゆえに

空の下にて彼らの家へと続く道を行く

彼らを恥知らずにしないために

彼らを見守る神よりその名を聞かれ

名乗りに必要な礼儀を満たし彼は名乗る

「ミラのルカティエルです...」

ここはどこなのか?何が起きたのか?

余りにも多い疑問とマジかこいつといった空気が男を包む、だが

友の名を世界に刻む

己の為さねば為らぬ事はただそれだけだと

そう絶望を焚べる者は思う

 

血の話

 

ある闇派閥の隠れ家にて佇む男

男が身にまとうは数多の血この隠れ家を利用する闇派閥のもの

この地を治める秩序を砕かんと闇より闇へ

地下より地下へ隠れ潜み嘆きの螺旋を作る者ら

その果てにこそ魂の安らぎを求め

されど彼らに与えられるは予期せぬ死

彼らがもっとも忌み嫌うそれのみ

それが慰めにはならないだろうが

嘆きを忌みながら嘆きを生み出す愚かしさの代償にはなるのだろう

 

男はかつてヤーナムにて月の香りの狩人と呼ばれた者

己が体を蝕む病を消し去るそのすべを求め

忘れられた古都へとたどり着いた病める者らの一人

されど古都にて病との戦いの記憶(過去の記憶)を代償に得たものは

安らかな体と安らがぬ夜

抑えられぬ本能()を狩り、愚かな知性(医療者)を狩り、理解の叶わぬもの(上位者)を狩り

されど夜は巡り悪夢は覚めず故に狩りも終わらず

だが気が付けばこの地の空を見上げていた

呪いに侵されぬ地へと至った喜びは

されど安息の地(悪夢)でもなお揺るがぬ道理により揺らぐ

即ち狩る者(狩人)があれば狩られる獲物()があるのだと

ここはどこなのか?何が起きたのか?

余りにも多い疑問が男を包むだが

獣が居ればそれを狩る

己の為すべき事に変わりはない

そう狩人は思う

 

 

 

かくして風の生まれる前は語られた

 

されど彼らは悍ましく故に語られぬ

 

ならば語られるべきは風の吹いた後

 

彼らのその後

 

オラリオより闇派閥は失われ

 

暗黒と例えられた時代は終わった

 

されど失われた後は新しきが生まれる

 

ある廃教会それをホームとした新たなファミリア

 

そのファミリアの名は...




やった
やってしまいました
もはや後戻りはできんぞ
そう覚悟を決めるために
この後書きを書き
投稿しています

いつまで続くかはわかりませんが
気力と体力と妄想力が続く限りは続けたいと思います
お付き合いいただければ幸いです
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