忍と灰と焚べる者と狩人とダンジョン 連載編   作:noanothermoom

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【戦争遊戯】

神々が地上に降りてきてから
人々の生活全ては神々の無聊を慰める余興となった
それは争い(戦争)も例外ではない
故に遊戯(ゲーム)の名を冠する

しかしファミリア間での争いとはかつての人と人との、国と国との争いよりも遥かに激しい物となった
或いはそれでも神々の争い(ラグナロク)と比べれば遊戯(おままごと)に過ぎないのだろうか


固唾は飲まれ開演の幕は落ちる

SIDE ヘスティア

 

 ボクは今迎えの馬車に乗っている。

 何でも長いオラリオの歴史の中には【戦争遊戯(ウォーゲーム)】当日になって主神以下ファミリア全員で夜逃げした、なんてこともあったらしく。

 【戦争遊戯(ウォーゲーム)】の参加者(当事者)である主神にはその日の朝に迎えが、眷族達には前日に【戦争遊戯(ウォーゲーム)】が行われる会場に入って準備が強要されるようになったらしい。

 

 だからボクは一人でこの馬車に乗っている。

 何とも退屈だ。

 ボクの耳に届くのは車輪が回るガラガラと言う音だけ。

 何とはなしに窓から外を見る。

 

「さあ、賭けろ賭けろ。勝因、敗因、時間。なんだっていい当たれば大儲け!」

 

「ヘスティア・ファミリアに50!」

 

「ヘスティア・ファミリアに100!!」

 

「これアポロン・ファミリアに賭ける奴いるのか?」

 

「今回の【戦争遊戯(ウォーゲーム)】。注目するべきは時間だ」

 

「どうした急に。

 まあ確かにな。本来攻砦戦において制限時間いっぱいまでもつれ込むことはほとんどない。

 その前に大勢が決まるからな」

 

「その通り。

 だが、今回は別だ。攻め手(ヘスティア・ファミリア)は幾重にも制限がかけられている。

 つまり防衛側(アポロン・ファミリア)にとって時間は味方だ...」

 

「おい、まさか...」

 

「アポロン・ファミリアに500!!」

 

 オラリオとその住()にとって【戦争遊戯(ウォーゲーム)】と言うのは一大イベントだ。

 馬車に乗っていてもその熱気は感じられる。

 あちらこちらから賭け事に興じる声が、或いは賭けの説明も兼ねているのだろうか今回の【戦争遊戯(ウォーゲーム)】についての解説をする声も聞こえてくる。

 

「他人事だと思って...」

 

 小さくため息を漏らす。

 幸いと言うべきか灰君達は【戦争遊戯(ウォーゲーム)】の為にオラリオの外にいるからボクの愚痴を聞いている人はいない。愚痴の言い放題だ。

 

「それでもこれから行くところよりはマシなんだろうなぁ」

 

 神々が集まり【戦争遊戯(ウォーゲーム)】を観戦する場所の騒ぎは街中の比じゃないはずだ。

 それを思えば気も重くなるという物。

 だが、馬車がそんなボクの気分をくみ取ってくれるはずもなく、無慈悲に目的地へと向かう。

 

 馬車で迎えをよこすというのは正しい選択だよ。全く。

 

 

 

 

 

 ボクが会場に入ると同時に四方八方から声の洪水が襲い掛かる。

 

「今日の主役の登場だ!」「何を見せてくれるんだ!?」「アポロンが可哀そうだと思わないのか!」

 

 聞こえる限りの歓声、声援、罵倒を全て無視して中央、【戦争遊戯(ウォーゲーム)】が映し出されるスクリーンが一番よく見える場所に陣取る。

 ボクに突っかかってきていた神々も、ボクが腕を組み目を閉じて反応をする気がない事を示せば、各々好き勝手な話を始める。

 

「やあ、ヘスティア」

 

「...アポロンかい」

 

 そのまま開始までの時間を潰すつもりでいたのだが、そんなボクに話しかけてくる神がいた。

 目を開ければこの騒動のもう一人の主役(原因)、アポロンがこちらへと手を挙げてあいさつをしているところだった。

 そのままボクの隣に座ろうとし...怯えたような表情になると少し離れた所に座った。

 

 その態度には拭いきれない怯えこそ見える物の、最後に見た時(臨時の【神会】)よりも随分と顔色が良く見える。

 それこそ途中で泣き出したり、笑いだしたり、気の触れた様子での御登場も想定していた身としては驚きを隠せない。

 故に隠すことなくその理由を尋ねる。

 

「意外だね?もっと見苦しい様子を見るものだと思っていたよ」

 

「そうかね?ならば私の虚勢もあながち捨てた物でもないようだ。

 今全身全霊をもって勝利を掴もうとしている子ども達に顔向けできないような姿を見せる訳にはいかないと、なけなしの精神力を振り絞っているのだよ」

 

 事ここに至れば、私達(主神)の出来ることなど子ども達(眷族)を信じる事だけだろう? と笑うアポロンは間違いなく良い主神だろう。

 だが、今眷族(ベル君)を奪われようとしているボクにとっては酷く癇に障る言葉だ。

 

「他所のファミリアから子ども達を奪ってきたにしては随分と殊勝な言葉じゃないか」

 

「それは違うぞ、ヘスティア」

 

 だからこそ常ならば噤んだろう言葉を敵意(悪意)を持って口にする。

 子ども達(眷族)を信じる?その眷族は元々他の誰かの眷族だろう?と。

 

 言うまでもない事だが、未知との出会いを求め地上に降りてきたボク達(神々)にとって眷族(自分の子ども)と言うのは一等可愛いものであり、特別な意味を持つ子ども達(人間)だ。

 その子どもを奪う真似は神々の間(ギルド)で禁じられてはいないとは言え、そんな方法で眷族を集めているアポロンへの視線は冷たい。

 だが痛い所を突かれたはずのアポロンはむしろ強い意志を感じさせる瞳で反論した。

 

「確かに私は多くの子どもを他所のファミリアから奪った。それは認めよう。

 だが私はこの子どもとならばより強力な絆が結べると確信した(思った)から奪い、そして私の為に最善を尽くしてくれると信じる程に愛してきた自信がある。

 そうでなければ誰かの元より子供を奪うような真似はしないよ。

 だからこそ私は誰よりも私の子どもと私の想い()を信じている」

 

 アポロンは一片の曇りもない口調で言いきった。

 ...ボクはアポロンと、そのファミリアのことを少し誤解していたのかもしれない。

 

 アポロン。

 天界でボクとご近所(同郷)だった太陽神。

 彼は自分の眷族(奪った眷族)を愛している。

 自分の(欲望)を一かけらも疑わず、全てをもって愛するからこそ(想い)を返されるのだと信じている。

 その在り方は正しく全ての者を平等に愛する太陽神(降り注ぐ太陽)なのだろう。

 

 そしてその眷族達もその愛に応えようとしている。

 灰君達(ボクの眷族)

 間違いなくオラリオでも敵対した時の容赦のなさで言うのならば最悪の相手を敵に回すことになってもアポロンの子ども達はアポロンの命に従い、或いは敵対した今でもボクの知る限り脱退するだとか諦めることなく勝利を掴もうとし続けている。

 それは主神(アポロン)には逆らえないだとか、今更一抜けを灰君達が許さないという事情もあるのだろう。

 だが、眷族達にアポロンの想い()に応えようとしている意志があるというのもその理由の一端のはずだ。 

 

 主神()眷族(子ども)を慈しみ、眷族(子ども)主神()の想いに答える。

 或いは(ボク達)(人間)との理想の関わり合いの一つ。

 それが確かに目の前にあったかもしれない。

 

「仮にも奪おうとしている子どもの主神(ボク)の前で言う言葉ではないよね!」

 

 だが、それはそれとしてとりあえず一発殴っておく。

 

 

 

 

 

 ボクがアポロンに殴りかかったことで【戦争遊戯(ウォーゲーム)】の前哨戦が始まったとでも思われたらしく、周囲の神々がボク達の勝負を賭けに使ったり、声援とも罵倒ともつかない声が飛んだりしたが、そんなボク達を止めるように鐘が鳴る。

 

 お昼(正午)の鐘。

 何時もならばお昼休憩の訪れを告げる鐘は僅かに常よりも早い。

 それは今回の【戦争遊戯(ウォーゲーム)】が正午に始まるからで、つまりはこの鐘は最終確認の鐘という事だ。

 

「ウラヌス、神の力の使用の許可を」

 

『許可する』

 

 いつの間にか魔道具(マイク)を握っていたヘルメスがウラヌスへと神の力の使用許可を求めると、何処からともなくウラヌスの声が響く。

 それと同時に目の前のスクリーンに、いやオラリオの街中、酒場、ギルド、ファミリアの拠点、ありとあらゆる場所にに今回の【戦争遊戯(ウォーゲーム)】の会場()が投影され、同時に今日の為にギルドが雇った実況の声が響く。

 

「さあ始まります!オラリオ中が注目する世紀の一戦。

 アポロン・ファミリア対ヘスティア・ファミリアの【戦争遊戯(ウォーゲーム)】。

 

 実況はこの私。

 ガネーシャ・ファミリアの喋る火炎魔法こと【火炎爆炎火炎(ファイアー・インフェルノ・フレイム)】イブリ・アチャー。

 解説は我らがガネーシャ様です」

 

 ガネーシャ。

 オラリオの住人からの信頼厚い群衆の主を自称する男神、いやそれを自称することを許されるだけの実績を持つ好漢と言うべきか。

 ()格、ファミリアの規模、そしてギルドからの信頼も厚い善神だというのに、何故こう...センスが残念なのか。

 いや別にガネーシャ本()子ども(眷族)二つ名(【火炎爆炎火炎】)を名付けたわけでもないが...兎にも角にも玉に瑕と言う奴だろう。

 

 ベル君の二つ名(【未完の少年】)がまともなものになったことを改めて安心しながら、ガネーシャが「俺がガネーシャだ」と叫ぶの(いつもの)を聞き流しているとアポロンが口を開く。

 

「先ほども言ったが最早事ここに至って、私に出来ることは子ども達を信じる事だけだ。

 だが宣言しよう。

 

 最後に笑うのは私で、勝つのは私の子ども達(ヒュアキントス達)だ」

 

「...そうかい。

 正直言えば君が何を考えているかも、何の勝算があってこの戦い(【戦争遊戯】)へ挑んだのかも興味はない。

 ボクが言えるのはただ一つ。

 

 最後に笑うのはボクで、勝つのはボクの子ども達(ベル君達)だよ」

 

 ボクとアポロンが互いに睨み合い冷たい空気が周囲に振り撒かれる。

 だが、アポロンが言った通りだ。ボク達に出来ることなど子ども達を信じる事だけだ。

 大人しく再び席に着く。

 それと同時に再び鐘が鳴り正午を告げ、一際大きな声でイブリ君が叫ぶ。

 

「さあ、【戦争遊戯(ウォーゲーム)】開始です!!」

 

 それと同時にオラリオ中から音が消える。

 否、オラリオ中が固唾をのんで映像に見入っているのだ。

 画面に注目するあまり身じろぎの音も、いや呼吸すら忘れて時間が過ぎる。

 一秒、二秒...。

 だが何も起きない。

 十秒ほど経った時、止めていた息が安堵(失望)のため息となって吐き出される。

 

 オラリオ中でされている賭けの大本命。

 開始と同時に灰君がルールを無視して一撃を叩き込むことを期待(恐怖)していたのだろう。

 

「どうやら...何も起きない「ドゴオン!!」何がっ!?」

 

 実況(イブリ君)落胆(安心)したように実況を再開しようとした時爆音が響き渡る。

 映像が砦の外壁、未だ黒々とした煙が立ち上がる現場へと移る(ズームする)

 

「あれは...誰だ!?」

 

 そうして画面に映し出されたのはフードを被った人影。

 その体に密着するような服から浮かび上がったシルエット(体型)はその人物が女性であることを示している。

 

「だ、誰...?」「えっ...?本当に誰?」「まさか灰の正体(鎧の中身)があのネーちゃん!?」

「それはない」

 

 完全に予想外の人物が現れたことで神々は騒然とする。

 恐らくはオラリオの街の中でもあちこちで騒ぎになっているだろう。

 

「ヘスティア!?彼女は!?」

 

「助っ人さ。禁則次項には助っ人を禁じる項目は無かっただろう?」

 

 ボクの言葉にアポロンは、否この場にいるすべての神の口があんぐりと開かれ

「「「「「す、助っ人!?」」」」」と声が響き渡る。

 

 灰君によるアポロン・ファミリアへの逆襲撃によって灰君達の戦闘力は周知された。

 それは間違いなくこの【戦争遊戯(ウォーゲーム)】において数々の制約(ルール)によって縛られたとしても、力尽く(ゴリ押し)で勝利をもぎ取れると確信させるに足るものだ。

 だからこそ、小細工を弄す(助っ人)など想定もしなかっただろう。

 

 騒がしい神々の声を無視してボクは食い入るように画面を見つめる。

 結局のところこんな小細工を弄する必要があるのもボクが【神会】で多くの制約を結んだからだ。

 そのことを後悔していると知れば灰君達(ボクの眷族達)は、おチビ(リリルカ君)を助けたいと思ったのはお前だけじゃない(みんな助けたいと思っていた)、と言うのだろう。

 

 ならばボクのするべきは後悔じゃない。

 画面の中、マスクで口元を隠し、フードを被ったリュー君を見つめる。

 その下に隠れている顔を、「初めて見ました、狩人のあんな表情は」と楽しそうに笑った、ベル君のためにとその刀を振るってくれるエルフ君の顔を思い出し、再び見つめる。

 アポロンは一ついい事を言った。

 ボク達(主神)に出来ることなど最早信じる事しかないのだ。

 

「頑張れ、みんな」

 

 小さな呟きは神々の声に掻き消されはしない。

 

 

 

 

 

SIDE 【戦争遊戯(ウォーゲーム)】 砦内

 

 【戦争遊戯(ウォーゲーム)】の会場。

 砦の中に籠っていたアポロン・ファミリア達はまるでハチの巣をつついたかのような騒ぎだった。

 

「っ!!

 エルフだと!?魔剣だと!?助っ人だと!?

 馬鹿な!!」

 

「信じないのはお前の勝手だけど早くどうにかしろよ!!」

 

 そもそもヘスティア・ファミリアにおいて最も警戒するべきは灰達だ。

 だがその灰達が砦を破壊することが出来ない(火力を封じられている)以上、敵を砦の中に入れなければ時間が稼げるはずだったのだ。

 だというのに現実は知らない助っ人(リュー・リオン)出処の怪しい魔剣(ヴェルフ・クロッゾの打った魔剣)を使って砦に攻撃を仕掛けてきている。

 

 反射的に情報を持ってきた伝達係(ルアン・エスペル)へと罵倒するように叫ぶが、それにルアンが答えている間にも衝撃は止まない。

 「とにかく反撃しろよ!!」という悲鳴めいたルアンの叫びにあわただしく準備を始める冒険者達。

 

 運命の【戦争遊戯(ウォーゲーム)】は始まった。

 

 

 

 

 

(流石、と言うべきでしょうか)

 

 砦の壁を魔剣を使って爆破したリュー・リオンは心の中で独りごちた。

 

 リュー(エルフ)と魔剣にはただならぬ因縁がある。

 魔剣を打てる鍛冶師の一族クロッゾ、そのクロッゾを引き入れ魔剣の力によって多くの国を侵攻したアレス・ファミリア(ラキア王国)

 ラキア王国が侵攻した中にはエルフの住む郷も含まれている。

 故に未だ同胞の郷を焼いた魔剣を厭うエルフは多い。

 

 だが彼女の心の中にあるのは称賛だけだ。

 彼女が称賛するのは魔剣であり、その魔剣を作った鍛冶師(ヴェルフ)であり、そんな鍛冶師(ヴェルフ)を仲間にするベルである。

 

 ヘスティア・ファミリア...と言うよりもヘスティア・ファミリアが間借りしているロキ・ファミリアの一室での短い間であったが、この魔剣の製作者(ヴェルフ)が魔剣という物を好んでいないことは容易くわかった。

 それでもなお魔剣を打ったのはリーダー(ベル)を助ける為であり、自分のプライドの為でもある。

 

 手の中で朽ちていく魔剣を投げ捨て、新たな魔剣を手にする。

 両手の指の数(10)を超える魔剣の数はリーダー(ベル)を助けたいという鍛冶師の想いの証だ。

 

(あなたの込めた意志の為にも確かに仕事を果たしましょう)

 

 一室で任された役割を果たす為にリューは強く魔剣を握った。

 

 

 

 

 

 

「さあ、自分を倒せるものはいないのか!!」

 

 謎のエルフ(リュー・リオン)による襲撃と逆側、砦の反対側で(みこと)は自身を囲むアポロン・ファミリアの冒険者達へと声を張った。

 

 リューの襲撃と時を同じくして命も又ヴェルフより託された魔剣を使い砦への襲撃をかけていた。

 LV.4の冒険者(リュー)と比べればLV.2へとランクアップしたばかりの命の実力は低く、その為こうして囲まれてしまえば切り抜ける手段はない。

 これが【戦争遊戯】である(真剣勝負で無い)以上命までは取られないだろうが、それでも戦闘不可能にまでは陥ることは確かだ。

 ...正道ならば。

 

「...天より(いた)り、地を(すべ)よ。神武闘征(しんぶとうせい)

 

 【フツノミタマ】!!

 

 一際大きく命が叫ぶ(詠唱を終える)と同時に周囲へと凄まじい重圧がかかる。

 

 これこそ命の魔法、フツノミタマ。

 その正体は結界内の物を押しつぶす重圧魔法。

 その威力は18階層に現れた漆黒のゴライアス(階層主の強化種)すら足止めする程の強力な物。

 人の身に抗う術がある訳もなく。

 アポロン・ファミリアの冒険者と命は地に伏す。

 

 そう、(使用者)も地に伏す。

 この魔法(【フツノミタマ】)範囲内(結界内)全ての者に作用する魔法。

 命はリューと同じく先鋒を任された。

 だが、先ほども言った通りリューと比べれば命の実力は劣る。

 故に命が自身に割り振られた役割を果たす為に取った戦法(手段)が自身を餌にして冒険者を釣り出しての自爆(特攻)だ。

 

 階層主すら抑える威力(全力)ではないとは言え地面へと抑えつけられることへの苦痛の声がアポロン・ファミリアの冒険者達から上がる。

 それは命もまた同じくして、

 

(任されたこの大役確かに果たしましょう!)

 

 だが、命の表情に苦悶の色はない。

 むしろ浮かぶのは笑み。

 

 抱え続けるベルへの大恩。

 今こそ、それを返す時だとなお強く奮う。

 

「さあ、自分にしばし付き合ってもらいますよ?」

 

 同じく地に伏した冒険者達へと命の力強い宣言が降りかかる。

 

 

 

 

 

SIDE ヘスティア

 

「ぐっ、ぬぬぬぬ...。

 だがどうした!私の子ども達はまだいる、砦も健在だ!あれを越えられない限りどうとでもなる!!」

 

 画面に映る助っ人たち(リュー君と命君)の活躍にアポロンが苛立ったように呻くが、気を取り直したように息を吐き胸を張る。

 

 事実、リュー君と命君の襲撃はアポロン・ファミリアの早急な対処によって抑えられ、砦に被害らしい被害はない。

 灰君達(ボク達の最高戦力)が砦を傷つけられない(壊せない)以上助っ人による城壁の破壊が望ましかったのだけれど、それは叶わなかった。

 そういう意味ではあの二人の襲撃は失敗と言っていいだろう。

 

 だが、画面の中に映る砦の入口、その重厚な扉が開いていくのを見てアポロンは、いやこの場にいる神々は口をあんぐりと開ける。

 そうして開いた扉を悠々と潜っていくのは鎧を纏った人影。

 

くっくっく...フハハハハ...ハーッハッハッハ!

 

 真打登場...と言う奴だなぁ?」

 

 画面の中、愉快そうに高笑いをするのはアポロンが最も恐れたボクの子ども(眷族)

 灰君が高らかに宣言した。

 

 

 

 

 




どうも皆さま

私です

お盆です
また時は巡りお盆の季節がやってきました
去年のお盆に想定外の休みをもらい上がったテンションのままに
小説を書き始めた私にとってお盆とはちょっと特別な意味を持ちます

出来ればお盆の間沢山更新したいなぁ
その為にも応援よろしくお願いいたします
...なんちゃって

それではお疲れさまでしたありがとうございました


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