346プロの雑用バイト君 作:焼肉定食
渋谷凛ちゃん編は6〜7話で完結の予定です。
季節は10月、渋谷さんとプールに遊びに行ってから数日が経った。あれから一度も渋谷さんに会っていないが、俺は気がつけば頭の中で渋谷さんのことを考える日々を送っていた。
〜〜〜〜
「千川さん! さっき言ってた書類ここに置いておきますね」
「ありがとうございます、白石くん」
今日の事務所は少し忙しいようで、千川さんをはじめ社員の皆さんは慌ただしく動き回っている。俺は大したことはできないけど、少しでも力になれるように一生懸命働こう。
「ファイルここに置いておきますね!」
「ありがとう!」
「これコピー終わりました!」
「ありがとう〜」
「千川さん、お茶どうぞ」
「ふぅ……ありがとうございます」
少しも気が休まる暇もない!このバイト始めてから1番の忙しさかもしれない……
「白石くん、ちょっといいかな!?」
「あ、はい! 今行きます!」
大きな声で名前を呼ばれる。どうやら忙しい時間はまだまだ続きそうだ……
〜〜〜〜
「ふぅ……お疲れ様でした白石くん」
「いえいえ、俺なんかよりも千川さんの方がお疲れでしょう」
ようやく仕事が落ち着いて一息をつける時が来た。俺は千川さんに再びお茶を淹れて休憩がてら雑談を交わす。
「白石くん、今日はもう上がっても大丈夫ですよ。頑張ってくれましたからね」
「そうですか?なら、お言葉に甘えて……」
「ふふっ……あ、そういえば白石くん。凛ちゃんと何かありましたか?」
「ふぇっ!? し、渋谷さんと!?」
「は、はい……すごい変な声出ましたね」
な、何故ここで渋谷さんの名前が!? ビックリして萌えキャラみたいな声が出ちゃったじゃないか!
「なっ、ななななぜ! しっ、しししし渋谷さんの名前がががががが!?」
「ぶっ壊れたんですか? とりあえず落ち着いてください、白石くん」
「は、はい」
い、いかんいかん……冷静になれ白石幸輝。千川さんが若干引いてるじゃないか。
「いえ、大したことじゃないんですけど、この前凛ちゃんが事務所に来た時私に聞いてきたんですよ」
「何をですか?」
「白石くんが事務所に来てるかどうかをですよ」
「俺が事務所にいるかどうかをですか?」
「はい、どうしてそんなことを聞くのかきいたら……別に、って言ってましたけど」
「そう……ですか」
渋谷さんが千川さんにそんなことを聞いていたのか……どうしたんだろう?
「はい。それで白石くんと何かあったのかなと思ったんですけど……どうですか?」
「うーん、俺にも分かりませんね。特に用事とかもないはずなので」
「そうですか……あ、ちなみに凛ちゃん今日は事務所にいるので、せっかくだから会ってきたらどうですか?」
「え、渋谷さん今日いるんですか?」
「はい。今日はレッスンをしているはずですので」
そっか、渋谷さん今日いるんだ。じゃあ会いに行ってみるか。
「わかりました。ならちょっと探してみます! 教えてくれてありがとうございました、千川さん!」
「はい♪ 今日はお疲れ様でした」
俺は千川さんに一礼をして部屋を出る。そして急ぎ足で渋谷さんを探し出す。
何だろう、別に急ごうと思ってる訳じゃないけど、自然と足が速く動いて仕方がない。
まるで渋谷さんに会いたいが為に、体が勝手に動いてるみたいだ。
どうやら俺は自分が思っているよりも遥かに、渋谷さんに会えることが嬉しいみたいだ。
「それにしても、凛ちゃんは何故白石くんを探していたんでしょうかねぇ……」
「まさかただ会いたかっただけ……とか?
ふふっ、まさかそんな訳ないですよね」フフッ
〜〜〜〜
渋谷さんを探す……そう息巻いて走り出したは良いものの、こんな広い事務所で何の情報も無しに渋谷さんを探すのは一苦労だ。
どうにかして渋谷さんの居場所を……ん?ちょっと待てよ。
「普通に電話すればいいじゃないか」
何で俺はそんなことに気が付かなかったんだろう。ちょっと焦りすぎて冷静じゃなかったみたいだ。
まぁ今はとにかく渋谷さんに連絡をしよう。俺はスマホを取り出して、以前渋谷さんと交換した連絡先を探す。
「えーっと……渋谷さん、渋谷さん。あれ、どこだろう」
「私に何か用?」
「えっ?……うぉっ!?」
突然後ろから声がする。その方へと振り返るとジャージ姿の渋谷さんが立っていた。
何かこのパターン多い気がするけど、渋谷さんは急に現れて俺のことをビビらせる遊びでもやってるのかね……?
「び、びっくりしたよ渋谷さん……でも丁度良かった、渋谷さんのことを探してたんだよ」
「えっ、そうなんだ……何か慌ててたみたいだけど急ぎの用事?」
「いや全然急ぎとかじゃないよ。ただ、渋谷さんに早く会いたかったから急いで探してただけで……」
「……えっ!?」
「……ん?」
あれ、ちょっと待て……今もしかしてめちゃくちゃ恥ずかしいこと言わなかったか俺?
渋谷さんに早く会いたかったからって……
う、うわぁ……めちゃくちゃクサいこと言ってるじゃんか……
やばい、恥ずかしすぎて顔がすごく熱い。
「あ、あんた……何言って……っ」
「あーっ! ちょ、ちょっと待って! 今のナシ! 今のはちょっとした間違いというかなんというか……!」
俺は何とか誤魔化そうと必死に手をブンブンと振り回す。すると渋谷さんはピタッと動きを止めて静かに言葉を発した。
「べ、別に……ナシにしなくて……いいから」
「あっ、そう……ですか…?」
「うん……」ギュッ
渋谷さんは顔を赤くして下を向きながら、俺のシャツを弱々しく掴んでいる。
な、何だこの空気ッ…! めちゃくちゃ照れくさいんだけど…!?
な、何か話してこの変な空気感を打破しないと…!
「し、渋谷さんはジャージ着てるけど、レッスンでもしてたの!?」
「……あ、うん。さっきまでね」
「へ、へぇ〜! どんなレッスンしてたのか気になるな〜!」
「今日はマストレさんだったから……結構ハードなやつかな。体がもうバキバキ」
渋谷さんは肩に手をやってグニグニと揉んでいる。どうやら本当に体を酷使してきたらしい。
「そ、それはそれは……お疲れ様です」
「まぁ、レッスンは楽しいからいいんだけどね。自分がレベルアップしてるのを感じ取ることができるし」
そう言って渋谷さんは微笑む。
何とかあの空気を打破することに成功したようだな……
「……誰かが肩でもマッサージしてくれると、ちょっと楽になるんだけど……」ボソッ
「あ、それならエステルームとか行ったらどうかな?」
「……」ジ-
「ど、どうしたの渋谷さん…?」
渋谷さんは肩を触りながら俺の顔をジーッと見つめている。まるで何かを俺に伝えようとしているような……
……まさか?
「お、俺がマッサージしろってこと…?」
「うん」
「い、いやいやいや! 俺みたいな素人より絶対エステルームとか行ったほうがいいって!」
俺なんて母さんの肩揉みとか肩たたきしかやったことないからね! 全然マッサージのやり方とか分かんないし……
「ダメ?」ジ-
「うっ……そ、そんな目で見られると……」
いやまぁ、肩をマッサージする分には別に構わないんだけどね? 俺がやってちゃんと効果出るのかってとこが気がかりだよ。
「あのさ渋谷さん。俺としては別にマッサージしてもいいんだけどさ……」
「そう? じゃあ行こっか」
「ただやっぱり俺は素人だからさ、厳しいレッスンで疲れた渋谷さんの体にはプロの……って、あれ? 渋谷さん…?」
キョロキョロと辺りを見渡すと、渋谷さんはスタスタと歩き始めていた。
俺まだ喋ってたのに……
そして歩き出した渋谷さんについて行くと、とある一つの部屋の前に到着する。
「仮眠室?」
「そ、自由に使っていい場所だから」
渋谷さんはドアを開けると再びスタスタと歩き出して、仮眠室の中のベッドに腰をかけた。
「じゃ、よろしく」
「で、でもさ……渋谷さん、本当にいいの?」
「いいって言ってるでしょ」
「でもそれだと、渋谷さんの体に触ることになっちゃうけど……」
「だから気にしないって」
お、俺が気にするんだけどなぁ……
「大体、そんなこと気にしてるけどさ……この前は直に触ってきたじゃん。それに比べたら服の上からなんて……」
「ぶーっ! こ、この前のアレは別に触りたくて触った訳じゃなくて…! 全部あのヘンテコなウォータースライダーが悪くて…!」
あぁ……この前の光景と渋谷さんの肌の感触を思い出してしまう。
冷静に振り返ると、とんでもないことを経験したんだな俺は。
「とにかく、私が気にしないって言ってるんだから大丈夫だってば」
「そ、そう……? じゃあ……わかったよ」
俺は覚悟を決めて渋谷さんの後ろに立つ。そして渋谷さんの肩へと手を伸ばして掴むと、まずは優しく力を入れてマッサージを始めた……
〜〜〜〜〜
「り〜ん? どこいるんだ〜?」
あたしの名前は神谷奈緒。今はちょっとした用事があって友達の加蓮と一緒に、友達の凛を探してる最中だ。
「奈緒〜、凛いた〜?」
「いや、まだ見つかってないぞ〜」
「おっかしいなぁ……今日はレッスンしに来てるって言ってたから、どっかにいるはずなんだけどなぁ〜」
「……あたし、ちょっとあっちの方探してくるよ」
あたしは加蓮から離れて凛を探し始める。すると少し歩いたところで仮眠室の扉が視界に入ってきた。
「……まさかここで寝てたりして」
もしかしたらレッスンで疲れた凛がここで休憩してるかもしれない。ほとんどあり得ない可能性だとは思うけど、一応確かめようとあたしは仮眠室の扉に近づいていった。
そしたら……
『…じゃ……く』
「ん? 誰かいるのか?」
部屋の中から話し声が聞こえてきて、なんとなくドアに耳を近づけて中の音を盗み聞きする。
『渋谷さん、本当にいいの?』
『いいっていってるでしょ』
「凛?それにもう1人の声は……白石さんか?」
部屋の中からは凛と白石さんの声が聞こえてきた。2人がここで何をしているのかは分からないけど、とにかく凛がいるなら声をかけてしまおう。
あたしがドアノブを握りしめて力を込めようとしたその瞬間……
『でも、それだと渋谷さんの体に触ることになるけど……』
『だからいいってば』
「……っ!?」
か、体っ…!? 今何て言った……?
白石さんが、凛の体に触るって言ったのか!?
い、 一体何をしてんだよ中で!?
『大体、そんなこと気にしてるけどさ……この前は直に触ってきたじゃん。それに比べたら服の上からなんて……』
じ、直ァ…!? それに触っ…! あ、ああああの2人一体何をしてんだよっ!? 素肌に触れるとか……え、そういう関係なのか!?
あたしはドアノブから手を離して、その場に屈んで耳を扉にくっつける。
『こ、こんな感じかな…?』
『んっ、遠慮しないで……力入れていいから』
「あ、あわわわわわっ……!」
あ、アイツら一体こんな昼間っから何をしてんだよ…!? な、何って……そりゃあナニか?
って! あたしも何考えてんだよ! 別に中で変なことしてると決まった訳じゃないだろっ!
「あれ? 奈緒何してるの? そんなヒソヒソと聞き耳立てて」
「か、加蓮…!? しーっ! しーっ…!」ヒソヒソ
「ん? だからどうしたのって」
「な、中に凛と白石さんがいるんだけど……と、とにかく聞いてくれ…!」ヒソヒソ
後ろから加蓮がやってきて不思議そうにあたしのことを見つめる。確かに今のあたしは他所から見たら不審者かもしれないけどさ…!
「なに? なんなの?」
「り、凛と白石さんが中で変なことしてるかもしれないんだよ…!」
「えー? そんな訳ないじゃん」
「いいから早く聞いてみてくれ…!」
いまいち納得のいってないような様子の加蓮だったけど、渋々その場に屈み、ドアに耳を近づけて盗み聞きを開始する。
『どうかな? 気持ちいい…?』
『んっ、もうちょっと……強くしてもいいよ』
『え、でも痛くない?』
『心配……しすぎだって、平気だから』
部屋の中から2人の声が聞こえてくる。それを聞いた加蓮は目を見開いて固まっている。
「……ま、マジなの…?」
「な、な! だから言っただろ…!?」
「いや、だってまさか……ここ事務所だよ?
それにまだ昼間なのに……ていうかあの2人ってそういう関係だったの…!?」ヒソヒソ
「あ、あたしも知らねぇよ…!」ヒソヒソ
流石の加蓮も慌てた様子を見せている。でもそれも無理のないことだ。
だ、だって……親友の凛が、この扉の向こうで……へ、変なコトを……それも白石さんと…!
『じゃあ……こんくらいかな…?』
『だからそんな心配……しないでよ……こういうのってちょっと痛いくらいが気持ちいいんだしさ……んっ』
「痛いくらいが気持ちいいんだってさ……」
「し、知らねぇよ…! そんなのあたしに報告しなくていい!」
……でもあたしは痛いのは嫌だな。
ってぇ! な、何を考えてんだよあたしって奴はぁぁぁぁ!?
『ちょっとコツを掴んだかもしれない、こんなのはどう?』
『あ、それ……いいかも。気持ちいい……』
「白石さんコツ掴んだってさ……あと凛も気持ちいいって…!」
「だから! そんなのあたしに報告せんでいい!」
うぅ……ど、どうするっ…? このままここでずっと盗み聞きしてる訳にはいかないし……
で、でも中に入って……あんなことやこんなことになってたら……うぅ〜っ! どうすればいいんだぁ…!?
『アンタ……結構上手じゃん。 色んな人にやってたりするの?』
『いや? 母さんくらいかな』
お、お母さんっ!? 自分の!? そ、それはまずいだろ白石さん!
『そういえば……奈緒もこの前から肩が重いって言ってたなぁ。奈緒にもやってあげなよ』
『えー? まぁ神谷さんがしてもいいって言うんなら……』
い、いい訳あるかぁ〜〜っ!!!
わ、私のこと勝手に売るなよ凛! ていうかお前はそれでいいのかぁ!?
そんなホイホイ他の女とするような男に身を任せていいのかよぉ!?
あぁ……もうっ! こんなのダメだ! 私がビシッと言ってやらなきゃ…!
我慢の限界が訪れたあたしは、ドアノブに手をかけて勢いよく引いて部屋の中にへと突入していった。
ガチャ
「お、お前らぁぁ!! こんなとこで何やってんだよぉぉ!!!!!」
〜〜〜〜〜
最初は渋谷さんの体に触れることについて少し思うとこもあったけど、慣れてみれば別に何も思わない。俺はただ肩をマッサージしているだけだ。
それに渋谷さんも気持ち良さそうにしてくれているし、何か嬉しいなぁ。
ガチャ
ん?誰か入ってき……
「お、お前らぁぁ!! こんなとこで何やってんだよぉぉ!!!!!」
「えっ、神谷さん?」
「あ、奈緒……?」
突然……勢いよく仮眠室の扉が開いたこと思えば、顔を真っ赤にした神谷さんが修羅のような顔をしながら部屋に殴り込んできた。
な、何であんなに怒っているんだ…!?
「お、お前らなぁ!? こんな昼間っから、皆が使う公共の場所で何を!……何を……何を……何を……何をしてるんだ……?」ポカ-ン
「えっ、何って……渋谷さんの肩をマッサージしてるんだけど」
「見れば分かるでしょ?」
この状態を見れば、俺が渋谷さんの肩を揉んでいることなんて一目瞭然だろう。
一体神谷さんは何に対してあんなに怒っているんだ?
「あ〜! 凛ったら肩マッサージしてもらってる〜! いいなぁ……ねぇ、白石さん! 今度あたしにもマッサージしてよ〜」
「あ、北条さんもいたんだ」
神谷さんに続いて、ニコニコと笑う北条さんも部屋の中に入ってきた。
「か、加蓮……? これってどういう……」
「どうもこうも、凛の肩を白石さんがマッサージしてるだけでしょ?」
「え……? だ、だって……」
「まぁ、あたしは気づいてたけどね〜。奈緒の反応が面白いから付き合ってただけで」
「うぇっ…!?」
ケロッとした様子で語る北条さんと、口をパクパクさせて言葉にならない声を出している神谷さん。
俺は2人が何を話しているのかまったく分からずに、ただ眺めていることしかできない。
「ていうか途中で凛、普通に肩がどうとか言ってたし。あと普通お母さんの話の辺りで気づくでしょ?」
「えぇっ…!?」
「奈緒ってば本当にここで凛と白石さんが、そういうコトしてると思ってたの? 奈緒はえっちだな〜♡」ニヤニヤ
「あ、あぅ……うぅっ」プルプル
「か、神谷さん大丈夫……?」
神谷さんは本物のリンゴくらい顔を真っ赤にして小刻みにプルプルと震えている。
なんか目尻には涙が溜まってるし、心なしか頭から湯気が出てるような気もするんだけど……大丈夫か…?
「だ、だって2人が……体に触るとか……気持ちいいかとか……痛くないかとか言ってたから……か、勘違いくらいしちゃうだろっ!?」
「普通しないよ〜? 奈緒がえっちだからそんな発想になるんじゃない?」
「う、うわぁぁぁ〜んっ!」ダッ
神谷さんは我慢の限界といった様子で部屋から飛び出して行った。
えっちとかなんとか言ってたけど……本当に何の話だったんだ…?
「あ、奈緒行っちゃった。ちょっとイジりすぎたかな〜?」
「北条さん、神谷さんは何で怒ってたの?」
「ん〜? 何か白石さんと凛がここで変なコトしてるんじゃないかって勘違いしちゃったみたい」
「変なコトって…?」
「……ま、まぁその話はまた今度ってことでさ。それじゃあお二人さん、またね〜♪」
「あっ、北条さんっ!」
北条さんは俺たちに可愛らしいウインクをかまして部屋から出て行く。恐らく神谷さんのことを追いかけに行ったのだろう。
仮眠室の中には事態が飲み込めずに、ポカンとしている俺が残された。
「な、何だったんだろうね……」
「……」
本当に何だったんだろう……嵐みたいに去っていったなぁ。
まぁ考えてもわからない事は仕方がない。俺はとりあえずマッサージを再開しようとすると、渋谷さんは顔を赤く染めて何やらブツブツと喋っていた。
「な、奈緒のバカ……そんなことする訳ないじゃん……」ボソッ
「え、渋谷さん何か言った?」
「何でもない」プイッ
「あ!もしかして神谷さんが何を勘違いしたのか分かってるの!? 教えてくれない?」
「う、うっさい! 別に何でもいいでしょ!」
「でもすごい気になるんだけど……」
「そ、それ以上聞いたらセクハラだからね!」
「なんでぇっ!?」
そのあとしばらくの間、渋谷さんに神谷さんは何を勘違いしたのか聞いてみたけど、結局教えてくれることはなかった……