346プロの雑用バイト君   作:焼肉定食

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 4月に入って忙しくなり、小説を書いている時間がかなり減ってしまいました。これからは投稿の頻度がかなり空いてしまうといった事もあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

 そんな中で今回の話はいきぬきを兼ねて書いたおふざけ回です。前々から誰か3人くらいルートを書き終えたらやってみたいなと思っていた内容です。どうぞご覧ください。




ハーレムは男の夢

 

 

 

※ 今回の話は全編白石くんの夢の中の話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

「……あれ、ここどこだ?」

 

 

 ふと、気がつくと目の前には知らない光景が広がっていた。

 

 リビングっぽいその部屋は、綺麗に家具が設置されていて整理整頓が行き届いている。少なくとも狭くてごちゃついた俺の一人暮らししている部屋ではない。

 

 

「……ど、どういうこと?」

 

 

 俺はこの部屋に迷い込んだのか…?

 

 ソワソワとした気持ちで部屋の中を物色していると、一つ気が付いたことがある。恐らくこの部屋で暮らしているのは2人以上だ。歯ブラシも2つあるし、マグカップとかの食器類も確実に1人で暮らしている量ではない。

 

 

「うーん……さっぱり分からない」

 

 

 眉間に皺を寄せながら何気なくタンスの引き出しを開けると、そこには男物の服や下着が綺麗に畳まれた状態で入っていた。ということは住んでいるのは男か…?

 そのまま隣の引き出しにも手を伸ばすと、今度は女性物の衣類や華やかな下着類がいくつか入っていた。

 

 

「ぶーっ!!」

 

 

 俺は、タンスが壊れるんじゃないかというほど勢いよく引き出しを閉める。

 

 ちょっ! な、なんだアレ!? あ、あああああああれって……ぶ、ブラジャーとパンt……

 

 

 

 

「ちょっと、今の音なに?」

「ふぁっ!? ち、ちちち違うんです俺は泥棒とかじゃなくて気がついたらここに居て……! あ、あれ…?」

 

 

 奥の部屋の扉が開いたと思えば、そこから1人の女性が入ってくる。俺はいきなりの出来事に困惑しつつ、部屋に入って来た女性の方へと振り返って手をブンブンと振り回すが……

 

 あれ、この人……なんか見覚えがあるような。

 

 

「帰ってたんなら声かけてよ。変な人が入ってきたのかと思ったじゃん」

「い、いや……えーっと……」

 

 

 俺は女性の顔をジーッと観察する。

 

 この人どこかで……あ、あれ、もしかして?

 

 

「も、もしかして……渋谷さん…?」

「何を当たり前の事を言ってんのさ」

「えーっ!? じゃ、じゃあやっぱり渋谷さんなの!?」

 

 

 目の前の女性はどうやら本当に渋谷さんのようだ。でも、俺の知っている渋谷さんとはちょっと違う気がする。

 俺の知っている彼女よりも大人っぽくなってる気がする……というより確実に成長してる。見た感じ20代中盤くらいの年齢だろうけど、何で大人になってんだ…?

 

 あーもう訳が分かんねぇぞ!

 

 

「え、えーっと……ここは渋谷さんの住んでる家なのかな…?」

「そうだけど?」

「ま、マジか……というか勝手に入っちゃってすんません!」

「勝手に? アンタさっきから様子がおかしいよ?」

「へっ?」

 

 

 

「勝手にも何も、ここは私とアンタの住む家じゃん」

 

 

 、、、、、、

 

 

「は、はぁぁぁぁぁ〜〜〜〜っ!?」

 

 

 え、え、え!? 今何て!? 俺と、渋谷さんの住む家って言ったのか……?

 

 

「あ、あの〜、渋谷さんと俺は何で同じ家に住んでんのかな〜って」

「何でって……夫婦だからに決まってんじゃん」

「ふっ!?」

 

 

 な、なななななな何てこった〜〜〜っ!!

 

 俺と渋谷さんが夫婦!? 一体これは何の冗談だ…!? えっ、何かのドッキリ!? いやそもそもさっきも思ったけど渋谷さんは何で大人になってんだ!?

 

 だ、ダメだ。頭がこんがらがってきた……

 

 

 

「まぁよく分かんないけどさ、帰ったんなら早くお風呂済ませちゃってよ。 今日は……予定があんだからさ」

「よ、予定……ですか?」

 

 

 大人渋谷さんは俺の問いに対して、目を伏せて小さな声でモゴモゴと何かを言いづらそうにしている。

 

 

「……と、とぼけないでよ。今日は、する日だって確認したじゃん」

「するって何を……ですか?」

「だ、だから……あ、あかっ……あかっ」

「あか?」

 

 

 

「……赤ちゃん、作ろうって……本格的に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ぶーーーーーっっっっっっ!!!!」

 

 

 

 渋谷さんの口から出た言葉を聞いた俺は思わず噴き出してしまった。

 でもそれも仕方ないだろう。だってまさか……あ、赤ちゃんを作るとかあの渋谷さんの口から出るなんて思わないし。

 

 

「あ、赤ちゃんを作るですか!?」

「そう、だけど」

「誰と誰が!?」

「私とアンタに決まってんじゃん」

「何で!? ホワイ!?」

「いや、普通に夫婦だし」

 

 

 俺の問いに対して渋谷さんは、あっけらかんとした様子で答えた。

 

 そうだよ、そもそもの話がおかしいだろ! だって俺と渋谷さんは別に夫婦じゃないし、改めて何で渋谷さんは大人になってんだよ!

 

 パラレルか!? パラレルワールドなのか!?

 

 

「し、渋谷さん。俺渋谷さんと結婚した記憶が無いんだけど……」

「は? ちょっと、冗談でもそんな事言わないでよ」

「冗談じゃないよ! 本当に身に覚えが無いし、そもそも今の渋谷さんは俺の知ってる渋谷さんより大人だし!」

「……アンタ、頭大丈夫? 私たちはちゃんと結婚してるし、あんなことやこんな事まで経験したじゃん」

「い、いやいや! 俺バリバリ童貞だから!」

「……話が噛み合わないね。いいからとりあえずベッド行こっか」

 

 

 そう言って渋谷さんは、俺の手を掴んで今いる場所より奥の部屋へと連れて行こうとする。きっとあの扉の先に行けば夢のような体験が待ってるのだろう。

 

 

「ちょっ! し、渋谷さん! 本気でごぜーますか!?」

「本気も本気。いいから早く…っ!」

「ちょ、ちょっと待ってくれー!」

 

 

 

 

 

 

「そこまでだよ! 凛ちゃん!」

「「えっ」」

 

 

 

 突如として部屋の中に響く声。その声がした方へ俺と渋谷さんが顔を向けると、そこにはまたしても見覚えがあるような顔をした女性が立っていた。

 

 

 

「……まさか、相葉さん…?」

「うん!まっててね幸輝くん! 今助けるよ!」

 

 

 そう言った相葉さんらしき人は、俺と渋谷さんの間に立って手を引き剥がした。

 

 ……も、もう頭がぐちゃぐちゃだ。 渋谷さんに続いて相葉さんまで出てくるなんて。しかもやっぱりちょっとだけ大人っぽくなってる気がするし。

 

 

 

「凛ちゃん、私の幸輝くんに手出しちゃダメだよ?」

「夕美こそ、私の旦那にちょっかいかけるなんていい度胸してるじゃん」

 

 

 向かい合う2人の間にはバチバチと火花が散っている。まさに一触即発といった様子だが、俺は慌ててそんな2人の間に割って入った。

 

 

「ちょっと待った! い、一旦落ち着こうか!」

「私は落ち着いてるよ? 幸輝くん」ギュッ

「おぅふ」

「ちょっと、何してんのさ夕美」ギュッ

「お、おぉ……」

 

 

 両隣から2人が俺の手を抱き寄せる。それと同時にふわりとした甘い香りが鼻をくすぐり、腕には4つの柔らかい感触が伝わる。

 

 ……な、何だコレ天国か…?

 

 

 

「って! そうじゃない! えーっと、相葉さんでいいんだよね…?」

「そうだよ!」

「一応聞くけど、相葉さんは俺とはどのような関係なのでしょうか…?」

「ん? 私たちは恋人でしょ?」

 

 

 そんな相葉さんの言葉を聞いた渋谷さんの瞳が細くなる。そして俺の腕を掴む力が強くなってミシミシと骨が鳴った。

 

 

「ちょっと夕美。コイツは私の旦那なんだけど」

「ふふっ、凛ちゃんったら夢でも見てるのかな? 幸輝くんは正真正銘、"私の"彼氏くんだよ?」

 

 

 キッとした表情を浮かべる渋谷さんと、ニコニコ笑いながらも妙に圧のある雰囲気を醸し出す相葉さん。2人の間にはまたしてもバチバチと火花が散り出す。

 

 

「と、とりあえず一旦落ち着きましょう!」

 

 

 

 

 

〜〜〜〜

 

 

 状況を整理しよう。俺は目が覚めたらこの空間にいた。そしてーーー

 

 

 

「えーっと……こちら、俺と結婚した世界線の渋谷凛さんということでよろしいでしょうか?」

「だからそう言ってるじゃん」

 

 

「そして……そちら、俺とお付き合いをしている世界線の相葉夕美さんということでよろしいでしょうか?」

「そうだよ?」

 

 

 俺の前に並んだ2人へと交互に手を差し出しながら確認を取ると、2人ともそれに対して肯定的な返事をした。

 

 えーっと要するに、この2人は本当にそれぞれが俺のことをパートナーだと思っている……いや、思ってるというか実際にそうだってことなのか。

 

 

「まぁ、世界線って意味なら私のが正史なんじゃないかな?」

「ちょっと、聞き捨てならないね」

「ストップ! 火花散らさないでください」

 

 

 少し放っておくとすぐに火花を散らし始める2人。だけど2人からしてみれば自分の旦那を自分の彼氏だと言い張る女と、自分の彼氏を自分の旦那だと言い張る女って形になってるからバチバチになるのも仕方ないのか…?

 

 

 ていうかさ……

 

 

 

「……クッッッッソ羨ましい!!!」

 

「えっ、どうしたの?」

「幸輝くん大丈夫?」

 

 

 あー羨ましい!! つまり目の前の大人渋谷さんのいた世界線では俺が彼女の結婚相手で、大人相葉さんのいた世界線では俺は彼女の彼氏なんだよな!

 

 そんなの羨ましすぎるだろーーっっ!!!

 

 

 

「ぐぐぐぐ……自分で自分に負けるというこの複雑な感情……っ」

 

「ちょっと、変な声出してないでそろそろハッキリしなよ」

「うんうん」

「えっ? は、はっきり……ですか?」

 

 

 さっきまでバチバチしていた2人が、今度は結託をして俺に対してじっとりした視線を向けてくる。

 

 

「アンタは、私の旦那なの?」

「それとも私の恋人?」

「えっ…!」

 

「「ハッキリして!!」」

「えぇぇっ!?」

 

 

 ずずいっと顔を近づけきた2人は、決断を急かすように迫ってきた。俺は咄嗟に後ろへと下がるが、そこには壁があってもうそれ以上下がることはできない。

 

 か、壁ドンされた側の景色ってこんな感じなのかな…? って、そんなこと考えてる場合じゃない!

 

 

「アンタが……あのクリスマスイブの日に告白してきたこと忘れたとは言わせないから」

「私だって! 遊園地でデートしてる時に告白されたもん!」

 

 

 い、いやいやいや! そんなこと言われたって俺マジで身に覚えがないんだけど!? つーか俺から告白したのかよ! すごいな別世界の俺!

 

 

「私でしょ?」

「私だよね?」

 

「「さぁ! どっち!!」」

「そ、そう言われましても……」

 

 

 2人に壁際へと追いやられて、背中についた壁はもうこれ以上下がれないと悲鳴をあげるようにミシミシと音を立てている。

 

 絶体絶命のピンチに追い込まれ、もうダメだと天を仰いだその時……

 

 

 

 

「白石さんは誰のものなのか……その問いに対する答えは、凛さんでも夕美さんでもありません」

「な、何奴っ!?」

 

 

 玄関方面にある扉の向こうから聞き覚えのない声が聞こえてきた。俺を含め、渋谷さんと相葉さんも一旦体の動きを止めて声のした方をジッと見つめる。

 

 

 ま、まさか……渋谷さんと相葉さん以外にも第三の女が!? もしかしてその人も俺の知ってる人物だったり……!

 

 

 

「白石さんは私のものです。長い年月をかけて射止めたのに、奪われる訳にはいきませんね」

 

 

「………いや、誰ーーッ!?」

 

 

 思わず口から叫び声が出てしまった。扉の奥から現れた3人目の美女は、渋谷さんや相葉さんのように俺の知り合いでは無かったからだ。

 

 

「んなっ!? だ、誰とは失礼ですね! 貴方の恋人ですよ私は!」

「い、いや、ごめんなさい。ちょっとマジで分かんないです」

「ありすですよ! あ・り・す!」

「アリス? 有栖、arisu、ありす……えっ!もしかして!?」

 

 

 俺が驚愕の表情を浮かべて美女の方を見ると、彼女は腰の辺りまで伸ばしている綺麗な黒い髪を靡かせて自分の正体を告げた。

 

 

「そうです、私は橘ありす。正真正銘の本物ですよ」

「あ、ありすちゃん!?!?」

 

 

 なんと目の前の美女は自分のことを橘ありすだと名乗った。

 しかし俺は全く合点がいっていない。何故なら俺の知っているありすちゃんと、今目の前にいる美人さんはあまりにも違いすぎるからだ。

 

 い、いやいや! めちゃくちゃ成長してるし分からないって!

 

 

「って、ちょっと待てよ……今ありすちゃん俺の恋人って言った?」

「はい、その通りですが?」

「な、なんてこった……そっちの俺はロリに手を出したってことなのか……っ」

「だ、誰がロリですか! 私は大人です! 今はもう合法です!」

 

 

 あ、あぁ……今になってようやくありすちゃんの面影が見えた気がするぞ。このプリプリとした怒り方は俺のよく知るありすちゃんだ。という事は目の前の美人は本当に……

 

 

「うっ……ありすちゃん。綺麗になったんだねぇ」

「子どもの成長を実感して感動の涙を流す親みたいなセリフやめてください!」

「だ、だって俺の知ってるありすちゃんってこんなだからさ」

「出会った頃でもそこまで小さくありませんが!?」

 

 

 俺が自分の膝の辺りに手をやると、ありすちゃんは顔を真っ赤にしてそれを否定する。

 そんな俺とありすちゃんのやり取りを見ていた渋谷さんは、どこか勝ち誇ったかのような笑みを浮かべた。

 

 

「ふっ、残念だったねありす。どうやら女として見られていないみたいだね」

「そ、そんなことありません! 2人で海へ出かけた時は、成長した私の水着姿にたじたじでしたよこの人は!」

「へぇ、そうなんだ」

「記憶にございません!」

 

 

 ジロリと俺を睨む渋谷さん。言葉こそ発していないが横にいる相葉さんも笑顔という名の圧力を発している。

 

 

「そういえば、2人はまだアイツと恋人の段階なんだっけ?」

「そうだよ?」

「そうですが、それが何か?」

 

 

「いや、別に? ただ私はもう夫婦だけどな〜って思ってさ。ほら、もう結婚してるから私たち」ニヤリ

「「!!」」

 

 

 渋谷さんが勝ち誇ったような余裕の笑みを浮かべながら発したその言葉を合図に、俺を除いた3人は今までで1番激しくバチバチと火花を散らし始めた。

 

 

「わ、私だってすぐに結婚するよ!」

「私もです!」

「ふーん……まぁ今はまだしてないってのが事実だよね。私はしてるけど」

 

 

 そこからは3人による女の戦いが繰り広げられ始めた。まぁ戦いとは言っても、お互いの楽しい思い出話を聞かせ合うだけではあるが。

 とはいえ修羅のような迫力を出す3人の戦いに俺が口出しできる訳もなく、俺は部屋の隅でただただボーッとその戦いを見ていることしかできない。

 

 

 うん。 ハーレムってやっぱ男の夢だし、女の子が自分のことを取り合うやつって一度は経験してみたいと誰しもが思うやつだけど……実際に自分がその立場になるとあんまり良いものじゃないな。

 

 はぁ……というかさ、本当にこの状況はなんなんだよぉ。

 

 

 

「埒が明かないね。やっぱり本人に決めてもらうしかないかな」

「うん、そうだね」

「異論ありませんね」

 

 

「……えっ?」ビクッ

 

 

 3人のジロリとした視線が俺へと注がれる。まるで蛇に睨まれた蛙かの様に俺の体はピクリとも動かない。

 そんな俺のもとへと3人はジリジリとにじり寄ってきて逃げ場を塞ぐ。もちろん俺の後ろには壁があって逃げられない。

 

 

「さぁ」

「誰にするのか」

「決めてください」

 

 

「い、いや……ちょっと、待って…!」

 

 

「「「さぁ!!!」」」

 

 

 3人の手がゆっくりと俺に迫る。その光景は無力な草食動物が3匹の肉食獣に迫られているかのようだった。

 

 

「だ、誰か助けてくれぇぇぇぇぇーーーっ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

「………はっ!!」

 

 

 勢いよく体がベッドから飛び跳ねる。辺りを見渡すとそこはさっきまでいた部屋ではなく、俺の暮らす見慣れた狭い部屋だった。

 俺の体はまるでマラソンを走り切った後かの様に呼吸が荒く、額へと手を当てるとぐっしょりとした汗を山ほどかいていた。

 

 

 あー、これはつまり……

 

 

 

「ゆ、夢か……」

 

 

 さっきまでの光景は全部夢だったのだ。まさかこのセリフを現実で言うことになるなんて思ってもいなかった。

 

 

「はぁ……」

 

 

 全身から力が抜け落ちる様な感覚の後、俺は後頭部から力無くベッドへと倒れ込む。そして額にかいた汗を自分のシャツで拭いながら夢で見た光景を思い出す。

 

 ……やっぱり、俺があんなに可愛い人たちと結婚してたり恋人になってたりなんて夢に決まってるよな。

 

 

「……あ〜〜」

 

 

 修羅場から解放されてホッとしたような、全部夢の中の話だと分かって残念なような複雑な気持ちが胸の中で渦巻く。

 

 夢だと分かっていれば、もう少しあの状況を楽しむことができたのかもしれないのになぁ。あんな夢みたいな体験がこの先の人生でできる保障なんて無い訳だし。

 

 

 

 いや、でもやっぱり……

 

 

「修羅場だけはもう勘弁だな。ははは……」

 

 

 静かな部屋の中には、乾ききった小さな笑い声だけが響いていた。

 

 

 





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