それから村人たちに挨拶しながらこれからの事を説明していた。運が良いことに空いてある土地があるのでそこで新しく村を作るようにお願いをしていた。
向こうはどのような場所でしょうかと聞いてきたのですぐに返答にして説明をした。今は無人島ですけど自然は豊かで外敵に襲われる心配はありませんし万が一に襲われても私達が対応しますと答えた。
するとサイスのことで信用してくれたのか素直に受け入れてくれた。本当にサイスの働きには感謝しかないと思いながら移動の準備をしていた。
それも一通りなんとか終えたのでゼシカの様子を見に行く事にした。話だと起きては泣いているの繰り返しているとか。確かに責任感とかで色々と考えていそうだけどそれは全て暗黒神ラプソーンに体が乗っ取られていたからゼシカの責任でない。
けれども彼女は自分自身を攻めるだろうな、強気でも根は優しい女性なのだから。私はそう考えながら彼女が休んでいる場所に到着した。
彼女はただ空を見上げていたので私から声をかけてあげた。
「どうも始めましてゼシカさん、名前は村人たちから聞いております。私はジャミと言って一応ですけどこの魔物たちの大将をしております。覚えて頂けたら幸いです」
そう自己紹介をすると少し遅れてきたが自己紹介をしてくれたが言葉から分かるぐらいに落ち込んで罪悪感で押し潰されそうになっているのは理解できた。
だからこそ私はいつも通りに対応しようと考えた、その為に私はゼシカにお願いをするのだった。
「ゼシカさん、大変なことは承知しておりますが出来れば私にハッスルダンスを教えてほしいのです。私は踊ることが好きでその踊りで誰かのために役に立ちたいと考えております。ですけど覚えているのが不思議な踊りや誘う踊りぐらいでまともに人の役に立つかと言われると怪しいぐらいの特技しか覚えていません」
そう伝えてお願いをしてみるとゼシカがでも貴方は魔法の才能があると言われた。乗っ取られている間も記憶はあるみたいで私との戦いも覚えていると言うのだ。
確かに魔法の才能はあるかもしれないけど魔法が全く効果がない相手もいつかは現れると思うからそれに備えて覚えておきたいのですと再度お願いをしていた。
もちろん、今の話した事もそうだけど一番の本音は戦場でも遠慮なく踊りをするために、ベホマラー並みの回復があれば踊っても文句を言われないようにする為にどうしても覚えておきたかった。
そうしてゼシカさんがこんな私でも良いのと聞いてきた。私は勿論ですと返答した、ゼシカさんしか頼めない事ですからお願いしますと言うとゼシカさんが静かにこんな私を必要としてありがとうと言われた。
早く、ゼシカさんには元気になって貰いたいなと思いながら作業に戻ろうとした時にゴンズが私の前に現れた。何か起きたのかなと思いながら何かあったのと尋ねてみるとゴンズが話してくれた。
「ジャミ、ゲマ様から俺とジャミがラインハットの北にある遺跡に集まれと命令が届いたから向かうぞ。それにしてもこの時期にあそこに向かう意味はなんだろうな」
・・・・・・・わわわわ、わ・・忘れていたーーーー!!!
とんでもない事を忘れていた!ドラクエ史上、最悪なイベントを忘れていた。踊りに夢中になっていて忘れていた、まずいまずいまずい、どうにかしないとパパスが殺される。
しかもその手伝いをさせられる、そんなの絶対に嫌だ!だけど今の戦力でミルドラースの魔王軍に対抗する戦力があるのか。けれども時間は待ってくれない、どうにかしないとと考えたが一向に良い案が思い浮かばずにしているとゴンズがどうしたと言われた。
私は別にただ私もなんの事だろうと考えていただけと伝えた、そうしてゴンズが先に向かっているから後で来いよと言われてその場から立ち去った。
この状況を打開するにはサイスの知能が必要だと確信をしてすぐにサイズの元に走った。全力疾走だったので到着したらサイスが何事ですと驚いてこちらを見てきたので私は頭を下げながらサイスにお願いをした。
「サイス、今、物凄く私にとって嫌なことが起きるの。回避する方法を一緒に考えてほしいの」
伝えたらサイスがではどのようなものなのかを教えて下さいと言われたので私は説明をした。未来が見れることが時々あってと言ったけど信じてくれるかと思っていたらサイスは信じますと返答をした。
信じてくれるのと聞いてみるとサイスはこれまでの行動を分析すれば嘘とは思えないぐらいには信憑があるのでと答えてくれた。それからサイスの考えを話し始めた。
「それでは自分の意見を伝えますね、大将。結論から言いますと・・・無事に助け出すことは不可能に近いです。二人が見ている前で魔王軍を裏切らずにパパスという人を助けるのは神業と呼べるでしょう」
嘘でしょ、サイスの知能でもパパスを助け出す事はできないのと諦めかけていた時にサイスが再び話を続けた。
「ここで自分が言いたいことは無事に助ける事は無理でもパパスという人がある程度の被害を受けても良いならばこちらにも考えがございます」
そうなのか、被害が受けるのが気になるが生きていればなんとかなるからその作戦を教えてほしいとお願いをしてみるとサイスが怒らないと約束してくれますかと聞いてきたので勿論だと返事をした。
その後にサイスが恐る恐る、作戦の内容を教えてくれた。内容は確かに非道と言えば非道と言える作戦だけどこれしかパパスを救うにはこれしかないのであればやるしかない。
それにしても急に頼んだのにこうしてすぐに提案を出せるなんてサイスの才能は何処まであるのだと思った。とりあえず感謝は後にして私は目的の場所に向かい始めた。
本当に先程から走っているばかりで踊る暇が全然ないのですけどと思っていた。まずはラインハットによってリュカ君が無事に向かっているか確かめようと思ってラインハットの近くまで到着した。
本当に疲れたよ、こんな距離を走ることなんて想定しないだから。どうでも良いけど真面目にレースをするならマイルまでかなと考えていた。そのレースがこの世界に無いですけど・・・いや、スライムレースがありました。ならなんですか、うまぴょい伝説ではなくてスラぴょい伝説の始まりですか。
そんな事を考えている時にリュカ君がベビーパンサーを引き連れて北の遺跡に向かい始めた。本当に小さいのに凄いと改めて感じていた。
それをあんなイベントが待ち受けているなんて酷すぎませんか。私がゲームで前世であまりにも悲劇すぎると感じたのがこのドラクエ5、幼少期とファイアーエムブレムのシグルドの最期、サークルゴリッチュのBBライダーのニトスの人生ぐらいですよ。
本当に最悪、私が命をかけて誘う踊りをしてゲマとゴンズを足止めをして二人を逃がすしかないと覚悟を決めていた。足止めならばある意味得意とも言えるからね、その後は命がけのダービーが始まるけど。
あの悲劇をこの目で見るよりかは遥かにマシな結果なのは間違いない。それでもできる事ならばサイスが提案した作戦が上手く行けば良いのだけどな。
まあ、その場合はその後が忙しくなるのだけどそれは仕方がない。最悪、部下たちにも協力してもらうしかない、私の魅力があればなんか助けてくれそうだしそう考えるとまだ女性のままのほうが都合が良いのかもしれない。
・・・さあ、向かいましょう!運命の地にここから物語を変えてみせる。私はリュカ君が視界から見えなくなると少しばかり遠回りしながら遺跡に向かうのだった。
それがこの世界の運命を大きく変わることはもちろんの事、ジャミにとっても大きな分岐点を迎えようとしていた。たとえその結末がどのような事であっても知らない彼女は進むしかなかったのであった。