ある世界でこの世界で言えばドラクエの魔王たちを率いるアパオシャが主のところに向かっていた。
闇のすべてを創り出した神、アフリマンの息子にして嫡男であるアジ・ダハーガの元に来ていた。それは目的の世界の征服が終わったことを報告にきていた。
アパオシャはカリスマに溢れているアジ・ダハーガに対しては強い好感度を持っていた。しかし、一部に関しては気に入らない事もあった。それはアジ・ダハーガの右腕と呼ばれている人物が人間だと言うことだ。
アパオシャからすれば人間など奴隷の価値しかせずにこの場にいる事態がおかしいとも考えている。しかし、アジ・ダハーガが復活した時から従っている古参でありアジ・ダハーガも強い信用されており何も言えない日々が続いていた。
少しでも失敗したら陥れてやろうとも考えていたが実際は失敗もせずにいろんな世界を征服が終えてすべての世界の3割を我々の手で治めることに成功した。
この功績は悔しいがあの人間のおかげだ、流石にアジ・ダハーガの親友だと言うだけにあってとんでもない才覚の持ち主だ。少なくても少しの失敗では失脚出来ないほどの功績を作りだした。
いずれは我のほうが上だと示してみせるが・・・まあ、せいぜい頑張るが良い、有能な奴隷よ。
そう思いながらアパオシャは会議場に入ってきた時に集まっていたのは先程から気に入らない人間がそこにいたので嫌味も含めて話をした。
「これはこれは、純殿ではないですか。いつもいつも軍の指揮や作戦、内政などお疲れ様です。ですが前線での功績がありませんとアジ・ダハーガ様の右腕・・・親友と呼べるのでしょうかね」
「アパオシャ殿がどう思ってもどう足掻いても私は豊っちの親友ですよ。まあ、この軍のナンバー2として相応しいかと言われるとそれは別の話になりますけど。アパオシャ殿が前線の働きは耳に届いております。俺からもアパオシャ殿を手厚くするように言っておきますから、安心してください」
とても楽しそうにして返事をして来た、本当に苛つく野郎だが手厚くする待遇になったのもこの人間のおかげでもあるのがなんとも皮肉と言えるだろう。
アジ・ダハーガ様は我々の事はあんまり関心がなく一部の者しか意見を聞かないところがある。それはアフリマン様も同じ事であるが、その聞かない意見をこの男は代弁として話してくれるおかげで我以外の部下からの人気は高い。
人間の癖に生意気だと怒りたいがこの者に手を出したらアジ・ダハーガ様に何をされるか分かったものではない。一刻も早くこの男が失脚することを願っている。
そう考えているうちに大幹部たちが集まってきた、この者たちは愚かな人間ではなく竜人と呼ばれている者たちなので人間より遥かにマシな存在である。
できる事ならば魔族からも幹部が欲しいところであるが我がここに来たからには一人ぐらいは推薦をしたいと考えている。
どのように話をしようかと考えているうちにアジ・ダハーガ様も集まり会議が開かれた・・・はずが会議ではなくどうでも良い話を話し始めた。そんな話はここでするものではないだろうがと怒りたかったがこの中では新参者であり言える勇気はなかった。
そんな時に人間である純が発言をしたのである。この表情には怒りを堪えているようにも見えていた。
「豊っちに、みんな・・・正直に言うよ。今ここにいるアパオシャとその部下たちに対してあまりにも失礼な行動をしていることを気がついたほうが良いよ。この者たちは頑張って前線で戦っている者たちでこうして平和な話ができるのもアパオシャ始めた多くの部下たちのおかげであることを忘れないで欲しい。彼らのためにも会議をするぞ、それが上の立場の務めだろ」
するとまあ、そこまで真剣にならなくても良くないですかとある者が言うと純は怒りの表情を表しながらその者に対して伝えた。
「真剣にならなくても良い・・・寝言は寝てから言え!こうしている間にも部下たちの中には命を賭けて戦っている者たちも存在しているだ!お前はそれをどうでも良いと言うのか!!そんなことを言えるならば前線に出ても良いということで宜しいだよな」
するとここでアジ・ダハーガがそうだなと言って流石に無礼すぎると発言をした。ここでようやくまともな会議が開かれると思っていたらここでなんとアジ・ダハーガがとんでもない発言をしたのだった。
「分かった分かった、純っちの熱意はわかったからならば今後の動きをお前に任せるから後は頼むよ。こちらはとても忙しいからな」
我には到底理解ができない言葉が言われて何も言えずにいると純が分かったと言うと我と後ろにいる部下と雅也を残して会議室から立ち去った。
立ち去った後に雅也は我々に謝罪をしてきたのであった。
「本当に申し訳ありません!アパオシャ殿を始め後ろの二人も前線で頑張っているのに上の者たちがこうで・・・親友の右腕と呼ばれている私から謝罪をする・・・何も出来ずに申し訳ありませんでした」
そう言いながらこちらに対して頭を深く下げて謝罪をしてきた。上に対して怒りを覚えたがこうしてナンバー2が頭を下げて謝罪をしてくるとはな。
少なくてもこの者の見方は変わった、前線の苦労も知らないで遊んでいる上級階級の者たちとは違うみたいだ。
少なくてもこちらの事は考えてくれているようだった、純は少なくても今回の件に関しては俺の判断で良いと言われた以上は責任を持つことになったと話していた。更に我々に対してできれば宜しいが他の前線で戦っている責任者たちとも集まって会議をしたいとお願いしてきた。
まあ、我は別に構わないがと伝えて早速、各世界の魔王たちを呼んで別の会議室に集まった。ここでは前線で活躍している魔王たちがいるのでいくらあの男でも強気では無理だろうと思っていると純は想像以外のことをしてきたのだった。
それは豪華な料理を準備していたのだ、そうして純は食事をしながら功績に対しての褒美を与えていきますので食べながら待っていてくださいと言うと順番通りに褒美に関することで呼び出しされながら食事が始まった。
そして多くの者たちが満足する褒美をもらい、我も納得する内容で文句はなかった。その様にして食事が終えると純が話し始めた。
「この度、忙しい中集まって頂きありがとうございます。楽しい食事の後で申し訳ありませんがこれからの方針を皆様にお伝えいたします」
そう言うと皆は純の方を向いて話を聞く姿勢をとった後にそれから純は話を始めたのであった。
そう、世界の3割を制圧して次の目的はゼウス率いる神々たちに標的にするというのだ。もちろん今のままで攻めても甚大な被害が出てくる上に負ける可能性もあるので今すぐに攻めることはしないらしい。
それではいつ攻めるのかと誰かが言うと純は相手が攻めてくる時に敵を殲滅した後に攻めることで確かに良いがどの様に呼び込むのかと思っていたら、純が実はこちらに呼び込むための人材がいるのですと答えた。
我はもしかしてあのジャミではないかと発言すると純は笑みを浮かべながらまさにアパオシャ殿の言う通りですと言ってからあの者の前前世は我々を苦しめてきた、伝説の勇者であり。あの者を助けようと軍勢が来るはずですと伝えた。
確かに神々たちがあれ程の恩がある者を見捨てるとは考えられないから可能な作戦だ。それにジャミが担当した世界と元の世界以外の世界征服は完了している。
出来る・・・あの神々に勝つことができると思っていると純が話を続けていた。
「皆様、恐らく数年のうちに運命を決める大戦が起きます。まずは皆様が担当している領土、世界を治めて富国強兵をして英気を養ってください。その後にゼウス率いる神々と八咫烏率いる、日の本連合を倒して世界を我々の手で掴みます!我々の夢はまさに現実になろうとしております、一緒に天下を掴みましょう」
そう言うと多くの者たちが声を上げて誓いの言葉を上げていた。本当に人間でなければなと思うぐらいには勿体ない人材であった。
こうして会議も終えて解散になり我も帰ろうとした時に純が話があるのですがよろしいですかと訪ねてきたので構わないがと言うとそれではお願いしますねと頭を下げてきた。
しばらくしてから二人になってから向こうが話をしてきた。
「恐らく人間が好きではないアパオシャ殿にこれを言っても怒るかもしれませんが・・・もう少しばかりで構いませんので部下に対する態度を改めてくれませんか。今のままでは部下の心は離れてしまい、いざっと言う時に何も役に立ちません。将来のためにもアパオシャ殿のためにもどうか聞いてくれませんか」
・・・我が部下に対して改めろとな、我は使えないから処分などしたまでだ。間違ったことはしていないと返すと純は真剣にこちらを見て話をした。
「正直に伝えますね、私はいずれこのある地位をアパオシャ殿に譲りたいと考えております。しかし、今のままでは部下との連携もうまく行かずその後の治世ための人心も得られません。ですからアパオシャ殿には今からでも行動を改めてほしいのです、私からのお願いを聞きてくれませんでしょうか」
全く注文が多い野郎だがこれは上手く行けばアイツの地位が我の物になるのか・・・そう考えると悪い話ではない。むしろ好都合とも言えるかもしれない。
であれば少しばかりはやつの言うことに従って譲る気を無くさせないためにも聞いてやるかと思いで承諾してその場から立ち去った。
しばらくしてからその場に別の人物が現れたのであった。それはゲマであり純に対して話した。
「師匠、この度の会議は如何でしたかな」
「ゲマか、そうだな相変わらずに上の者たちがのんびり過ぎて現場の者たちの気持ちを考えていない。これが続くようであればこの国は崩壊する、それを心配しているが私が生きている限りはそうはさせないがな。ただし・・・私の寿命はそう長くはないかも知れないが」
純はこれから起きる事と己の残された時間で親友が支配する秩序を創り出せるか。
心配になりながらも己に鼓舞をするのだった、頼むから私の体よ、後もう少しだけで構わない、すべての世界の半分が親友の物になるまでで良いから耐えてくれと微かに吐血しながら祈っていた。