鋼鉄の咆哮_AZUR BREAKER   作:Bligh_Drunk

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何故、鋼鉄は...鋼鉄[クロガネ]と呼ばれているか知っているかね?

彼らは、国を,人々を救ったからこそ、そう呼び称えられているのか?
彼らは、世界を破滅の未来から救ったからこそ、その称号を受けたのか?


…違うだろ、そうじゃないだろ。

鋼鉄[クロガネ]とは... 『未来への脅威』すら喰らい潰すほど強大な"力"を持つからこそ
鋼鉄[クロガネ]なのだ。

奴らこそ、"破滅"そのものだ。

真に未来を欲するなら... 人よ,生命よ、鋼鉄[クロガネ]を抹消せよ。


―ある男の秘匿記録―

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A-8.The Steel Beasts

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・作戦No.998 [闘争の果て]

 

シミュレートレベル:5

 

 

プレイヤー01:ayanami 最終スコア/108,409/Rank:10458

 /超球磨型_カスタム

 /DD:1908 CA:1058 CV:556 BB:807 BC:74 SS:104 FF:201

  小型:5465 輸送艦:98 航空機:10074 超兵器級:28

 

 

 

プレイヤー02:U-96 最終スコア/106,778/Rank:10623

 /改シュバルツ・ゾンターク級_カスタム

 /DD:1792 CA:998 CV:695 BB:924 BC:56 SS:86 FF:200

  小型:6706 輸送艦:106 航空機:19866 超兵器級:26

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~極南基地

 エリア:0103 シミュレータルーム03

 

 

先の鏡面海域より帰還した部隊。

次の出撃までにはしばらく時間を空けることになり、待機の間は時間を持て余す形になってしまった。

 

 

各超兵器は、それぞれの持ち場につくか、艦整備あるいは戦術シミュレーションといった具合にばらけていた。

 

KAN-SEN達の5人は、アレスから与えられた権限のもと、各自で行動を開始した。

 

U-47は、いつの間にかどこかに行っていた。

伊13は、テュランヌスの保有する航空機の見学へ。

蒼龍は、閲覧可能な情報記録を見にデータベースのサブ端末の場所へ向かった。

 

綾波とU-96の2人は、たまたま発見したシミュレータルームにて[戦術シミュレーション]という名のランク戦に興じていた。

このシミュレータルーム自体はこれまでアレスのみが使用していた物で、他のA.Iについては外部接続によるシミュレーションを行っていた。

内容は[コマンダーモード]と[ガンナーモード]による仮想戦闘となるが、その戦闘内容は実戦的な配置から鋼鉄達基準の常識を無視した魔配置の特別作戦まで本当に多種多様である。

 

何より、自身でプレイヤー艦を1から設計するH.L.Gシステムなどのゲーム性に興味を惹かれた彼女らは、気づけば3時間以上もぶっ続けでやっていた位には深みにはまっていた。

だが興味本位で挑戦した特別作戦の、途中から始まった戦闘のセオリーを無視した物量の前に敗北を喫したことでそれまでの熱が一気に冷め、彼女らは現在にようやく還ってくることができた。

 

「いやぁ... あんな物量で攻められたら、さすがのアタシでも持たないな...」

「明らかに無理ゲー、です...」

<ははは。鋼鉄としての経験が無い君らでは、現状それが限界値のようだな。>

 

彼女らに付き添っているのは、KAN-SENの戦術的価値に興味を持ったナハト・シュトラールである。

 

戦闘経験の差がある以上、鋼鉄が扱う特有の戦術に対応しきれないのは仕方のないことだ。

だが、経験云々を言う以前に彼女らは[鋼鉄]という存在がどういう意味を持つか知っていなければならない。

なぜならこのシミュレータ自体が、"対・鋼鉄戦"を前提として作成されているからである。

 

「けど流石に、こっちの動きを抑えてた友軍ごと巻き込む戦略級兵器を躊躇せずに撃ってくるなんて思わないだろ? 現実的な戦術じゃない。」

<ふむ... では君らに問うが、我々が自軍艦の横にいる敵軍艦を攻撃するのに特殊弾頭兵器の使用を躊躇うと思うかね?>

 

……………

 

<これはそういうことだ。シミュレータでの戦闘は決して"ただの仮想戦闘"では無い。>

「それは無茶が過ぎるだろ。あんたらにだって、『自我』があるじゃないか。」

 

<あいにくと、我々の持つ自我は"意思"や"感情"に左右されるものではないのでね。所詮は、ヘッドより与えられし仮初のもの... もし君らから意思を持つように見えているのであれば... そう見えるだけの"設定"に過ぎんよ。>

「そういうもんかねぇ...」

 

やはり、彼女らには我々に関する最低限の知識がインプットされてはいるものの、思考傾向には他次元存在にありがちな隔たりがある。

最たる証拠に、綾波は今一番に知りたがっていた疑問を投げかけてきた。

 

 

「そもそも... "鋼鉄"ってなんなのですか?」

 

<ふむ... 少々長話となってしまうが、かまわんかね?>

 

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真実として、鋼鉄[クロガネ]という名称が使われだした確かな理由は分からん。

ただ明確なのは、それが我々という兵器の始動点... 第1世代期には既に存在し、成立していたということだ。

 

我々の『祖』、1つの世界に革新をもたらした超兵器技術は大まかに3つへ分類される。

 

 

全ての始まり... 俺や零式-荒覇吐,テュランヌス等によってその"力"を示した、[第1世代期]

 

あらゆる面において、過去の世代から技術の解析を進め、"真の脅威"を生み出した、[第2世代期]

 

進化の末に、暴虐と破滅を目覚めさせた、[新世代期]

 

 

…いずれにせよ、その超兵器技術とともに鋼鉄[クロガネ]という存在もそれぞれの時代において運命であるかの如く存在していた。

 

 

初めは、支配の力から人々を解放した英雄達をして、それを称賛するような意味で存在していたと思われていた。

だが、時代が変わればその意味も見方もまるっきり変わってしまう。

 

"兵器という強大な力さえ超える存在"... いつしか、鋼鉄[クロガネ]は"世界の脅威になりえる力を持った存在"としての認識が広まってしまっていた。

 

事実、第2世代期には世界の解放に尽力した[第零遊撃部隊]も、新世代期に力による支配からの独立を掲げて戦ってきた[南極独立化中立国家]も、鋼鉄[クロガネ]という"力の象徴"がいたからこそ"世界の敵"として認識され、戦火の中へと踏み込んで行かざるを得なかった。

 

生ける存在も、命を持たぬ凶器も... 等しく、"力があれば鋼鉄"だ。

 

 

我々はヘッドの矛となり盾となる鋼鉄として、今日に至るまで戦争を続けてきた。

鋼鉄という唯一無二の称号ある限り、我々はヘッド・[アレス]の下... 全ての障害をねじ伏せる未来への脅威として立ちふさがるだろう。

 

 

それが、我々... 鋼鉄[クロガネ]という存在なのだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……

………

 

~極南基地 端末ルーム

 

 

<おや...? 貴方は確か、蒼龍でしたか。>

「グロース・シュトラール殿? 何をなさっているので?」

 

<私はセイレーンについてのレポートを... あの存在は、非常に興味深いので。貴方はどのような用向きで?>

「"鋼鉄"という存在がどのようなものかについて少し... グロース・シュトラール殿はご存知ですか?」

 

<鋼鉄、ですか... さて...実のところ私達にも、その真意は分からないのです。>

「分からない、ですか?」

<鋼鉄、というのは強力な力を持つ存在を指してそう呼ぶ場合が大半ですが、その範疇は『人間』から我々のような『兵器』にいたるまでに幅広い。確かに、その時代において我々と並ぶ力を持った人間は実在していました。>

 

第1世代期は、解放軍で唯一無二のエース[ブラッド・フォン]

第2世代期は、第零遊撃部隊に所属した伝説にして不敗の英雄[ゼロ]

新世代期は、南極独立国家の奇才[レイジ・ギアード]

その他にもナーウィシアの[アイフ・コーズ], ウィルキアの[ライナルト・シュルツ]と...

 

<いずれの者達も、我々の戦闘スペックに匹敵する... いえ、それ以上とも言える能力を有していました。正しく、彼らは"鋼鉄"と呼ばれるに相応しい存在でしょう。しかしながら、"鋼鉄"は彼らのみを指してそう呼ぶわけでもない。実に難しい解釈ですが、実に面白い、そう思うでしょう?>

「なるほど...? 参考にはなりました。」

 

<まあ、長々と話しておいてなんですが... その意味は自然と分かるかと。なぜなら、貴方も既にその"鋼鉄"の一員として我々と共に在るのですからね。>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「聞きたかったんだけどさ... あの時言ってた"鋼鉄"ってのはどういう意味なの?」

「"鋼鉄"の意味だ...? 特に深い意味があって使ってるわけじゃねえよ。」

 

「ふーん...」

「俺らがそう"呼んでるだけ"の俗称ってとこか? …まあ、強いて言うなら...

『ゲームのプレイヤー』だ。」

「プレイヤー...?」

 

「いつかは分かるさ。さて、そろそろ出るか。」

「もう大丈夫なの?」

「やはり、現状じゃ手持ちの情報だけでセイレーンに対する効果的対処を検証するのは時間が掛かり過ぎる。手っ取り早く奴らに関する情報を端末なり何なりから抜き出してくるのが楽だろうな。」

「…ってことは...」

 

 

「直接殴り込んで奪うまでだ。」




もしかして?:ドミナント

いつの時代も、世を乱す存在はプレイヤーだってそれ古くから言われてることだから。

それと、超兵器A.Iは既出の男キャラを模倣してる感じなのですごい既視感のある奴がほとんどです。まあ、全部の元ネタが分かる方なんていないと思いますが...


そしてようやく最初のKAN-SENと超兵器の戦闘に入れる...
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