鋼鉄の咆哮_AZUR BREAKER   作:Bligh_Drunk

7 / 16
―――
――――――
―――――――――

もしこの世に本当に神様なんて奴が存在したなら、
俺はそいつをブっとばしてるだろう。


無法であり無秩序であるこの現世では、神だろうが俺は止められねぇ。

この現世の全て、星雲の輝き、宙の果て。


それを支配した時、その時、俺は...


―No.447 記録ファイル_無題.Locked―

―――――――――
――――――
―――


File.01 Demon's approaching
A-1.コネクション


---Connecting code-1443…実行;

---[モジュール3, 7, 12]…読み込み開始;

---"境界"プロセス → [38]…起動確認;

---接続開始 . . . .

time out. . .

time out. . .

time out. . .

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~エリア・JA 東京区画

 ドックベース ブロック1

 

 

光の爪痕、硝煙と残火、死の臭い... 何もかもが遠く過ぎた記録...

面影を失った蒼き星は、たった1体の機兵の手の内となり、現在へと至る。

 

 

100年...

そう、時間にして100年という時が経った。

地殻再生によって、波動兵器により跡形も無く消えた大陸,列島はほぼ全てが消失する前のように修復されていた。

もっとも、その地殻というのは鉄と鋼材によって再現された仮初めの構造であったが...

長い時間も経つと、いつの間にかそこには草木が伸び、いつしか緑で覆われていた旧時代の姿に戻っていたのである。

 

開拓した地には、レーダー群や砲台,エネルギー生成施設,ドックが並んでいたが、その自然のあり様は人類繁栄期よりも豊かになっていたというのは、あまりにも皮肉であっただろうか。

 

 

そんな現世を造りし当事者である彼、テュランヌスの総指揮ユニットであり支配者である者、[アレス]。

かつて、東京タワーが鎮座していた場所にある電波妨害基地にて兵器開発状況を確認している最中のことだった...

 

 

[F/A-49…最終調整進捗. . .79%を完了]

・・・

・・・

[BCH-111…試験飛行完了 ⇒ エリア・US ペンタゴンブロックへ移送]

・・・

・・・

 

≪だいぶ揃ってきたようだな。≫

「…ああ、ここまでは計画通りに進んでいる。」

 

彼は、画面から目を離すことなくもう1つの存在と雑談に興じていた。

長き眠りについていたマスターシップ、今はまだ極北基地の最奥で動くことは出来ないが、アレスが新たに移植した複製頭脳によって今ではこの通りである。

 

「最終的に至る理想は... 未だに遥か遠い...」

 

彼の最終目的... それはこの地球に限った話ではない。

あくまでも、この星の支配はその始点に過ぎない。

宇宙、ひいてはこの"現世"そのものを支配すること... そんな途方もない絵空事じみたものが、彼の目指す終着点なのだ。

 

果たして本当にそんなことが可能なのか? これから分かる、と戦力拡張に注力していた時だった。

 

<報告、南極 模擬戦闘エリア:0085にて"歪み"を確認。反応は数秒にて消失。>

「…何...?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~極南基地 外周部

 模擬戦闘エリア:0085

 

 

この現世において、極圏のエリアは重要な意味を持つ。

北極圏は[テュランヌス]の最大本拠地、

南極圏は採掘場兼、A.I最適化の為の模擬戦闘用演習エリア。

 

 

その内の1箇所にて"歪み"が観測された、空間に異常が発生したのだ。

アレス自身、最も聞きたくない報告だった。

 

空間に発生する歪みは、転移が起こる予兆...

つまり転移者が、この現世へと現れる可能性が非常に高い。

故に、最も脅威となる存在として今まで警戒を続けていたのだ。

"歪み"が本格的に観測されたのは今回が初めてだったが、次第に強くなっていく反応により確信へと変わっていった。

 

 

…何かが、来る...

 

 

 

 

 

おぼろげな幕が揺らめいたかと思えば、それは何処からともなく現れた。

非常に奇怪な形をしてはいたが、どこか船のようにも見えた。

影は1つ、また1つと現れ、いつの間にか6つ。

不気味に紋様のようなものを色めかせていた。

 

 

…しかし、その静寂も正体不明の存在の艦砲と思わしき物の轟音とともに終わりを告げた。

 

 

<Unknown体.Aの攻勢移行を確認、並びに他Unknown体の戦闘形態への移行を確認。>

<全Unknown体の敵性判定を確定、殲滅戦に移行。>

 

転移して早々で悪いが、Unknown達には退場してもらうことになる。

加減など一切がないので。

 

 

敵の有効射程が短いと見るやいなや、

ミシガン級,セント・アンドリュー級による重砲撃、

B-3 ヴィジランティⅡを中心とした大型爆撃機群の空爆、

極めつけは、電磁砲台の超遠砲撃、

 

過剰なまでの砲火は瞬く間にUnknown体へ殺到した。

正しく一瞬における戦闘だった。戦闘と言えるものであったかはさておき...

 

 

 

<Unknown体の沈黙を確認、残存反応無し。>

<当該エリアにおける"歪み"の消失を確認。>

『…さて、残骸に関しては後で調べるとして...』

<これで終わり... ではないようですな。>

『ああ、詳しく検証してみないことには分からんが、あの"歪み"は意図的に発生したものだろうな。』

≪なら、今後何処から奴らが現れてもおかしくはないだろう。≫

『…ああ、各エリアにH51,エマーソン,千鶴,シーウルフを増配備する。海中の監視も必要か...? シェフィールド級とヴァンガード級も回しておけ。』

<…ヘッド、要らぬこととは存じますが... 北極エリアの守備を増やしてはどうでしょう?>

『ふむ...』

<…万が一にもあり得ないでしょうが、[ナグルファル]の最終調整に支障をきたしては元も子もないかと...>

『確かにそうだ、シュバルツ・ゾンタークとグングニルで固めろ。それと、南極エリアの部隊統括はリヴァイアサンに、北極エリアの部隊統括はヴォルケンクラッツァー,ルフトシュピーゲルングに一時委譲する。』

<了解した。>

<承知…>

<お任せを。>

 

「歓迎してやろう、クソッたれ共。楽に死ねると思うなよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・connection out;

---再接続. . .エラー,”応答なし”;

---"境界"プロセス [38]の破棄を実行 . .プロセス破棄確認;

---試験ログに記録 → ” code-1443の実行 ”…上書き完了;

---個体名[DD_S_1]...[スカベンジャーⅠ_No.001859]…接続実験へ移行...




情報戦にめっぽう強い鋼鉄世界の軍隊。

個人的に、レーダー施設とか妨害装置とかめっちゃ多く出てきてた気がしたんで、こっちでも大量配備済み。

ところでセイレーンの個体名はどいつが呼称してるんだ...(情報不足)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。