魔法科高校の狂犬   作:Rain one

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入学編STORY2

2012年4月6日AM5:24

 

日本皇国東京特別市市内某所

 

犬塚公爵家邸

 

孝一は朝早くから屋敷の敷地内のある場所に立って居た。すると孝一は右手の親指を噛み破ると印を結ぶと地面に右手をつけたのだ。

 

 

「口寄せの術!」

 

 

孝一がそう言うと、孝一の周囲に煙が出て来て、彼を包み込んだのだ。すると煙が晴れると、そこには二匹のカエルが、居たのだ。

 

 

「やれやれじゃの。俺らを呼び出すとはな。」

 

 

「やっほー!」

 

 

「すまんな。ガマ吉、ガマ達。俺の練習に付き合ってくれ。ガマ達、俺の練習に付き合ってくれたら菓子を食わせてやるからよ。な?」

 

 

「俺、やるー!」

 

 

「仕方ないな。俺も付き合ってやるよ。」

 

 

孝一は口寄せの術を発動して自身が契約して居る動物である妙木山のガマ一家のガマ吉とガマ達を口寄せして孝一は自分の練習に付き合って欲しいと頼むと二匹が了承して孝一とガマ吉とガマ達は練習を始めたのだ。

 

 

「じゃあ、ガマ達。お前の水遁が出来る様に練習だ。」

 

 

「分かったよ!俺、頑張るよ!」

 

 

孝一がそう言うとガマ達がそう反応して練習を始めたのだ。ガマ達が水遁の練習を開始したのだ。しかしガマ達は何度も水遁を発動しようとしても失敗してしまい上手くいかず居たガマ達は落ち込むが孝一がガマ達を励ましたのだ。

 

 

「ガマ達、そう落ち込むな。俺も昔は出来ずに居たが努力して此処まで出来る様になったんだ。」

 

 

「分かったよ!俺も頑張るよ!水遁の術!」

 

 

孝一の励ましでガマ達は元気に練習を再開して水遁の術を発動するが再び失敗してしまったのだが孝一が時計を見ると時間がすでに6時半になって居たので孝一が二匹に練習を終わりを告げたのだ。

 

 

「ガマ吉、ガマ達、練習は此処までだ。」

 

 

「「分かった(よ)。」」

 

ガマ吉達は妙木山に帰って居たのだ。そして孝一は自分の部屋に戻って第一高校の制服に着替えてそして額に布を巻いてリビングに向かったのだ。そこには姉の咲と弟の紅音や夏と信乃そして亜夜子と文弥とリーナに父の総一と母の真夜が居たのだ。

 

 

「孝一。席に座って、朝ご飯を食べなさい。」

 

 

「ああ、分かった。」

 

 

孝一は母の真夜に朝食を取る様に言われてすぐに椅子に座って朝食を取ると信乃が話しかけたのだ。

 

 

「なあ兄ちゃん。何で第一高校に、入学したんだ?それだったら幼年士官学校に行けば良かったんじゃないのか?」

 

 

「信乃、お前は理解しなくて良いんだ。俺には俺なりの考えがあって第一高校に入学したんだ。そろそろ時間だな。」

 

 

孝一と信乃が会話をして居ると孝一が学校に登校する時間が近づいたので孝一は姉の咲と弟の紅音と夏そしてリーナと共にに学校に向かったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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日本皇国関東州八王子市某所

 

AM8:01

 

孝一達は、国立魔法大学付属第一高校の近くで達也と深雪と合流したのだ。孝一達と達也達で会話をしたのだ。

 

 

「孝一。母上がお前達と会って話がしたいと、言って居たが大丈夫か?」

 

 

「構わねえよ。そうしないと、うちの婆さんにボコボコにされるからな。」

 

 

「うふふ。孝一さんは、お婆さまの事が怖いんですね。」

 

 

「怖いのは、俺だけじゃねえよ!家族全員、婆さんが怖いんだよ!」

 

 

「七武海一、怖い物知らずのお前でも怖い物があるんだな。」

 

 

達也が母である深夜が会いたがっていると、伝えると孝一が了承して愚痴を漏らすと、深雪が笑いながらそう言うと孝一は祖母が恐怖の象徴の如く言うと達也が呆れながら、意外そうな顔で見ていたのだ。因みに孝一達の父方の祖母である安倍晴子は男勝りかつ、力が強いので犬塚公爵家のヒエラルキーの頂点に立っている上に犬塚公爵家の者達にとっては恐怖の象徴でもあるのだ。閑話休題。

 

 

 

 

 

 

 

 

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孝一達は学校に着いたのでそれぞれのクラスに向かう事になり深雪はA組に孝一と達也とリーナと英美そしてリムルはB組に、紅音と奏はC組に、夏とスバルがD組に、向かったのだ。孝一達は、1年B組の教室に入り自分達の席を確認して座ったのだ。教室の中では雑然とした雰囲気だが多くの生徒は昨日のうちに顔を合わせていたのだ。すると近くに居た英美が、話しかけて来たのだ。

 

 

「ねえねえ孝一君。少し緊張するね?」

 

 

「ああそうだな。エイミィ。」

 

 

「少し良いか?」

 

 

「ああ良いぞ。」

 

そう会話していると達也とリーナそしてリムルが会話に入って来たのだがもう一人の達也より少し低い男子生徒が居たのだ。孝一は気付いて達也に聞いたのだ。

 

 

「達也、誰だそいつ。」

 

 

「こいつは十三束鋼だ。」

 

 

「僕は十三束鋼だよ。よろしく。」

 

 

「俺は犬塚孝一だよろしくな。孝一で良いぞ。」

 

 

「私は明智英美、フルネームはアメリア=英美=明智=ゴールディだよ!通称、エイミィで良いよ!」

 

 

「よろしく孝一、明智さん。」

 

 

「むう。エイミィって呼んで欲しいな。」

 

 

「それは聞き捨てならんなエイミィ。」

 

 

「あ!ごめん。」

 

 

孝一達はお互いに自己紹介すると孝一と英美と鋼が握手するが英美が少し不貞腐れた表情でニックネームで呼んで欲しそうな発言をするが孝一が英美の発言を聞いて立ち上がると英美がすぐに謝る。

 

 

「それにしてもあの四葉家の次期当主と古式魔法の名門の犬塚公爵家の嫡男と同級生で同じクラスになるなんて驚きだよ。」

 

 

「そうかい。」

 

 

「お前も色々な意味で、有名だからな。」

 

 

「あ?それど言う事だ?」

 

 

「そのままの意味だ。」

 

 

彼等がそう会話しているとクラスの生徒達の視線が孝一達に集中していたのだ。しかし本人達はその事を一切、気にしては居なかったのだ。するとエイミィが口を開いたのだ。

 

 

「ねえねえ。三人とも周囲の視線、大丈夫?」

 

 

「う?視線だと?」

 

 

英美に言われて孝一達はようやくクラスに居た生徒達が自分達を見ていた事に気付きリムルが口を開いたのだ。

 

 

「通りですごい見られてわけだな。」

 

 

「むしろ俺たちは色々な意味で目立つからな。」

 

 

「確かに百家の十三束家の人間に十師族の四葉家の次期当主に九島家の関係者に犬塚公爵家の嫡男がこうも集まればそれだけ目立つし全員、視線を集めちゃうからね。」

 

 

「まあ仕方ないな。みんな大丈夫だぞ?俺達に気を使わなくて良いから。」

 

 

リムルがそう言うと孝一が続いて言うとリーナが孝一に付属して言うと孝一がそう言うとクラスの全員が孝一達の周りに集まって話を始めたのだ。孝一と達也とリムルは自分達のスクールライフが一瞬にして崩れ去ったのを感じ取ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「孝一達はどうする?」

 

 

この後すぐに教室に担任と思われる男性の教師が入って来たので孝一とリムルと達也と鋼は男女の生徒達からの質問攻めから解放されたのだ。その後、教師の案内で軽く学校内を見て周り自由時間になったので鋼が誘って来た形である。

 

 

「俺は此処で資料を眺めていたかったが行きたい所があれば付き合うぞ。」

 

 

「俺は実験棟に向かうつもりだったが達也に同意見だ。」

 

 

「俺も孝一と達也に同意見だ。」

 

 

「私も同意見よ。」

 

 

「私も!」

 

 

上から達也、孝一、リムル、リーナ、エイミィの順番で答えると鋼がこう返したのだ。

 

 

「本当?じゃあ工房に行かない?」

 

 

「闘技場じゃないのか?」

 

 

「うんそこは後で行く予定だよ。」

 

 

鋼の答えに達也がそう聞いたのは鋼が近接格闘が得意としている事を孝一と達也はそれを知っていたのだ。鋼はサイオンが体から離れないという体質の関係で遠隔魔法が苦手としているがそのかわりに彼は近接格闘では無類の強さを発揮すると聞いていたのだ。それ故に彼はレンジ・ゼロと呼ばれて居る所以でもある。閑話休題。

 

 

「じゃあ。行くか。孝一達はどうする?」

 

 

「ま、俺も行くか。リーナ、エイミィ、リムルお前達はどうする?」

 

 

「俺は構わないぞ。」

 

 

「私達は構わないは。」

 

 

達也が鋼にそう返すと孝一達に目を向けて尋ねると孝一が了承するとリムル達にも確認するとリムルはOKを出すとリーナと英美は目を合わせてリーナが答えたのだ。するとクラスの女子達が立ち上がったのだ。

 

 

「あの四葉君、十三束君に犬塚君とテンペスト君とシルーズさんに明智さん私達も一緒に良いですか?」

 

 

「あ!私達も!」

 

 

いつの間にかゾロゾロと群がって居たので孝一と達也は少し心の中で嘆いたのだ。

 

 

(後で深雪と真由美さんにあの二人にも知られたらもっと面倒な事になるぞ。)

 

 

(あ〜面倒だな。変に対応するとお袋や婆さんに怒鳴られるし姉貴や此処に居ないエリカや奏とスバルと愛梨に亜夜子に雷を落とされるからな。仕方ないな対応するか。)

 

 

「構わないよ。」

 

 

「俺も構わないぞ。」

 

 

「やった!」

 

 

そうハシャグ女子達とクラスの男子達の方はどこか諦めの空気が流れて居たのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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孝一達は工学実習室は小規模な工房といった趣の建物だった。それを見た孝一と達也と英美は小さくボヤいたのだ。

 

 

「工房と言うよりも実験棟だなこれは…」

 

 

「うちの陶芸の工房より小さな。」

 

 

「すごいね。」

 

 

「さすが魔法科高校ね。設備が充実してるね。」

 

 

「そうですね。」

 

 

後ろから聞き覚えのある声がしたので孝一と達也は後ろを見るとそこにはエリカと美月に後ろからレオが現れたのだ。孝一と達也が三人に近づいて話しかけたのだ。

 

 

「よ!エリカ。」

 

 

「三人とも見学か?」

 

 

「あ!孝一に達也君。」

 

 

「こんにちは達也さんに孝一さん。」

 

 

「よう孝一に達也、お前らも見学か?」

 

 

「ああ昼まで時間が出来たんでな。孝一は少しだけ乗り気じゃ無かったがな。」

 

 

「悪かったな。俺だって暇な時間を別のことで時間を潰したかったんでな。」

 

 

孝一達が楽しそうに会話をして居ると後ろから声をかけられたのだ。

 

 

「達也と孝一、その人達は?」

 

 

「ああ、右から紹介すると千葉エリカ、柴田美月、西条レオンハルトだ。」

 

 

「三人とも彼は俺達と同じB組の生徒の十三束鋼だ。」

 

 

達也が鋼を紹介するとお互いによろしくと言い自己紹介をしたのだ。三人と鋼の様子を見て居るとどうやら仲良くなれたようだ。そして三人の様子を見ていた他のB組のクラスメイト達がエリカ達とフレンドリーに会話をし始めたのを見て孝一と達也はB組の生徒はエリート意識はかなり低いか元々皆無に等しく二科生対しては敵意が無いことが分かる。その点に関しては孝一と達也は驚きであったが。

 

 

「これは予想外だな。」

 

 

「ああそうだな。達也と同様、俺は一科生の奴らの殆どがエリート意識があると思ったんだがな。」

 

 

「それに関して他のみんなは思う所があったと思うけどB組事態がそう言うエリート意識が低い人達が集まって居るだと思うよ?」

 

 

「ま、そうだな。」

 

 

達也がそうぼやくと孝一がその言葉に同意する発言をすると鋼が孝一達の発言に補足する形で言うと孝一が納得した様に言ったのだ。一科生と二科生の時間はかかるが溝は埋まるのではと達也と孝一は考えて居たのだ。そして孝一達は昼休みが近づいたので引き上げる事にしてレオ達に「昼、食堂で合流しよう。」と伝えて教室に戻ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

孝一と達也とリムルそしてリーナと英美と鋼の六人は食堂で昼食を取って居たがそこに紅音と夏に奏とスバルも合流して彼らも鋼と自己紹介をしてから席に座り食事を取り始めて深雪がやって来た際に事態が起きたのだ。

 

 

「君達、今からそこは四葉さんと僕達で食事を取るから退いてくれるかな?」

 

 

 

「「「「はあ?」」」」

 

 

一人の男子生徒の発言に何人が引っかかるが孝一だけは気にせずにそのまま食事をとって居たのだ。深雪が達也に近づいたのだ。

 

 

「お兄様…。」

 

 

「深雪、お前は何も悪く無いぞ。一厘一毛、お前が謝る必要は無い。」

 

 

「はい、しかし止めますか?」

 

 

「その必要は無い逆効果だ。」

 

 

「…そうですね。それにしてもエリカはともかく美月があんな性格だなんて。」

 

 

「同感だ。孝一、お前は珍しく何も言わないんだな。」

 

 

達也と深雪がそう会話をして居ると達也が孝一を見ながら孝一に話しかけたのだ。因みにエリカとレオと夏そして美月が彼等と対峙して居る。閑話休題。すると孝一はそれに気付いて食事を止めて会話に参加をしたのだ。

 

 

「達也、俺だってあいつらの発言と態度には良い加減に腹が立って居るし今すぐにあいつらをボコボコにしたいくらいなんだぞ?」

 

 

「たしかにお前が噛み付かなかった事が珍しいからな。」

 

 

「兄貴はこう言うのがあるとすぐに手を出すからな。」

 

 

「確かに君は昔からそうやって頭に来たら喧嘩をし出してたからね。」

 

 

「孝一君、少しは考えて行動してよ?」

 

 

「そうよ孝一。」

 

 

「お前、一体何をしたんだ?」

 

 

「む。」

 

 

孝一はそう言うが上から達也、紅音、スバル、英美、リーナに言われてリムルにツッコミを入れられて居たのだ。彼等はとにかく口論してヒートアップし始めると孝一が右手にフォーク持った状態で立ち上がると一人のA組の男子生徒に向けてフォークを投げてその男子生徒の喉を掴みながら彼等に対してある事を言ったのだ。

 

 

「おい、A組のお前ら少し黙れ。飯が不味くなる。お前らの言っている事は立場の強い人間が弱い人間を見下して良いって事だがはっきり言うがお前らの言っている事は間違っている。」

 

 

「間違ってなんか居ない!」

 

 

「間違ってるさ。強い人間が弱い人間を守るのが正しく見下す事が間違って居るんだ。だったら今すぐ俺達の目の前から失せろ。」

 

 

「っく。覚えてろよ!」

 

 

孝一がそう言うと首から手を離して彼等にすぐに何処に行く様に言うとその男子生徒とA組の生徒達が何処かに立ち去ったのだ。

 

 

「皆すまない。」

 

 

「お兄様、すみません。そもそもこれは私は不始末です。ごめんなさい。」

 

 

「いいよいいよ。そんなに気にして無いから。」

 

 

「そうだぜ。結構、スカッとしたぜ。」

 

 

「あの態度は僕も少し頭に来たから別に良いよ?」

 

 

「確かに十三束君の言う通りだね。僕も少し言い返そうと思ったけど孝一がやらかしてくれたおかげで落ち着いたよ。」

 

 

「「あ〜兄貴はね。」」

 

 

「ッチ。どうせなら喉に向かって投げれば良かったは。」

 

 

((((さすが七武海。相変わらず怖いもの知らず。)))

 

 

深雪が達也や他のメンバーに謝るが周囲が気にして居ないと言うが孝一がかなり物騒な発言をすると達也、紅音、夏、リムルが内心、孝一が七武海である事を認識したのだ。しかしこの時、彼等は知らなかったのだ。放課後にまたトラブルに巻き込まれる事を。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

孝一と達也と鋼とリムルと英美とリーナに紅音と夏、奏にスバルが第一高校の正門前で待って居たのだ。すると深雪が正門の所にやって来たのだ。後ろに多くのA組の生徒達がついて来て居たのだが。そしてA組の生徒達が再び文句を言い始めてエリカとレオと美月の三人と言い争いを始めると今までおとなしいと思って居た美月がある発言をしたのだ。

 

 

「いい加減に諦めたらどうなんですか?深雪さんはお兄さんと一緒に帰ると言ってんです。他人が口を挟む権利はありませんよね?」

 

 

「それに深雪さんは貴方達の事を邪魔者扱いしてないじゃないですか!一緒に帰りたいなら一緒に帰りたいと言えば良いだけの話では無いんですか!?第一、貴方達に深雪さんとお兄さんを引き裂く権利があるんですか?」

 

 

「引き裂くって、、、美月は何か勘違いをしているんでしょうか?」

 

 

「何故、お前が焦るんだ?」

 

 

「え?私は焦ってなど居ませんよ?」

 

 

「そして何故、疑問系なんだ?」

 

 

美月の発言に深雪が恥ずかしがり達也がそれを見てツッコミを入れるが森崎というA組の生徒がこう言い放ったのだ。

 

 

「良いかい、君達?此処は第一高校は完全なる実力主義。そして君達二科生は試験によって僕ら一科生よりも実力が劣るとされた。それはつまり君達の存在自体が僕らより劣るということに他ならない。身の程を弁えたらどうだい?」

 

 

「俺達は四葉さんと二科生には理解出来ないレベルの話がしたいんだ!」

 

 

「そうよ!少し時間を貸していただくだけなんだから二科生は大人しくすっこんでなさい!」

 

 

内容の是非はともかくとしてどうやら他の一科生達も森崎の話す内容に異論は無いようだ。自分達の優位性をまったく疑っていないらしく、このままの勢いで押し通す作戦のようだ。

 

 

「ハッ!そう言うのは自治活動中にやれよ!ちゃんと時間取ってあるだろ!」

 

 

「『時間を貸していただく。」ですって?そう言うのはあらかじめ本人の同意を得てからやるもんでしょうが!一科生の皆さんは一般的な社会のルールも知らないのかしら?」

 

 

「そもそも本人と話をしたい、一緒に帰りたいって言うなら授業中か帰る際に聞いて同意を得るべきじゃないのか?それを本人の意思を無視してやるぼはどうかと思うぞ?」

 

 

レオが彼等の主張を威勢良く笑い飛ばしてエリカも皮肉をたっぷり込めた言葉で返してリムルが一科生を軽蔑しながらも一科生の発言と行いを非難したのだ。すると森崎が激昂してある事を言い放ったのだ。

 

 

「うるさい!ウィードごときが僕達ブルームに口出しをするな!」

 

 

「同じ新入生じゃないですか!ブルームが今の時点で一体どれだけ優れているというんですか!」

 

 

「・・・どれだけ優れて居るか知りたいなら教えてやるよ!」

 

 

「ハッ、面白え是非とも教えてもらおうじゃねぇか!」

 

 

「だったら教えてやるよ!」

 

 

森崎の言葉に美月が非難するが森崎が激昂してレオが更に火に油を注ぐ発言すると森崎が更に激昂してしまい達也がさすがにまずいと思い止めようと思った同時にある三つの影が魔法を発動しようとした森崎の動きを止めたのだ。

 

 

「森崎、お前そろそろいい加減にしろ。お前を止めるのは良いが兄貴を止めるのが大変になる。」

 

 

「お前は人を馬鹿にするは辞めるんだ。俺も孝一を止めるのが大変になる。」

 

 

「森崎よう。そろそろ俺も我慢の限界なんだよ。今此処でお前を殺したい気分なんだが何とか抑えてるんだよ。俺の言いたい事が分かるか?」

 

 

孝一、夏、リムルが森崎の動きを止めると同時に夏が森崎を後ろから首を掴んで孝一とリムルが森崎に刀を突き付けて上から順番に夏、リムル、孝一で話して森崎に自分達の今の考えて居る事を伝えて止めたのだ。

 

 

そして孝一が森崎を蹴り飛ばして彼に向かって刀を振り下ろそうとした瞬間に森崎の背後に居た女子生徒が腕輪形状の汎用型のCADへ指を走らせてCADに組み込まれたシステムが作動して起動式の展開が始まる。しかしその起動式が魔法式に変わる前に飛んできたサイオンの弾丸によって霧散したのだ。

 

 

「止めなさい!自衛目的以外の魔法による対人攻撃は校則違反である以前に犯罪行為ですよ!」

 

 

そこに居た新入生達は声をした方に顔を向けると上級生と思われる二人の女子生徒が居たが達也と孝一はその二人を知って居たのだ。

 

 

「ッチ、マジかよ。」

 

 

「間に合ったか。」

 

 

「風紀委員長の渡辺摩利だ。1ーA組と1ーE組そして1ーB組の生徒だね。事情を聞きたいからな。ついて来てくれるか。」

 

 

レオやエリカや美月そして鋼そして深雪のクラスメイト達も硬直して動けずに居たが達也が口を開いたのだ。

 

 

「お久しぶりです。摩利さん。悪ふざけがすぎました。」

 

 

「おや達也君、久しぶりじゃないか。」

 

 

「お久しぶりです。」

 

 

「義姉上。これに関しては俺は無罪ですよ。」

 

 

「孝一君か。君は相変わらず、すぐに喧嘩を起こすな。」

 

 

達也は以前、真由美の紹介で知り合いお互い武道の心得が有るので意気投合したのだ。孝一は元々、エリカと付き合って居て彼女の異母兄の一人である修次と摩利が恋仲なのでお互いの紹介で知り合いだったのだ。

 

 

「それで悪ふざけとは?」

 

 

「はい。森崎一門のクイックドロウは有名ですから後学のために見せてもらおうとしたらコイツらが攻撃されたと勘違いして動いたんですよ。」

 

 

「ではあちらの女子が攻撃魔法を起動したのはどうしてだ?」

 

 

「驚いたんでしょうね。条件反射でも魔法を発動できるのは流石、一科生ですね。」

 

 

「君の友人は魔法によって攻撃されそうになっていたわけだがそれでも悪ふざけだと主張するのか?」

 

 

「はい。攻撃とは言っても彼女は編成しようとして居たのは目眩しの閃光魔法ですから。それも失明したり視力障害を起こしたりする程のレベルではありません。」

 

 

もう良いでしょう?と目で訴える達也にそれを見た摩利は笑みを浮かべると生徒会長の真由美が助け舟を出したのだ。

 

 

「摩利も、もう良いでしょ?達也君は本当にただの見学だったんですね?生徒同士で教え合うの事が禁止されている訳ではありません。魔法の行使には起動するだけでも細かな制限があります。この事は一学期に内に授業で教わる内容です。魔法の発動には伴う自習活動はそこまで控えた方が良いです。」

 

 

「会長がこう仰せられている事でもあるし今回は不問にします。以後このような事が無い様に。」

 

 

何とかその場は収まったかと思い孝一がその場を去ろうとして居ると真由美が孝一と達也と深雪に話しかけたのだ。

 

 

「そうだ、達也君、深雪さん、孝一君。少しお話が有るので明日のお昼に生徒会室に来て下さい。」

 

 

「ええ、構いませんよ。」

 

 

「私も大丈夫です。」

 

 

「俺も構いませんよ。」

 

 

そう言い残して真由美は摩利共に去って行ったのだ。

 

 




今日は此処までです。

後、近い内に登場人物と設定集を完成次第投稿します。

また次回お楽しみにでは閉店ガラ〜ガラ〜。

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