ノーゲーム・ノーライフ ―神様転生した一般人は気づかぬ間に神話の一部になるそうです― 作:七海香波
今回、色々なところに原作との差異があります。
大戦期の話も出てきているので、そこら辺は六巻でやろうと思います。
またもやオリキャラの陰が……。
また、感想の欄で質問が来ましたが、人類語は原作の表現を使っています。
※六月十四日、なんとなく書いたネタを後書き欄に追加&本文修正。
ジブリールに誘われ、宙を移動して図書館の中央へと向かう。
別に歩いてでも辿り着けるらしいのだが、彼女曰く、
「
――らしいので、仕方無く飛行魔法で運んで貰っている状態だ。
色鮮やかな光が天井から差す中、戦意を放ったままの二人の間には異様な雰囲気が漂っている。
じろじろ図書館を見渡す黒が口を開く。
「――空間拡張魔法ですか、ジブリールさん?」
「ええ。元々はこの百分の一でピッタリの図書館でして、本棚を浮かべるだけでは足りませんでしたから。……ちなみに、ジブリール、で結構ですよ?敬語も全然似合ってませんし」
「ぐっ、痛いところを……。ならどっちも止めるぞ。外から見たときよりやけに広いと思ったら、これも魔法だったんだな」
「本来魔法技術は
よく気付いたと、ジブリールは笑って黒を見る。
「でも、空間とか時間操作系っていったら他の魔法に比べて精霊の消費は多いんだろ?脳で常時演算してるってわけでも無いだろうし、どう固定してるんだ?」
小説なんかで時間・空間操作は大概固有魔法とかに分類される超稀少スキルであり、代償が大きいという設定がほとんど。
そこの所はどうなのかと聞くと、彼女は済ました顔で答える。
「昔の知り合いに、そっち方面が得意な技術者が居りますので。彼に空間魔法常時発動型の装置を創って貰いました」
「――それって
「分類上は『
その情報に黒は少なからず驚く。
遥か昔の大戦は、神霊種が各々の尖兵として創り出した
『十の盟約』で縛られた今でも、かつて仲間を奪い合った種族同士で友好関係が築かれることなどまず無い。また、多種族を見下す発言をする彼女がそんなことを言うとは思っていなかったのだ。
「予想外でございましたか?私が異種族の友を持っていることに」
「失礼ながら」
「まあ、どの種族にもはみ出し者は居りますから。かく言う私も
さらに続けて言う。
「大戦時、ある一人が各種族のはぐれ者を纏めたことがあるのですよ。その際知り合った仲です」
「
ジブリールは首を横に振る。
「いいえ。彼は――おっと、お話のここまでのようでございますね。どうやら着いたようです」
彼女の見据えたその先には、数多くの本棚に囲まれた中で大きく空いた空間の中心に一つのテーブルが置かれていた。
テーブルの上には複雑な幾何学紋が刻まれた透明の球体が淡く光を発して浮かんでいる。
一対の向かい合うように配置された椅子に座るよう薦められ、座った黒の対面にジブリールが腰を下ろす。
「さて、ゲームの説明の前に対価を」
「ああ」
持ってきていた鞄の中から、黒のノートPCを取り出して画面を開く。色々と改造した痕跡のあるその機械をじろじろと見つめる視線を感じながらも、ファイルを開いて画像を画面に大きく映し出す。
「ほら、どうぞ」
ジブリールの方向へ画面を向ける。
「さて、……なるほど、本当に嘘では無かったようですね」
「魔法使って確かめたろ?」
「魔法は万能では御座いませんので」
「あ、そ……」
きっぱりとそう言い切られて面食らった黒。
確かに、言われてみれば世に万能なものなど存在しない。
二次元の中の存在である魔法に過度な期待をかけていても、やはり出来ないことはあるのだと知った。
「似たような言語は知っていますが、なるほど、私の知らない世界の百科事典、専門書――知識がこの小さな機械の中に……うぇへへへへ――」
「……涎垂らされると困るんで」
彼女の口から垂れた涎がパソコンに付く前に手前に引いて、キーボードがぬれるのを寸前で阻止する。
「――失礼しました。目の前に未知の知識を吊されると無性に興奮してしまう性格ですので……じゅるり」
「とりあえず落ち着け。んで、問題無いか?」
「ええ、書籍の方は」
目の前に居るのは、ジブリールの渡した数言語で書かれた本をいとも容易く読破する男。
この一冊だけが、彼の創った独自の言語である可能性も高い。
つまり、
「貴方が異世界出身であるという証明をして下さいな?」
――結局はこうである。
「うん、無理。違いが分からないし」
黒の観察したところに寄れば、肉体自体は黒達と大差ない。
骨格・筋肉の付き方・主な臓器等々、二日間で観察した内容を思い出すが、まったくと言っていいほど相違点が見あたらなかった。ただ、異世界補正か、こっちの方の顔は整っている割合が高かったのが唯一違うところだろうか。
その点をジブリールに伝えてみると、
「肌色の違いも有りますが、その辺りは誤差の範囲内ですし……。では、精霊が見えない貴方の目から違いが分からないのなら、精霊を保有するかどうかを確認してみましょう。この世界で生命を保つ者はその全てが体内に精霊を宿しています」
「精霊、ね。確かにそんなファンタジックな物が元の世界の人間の体内に在るわけないし、それなら確かめられるかもな。ちなみに、その方法は?」
「身体に触れられればすぐに分かります。場所は――性感帯ですっ」
ちょっと待て。
「……他の場所はないのか」
「人体の神経の集中している場所に精霊も集まりますから」
一寸の迷いもなく、ジブリールは告げる。
もう少し異性への配慮を持て、というセリフを男である自分が心にするとは思いも寄らなかった。
「さあ、触らせて貰いましょうか……」
手をわしゃわしゃと動かしながら黒に詰め寄るジブリール。
どう考えても立場が逆である。
当然黒の心境としては、「だが断る!」を突きつけてやりたい気分である。
それでも、言ってここで断れば彼女はゲームを受けなくなる可能性も有る。
もしそうなれば――
「(この目の前に広がる知識の宝庫を前にして諦めなければならない――ッ!)」
自身の目前に無限に広がる宝の山に触れずしてここを立ち去ることになる。
それは有り得ない。それだけはどうしても避けたい。
黒もジブリールと同じく未知を求める者である以上、未知に触れずして帰ることは許されない。
ならば、妥協案を探す。
「――分かったよ。気の済むまで触って結構」
「なら、早速――」
「だがしかし!」
許可が出た途端触ろうとしてきたジブリールを、前に出した手で一旦止める。
すぐさま黒に触ろうとしていたジブリールは頬を膨らませながら、「なんですかー?」と問う。
「ああ――」と黒が提案する。
「――こっちが性感帯を触らせる以上、せめて、ジブリールの翼だけでも触らせて貰えないだろうか!」
「はい、よろしゅう御座いますよ?」
「――え、いいの?」
「へー、意外と柔らかくて気持ちいいな。すげー気持ちいい」
さわさわ、黒は撫でるように彼女の翼を触っていく。
翼の付け根から指でゆっくりと伝っていったり、軽く羽根の部分をもんでみたりしながら感想を口にする。
「有り難うございます。して、――あんっ!」
そう、今のジブリールの声を聞いて分かるとおり――偶然にも
つまり、黒は今まさに、彼女のそこを触っているわけで――
「ひぅっ!く、黒様……気持ちよすぎですぅ……」
なんだか凄くいたたまれない気持ちになっていた。
しかし、止められない、止まらない。ずっと触っていたら中毒になりそうなほど柔らかさと暖かみを兼ね揃えたこの翼から、手を離せない。
承諾を経て触ってみてからそう気付いたのだが、余りに触り心地が良くて手を放せないままズルズルとここまで触り続けているわけだ。
ジブリールの顔はまあ、うん、表現しては少々拙い所に差し掛かっているとだけ言っておこう。
ちなみにジブリールが触れているのは、黒の――“乳首”。
「なんで貴方は興奮しないんですかぁ……ひにゃん!」
「そこを性感帯として認めるのは、常識を持つ一人の男として“死”に等しいと言おう」
「むう、そうで御座いましたか……」
「てゆーか、この状態から考えるに
「大戦時、たった一人だけ居りました。ですが彼は反逆の罪に問われ、大戦末期にアルトシュ様の一撃にて処刑されています」
「
黒にだって、目の前の彼女が膨大な力の固まりであると言うことぐらい分かる。その一個体を一撃で消し飛ばすとは、やはり
ついつい手を握ってしまうと、そこはどうやらピンポイントだったようで。
「っ!?ああんっ――!」
「――あ」
……もうちょっと18禁ゲームに手を付けておくべきだったかな、と黒は後悔する。
ストーリー重視でそういう所は飛ばしていたため、碌に目を開けない。
きっと、自分の顔は今真っ赤になっていることだろう。
「……こほん」
「えーと、はい。この度は、本ッ当に申し訳ありませんでした。どうかお許し下さい」
顔を赤くして椅子に座るジブリールの前で、同じく顔を赤くしながら、黒はやり過ぎてしまった罰で日本人として最高の謝罪の動作である土下座をしていた。
これで嫌われはしないかと内心冷や汗をダラダラと流し続けている黒を見て流石にジブリールもこれ以上放っておく気は無かった。
「いえ、顔を上げて下さい。まあ、今度からは自重していただければよろしいので」
「ありがとう御座いますっ!」
そのまま後ろへと下がり、自分の席に戻る。その顔は未だ赤かった。
「さて、先ほどの結果ですが――貴方からは、一切の精霊が感知できませんでした」
「……へえ、俺は生き物じゃない、と?」
「はい!ですがそれでも貴方は自らの意志で動き、言葉も話す……ッ!それはすなわち、“未知”で御座います!未だ知らずと書いて未知!既存の知識を元としてさらなる可能性を生み出す媒体!それほど稀少なものを目にしては、さすがの私も興奮を隠しきれませんっ!え、えへへ――」
「とりあえず、興奮したら涎垂らすの止めようぜ。みっともないから」
「はっ、はい!」
口から垂れた涎を左手でごしごしと拭き取り、ジブリールはそう言えばと話し出す。
「さて、これでゲームの前提確認が終わった訳ですが――こちらは
「……嫌な予感がするんだけど」
「
「――
「それでも納得いただけないようでしたら、今すぐ『アヴァント・ヘイム』へ行って
「いやいやいや其処までしなくて良いから!」
慌てて飛び立とうとしたジブリールを、黒が抑える。
にしても、図書館の蔵書を読む権利から随分と話が飛躍したものだ。
「つーか、それだけの人数掌握するのに絶対数年じゃ足りないだろ。俺が死ぬって」
「はっ!そ、そうでしたぁっ!ああ、人の夢と書いて儚い……誰か不老不死の方法を見つけでもしませんかねぇ……」
「そこら辺は
「森に引き籠もった耳長族に用は有りませんのでっ!」
「さいですか……。でも、本当にそっちの全部なんかを賭けて良いのか?」
途端、ジブリールの顔が勝負師の顔に戻る。
「はい、どうせ私が勝ちますからね」
――そういうことか。
勝てるから、何でも賭けていいと。
「そりゃまあ随分と大きく出たな」
「勝負の際は常に相手に優位に立つよう意識を保て、と言いますから」
「まあ確かにそうだな。それは俺も同感だ」
黒とジブリールの間に、火花が再度飛ぶ。
「ふふっ、中々に心地よい殺気でございますねぇ?心臓がドキドキしてきました。ちなみに、勝負の説明ですが、内容はしりとり――『具象化しりとり』でございます」
「『具象化しりとり』……」
黒がゲーム名を反芻し、ジブリールがテーブルの上5センチほどに浮かぶ球へと手を翳す。
「これは、『具象化しりとり』用のゲーム装置です」
試しに黒も、球体をツンツンとつついてみる。どうやら実体はあるらしく、ズブズブと指が中に沈んでいく。ゲル状の物質のようだ。
「なんでしりとりなんだ?――いや文句があるんじゃないんだけど」
「はい、
「――『十の盟約』があるのに、か?」
「はい。ちまちまゲームを進めていると、どうしても“さっさと首を落とせば終わりますのにねぇー”と思ってしまい……こんな面倒なルールを編み出したあのクソ餓鬼いつかファッ――おっと、品の無い言葉を。失礼しました」
「はははっ、まあ、俺も別に、“人間同士”で関わり競い合えるって点で楽しめるからゲームが好きなだけであって、別に“力”で争える相手ならそれでいいと思うけどな。確か
「ええ。いまでもアヴァント・ヘイムの至る所に飾られております」
えへへー、と可愛く笑うジブリールに黒も笑って答える。
黒自身、人間は力より頭の方が強いと考えるからゲームが好きだと言うだけであって、純粋な力勝負も面白そうだなとは思う。
――黒が社会から殺された理由の
そう、単に一つの能力に秀でているだけで、人間は社会から隔絶されることはない。
その方面では勝てなくとも、その他の方面で勝つことが出来るから。
だが、黒はほぼ全ての面で秀でている。思考速度、反射速度、精神力、体力――神様からの隠された恩恵なのか親の遺伝子が異常な方向へ突然変異でもしたのか、ほとんどのスペックが人間の枠を超えている。
まさに“天が二物を与えた”人間。
――顔だけが、普通よりちょっと良い程度なのだが。
その高い身体能力をゲーム以外に振るえないことでフラストレーションが溜まっているのも事実。神殺しの種族相手に挑むというのも、案外面白そうだと思う。どうせ一瞬で蒸発するだろうが。
「それでも、やはり別々の個体である以上、諍いは生じます。これは、その際に使われるゲーム。ルールは至極単純、言葉の語尾を、頭に付く言葉で続け、交互に言い合います」
「なるほど、まさに普通のしりとりだ。しかし、“具象化”という言葉がある以上――」
「――はい。“口にしたものがその場に有れば消滅”し、“無ければ出現する”……分かりますよね?」
有れば消滅、無ければ出現――。
つまり、ライオンと言えばライオンが出てくると。
意外と面白そうだな、このゲーム。
「正確に言えば、その言葉が消滅または具現化した仮想空間に転々と移動していくのですけどね。また、『既出の言葉を出す』、『制限時間は一回三十秒』、『継続不能』――のいずれかで負けです」
「『継続不能』……そっちが『人間』って言ったらもうジ・エンドかよ?」
「いえ。“プレイヤーへの直接干渉による続行不能”は禁止です。間接、なら問題有りませんが。また、架空――すなわち実在しない言葉、イメージの無い言葉は無効回答と見なされますのでご注意を」
それについつい舌打ちする黒。
――隙あらば“
あ、そうだ。
「女性服と言えば、ジブリールの服だけが消えると?」
「はい。ゲームの進行には問題有りませんので」
心の中で密かにガッツポーズをする。
黒も青少年、そういうことは好きだったりする。
どうせ直視できないだろうが、狙ってみる価値は有りそうだ。
「なら、直接的ではなく、『心臓』、『脳』といった間接的殺害は?」
「それらは、プレイヤーがゲーム開始時の時点で所有しているもの以外が消えることになります。例えば、『水』と言えばプレイヤーの体内の水以外の水が消え失せます」
――よし、このゲームが大体理解出来てきた。
「当然ながら、終われば全て元通りとなります。心臓を貫かれても、右手をもがれても、目玉を抉られても、***を****されても」
「意外とエグい言葉が好きなのね……つーか其処までやられたらフツー続行不能だろ」
ちょっと身震いする。かつて首を集めていた種族なだけに、本当にやられそうな気がする。
ジブリールが手を水晶にかざし、それに習って黒も手を水晶にかざす。
「ご安心を。終われば全て元通りです――それでは、準備はよろしいですね?」
「……ああ」
二人の意志を感じ取って、水晶が白く輝き始める。
「さあ、無力な人の身で、死なない程度に楽しませて下さいね――」
「残念、俺は唯の人間じゃなくて特別製なんだけどな――」
「「――『
一瞬黒の五感にノイズが走り、水晶から無数の文字が流れ出て円環のように二人を中心として空中を回り始める。
どうやらゲームが起動したようだ。
「さて、それでは先手は黒様にお譲りします。お好きな言葉をどうぞ」
「おっけー。それじゃあ行くぜ……そうだな……まあとりあえずは『精霊回廊』だろ」
その瞬間、ジブリールが顔をぴくんと動かす。
黒には感知できないが、全ての魔法の源たる精霊の源が消滅する。
たった一手で、アッサリと。
「魔法ってチートをまずは封じさせて貰おうと思ってな」
「なるほど。少々落ち着きませんが、まあ問題無いでしょう。身体能力に制限が付き、飛べなくなる程度ですから。『兎』」
テーブルの上に、一匹の白ウサギが出現する。
「こっちにも兎は有るんだな」
「異世界から来た貴方がこちらに適応できている以上、似たような進化を辿った生物が居ても不思議ではありませんね。撫でてあげてみてはどうです?」
「それは無理だ」
白ウサギは周囲を見渡すと、ジブリールの圧倒的存在感と黒の捕食者のオーラを感じ取って一目散に図書館の奥へと逃げてしまった。
「……な?」
「か弱い存在にはこの空気は耐えられなかったのでしょうか。次をどうぞ」
「『
何を企んだのやら、黒がジブリールに聞こえないよう小さく呟いたが、機械が反応しなかった。
――やっぱり、適当な翻訳じゃあダメか。
仕方無し、と言わんばかりに呟いた単語で図書館の一部を大きく削り取って木造の寺が出現する。
「……美術品の一種ですか?」
「ああ。質素な中に美しさを求める、わびさびって奴だな」
「なるほど、そうでございましたか。しかし……なぜ“銀”閣なのに銀を貼らないのでしょう?貼れば相応に美しいかと思いますが……」
「逆の金閣ってのが在って、それと対比させて銀閣って呼ぶだけだ。ホントに銀を貼ってみるのも面白いとは思うが、実際にやってみようとは誰も思わない」
「では、『
「オッケー、『
黒のイメージ通り、銀閣の表面に銀箔が貼られる。
図書館の天井から差す色とりどりの光を反射し、それはまあ美しく輝くかと思ったが――
「……正直、微妙ですね」
「確かに。七色に輝く銀閣って趣味悪いっつーか気持ち悪いな」
続いた
そんな感じで、ゲームは進んでいく。
しばらくテスト期間なので、十九日まで更新は出来ません。
しりとりの形は出来たので、二十日ぐらいには投稿できるかと。
――どうでもいいボツ(?)ネタ。
……もし黒が『兎』と言っていたなら。
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「おっけー。それじゃあ行くぜ……そうだな……まあとりあえずは『兎』だろ」
と、黒の想像が具現化する。
……が……あれ?
「はろーはろー!私が天才の束さんだよー!」
後ろにたなびく紫色の長髪に、不思議の国のアリスの格好でウサ耳を付けた女性。
インフィニット・ストラトスから、篠ノ乃束博士のご登場だった。
「――何故『兎』の一言で
突然の第三者の出現で、ジブリールが驚いた様な嬉しいような顔で黒に詰め寄る。
「――俺のイメージに引っ張られすぎたみたいだ。うん、ゴメン」
「あれ?通信が繋がらない!?ちーちゃーん!いっくーん!箒ちゃーん!どこー!?」
―――――――――――――――
冗談です。