ガンダムビルドダイバーズ あの空に憧れて   作:プリン製造工場

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第1話

《てんちょーてんちょー、アレ見て》

 

何処かしこでも戦いが起こっているGBN屈指の最悪なディメンション『ハードコアディメンション・ヴァルガ』の今にも倒壊しそうな廃ビルの屋上の縁に腰掛けるTR-6の様な機体に乗っているダイバーがとある区間に指を指す。

 

 

《どうしましたのイリナ……げっ初心者狩じゃないですの》

 

Hi-νガンダムをベースに都市迷彩を施しフィンファンネルの代わりに肩に二つに折り畳める様改造したガンダムフラウロスのダインスレブ一門を搭載し手持ち武装にフルスクラッチしたM2重機関銃を、スカートや胴体にツェメリットコーティング が施され、HWSに増加装甲を付けたまるで近藤版ガンダムの様な風貌の『陸戦型Hi-νガンダム』に乗るてんちょーと呼ばれたダイバー…セーラ服を着たお嬢様の様な外見のパトリシアははその方向を見て顔を顰める。其処には素組のヘイズル相手にサポートメカに乗り追い回すスパイクを生やしたバルバトスやザクI等が徒党を組み追いかけていた、恐らぬ初心者が騙されて此処に呼ばれて彼等に襲われているのだろう。

 

「お排泄物ですわね(くそわよ)、イリナ助けに行きますわよ」

 

心底呆れたように彼等を見た後、ビルから飛び降りようと機体を動かす。此処では弱肉強食が常だが、其れでも初心者狩りを見れば不快にもなるだろう。

 

「てんちょー!あれ!」

 

「はぁ⁉︎」

 

素っ頓狂な声を上げるイリナにパトリシアも釣られて変な声を上げる…初心者狩りに会った初心者は大体滅茶苦茶に逃げ惑うか、何とか抵抗しようと迎撃するかあたふたとパニックになるのが殆どなのだが。

 

このヘイズルのダイバーはそのどれにも当てはまらなかった、そもそも狙われてる事自体どうでも良いのか地面スレスレに這う様に飛んでいたのが、急に両脚で地面を踏みブレーキを掛けた後いきなりシールドブースターとスラスターを全開にしロケットの様に垂直に急上昇したのだ。

 

 

 

 

 

 

風が来る

 

「風が来るってどう言う事?」

 

ソライロはヘイズルに問うが返答は返って来ない、ソライロ…本名『大空蒼(おおぞらあおい)』はガンプラの声が聞こえる…聞こえると言っても大体は曖昧な事しか言わないし基本的に何に役立つ能力でも無かった、とは言えガンプラは嘘は付かない風と言うは恐らく来るのだろう。

 

背後からビームや弾丸が飛んで来ながら、どうしてこうなったのか…ソライロは考え始める、確か幼馴染みに誘われGBNを始めたは良いが肝心の誘った本人が遅刻してるのか中々来ず、適当に待っていたら見知らぬダイバーからミッションを暇潰し程度に考え受諾して今に至る。

 

 

空

 

何とか逃げようと何度もヘイズルを地面に擦らせながらスレスレに這う様に飛んでいた所、ヘイズルが唐突にそんな事を言った。

 

目的

 

続けてヘイズルが言う、GBNに来た目的…この広い世界で広大な空の下で飛ぶ為。

 

ソライロはヘイズルを上昇させた後スラスターを切り両脚で地面を踏み締めブレーキを掛ける。

 

「飛ぶよ!ヘイズル‼︎」

 

声に応える様にヘイズルのカメラアイが一瞬光る、ビーム等が掠めていくのも気にせず、スラスターと背中に背負っているシールドブースターの出力を全開にする。

 

ゴゥ…!っと音と共に周りを土煙が覆う、その土煙を突き破りながら矢の様にヘイズルが一直線に急上昇する。

 

「空だ…!」

 

飛び上がったヘイズルの中でソライロは眼前に広がる空を見て満面の笑みを浮かべる、晴天の様な心奪われるそんな空では無かったが求めてた事が出来たのだと実感した。

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