引退してお先真っ暗のライスシャワーを買った。   作:エタノールの神様

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ひょええ皆さんたくさんのご閲覧ありがとうございます。
不定期投稿にはなりますが今後ともよろしくお願いいたします。(失踪しないとは言っていない。)
それと毎秒投稿しろって言ったやつ、表に出ろ。


一番人気、ライスシャワー

ライスシャワーの4月のお仕事は四件だった。

一件目は西山牧場からライスシャワーの同期のニシノフラワーが来た。

二件目はシンボリルドルフ産駒の牝馬、三件目はリキエイカン産駒の牝馬、四件目は父の知り合い(大学の後輩らしい)のギャンブラー牧場(零細)のディクタス産駒の牝馬であった。

四件目に関してはギャンブラー牧場の西村スタッフから「癖馬なので注意しておいてください。」と言われていたが、まさかそっち方面で癖馬だとは思わなかった。種付けが終わった後もライスシャワーから離れようとしないではないか。ふと妻をみた。妻は「アタシあんなんじゃないし」と一言。顔を背けていた。

 

種付け料は、ライスシャワーの血統があまり商品価値の高くないもの(長距離スタミナ向け)であること、それでもG1を3勝していて、クラシック1冠、天皇賞(春)2勝の名馬であることを考慮し、その上で零細牧場にも手が届きやすいように120万円に設定した。西山牧場の東山スタッフには「もう少し高くしてもいいんじゃないか?」と言われたし、ギャンブラー牧場の西村スタッフには「なんだろう、ありがたいっちゃありがたいんだけど微妙に安く感じさせるのやめてもらっていいですか?」と言われたが、そもそも種付けの注文が来ない分にはライスシャワーも猫も我々家族も今年中には生まれてほしい我が子も食べていけないのでちょっと安めにしてある。しかしそれでも月一回お仕事があればライスシャワーの生活費が稼げるようになったため(労働の責任感が)だいぶ楽である。

 

しかし今度は名馬故の問題が発生した。

 

見学者である。

 

ライスシャワーはラストラン宝塚記念の一番人気であったことからもわかるとおり、その走りでたくさんの競馬民を魅了してきた。かくいう私も魅了された一人である。ライスシャワーがよそで乗馬になっていたら真っ先に乗りに行っただろう。

 

しかし今の私はどうだ。見学者を受け入れる設備、人員は整っていただろうか。否、全く整えていない。見学者の「け」の字も考えていなかった。

 

さらに懸念すべきはライスシャワーに会いに来るであろう人は2パターンいることである。

1パターン目、G1を勝ったかっこいいライスシャワーのご尊顔を拝みにきた。

これは準備しようと思えばできる。スタッフも祖父兄弟と祖母がやりたがっている。(祖母は祖父兄弟の酒癖ギャンブル癖を改善させたことで恩を感じているだけ)

問題は2パターン目。ミホノブルボンの三冠、メジロマックイーンの三連覇を阻んだヒールのライスシャワーを呪いに来た。

これが来ないと否定できないのが厄介である。非常に厄介である。大事なことなので二度言った。

現在ライスシャワーにはタマクロス以下猫1個分隊が護衛としてついているが馬券狂いの廃人相手にはいささか戦力不足である。だからといって24時間365日警備員を雇うのは無理である。…情けない大黒柱ですまなかった。

 

そしてライスシャワーは常に柵のなかにいるわけではない。祖父兄弟のために公道を歩くこともあるし、畑を耕していることもある。運動場までのライスシャワー専用のウッドチップの道に行くまでは家の表のプチ日本庭園を歩くし、シャワーはシャワーヘッド以外器具が即席なので外で行う。

 

つまり、「2パターン目の輩が来た場合は対処できない。」これが現状の結論である。

 

しかし私だってライスシャワーを応援していた仲間の気持ちを裏切りたくはない。ライスシャワーだって有馬記念、宝塚記念を走らせてくれたファンに礼をしたいだろう。最近カメラが壊れて写真を撮っていないせいかちょっとライスシャワーは不機嫌である。よって見学を拒否するわけには行かない。

 

これは困った。ライスシャワーの見学のための設備を整えたい。でもライスシャワーは名馬である反面、競走馬きってのヒールでもある。その上今年妻は身重である。

 

悩んだ。悩んだがこればかりは仕方がないので来年度から行うことにした。

 

5月の連休が終わり、カレンダーの右上をみた。来月は6月。6月と言えばあじさい…もそうだが、だいたい梅雨がやってくる。

 

梅雨は湿度が上がる。よって菌が繁殖する。つまりは蹄などライスシャワーの各所の手入れが大変になるのだ。

 

これでも私は農業高校馬術部で馬の手入れにハマっていた人間であるからその辺りはかなり気を遣う。ライスシャワーの部屋に入る前は必ず消毒するし、必要なら石灰ダイブ(全身)もする覚悟はある。だって死なれたら困るもん。愛しのライスシャワー君。

 

今までは庭に設備を組み立ててシャワーしていたが、梅雨になると外では行えない。よって梅雨までの短い期間のなかで長屋を増築、シャワールームを作らねばならない。

 

いつもの大工、出番だ。

 

黒電話から電話をかけ、店に行って見積りを書いてもらいそれを見つめるとあら、思ったより安いではないか。

もしかして建材に在庫が…?そう考えると大工の家の倉庫を勝手に開けていた。

「困るよお客さん!勝手に開けられちゃあ」

その声を聞く前に絶句した。

 

この大工は宮大工ではないか。

 

道理で建てる建物が雅だと思った。

 

しかし他に伝のある業者がいないので頼む他なかった。

 

そして梅雨前に長屋の増築が完了したが、シャワールームだけ雅なのはいかがなものだろうかと思った。しかし騒音の小さい換気扇をつけてくれたので文句は言わないことにした。

 

ライスシャワーと我々家族は無事梅雨を乗りきれそうだ。(なお身重の妻(30))

 

 

 

 




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今後のパートについて

  • ライスシャワー(馬)パート
  • ライスシャワー(ウマ娘)パート
  • セイウンシャワー(ウマ娘)パート
  • ヒトシオー(馬)パート
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