機動戦士ガンダムForce   作:狼牙竜

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連休最終日、何とか連続投稿できました!


明日からまた仕事です…

感想、評価が作者の種割れを誘発するかも…?


これからも応援よろしくお願いします!


第11話 鋼鉄の魂

深夜。王宮内部にある小さな工房の一室でハジメはレイから渡されたライフルの構造を研究していた。

 

「…このライフル、地球で使われている技術ばかり…間違いなく地球の武器なのは間違いないけど…」

 

家族の仕事の手伝いをする傍ら、ハジメは幾度となく銃器に関する資料に目を通していたこともあってか素人ながら解析はある程度出来ていた。

 

 

(何とか記憶から絞り出した『これ』を使えれば、僕だって…)

 

 

アサルトライフルの構造を書き写したノート(カバン内部に入れていたガンプラ改造案のスケッチブック)のページをめくると、そこにはハジメが必死に思い出し、幾度も書き直していた『リボルバー拳銃の設計図』が描かれていた。

 

 

 

――――――――――

 

ステータス開示からおよそ二週間が経過し、その間クラスメイト達はそれぞれの技能や戦い方を学び続けていた。なお最年少の優翔はまだ幼すぎることもあって戦いには参加させない方向に決まっていた(それに関して勇者に次ぐ素質を持っていたことから教会があまり良い顔をしなかったものの、いい大人が7才の子供を無理矢理戦場に出させるのは恥ずかしくないのか?というロックオン先生の一言で教会の人間や国の重鎮達は黙った)。

 

 

因みにハジメの現在のステータスはというと…

 

 

――――――――――

 

南雲ハジメ 17歳 男 レベル:3

天職:錬成師

筋力:15

体力:17

耐性:15

敏捷:15

魔力:20

魔耐:15

技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成]・S.E.E.D・●●ウ●●ー・言語理解

 

――――――――――

 

 

未だにハッキリ見えない技能があるものの、錬成の項目にはその場で鉱石の詳細を知ることのできる『鉱物系鑑定』とより細かい錬成がしやすくなる『精密錬成』の派生技能が開放された。

なお、この技能が覚醒したきっかけは解析に行き詰まっていた時に香織から頼まれていた彼女用の近接装備開発だったりする。

 

この派生技能は元からあった技能が所謂『壁を越えた』ことで習得する技能。

これまで苦労してきた技術のコツを掴み、一気にできるようになるというものだ。

 

因みにこの二つは王宮お抱えの職人でもそうそう目覚める技能ではないらしく、その点を踏まえるとハジメもやはり地球から来た影響を受けていると言えるだろう。

 

 

 

(多分この二つは錬成の勉強と並行してライフルの解析をしてたから手に入った…のかな?)

 

翌朝、久しぶりにレイや大翔と戦闘訓練を行うため訓練場に向かうハジメはプレートに表示された技能を見ながら考える。

 

因みにレイの話によると今のところ派生技能を覚醒させたのは今のところハジメだけらしい。

どうやら他と違いハジメの技能でハッキリ使い方が分かっているのは錬成だけであり、その分錬成一つに訓練できるためと推測している。

 

「でも…この『S.E.E.D』って…」

 

現在目覚めている技能『S.E.E.D』。その名前にハジメは覚えがある。

 

(ガンダムSEEDに出てきたキラ・ヤマトやシン・アスカが目覚めさせた能力………まさかね?)

 

 

 

そんなことを考えていると、背後から突然衝撃が来てハジメは転倒する。

 

 

 

「っ…!?」

 

手首を捻ったのか痛みに顔をしかめるハジメ。

その後ろにいたのはいやらしい笑みを浮かべる檜山と、彼の取り巻きである近藤礼一、中野信治、斎藤良樹の4人だった。

 

 

――――――――――

 

同じ頃。レイから合同訓練を行うと連絡を受けた香織は近接用装備を試すべく自室から一式を身につけて急いでいた。

 

 

「ハジメ君、無理してないといいけど…」

 

自身の技能にハジメが悩んでいたのは香織とて知っている。

自分のせいでハジメがクラスの殆どから疎まれていたことを香織は分かっており、それがこの世界でより悪化していたと理解していたからだ。

 

 

(私なんかが………ううん。それだけは考えちゃダメだよね…)

 

 

 

 

 

 

『誰がなんと言っても、僕は今、白崎さんと一緒にいられるこの時間が幸せで、大好きなんだよ…だから、サヨナラなんて言ってほしくない…!』

 

 

かつて後悔の念に苛まれた香織を救ってくれた言葉。

それを思い出し、香織は自分の頭に浮かんだ嫌な考えを振り払う。

 

 

しかし…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほら、早く立てよ?楽しい楽しい訓練の途中だろ?」

「ガアッ!?」

「ゴロゴロこっちでまで寝てんじゃねえよ?ほらほら、焦げたくなかったら立って逃げろよ~?『ここに焼撃を望む――〝火球〟』」

「『ここに風撃を望む――〝風級〟』」

 

いくつかの物音が聞こえ、香織が見たもの。

 

それは檜山達の魔法や武器による攻撃を受けて傷だらけになったハジメと、彼を囲む加害者4人。そしてハジメのことを快く思っていないクラスメイト達による嘲笑の視線だった。

 

 

それを見た瞬間…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何…してるのかな?」

 

気が付くとハジメを槍の棒部分で殴打していた近藤の首元に特異な形状のバスターソードが添えられている。

 

「し、白崎さん!?」

 

香織の登場に焦る檜山達は気が付いていなかった。

 

 

香織の眼が金色に輝いていたことに…

 

――――――――――

 

傷ついたハジメの前に立つ香織は、ハジメが作り上げたバスターソード…『再現版GNソード』を突きつける。

 

「ハジメ君のこと、色々とやってくれたみたいだけど………何なら、接近戦苦手な私にも『訓練』つけてくれる?」

 

優しい笑みを浮かべる香織だが、その目は全くと言っていいほど笑っていない。

 

その様子にゾッとした檜山達だったが、香織はGNソードで檜山の目の前の地面をえぐるように破壊する。

 

「なっ!?」

「白崎香織、目標を駆逐する…なんてね?」

 

 

香織はGNソードの刀身を一度折りたたむと、斎藤目掛けて内部に隠された銃口を向けてトリガーを引く。

すると、ハジメが作った『非殺傷土塊弾』が放たれて彼の額に直撃。

小さな痛みと砕けた土が目に入り視界を奪う。

 

「痛っ!こ、こいつ!!」

「なめんじゃねえ!」

 

近藤が槍で攻撃し、中野が魔法を使おうとするが香織は槍による攻撃をGNソードのバックラー部分で受け止め、左腰にマウントしていた『擬似GNショートブレイド』のグリップに刻まれた魔法陣に触れ、小さく呪文を唱える。

 

 

「天駆ける奇跡の光を我が身に。〝神脚〟、〝神速〟」

 

二つの身体強化系魔法を唱え、香織のスピードが一時的に上昇。

一瞬にして魔法系天職の中野と斎藤は鎧ごと服『だけ』を貫かれ、うっすらと皮膚が切れていたことに気づき腰を抜かす。

 

「ひっ…うああああ!!」

 

近藤が鬼気迫る香織の姿に恐怖を抱いて逃げるが、香織は右腰にマウントしていた『擬似GNロングブレイド』を投げつけ、それが近藤のふくらはぎを切ったことで近藤は痛みと恐怖から転倒。

 

檜山は逃げようとするが…

 

 

 

 

 

「おっとぉ。おイタが過ぎる生徒は生活指導の時間だな?」

 

騒ぎを聞きつけた宗一に取り押さえられた。

 

 

――――――――――

 

 

 

「う………」

 

自室で目覚めたハジメは傷の痛みがないことに疑問を持っていたが…

 

「…そっか」

 

ハジメのベッドの横には、彼の手を握ったまま眠る香織の姿があった。

どうやら、あの後香織が治癒してくれたのだろうと推測するハジメ。

 

すると、扉が開いてレイと大翔が入ってくる。

 

「レイさん…大翔も」

「南雲、痛みはないか?」

「はい…ところでレイさん、あの後、何があったんですか?」

 

レイは椅子に腰掛けると説明する。

 

「檜山大介達4人による暴行を受けたお前は体のあちこちに打撲、裂傷、火傷などを負っていてな。お前を探していた白崎香織が4人を制圧、全員三木宗一による説教を受け、しばらくはメルドだけでなく他の騎士達による訓練中の監視が付くことになった」

 

神聖なイメージを持つ『神の使徒』らしからぬ凶行にメルド達も流石に無視できず、檜山達は自由な行動を制限されるらしいことが説明される。

 

「お前と白崎に伝言だ。明日からこの王都を離れて宿場町ホルアドに向かい、そこにある『オルクス大迷宮』で魔物達との戦闘訓練を行う。因みに現地でのメンテナンス要員としてお前、そして見学という形ながら園部優翔にも同行させることが決まった」

「「ええっ!?」」

 

流石に優翔が来るというのは聞いてなかったのか、ハジメだけでなく一緒にいた大翔ですら驚いている。

 

「メルドも反対したんだがな…万が一魔人族との突発的な戦闘が起きた時のために最低限の身を守る術くらいは覚えたほうがいいともっともらしいことを言っていたよ」

 

そう言うとレイは部屋を出ていき、部屋にはハジメと大翔、そして眠ったままの香織が残される。

 

 

 

 

 

「…ねえ、大翔。さっきの香織さんが檜山君達を止めたって…」

「マジだよ。白崎さんの武器…お前が創ったやつだろ?あのGNソードみたいなやつとか」

 

頷くハジメを見て納得した顔になる大翔。

 

 

「白崎さん、お前が戦う力を持っていないって悩んでたの知ってるんだぜ?だからお前に何かあった時のために坂上とか雫に頼み込んで二週間、自分の技能を磨くのと並行して格闘とか剣の扱いを学んでたんだ」

 

だからこそ、香織はハジメに近接戦の武器を暇があったときでいいから創ってほしいと頼んだのだ。

 

ハジメが得た力は決して役立たずではないと、身を持って証明するために。

 

 

「俺らはお前達の事情も知ってるんだ。俺だけじゃなく、模型部員とロックオン先生もな。だからさ…白崎さんもお前も、無理しないで俺らに相談しろよ。俺達『ビルドデスティニー』はこんな時でもチームなんだからさ」

 

 

そう言って、見舞いの果物を置いた大翔は出て行く。

 

 

 

――――――――――

 

それから1時間ほど経過したとき、香織はようやく目を覚ます。

 

最初は寝起きで意識がはっきりしていなかったが、自分がずっとハジメの手を握っていたことに気が付くと慌てて手を離し、そっぽを向いてしまう。

 

 

「えっと…そんな気にしなくてもいいんだよ?むしろ僕的には嫌だとは思ってないし………」

 

言わずもがな、香織は嫌だったからそっぽを向いているわけではない。

 

 

 

(うわああああああ!どうしようどうしよう!私ずっとハジメ君の手を握りながら寝てたってこと!?しかも………寝顔見られたああ!!!)

 

 

想い人の手を握りながら横で熟睡するという乙女的に恥ずかしすぎる行動をしていたことを思い出し、撃墜状態だった香織はハジメに悟られないように悶え、その後雫が様子を見に来るまでこの無言の空間は続いていたという…

 

 

 

 

 

 

 




次回予告
命をかけた戦い。訓練とはいえ、向かうのは死ぬか殺すかの戦場。

暗黒の未来に苦しむ香織に、ハジメはなにを伝えるのか?


次回、機動戦士ガンダムForce
第12話 月下の誓い
少女の涙を…拭い去れ、インパルス!



ステータス紹介

八重樫雫 17歳 女 レベル:1
天職:剣士
筋力:65
体力:70
耐性:40
敏捷:140
魔力:45
魔耐:45
技能:剣術・先読・気配感知・隠業・S.E.E.D・言語理解

ハジメの恋愛模様はハーレム?それとも香織一筋?

  • 異世界美少女(ユエ達)のハーレム
  • 香織一筋を貫け!
  • クラスメイトの誰かをハーレムに…
  • 異世界組とか関係なくハーレム
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