機動戦士ガンダムForce、おそらく今年最後の投稿になります!
シンフォギアライブに行ったりコロナでしばらくダウンしていたりとバタバタして更新ができない日々が続いていました。
感想、評価が作者の力となります!
「くっ…ここまでかよ…」
ボロボロになった体を引きずりながら、清水幸利は山の中を歩いていた。
「最悪だ…こんな時にはぐれるなんて…」
(ティオさん…すみません、少しだけ…)
意識が朦朧する中、清水は気が付くと開けた土地に出て気を失った。
――――――――――
(ん……ここは…?)
どれほどの時間が過ぎたのか。
清水は外から差し込む光で目を覚ますと、自分がどこかの部屋のベッドで寝ていたことに気が付く。
「気がついたんですね、清水君!」
「せ…先生…?」
自分の横に居たのは小学生のような身長の教師、畑山愛子だった。
「ってことは………ここは人間族の領地の町ですか…?」
「はい。ここは北の山脈の麓にあるウルの町です。清水君は山の麓で倒れてて、龍峰君達が運んでくれたんですよ」
自分がいた場所を知って、清水はベッドに倒れこむ。
「…先生。周囲に俺以外の人はいませんでしたか?」
「…いいえ。他に誰もいませんでしたよ」
その言葉を聞いて清水は自分の置かれた状況を理解する。
「清水君…誰かを探しに行くのなら、せめて今日だけはしっかり休んでくださいね。無茶をして倒れては、一緒に行動している人も大変ですから」
愛子が出ていき、清水はしばらく外の風景に目を向けていた。
―――――――――――
「先生…清水の様子はどうですか?」
食堂でおにぎりを作っていた愛子に質問をしたのは彼女と一緒に行動していた大翔と優花。
「本人は大丈夫そうです…ただ、どうやら一緒に行動していた人がいたらしくて」
愛子は先ほどの清水の様子を思い出す。
「…恐らく、清水君は明日の朝にはまた出発するでしょうね。正直に言えば、これ以上危ないことはしてほしくないのですが…」
クラスメイトとの確執の深さといい、恐らく清水が自分からクラスに戻ってくることは無いだろうと薄々感づいていた愛子。
「…あいつの気持ち、わかりますよ。俺だって本音を言えばもうクラスメイトには関わりたくなんてなかったですから」
親友を奈落に落とされ、ろくな捜査もせずに死んだことにされてしまったことで大翔は光輝に掴みかかり、一度は投獄されてしまった。
その経験からか大翔の中にほとんどのクラスメイト、そして光輝への信頼はほぼ消え失せてしまっていた。
「でも…私はやらなきゃいけないことがありますから」
愛子から差し入れを受け取り、優花と大翔は清水の部屋へと向かった…
――――――――――
ドアがノックされ、部屋に入ってくる大翔と優花。
清水はすでにトータスでの戦いのための衣服に着替え終わっていた。
「思ったより元気そうだな。ほれ、先生からの差し入れだ」
「…ありがとな」
おにぎりを食べ、部屋の椅子に座る3人。
「なあ清水…お前、今は冒険者として行動してるんだよな?」
「まあな。それなりに稼いではいるが…思ったより情報も手に入りやすい。天之河達の行動についてもそれなりに情報は入ってくる」
それを聞いた優花が本題を切り出した。
「…だったら、一つお願いがある」
優花は以前、香織から頼まれた一件を口にした。
「清水…南雲を探して欲しいの!」
――――――――――
その頃、ブルックでは…
「…はぁ、またやってたの?」
アスノ工房として借りていた建物の地下で大量のお手製アーティファクトに埋もれながら眠るハジメとフリットの姿に、思わずエミリーはため息をつく。
「ご、ごめんエミリー………つい熱が入って…」
ハジメとフリットが出会ってから2週間近くが経過し、アスノ工房の契約期間も明日で終わりとなりフリット達はブルックから再び旅立つ。
無論、ハジメ達と同行することにはなっているがそれでも設備が整った場所というのはそんなに多くは存在しないため、できる限りの調整を行っていたのだ。
「でも…フリットが仲間になってくれたおかげで色々と捗ったよ。ミネルバの管制システムといい、移動用アーティファクトの微調整は多分僕だけだと難しかったからね」
フリットが加わったことでハジメの装備関係は大きく進化を遂げ、ミネルバの操舵システムや火器管制システムは機械技術と遜色ないレベルにまで昇華。
さらに現在は保有しているモビルスーツについてもパワーアップの計画を検討中だった。
「はいはい、もう契約期限切れちゃうから身支度を整えて!私も手伝うから!」
流石に前世の頃から夫婦として過ごしていたからか、手馴れた様子でフリットの片付けを手伝い始めるエミリー。
そんな二人を邪魔しないようにと、ハジメは荷物をまとめてそそくさと工房から出ていくのであった…
――――――――――
荷物を纏めたハジメ達をみて、キャサリンは少し驚く。
「おや、エミリーちゃん達と一緒に行くのかい?」
「はい。ようやく次の町に行く準備も整いましたので」
続けてハジメは次の旅に関してキャサリンに質問をした。
「実はグリューエン大火山に向かいたいんですけど…立ち寄った方がいい場所とか情報はありませんか?」
そう聞くと、キャサリンはいくつかの資料を持ってくる。
「そうだねぇ…グリューエン大火山は大陸を西に進んだ大砂漠の中にある。麓にはアンカジ公国って国があるけど、しっかりと準備をしたいなら途中にある中立都市『フューレン』に行くといい。大陸一の商業都市だから大体のものは揃ってるからね」
資料を閉じるとキャサリンは近くの掲示板を示す。
「今ならフューレンへの護衛の依頼が1件あるね。お前さん達は随分と人が増えたし、受けてみたらどうだい?」
現在のハジメ達は11人というかなりの大人数での移動となっている。
この中で冒険者登録を行っているのはハジメとニコル、そしてフリットだけだった。
「うーん…正直、乗り物については大丈夫だけどな…」
ハジメとしては四輪でさっさと向かったほうが早いというのはわかっている。
だが、せっかく異世界で冒険者になった身としては一度くらいはこういった冒険者らしいことをしてみたかったのだろう。
「…だったら、僕がマユちゃんやリヒティさん達を連れて先に向かってるよ。そんなに急ぐ旅じゃないし、ハジメ達は情報収集とかしてからでも十分じゃないかな?」
迷っていたハジメの背中を後押しするようにニコルが答え、ハジメは仕事を受けることにする。
そしてそのままギルドを出ようとすると、ある手紙を渡された。
「これは?」
「あんた達は見込みがありそうだからね。もし他の町でギルドが出張るような揉め事に巻き込まれたときはその手紙をギルドの人間に見せな。大抵のことは何とかなるはずだよ」
…その言葉を聞いてハジメは目の前のおばちゃんが持っているであろう影響力を察し、すこし寒気がするのだった。
―――――――――――
正門に向かうと護衛の依頼主である隊商が集まっており、その中で責任者らしき男が近づいてくる。
「私の名はモットー・ユンケル、この隊商のリーダーをしている。護衛よろしく頼むよ」
「はい。僕は南雲ハジメです…今回同行するのは僕以外だと二人ですね」
ハジメの横にユエとシアが立ち、ハジメはモットーと握手を交わす。
「………ふむ。早速で悪いが、君に相談がある」
モットーの目が鋭くなり、その視線はシアに釘付けとなった。
「よければその兎人族…売るつもりはないかね?」
その言葉を聞いて、新たな波乱をハジメは感じ取った…
翌朝。
ウルの町を出た清水は昨晩の大翔と優花の二人と交わした会話を思い出す。
『南雲をって…あいつが生きてるのか!?』
優花からの言葉に驚愕した清水だが、優花によると香織が感じ取った直感だという。
『確証は確かに無い…でも、香織と雫がいくら探しても南雲の手がかりが見つからないまま3ヶ月以上経ってる。ひょっとしたら可能性も…』
優花の必死な姿に、清水は頷いた。
『………わかった。それなりにツテも増えたから南雲らしい人間がいたら教えてくれるよう、知り合いにも頼んでみる』
「まさか…あいつが生きてるのか…?」
半信半疑な清水だが、不思議と嘘だと言えない気がした。
「………だとしたら、さっさと白崎に顔出せっての」
やがて周囲に人影が見えないことを確認し、清水はアリスタを握る。
「来い…クロウ!」
クロウガンダムを実体化させ、清水は空へと飛び立った…
機動戦士ガンダムForce 緊急事態発生
「ハジメ…なのか!?」
「大翔!!」
ハジメと大翔、運命の再会。
だが…
「このままじゃ…誇張抜きでトータスが滅ぶぞこれ!」
「いくらなんでも戦力差がありすぎですぅ!こんな場所で戦えば、私達なんかひとたまりもありませんよ!」
圧倒的な数の暴力が、ハジメ達に迫る。
「例え何度裏切られても、あなたを信じてくれる人の想いだけは…絶対に忘れないでください」
絶体絶命の状況で、ハジメが出した答えとは…
そして…『奴ら』が帰ってくる!
「ここには皆がいる…アトラも、クーデリアも。そして…オルガ達も。だからさ…お前ら全部俺が蹴散らしてやる…!」
「お前ら!鉄華団筋肉隊の底力を見せてやれぇ!!」
「久しぶりの流星号だ!ここから先には行かせねえ!」
「いいか!この町に世話になった以上、命張って守りぬくのが俺達『鉄華団』の役割だ!!」
決して散らない鉄の華と出会い、ハジメの冒険は新たなステージへと動き出す!
機動戦士ガンダムForce 第3章
『狂い咲く勇士』