ついに始まるありふれ三期、キャストの皆さんのインタビューなどを見る限り、今回は氷雪洞窟まで続くのでしょうか…
感想、評価をいつでもお待ちしています!!
ウルの町を出発したミネルバは、エネルギー消費を抑えるため地上走行モードに切り替えながらゆっくりと進んでいた。
その夜、迷彩を使って周囲に溶け込んで眠りについた艦内でハジメは新クルーを集め、開口一番にこう言い放った。
「では、これよりみんなにはローテーションで艦内の雑務をしてもらいます。僕もやるから、覚えるように」
『………え?』
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大翔を含むクラスメイトと優翔、そしてティオが加わり、これでミネルバのクルーはハジメを含め20人と、旅にしてはそこそこ多くなった。
だがその分人が増えてしまえば、汚れなども多くなってしまうのは自明の理。
そのため、ハジメは他の皆と共に艦内を快適に保つための人員を割り振ろうとしていた。
「主な仕事は艦内の廊下掃除…これは広いから、僕のアーティファクトと手分けしてやってもらうね。あと、ここにはシャワー室と大浴場がそれぞれ男女別であります」
そう言いながらハジメはみんなをミネルバの大浴場に案内する。
「当然といえばそうなんだけど、掃除はシャワー室は一人、大浴場は二人でペアを組んで男女別で掃除してください」
そうしてハジメはトイレや休憩室に厨房、そしてMS格納庫へと案内する。
「最後にモビルスーツパイロットの人は、掃除や洗濯、料理などの仕事が終わり次第自分の乗るモビルスーツの点検は忘れないようにお願いします」
最後に思いっきり大変な仕事が残ると聞いて男子3人は顔を引きつらせていたが、ハジメは構うことなく説明を終える。
「では…明日から早速仕事に取り掛かってください!」
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解散してから数時間後。
今だMS格納庫で何らかの作業をしているハジメのもとへティオが訪れた。
「ハジメ殿、夜分まですまぬな」
「ティオさん…いえ、僕もそれなりにフリットに叩き込まれたんで、このくらいの改修は一晩で可能ですから」
2人の前には先日の戦いで左腕が破損したティオのダナジンが立っている。
だが、その左腕は全く異なるフレームで再構築されていた。
「鉄華団から引き取ったバルバトスの予備パーツでしたが、これでティオさんのダナジンも心置きなく使えるようになるはずですよ」
ハジメはバルバトスなどの鉄華団が元から保有していたモビルスーツや修復用の予備パーツは返還していたが、改修用にといくつかのパーツはそのまま引き取っていた。
そしてティオのダナジンは、かつてバルバトスが最初に動いた時と同様のガントレットを装備した新しい腕を持つ『ダナジン改』へと生まれ変わっていた。
「これで妾も力になれる…しかし、幸利殿は…」
「………」
清水の名前が出ると、二人して口数が減ってしまった…
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先日のウルの町出発前。
ハジメとティオ、愛子は人気の無い場所で清水と向かい合っていた。
「えっと…清水君、どうしてわざわざこんな町の端っこに?」
愛子が聞くが、清水は少し悩む素振りを見せて答える。
「今から話すことは…できれば、王宮や教会には伝えて欲しくない。そう思いまして…」
やがて、清水は自分の現状を告げた。
「俺は今、魔人族で世話になってます」
それを聞いてティオ以外の二人が驚くが、その中でも愛子は驚きのあまり掴みかかる。
「ど、どうしてですか清水君!?王宮から出て行って、一体君の身に何があったと言うんですか!?」
「ちょ、先生落ち着いて!揺さぶってたら清水君が喋れませんよ!?」
すぐにハジメとティオが間に入り、ハジメは愛子をなだめる。
「す、すみません…」
アイコが落ち着いたのを見て、清水は再び語りだす。
「実は…王宮を出て行ってまもなく、俺は魔人族の中でも所謂穏健派って人達に助けられたんですよ。それで…こいつもその穏健派の人から貰いました」
清水が見せたのは、ガンプラを実体化するアリスタ。
「こいつには思いを具現化できるって聞いて、試しにクロウを本物のモビルスーツみたいに呼べるか試したら…できちゃいまして」
そう語ると清水はアリスタを懐にしまう。
「でも、俺自身は魔人族に加担するつもりも人間族に加担するつもりもありません。俺が助けられたのは、あくまで戦争を望まない魔人族の人で、この力は彼らと俺の友達である南雲達のために使うつもりなので」
そう語ると、清水はぺこりと一礼してから踵を返して、そのままどこかへと消えていった…
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「幸利殿はああ見えて義理堅い。きっと、命を救ってもらった穏健派の者達が心配なのじゃろう」
「ええ…でも、お互いに五体満足で生きていれば僕はそれでいい」
その後は一切口をきくことなく、二人はそれぞれの自室へと消えていった…
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翌朝。
ミネルバクルー達が艦内清掃をしている中でハジメは大翔と一緒にトイレ掃除を行っていた。
「なあハジメ………少し聞きたかったんだけど」
「なに?」
大翔が深刻な口調で質問する。
「この艦の水道周りってどういう構造なんだ?汚水処理とかが個人的にすげぇ気になるんだが…」
「あぁ…実はね」
ハジメはミネルバのシステムについて説明を始める。
「艦内の汚水は一度船底のタンクと浄化装置の中に集められるんだよ。その中の汚物は焼却してちょっとした火力発電の代わりにするし、汚水はタンクに付けている浄化アーティファクトで真水に戻して、また使うんだ」
でも時折は精神衛生の問題で河川とかで水の入れ替えはするけど。と付け加えるハジメ。
「火力発電に浄化アーティファクトって…お前よくそんな機能再現できたな」
「浄化アーティファクトは僕が作ったものだけど、発電システムはフリットの開発したものだよ。流石に僕も完全な科学技術についての知識はそこまでいってないからね」
そうしてあっという間に掃除を終わらせると、大翔が口を開いた。
「…なあ。実は一つ、どうしても作ってもらいたい物があるんだが…」
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深夜。
明日の朝にはフューレンに着くということで、料理当番の優花は朝食の仕込みを終えて自室へと帰ろうとする。
が………
カァーン………カァーン
「…え?何この音?」
何かを叩くような奇妙な音に警戒する優花は、武器であるナイフを2本抜いて音の出処へとゆっくり歩き出す。
カァーン!カァーン!
「…ここって、南雲が立ち入り禁止って言ってた…」
少し大きい扉は、ハジメが立ち入り禁止に設定していた部屋の前。
その中で小さな声が聞こえてくる。
「…この配合ならきっと…」
「この温度なら…」
よく聞こえないが、優花は警戒心をマックスにして扉に耳を当て………
「「アア゛ア゛ああああああ!?」」
「キャアアアアアッ!?」
部屋の中から聞こえた絶叫に悲鳴を上げながら、優花は一目散に逃げていった。
「ちくしょう!!これで何度目の失敗だ!?」
「………14回目。笑っちゃうくらい資材が減っていくよぉ…」
立ち入り禁止の部屋…ハジメの錬成工房で項垂れていたのは家主のハジメと大翔。
その視線の先には西洋剣とはあきらかに異なる武器…日本刀の残骸がいくつも転がっていた。
「これ八重樫さんや香織さんと再会するまでに完成するかな………いっそここはアザンチウムを圧縮したこの剣で…」
「馬鹿野郎!せっかく作るなら妥協しない本物の日本刀だよ!お前だって作りたいだろ!?それに…雫へのプレゼントなんだよ!」
熱く語る大翔。
「いやまあ作りたいけどさ………正直言うと僕も使ってみたいし。でも製法がイマイチ覚えてない現状じゃ作りようがないって」
大翔の依頼から始まった、南雲ハジメの新たな錬成チャレンジ
完成までの道のりは、まだまだ長い………
翌朝。優花に色々聞かれたので事情を正直に話して謝る二人の姿があったとか。
次回予告
魔人族領に戻った清水。
しかし、そこでは穏健派の行動に苛立つ魔将軍フリードが恐ろしい計画を開始していた。
そして集う、3人の傭兵…
はたして人間族に未来はあるのか!?
次回、機動戦士ガンダムForce
幕間2話 『魔将の企み』
非情なる言葉に…抗えるか、サンドロック!
ダナジン改
ティオの保有していた紫のダナジンをハジメが改修したモビルスーツ
失われた左腕をバルバトスの予備パーツとしてハジメが錬成していた疑似ガンダムフレームとでも言うべき腕に差し替え、バルバトスの予備装甲とガントレットを装備している。
あくまでもコピーした品であるため本家のガンダムフレームより強度は圧倒的に劣るが、ハジメの錬成技術の向上とともに回収が繰り返される予定。
なお、マニュピレーターは引き続きダナジンのものを使っている。
SEED FREEDOMの設定を反映してもいいか?
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反映に賛成!
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無しでいい