機動戦士ガンダムForce   作:狼牙竜

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お待たせしました、次回でフューレン編は完結する予定です!


ジークアクス、あっという間の3か月でしたがついに閃光のハサウェイ二部も決まりましたね!

前の上映の時は品薄だったこともあり一つも買っていなかったハサウェイ関連のガンプラもそろそろ欲しい…


感想、評価をいつでもお待ちしています!



第4話 『罪人と少女』

フューレン商業区の中でも外壁に近く、観光区だけでなく商業区からも離れた場所。ギルドや保安署等の公的機関の目が届きにくい完全な裏世界。

昼間だというのに何故か薄暗く、道行く人々もどこか陰気な雰囲気を放っている。

 

そんな大都市の闇ともいえる場所の一角にある七階建ての大きな建物、表向きは健全な人材派遣を商いとしているが、裏では子供などの人身売買の元締をしている裏組織『フリートホーフ』の総本山がそこにはあった。

いつもは静かで不気味な雰囲気を放っているフリートホーフの本拠地だが、現在は騒然とした雰囲気で激しく人が出入りしていた。おそらく伝令などに使われている下っ端であろうチンピラ風の男達の表情は、訳のわからない事態に困惑と焦燥、そして恐怖に歪んでいた。

 

そんな普段の数十倍の激しい出入りの中、どさくさに紛れるように頭までスッポリとローブを纏った者が二人音もなくフリートホーフの本拠地に難なく侵入した。やがて二人がたどり着いた扉からはリーダーと思わしき男の野太い怒鳴り声が廊下まで漏れ出していた。それを聞いて、ローブを纏った者のフードが僅かに盛り上がりピコピコと動いている。

 

「ふざんけてんじゃねぇぞ! アァ!? てめぇ、もう一度言ってみやがれ!」

 

「で、ですから、潰されたアジトは既に五十軒を超えました。襲ってきてるのは一人を除いて子供で、残る一人も女!それが2、3人ずつでどんどんアジトを壊滅していくんです!」

 

「じゃあ、何か? 女子供の集団に俺達フリートホーフがいいように負けてるってのか? あぁ?」

 

「そ、そうなりまッぶフゥ!?」

 

室内で怒鳴り声が止んだかと思うと、何かがぶつかる音がして一瞬静かになる。どうやら報告していた男が、怒鳴っていたリーダーに殴り倒されでもしたようだ。

 

「おいてめぇら!何としてでもそのクソ共を生きて俺の前に連れて来い。生きてさえいれば腕が千切れてようが状態は問わねぇ。このままじゃあ俺達フリートホーフのメンツは丸潰れだ。そいつらに生きたまま地獄を見せて、見せしめにする必要がある。連れてきたヤツには報酬に五百万ルタを即金で出してやる! 一人につき、だ! 全ての構成員に伝えろ!」

 

男の号令と共に、室内が慌ただしくなる。男の指示通り、組織の構成員全員に伝令するため部屋から出ていこうというのだろう。耳をそばだてていた二人のフードを着た者達は顔を見合わせ一つ頷くと、一人がどこからともなく戦鎚を取り出し大きく振りかぶった。

 

 

次の瞬間、凄まじい爆音が響いてドアが吹き飛び、何人かの下っ端が巻き添えを食らう。

 

 

 

「探す必要はありませんよ。だって…もう来ちゃいましたから」

 

戦槌を持ったローブの女…シアがそう言うともう一人…ハジメも素顔をあらわにする。

 

 

「金ランク冒険者の南雲ハジメだ。これよりフリートホーフの幹部及び首領を逮捕し、ギルドに引き渡す!抵抗するなら………まともな形を保って死ねると思うな!!」

 

 

そういうとハジメはドンナーを抜き、剣を振り上げていた下っ端に引き金を引いた。

 

 

 

 

 

――――――――――

 

2時間ほど前。

一度ハジメは仲間達を集めてギルドの一室で今回の計画を説明していた。

 

 

「犯人の正体はフューレンで暗躍する裏組織『フリートホーフ』。ミュウちゃんの証言から、奴らはほかの町でも誘拐などを行っていたことが判明しています。そして今回はとうとう保安署を直接襲撃…」

 

 

 

ハジメがスクリーンに映したのはこの町の地図と、保安署に残されたメッセージ。

 

「犯人はシアさん達を連れてこの廃ビルに来るようメッセージを残したけど、十中八九これは罠だ。だから…」

 

 

一度言葉を切るとハジメは宣言する。

 

「僕とシアさんが直接現場に乗り込んで殲滅し、アジトの情報を集める。そして道中で他にも捕まっている人がいたなら、見つけた人達はそっちを優先してほしい」

 

 

こうしてハジメとシアが乗り込んだことで現場から情報が見つかり、ハジメ達二人を除いて3つのチームを編成。

そのまま見つけた情報をミネルバに残ったクリス達と共有し、アジトの殲滅作戦が行われていた。

 

 

――――――――――

 

ハジメ達がボスを襲撃していたのと同じころ。

 

「うおおおお!」

 

敦は自身の曲刀でフリートホーフ配下と戦闘を繰り広げていた。

 

「チィッ!このガキが…」

 

殺す気で応戦してくる相手に上手く本気を出せず攻撃の手が鈍る敦だったが…

 

 

「下がって。『緋閃』」

 

ユエの唱えた魔法が下っ端たちの頭を射抜き、さらに現場を仕切っていた幹部の膝を貫いて動けなくした。

 

 

「ゆ、ユエさん…」

 

「………戦いの場で余計な悩みは身を亡ぼす。相手に情けをかければ、故郷に帰ることはおろか大切な友達だって喪う」

 

ユエのいつになく厳しい言葉に敦はうつむいてしまう。

 

 

「…でも、その感性は失っちゃいけない」

「え?」

 

 

ユエは机の上にあった資料を掴みながら語る。

 

「トータスは人の命なんて軽い世界。でも、その世界に染まりきらないハジメやみんなの考えはちゃんと持ったままでいたほうがいい。じゃないと…きっと本当の意味で帰還することはかなわないから」

 

 

そう言いながらユエは資料をまとめ、敦も幹部を縛り上げながら撤退の準備をしていく。

 

 

「………ん。いい情報を見つけた」

 

資料に目を通していたユエは念話石を取り出すと、ミネルバに通信を行う。

 

 

「…こちらユエ。フリートホーフのアジトで攫った子供たちに関する重要な情報をつかんだ。すぐ全員に共有する」

 

 

 

――――――――――

 

 

一方、フリートホーフのボスであるハンセン達と戦闘をしていたハジメはというと…

 

 

「ッ!」

 

下っ端の一人に対して頭を打ち抜き絶命させたものの、以降はまるで加減でもするかのように武器や肩、膝などあえて急所を外しながら弾丸を放つ。

 

「うおおおおおお!!」

 

叫び声をあげながら斬りかかってきた下っ端に対して応戦しようとしたハジメだったが、間にシアが入り込んでドリュッケンをフルスイング。

 

 

「ですううううう!!」

 

 

超常的パワーで振りぬかれたドリュッケンは下っ端を衝撃で真っ二つにし、吹きとばされた上半身が天井に激突。

 

吊り下げられていた照明器具なども破壊して落下し、埃などが舞って視界が一時的にさえぎられる。

さらにシアやハジメが暴れた影響なのか、老朽化していた建物がついに崩壊してしまう。

 

「しまった!」

「あ、あわわわわ!?」

 

倒壊する建物から間一髪逃げ出せたハジメとシアだったが、ハンセン達ボスと幹部数人は見失ってしまった。

 

 

 

「すいませんハジメさん!敵さんは…」

「直前で建物から逃げる姿がうっすら見えたけど…多分ここの地下にトンネルか何かあったんだろうね」

 

埋まってしまったトンネルを掘り返すのは容易なことではなく、ハジメ達は次の対処法に頭を悩ませることに。

 

 

 

 

 

そんな時、念話石を通じてユエから連絡がきた。

 

『…こちらユエ。フリートホーフのアジトで攫った子供たちに関する重要な情報をつかんだ。すぐ全員に共有する』

 

 

ユエから送られた情報を確認し、すぐさま持ってきていた地図を開くハジメ。

 

 

すると、ある人物から通信が入った。

 

 

『………南雲、聞こえる…?」

「え…園部さん?」

 

――――――――――

 

ハジメ達による襲撃が起きてから1時間後。

とある地下施設で、フリートホーフ主催の非合法オークションが行われていた。

 

その地下オークションの目玉商品として出品されたのは、大人が入るほどの大きな水槽の中に水が満たされ、その中にエメラルドグリーンの髪をした幼い少女…ミュウが入れられていた。

海人族は種族としての特性上水中でも呼吸が可能で、水槽の中が水で満たされているのは本物の海人族であることを証明する為だろう。

 

そして海人族は大陸に出回る海産物の8割を採って送り出しているなど王国の利益になるからと亜人族の中で例外的に唯一保護されている種族なのだ。

 

そして、その為に本来海人族は奴隷になることは無いためその希少価値は多種族とは比較にならない。

 

 

 

そんなミュウの入った水槽を、あの現場から逃げてきたハンセンが蹴りつける。

 

 

 

「ッ!?ヒっ!」

 

「おらガキ!喚け!それが出来ないなら芸の1つでもやって見せろ!」

 

ミュウはハンセンの荒げた声に完全に怯えている。

 

「俺の手を煩わせるんじゃねぇ!魚モドキ!この半端もんの能無しが!!」

 

 

 

更に手に持った剣を向けた時…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その言葉、そっくりそのまま返すよ、この外道!」

 

 

 

「ッ!?」

 

 

 

その声にハンセンが天井を見上げると、赤いコートをなびかせてハジメがステージの照明の上に立っていた。

 

 

 

「て、テメエはっ!?」

 

 

 

次の瞬間、ハジメは照明から飛び降り、そのままハンセンの服の襟首をつかむと床に叩きつける

 

 

「ぐあっ………!? て、テメェ………ッ!?」

 

 

 

ハンセンはハジメを睨み付けようとしたが、次の瞬間もう一人の影が降り立つ。

 

 

「これはミュウちゃんだけじゃない!お前たちに泣かされたみんなの分だあああ!!」

 

 

 

降りてきたのは、頭に包帯を巻いた優翔。

急降下しながらの飛び蹴りが深々と鳩尾に刺さる。

 

 

ハンセンは激痛で呼吸困難になり、意識も飛ぶことができずのた打ち回る結果となった。

 

 

 

「き、きゃあああああああ!」

 

突然の乱入者におびえた誰かの悲鳴がきっかけでオークションの客達は一か所しかない出口から一目散に逃げだす。

 

 

それを一瞥すると、ハジメは水槽を破壊。

 

「お待たせ、ミュウちゃん」

「お兄ちゃん…ゆうくん…?」

 

 

いきなり現れた二人に、驚きを隠せないミュウ。

 

なぜ優翔が一緒にいるのか。

 

それはミュウを連れていかれたときに動けなかった自分が許せないという、至極単純なもの。

 

だからこそ目覚めて早々にハジメに同行したいと優花を通じて頼み込んでいた。

 

 

 

「さて…僕はオークションの関係者を全員捕まえるから、優翔はミュウちゃんを連れて先に脱出して」

 

ハジメは持っていたアリスタを優翔に渡し、すぐさま優翔はアリスタに願う。

 

 

「来い、僕のAGE-2!」

 

優翔の祈りと魔力が彼の持つガンプラに力を与え、今トータスの地に『ガンダムAGE-2』が姿を現した!

 

 

 

 

 

「ミュウちゃん、僕にしっかりつかまっててね!」

「は、はいなの!」

 

コックピット内部は優翔もよく遊んでいたGVR方式なためにすぐAGE-2は天井を突き破って脱出。

 

これでミュウを救うという当初の目的は達せられたが…

 

 

 

 

「ち、ちくしょう………」

 

傷ついたハンセンが這いながらも立ち上がろうとする。

 

 

「ふざけんな………こんなところで、フリートホーフが終わるわけが…ねえ!」

 

そういうとハンセンは小さな水晶を取り出し…

 

 

 

「お前ら全員………ここでくたばれえええええ!!」

 

水晶を叩きつけると、粉々になった水晶から強い光があふれる。

 

 

「おい!今何を………っ!」

 

 

 

ハンセンを取り押さえようとしたハジメは、足元から迫る異常なオーラに気づくとすぐに下がる。

 

 

次の瞬間、現れた巨大な口がハンセンを飲み込んでしまった。

 

 

「しまっ…!」

 

ハジメは建物の天井の穴から脱出し、建物を崩壊させた怪物の全容を見る。

 

 

 

現れたのは、ゴリラのような体躯をした魔物。

そのサイズはおよそ30メートルほどあり、通常の魔物と比べても明らかに巨大だがその外見はかつてオルクス大迷宮の20階層で見たロックマウントと瓜二つ。

 

 

 

「まずい…町の人たちを避難させないと!」

 

 

すると、ハジメの念話石に通信が入った。

 

 

『ハジメ兄ちゃん、聞こえる!?』

「優翔!」

 

 

通信してきたのはAGE-2に乗った優翔。

 

 

『ハジメ兄ちゃん達は町のみんなを!こいつは…僕が倒す!僕だって…僕だってミネルバの仲間だから!』

 

そう言うとAGE-2は2本のビームサーベルでロックマウントに斬りかかった。

 

「わかった…すぐに援軍を送る!」

 

ハジメの言葉にうなずくと、AGE-2は町の外まで巨大ロックマウントを誘導するべく動き出す。

 

 

「絶対に止める…ミュウちゃんも僕が守る!必ず!」

 

 

 

 




次回予告

強大なる魔物の蹂躙と、それを阻む青き翼。

天空を舞う巨人は魔物を討てるのか?

次回、機動戦士ガンダムForce
第5話 天翔ける勇士

純粋な意思の元…飛び立て、AGE-2!

SEED FREEDOMの設定を反映してもいいか?

  • 反映に賛成!
  • 無しでいい
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