東方庄屋三   作:痛み

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五日ずつを予定に頑張ります。....予定は未定あとはわかるね。


無縁塚と次期庄屋

 突然だが前世というものを信じるだろうか。

 

 例えば占い。本格的なものでなくてもスマホで手軽にできる前世占いぐらいで自分の前世を調べた人は少なくないのではないか。

 

 占いの結果はともかく、前世を信じるかどうかは人によってまちまちだろう。個人的にはなんとなくあるのでは、と考える人の割合が多い気がする。

 もっとも、昔は自分もそうであったから周りも信じてるだろうと思ってるだけかもしれない。

 

 昔は、そう、今は前世の存在を信じている。

 なぜなら現在進行形で人生二週目中だからだ。

 

 

 

 今世では幻想郷に転生した。幻想郷とは、とある同人サークルが展開する東方Projectという作品群において舞台となっている世界である。

 

 魅力的なキャラクターや深い世界相、設定が多くの人を虜にしており、幻想郷を感じてみたいと言うファンも少なくない。

 

 けれどファンの皆さんには思い出して欲しい。幻想郷という世界は人間にあまり優しくない事を。

 

 幻想郷は妖怪の楽園。人里を除けば全ての場所で人知を超えた怪物が跋扈しており。

 魑魅魍魎達が時として人を拐ったり、病気にしたり、貪り食われてしまう事もあるだろう。

 

 それに里での生活水準もあまり高くなくせいぜい明治時代の生活が限度で。水道、電気、インターネットなどはもちろんないし病気になったら神頼みするのが日常だ。

 

 そんな幻想郷で今世では運よく豪農と言える家に産まれ、五体満足に育つことができたが。これまでに前世の記憶が役にたったことはあまりない気がする。

 

 当初は周りの人に心配をかけないように前世のことを秘密にしようと考えていたが、知識があまり活用できなかったこともありこのまま秘密にし続けるのは難しいと思い家族に打ち明けた。

 

 妖怪や怪異が日常に存在する幻想郷だからか家族等すんなりと受け入れられた。さすが幻想郷である。

 

 以後前世のことは隠さず聞かれた答える程度にすることにする。

 

 前世が何者であれ今世では農家の息子、

田守鋼太郎に違いないのだから。

 

 

 

 さてイナゴ....いや妖怪を追い払った後、ひしゃくで野菜に水をあげ一通りの日課が終わった、今日の仕事は終わりである。

 

 畑を抜け、水田と用水路に挟まれた道を進んでいくと用水路がちょうど掘のように一周し竹でできた壁に覆われた、瓦屋根の我が家に帰ってきた。

 

 家には母しか居なかった。大方、父は趣味の釣りに、爺ちゃんは山に猟に行っているのだろう、婆ちゃんはどうせ爺ちゃんについて行っているのだ。アツアツである。

 

「鋼太郎、おにぎり用意してあるわ、今日の晩ご飯は?」

 

「昨日言ったように遅くまで無縁塚に行くから里で食べてくるよ。」

 

「....毎回さらっと行っているけど無縁塚は妖怪がよく出るって聞く危険な場所よ。」

 

「じゃあ先祖代々のあの刀でもぶら提げて行くよ。」

 

 と返すと母はまだ何か言いたげだったが時間がもったいない、自分は部屋にある荷物の準備を始めるとしよう。

 

 いつもの着流しの上に、杉でできたリュックモドキにおにぎりを詰め、ポラロイドカメラを首からかける。これが普段の標準装備だ。

 おっと護身用の刀を忘れていた、刀なんて里で持っている奴が珍しいのか大抵の妖怪がこれを見るだけで逃げていくのだ。

 

「じゃあ行ってくるよ。あっ 父さんに今日はイナゴが多かったって言っておいて。」

 

 ちょっと!と言われたがどうせさっきの話の続きだろう。イナゴのせいで時間がとられたのだ、後で話を聞くことにしよう。

 

 ちなみに、母も家事が終われば父のもとに向かう。自分が小さい頃からずっとであるのでなんともアツアツである。

 

 

 

 魔法の森を通り抜け、再思の道を進んでいけばそこが無縁塚だ。地獄の針のように鋭い杉林の中にポツンとあいた空間、その中では緑々とした桜の木が数本植わっている。

 

 そして地面をよくみれば大中様々な石が転がっている。いや、ここの用途を考えれば無造作に置かれていると表現した方が正しい。なぜなら無縁塚とはその名の通り縁の無い人のお墓として利用されているのだ。

 

 幻想郷の場合その大中の石の多くが外から無縁塚に迷い込み妖怪に襲われた外来人の墓となっている。噂ではその怨念からかここは外の世界と繋がりやすくなっていて、さらに外来人が迷い込みやすいという。 

 

 実際に無縁塚と再思の道では身元不明の人骨や外来の道具もよく落ちているので一概に噂だといえないかもしれない。

 

 さてここにやって来た理由だが前述の後者、つまり外来の道具が目的だ。前世を懐かしむためというのもあるが。里の人間にとって外来物を拾うことはポピュラーな仕事だ。

 

 もちろん外の道具をそのまま拾えればそれは莫大....とまではいかないが結構な値打ちがつくこともある。が、外来物自体そうそう落ちてこないし大抵が壊れたガラクタである。そんなもの欲しがる人はそういない....例外はいるが。

 

 そもそも里にいる人間よりも山や森にいる妖怪の方が完全な外来物は拾い易いのだから人間の分は残されてないだろう。

 

 では何故ポピュラーな仕事なのか。

 それは妖怪はいらないであろう金属部品いわゆる、ネジやバネ、ナットなどが良く落ちているからである。

 

 こういった金属は幻想郷では製造できず、里の道具は鍛冶屋が金属部品を加工して道具にしている。例えば自分の家のクワなどの農具も同じように製造されており、様々な面で里の生活を支えているのだ。

 

 まあ、大量に集めるために森に入る必要があるので妖怪に襲われやすく里でも貧乏人しかやらない人気のない仕事であるが。

 

 自分にとっては森には凶悪な妖怪が少なく、入り慣れているので小遣い稼ぎにはちょうどいいだろうと。外来物探しのついでにと日々の日課の一つとなっている。ポラロイドカメラのようなオマケもあるからね。

 

 現に今、十分な量の金属と外来物を一つ拾って凱旋中だ。

 

 空はもう赤く染まっているがもう森も出口だ。今日は妖怪の襲撃もなくこのまま行けば里で店を探す時間もできるかもしれない。

 

「やあ、こんばんは。なにか良い物でも見つかったかい?」

 

 と声をかけられてしまった........うわ。

しまったすっかり油断していた。

 

 彼は外来物に目がない例外。香林堂店主の森近霖之助だ。ここで待ち伏せしていたのか。

 

「その様子だといつものように無縁塚に行ったようだね。僕も盆に行く予定があるから様子を聞きたいんだが店に来ないかい?」

 




 田守鋼太郎

 自分語り系主人公。
 まあ転生ものではよくあることだから多少はね?日課は漂流物拾いという家族に心配される趣味。書いてる途中でスチール缶とかも落ちてるやろなあと気づいたので皆様の脳内補足に入れといて欲しい。後はとくにない。


 母

 息子が若干反抗期、息子人生二回目なのになあ。主人公に前世があることは家族全員把握済み。でも外の世界には妖怪とかいないしそこら辺の認知度甘いよなあっと心配してる。ええ母や、ついでに昔は里で一番の美人って言われてた。それがいまや庄屋さんの妻でいちゃいちゃしてる。ついでに旦那も伊達男。
里の男「虚しい」


 森近霖之助

 夜分遅くの森の道、すると知り合いのお兄さんが声をかけてきた....。事案です男なのでましですが少女だったら完全に事案です。彼のことは次回やるとして。
 スチール缶続きなんだけど鉄は人間の生活に必要なもの。農具だけでもかなり必要なのに日々の道具でも使われる。原作に明確な描写がない (気がした) からこうゆうふうに解釈した。
 あと鈴奈庵でレコードを蓄音機で楽しむ描写があったから大正時代ぐらいの道具であれば普通に使っているのかもしれない、つくりもまだ簡単だし。原理はわかってないだろうけど。


 まあ待て。こうゆう主人公説明があと2話続く。そしたら、そしたらキャラと絡ませるからお兄さん許して。それにしても霖之助のキャラ魅せる自信ないなあキャラ崩壊しても許して。お前いっつも許しを乞うなあ。許して。
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