扉から舞い込む新風   作:ケイオース

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アンドリラーの説明を見て、巨大要塞アンドリラーを想像した私は悪くない、はず。でも、いい感じにまとまってよかった。


8 一矢と一刀

リフレクター・ひかりのかべで、戦いのカバーができる様になった私達は、正に破竹の勢いで、アンドリラーに向かって行く。

 

不思議と、先ほどまでよりか、遥かに動きがいい。

 

 

ギャラドスが強引に切り開く必要も無くなった為、サポートに回って行く。

 

アクアジェットで逃げていたサメハダーも、更に大きくなったミサイルばりやつららばりを、とびはねてからあくのはどうを放ち、一掃している。

 

ただ一人、まもるを持ってたプレッシーも、更に補助に回ることができていた。

 

 

そしてなんと、リフレクター・ひかりのかべを維持しながらも、ハギギシリがサイコキネシスを放ち、移動の補助をしている。

 

 

そんな事をしているポケモンを、私は見たことがない。野生でこれとは、研究者がこぞってこのハギギシリに度肝を抜かれるだろう。

練度が、明らかに違う。

 

 

それに続く為か、全体の動きも良くなっていく。

…流石、ポケモン。

 

 

 

そして、その結果が実り、ようやく攻撃が届く範囲へと滑り込む。

それを認識した瞬間、反撃に出るために、叫ぶ。

 

「!攻撃が届くぞ!全力で叩けぇ!」

 

その一声で、全員が攻撃へ転ずる。

 

そして皆同じ技を準備する。

みずタイプ最強技。それを命ずる。

 

 

 

そう、ハイドロポンプ。

それを用意して、集まり放つ。巨大に比べれば細い水流は、何処からか極太の一矢となっていた。

 

 

 

その大きさに恐れたのか、アンドリラーが動こうとするが、もう遅い。

 

 

 

自慢の甲殻に高水圧の水流がぶち当たり、力が爆発を起こす。

その勢いで、アンドリラーがひっくり返る。その事により、比較的弱点である、腹部が露出する。

 

 

ここを攻撃すれば暫く追ってはこれまい。

そう思い、指示を出そうとする。

 

 

 

 

 

 

…しかし、そうもいかなかった。私は、いや、私達は忘れていた。

こいつが恐れられている、真の理由が。

 

 

突然海面がグッ、と揺れる。それは段々と大きいものになっていく。

ペリッパーに掴まれる者は掴まり、そうでない者は必死に泳ぐ。

 

 

 

徐々に出来上がる、この光景は…

 

 

 

大渦だ。アンドリラーは海中でさえもドリルを回転させ、大渦を発生させる。

 

ハギギシリがいなかったら、一瞬で飲み込まれていたであろうこの渦こそ、こいつの危険性であった。

 

 

ペリッパーに掴まれるのは一部の小さなポケモンだけ。

 

ギャラドスは疲弊して、乗れるような状態ではない。

 

サメハダーは、持ち味である速さで、ポケモン達を救助していたが、それ以上のものを求めるには傷つき過ぎている。

 

 

 

今度こそ、万事休す。

必死に泳いでくれているマキュリの背中で、落ちそうになりながらもそう考える。

 

 

 

…そんな私に、嫌な音が届く。

 

いきなり聞いたその音に、顔を顰めながらそちらを見ると、サイコパワーを出しているハギギシリがいた。

 

ハギギシリは、何かに祈るようにサイコパワーを遠くへ飛ばしている。

そして、それを見て、

心を震わせ、

奮迅したところで、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

せかいがゆがむ

 

グニャリと空間が歪み、白を基調とした空間が現れる。

調律された物ではあるが、それでも、歪みが見て取れるほどある。

 

 

そこに、空間を割って、一振りの剣が降ってくる。

…いや、一振りというには、大きすぎる。

それに…

 

 

 

あのように可変はしないはずだ。

柄付近から手らしきものが生え、目が出る。

 

威圧感を放ち、圧倒的存在感を伝える。

 

それが体を捻らせ、アンドリラーに、

 

斬りかかる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界が割れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、一瞬にして、世界は戻る。何事もなかったかのように。

あの一振りの剣は、消えてしまっていた。

しかし、甲殻が木っ端微塵になった、アンドリラーらしきポケモンは居た。

 

 

伸びてしまっていて、暫く動かなそうだ。

…と、頭ではわかっているものの、先程の事がいまだに信じれず、みんなと一緒に惚けてしまっていた…。

 

 

 

 

 

 

 

…暫くして、私達は正気に戻り、旅路を辿る。

最初はぎこちなく、途中から騒がしく、旅路を辿り、そして…

 

 

 

 

 

 

「お前たち、助けてくれて本当に助かった。」

ニーダーツが海を跳ねる。

「お前たちがいなければ、ここまで来れずに、あいつにやられていた。」

サメハダーが見つめる。

「色々あったけど、楽しく過ごせてよかった。」

ギャラドス嬉しそうにくねる。

「また来た時にも、一緒に過ごしてくれるか?」

プレッシーが頷く。

「そうか、それだったら、また、ここに、絶対来るよ。」

ペリッパーの群れが、鳴き声をあげる。

「だから、今はいっときの別れだ。では…、また会おう!」

 

そう言って手を振る。それに答えるかのように、各々鳴き声をあげて、見送ってくれる。

 

 

私の胸に、一つ、熱が嵌まった。

 

 

序章「心のバッチ」end




こんな感じで、序章は終わりです。

次から町編へとGO!…まぁ、最初は小さい町なんだけれども。

追記:正攻法で、でかいポケモン倒せると思いましたか?ムリムリ、倒せないって。

…ん?何々?ダイマックスとな?

主人公の性別は?

  • 男性
  • 女性
  • お前ら人間じゃねぇ!
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