扉から舞い込む新風   作:ケイオース

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やっぱり、執筆スピードが上がりませんね…、つらたにえん。


10 身の回りの情報

日も傾きかけているし、善意を断る理由もない為、女性についていく事にした。

女性は、私達に手招きしてから、ゆっくり歩き出した。

 

 

町を歩きながら、女性は私達に問いかけてくる。

 

「こんな辺境に、ようやって来たもんだ。隣町から、ドビーアにでも入って来たのかい?」

 

どうやら、観光を目的として来たのだと間違われているらしい。

 

…確かに、此処は良い雰囲気だし、観光客だと思っても違和感が無いが、

びしょ濡れでいる私を観光客だと間違えているこの女性は、少しずれているのかもしれない。

 

「いや、海からこの町に来たのだ。私も、元々海のポケモンだしな。」

 

そんな女性に、マキュリが返答する。

すると、余程驚いたのか、足を止めて振り返り、目を丸くしながらこちらを見る。

 

そして私の姿を見て、合点がいったのか、また歩を進める。

 

暫く会話が無いまま進み、ある程度来たところで、女性はまた口を開く。

 

「…、色々事情はあるかもしれないけども、まぁ安心しな。私は何も言わないよ。

 

…という話は家でしたほうがよかったかね。ほら、ここが家だよ。

 

そして、会話を弾ませるために、衆中で踏み入った事を話して悪かったね…。」

 

女性はそう言うと、石造の家の扉を開けて、手招きしながら家に入る。

私達もそれに続く。

 

 

 

ーーー

 

中は木で出来ており、石造りの建物とは思えない、非常に居心地の良さそうな家であった。

 

ただし、窓は無く、閉鎖的ではあった。

…潮風のせいか?

 

 

 

そして入って直ぐの所に丸い木のテーブルがあり、そこを中心の部屋が広がっている。

 

女性は丸い木のテーブルの周りにある椅子に、自分達を招いている。

 

 

私達も、椅子へと向かい、腰をかける。

そこでようやく、話を再開する。ぎくしゃくした雰囲気ではあったが。

 

「…さて、色々話すことがあるけど…、そうだね。まずは………よくこの時期に、海からこの町に来れたね。

 

今の時期,パールクールが現れるから、海は危ないんだ。

他所の人は、パールクールのことを知らずに刺激してしまうことが多いから、海からくることが少なくてね。

 

お嬢ちゃんみたいな訳ありか、相当な実力を持ったものじゃ無いと、あの原初の海から来た、なんて言えないんだ。まぁ、だから…、よく頑張ったね。まずは、それだね。」

 

女性はそう一息に言うと、優しげに微笑みかけてくる。

…どうやら、私達が抜けて来た海は『原初の海』と言うらしい。

 

それに、パールクールという、危険なポケモンがいるそうだ。

…まぁ、皆んなのおかげか、会いもしなかったが。

 

 

そして何より、何故かこの女性が、私達に好意的だと言うことが不思議だ。

明らかに、他所の子供に接する言動では無いことと、不自然な配慮。何かがあるのは一目瞭然だ。

 

「…そして、何に困っていたか、だね。こんな所に連れ出して悪いけど、力になれる事があれば、なんでも言ってくれ。」

 

しかし、彼女側から何も無いならば、詰める必要も無かろう。

そして優しくそんな事を言っている彼女に言うことは…、

 

「まずは、名前を教えてもらえるか?」

 

名前を教えてもらう事だろう。名前を知らずには、なんと呼べば良いか分からないからな。

 

「…え?名前言ってなかったかい?そりゃあ悪い事をした。私はサブリア、ただの町人さ。

大層な身分でも無いし、呼び捨てで読んで欲しいな。

 

…そして悪いんだけれども、お嬢ちゃん達の名前、教えてもらえると嬉しいな。」

 

そう彼女は名を告げる。サブリア…、私達をよくしてくれる人の名前。よく記憶しておこう。

 

そして、彼女、サブリアは、私達の名前を聞いて来たため、私達も名前を教える。

 

彼女は、私達の名前を聞くと、何処か噛み締めるように、私たちの名前を呟く。

 

「マキュリ…、と『ロンリー』、か。良い名前だね。」

 

何か大事な物を仕舞い込むかのような表情をして…、それを瞬時に元の笑顔に戻す。

 

因みに、マキュリは、そういえばお前の名前を初めて聞いた…、とぼやいていた。

 

 

笑顔を戻したサブリアは、再度、何に困っているかを聞いて来た。

 

頼れる人(ポケモン)が一人しかいない為、彼女を頼る他無いと考え、ここに至る経緯を全て話す事にした。

 

 

マキュリを交えて、信憑性を上げながら、話をしてみる。

そして、やんわりと、この辺りの地理ことや、自分が遭遇した状況についての情報を求めた。

 

 

 

 

ーーー

 

…全てを静聴し終わると、サブリアは話し始める。

 

「…、そんな事だったのかい。それは…、良く生きれたね。なんか、現実とは思えない事だけれども、良く、ここまで来れたね。

 

 

…それと、ここの地理についてか。マキュリちゃんと、ロンリー、ちゃん?が居たところは『原初の海』と言われていて、全ての海のポケモンが集う海なんだ。

 

 

世界のポケモンがここから広がった、なんて言われているね。

 

そして、ここは『グランド地方』様々なポケモン達が集い、様々な生き方をしている、自由な地方さ。

 

 

…此処からは、憶測の域を出ないけれども、ロンリーちゃんをこの地方に連れて来たのは、たぶん、『ドビーア』だと思うんだ。

 

『ドビーア』は、私たちの生活を支えてくれる、移動手段として活躍してくれるんだけども、好奇心旺盛で、直ぐに好奇心を満たそうとする奴らでもあるんだ。

 

 

だから、此処に連れて来たのはドビーアだと思うんだ…、まぁ、普通のドビーアは地方の移動なんてできた物じゃ無いんだけれどもね。

 

それこそ、伝説上の、『無限のドビーア』じゃなければ、そんな事をすることはできないよ。

 

 

…だって、少しの移動と、異空間に繋がるだけがドビーアだからね。」

 

 

 

長い話を、質問を交えながらする。

それだけで、かなりの情報が集まっていた。

 

しかし、肝心の帰る為の情報が無い。別に帰る必要がある訳では無いが、あそこには、私が居た方が、侵されずに済むだろう。

 

 

それに、入らせない為の引き継ぎすらもしてない為、システムもダメダメ…。だから、一回は帰ったほうがいいだろう。

 

 

その為に、『無限のドビーア』の情報を求める。

 

「…ん?無限のドビーアについてかい?

帰る為に情報が少しでも欲しい…か。

うーん、どうだっけな。少し思い出しながら話すよ…。

 

…えーっと、たしか…

 

 

 

 

ある所に、『無限のドビーア』というポケモンがいました。

 

『無限のドビーア』は、ものすごい力を持っていました。

 

『無限のドビーア』はその力で、世界中をまわり、いろいろな物を移動させて、好奇心を満たします。

 

でも、物じゃ飽きたらず、ポケモンや人間までも移動させ始めます。

 

しかし、そんなのでは、苦情がいっぱい出ます。

 

それを見かねた偉いポケモンは、『無限のドビーア』を封印します。

 

『無限のドビーア』は反省して、封印が解かれた後、偉いポケモンに仕えましたとさ。

 

めでたし、めでたし。

 

 

 

…と言うのが、言い伝えさ。これ以上の情報は、残念ながら知り得ないよ。

でも、もし仮に、言い伝え通りなら、ロンリーちゃんは、『何か』を期待されてるって事だね。

 

 

つまり、『何か』をすると、元に戻してくれるかもしれない、って事だと思う。それを私は知ら無いけども。」

 

彼女は、そう言うと一息吐き、椅子に深く腰掛ける。

 

…もしも、『何か』を期待されているのならば、それに答えないといけないが、それは無理な話だ。

私は、自分にできることしかやらないからな。

 

…それにこんな私では、成し遂げることなど無理だろう。

 

 

そんな事をぼんやりと考え、現実を味わっていたが、そんな私に、サブリアは、提案をしてくる。

 

「…悩んでるようだったら、取り敢えず、ジムバッチでも集めるのはどうだい?力も示せるし、身分の証明にもなるからね。近くの街にジムがあるし、そこに行けるドビーアもこの町にあるよ。」

 

それを、聞くと、途端にマキュリは目を輝かせ、ジムに行ってみよう!と私を見てくる。

 

私も身分の証明をするものが欲しかった為、取り敢えず提案に乗る事にした。

 

 

 

そして、立ち上がって出て行こうとすると、マキュリに肩を掴まれ、

サブリアからは、優しい声色で、

 

「もう、外に出るのはやめたらどうだい?もう暗いぞ?泊めてあげるから、明日になってから出たら?」

 

と言われた。

 

 

 

ー開けかけた扉から、寒い潮風が舞い込む。

すこしほてった頬を撫でて、後ろに抜けていった。




遅くてごめんなさい。ちょっと、事情があって…、次回からちゃんとポケモンします。
後、ポケモン募集を少しかえました。欲しい条件のポケモンを別の活動報告として募集します。出来れば、其方にも入れてもらえると嬉しいです。

主人公の性別は?

  • 男性
  • 女性
  • お前ら人間じゃねぇ!
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