扉から舞い込む新風   作:ケイオース

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\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!


24 怨骨竜

あの後直ぐに、最深部から上層へと向かった。

ハルキメアーの指示に従い、人気の無い洞窟を登る。

 

 

聞かされた作戦の細かいところを打ち合わせしながら、上へ。

 

途中は、驚くほど静かだった。

そして、段々と上がって行き…

 

 

 

「…(この先だ。曲がったところの直ぐ側にいる。気をつけて。)」

 

辿り着いた。

テレパスで、居場所を教えてくれたハルキメアーを見て、頷く。

 

 

自分の心に有るものも、今は必要無い。

想いを流す様に、マキュリに命じる。

 

「マキュリ、ハイドロポンプ!」

 

壁からいきなり現れて、いきなり技を撃たれたからか、素直に命中してくれた。

 

勢いよく飛ぶ水流にあたり、後ろの方へ後退する。

 

「…これなら、行けるか。」

 

ぽつりと、マキュリがそう言う。

 

 

しかし、それが相手の怒りを買う。

 

 

紫煙を口の端から上げ、洞窟を揺るがす方向を上げる。

此方を潰さんばかりのプレッシャーをかけてきて、あの紫煙をばら撒く。

 

私達を一瞬にして敗北させたもの。

しかしそれはもはや脅威にはなり得ない。

 

「煙なら、混ぜることができるよね。」

 

全身のトゲの先端から粘性の霧を出し、相手の煙に溶かさせ、そして吸収する。

 

 

少々強引だが、打開としては充分。

 

問題は、いくら混ぜたとはいえ、攻撃は攻撃。そんなに吸収出来ないこと。

 

 

だから、短期決戦で終わらせなければならない。

 

「マキュリ、オーシャンソングで下地を整えろ!」

 

みず技の威力が上がるアクアフィールド下にする。水が、足元を駆け巡った。

…後スカウルスは眠らなかったが、元より覚悟の上。

 

それより、『技を4回打っている間に相手を倒さねばならない』。

 

アクアフィールドが消える前に、決着をつける。

 

「そのままハイドロポンプ!」

 

先程よりか凝縮された水流が、相手を吹き飛ばす。

…ついでに、理性も。

 

 

紫煙を消されて、出方を伺っていたスカウルスだったが、そのせいでまたもやハイドロポンプに当たってしまった。

 

 

それが怒りを引き起こす。身体中に紫煙を纏い、ゆらめかせているその様は、まるで『おにび』のようだった。

 

「…これからが本番だね。出来るだけ、煙を吸い取る。だけど、体に近いやつは無理だから、注意してね。」

 

ハルキメアーの言葉が表す通りに、攻撃が始まった。

 

無茶苦茶に突進してきた。

 

しかし怒りからか、隙の多い動きをしてくる。

だから、受け身がしにくい場所へ攻撃を飛ばす。

 

「もう一度だ!マキュリ、ハイドロポンプ!」

 

首筋に、水流が当たる。

重い体が打ち上げられ、自分たちから離れる。

 

すかさず、追撃を命じる。

 

「ハイドロポンプ!」

 

更に奥へ飛ばす。かなり距離を離せた。 

 

そろそろか。

 

マキュリと目を通わせ、頷く。

後一手で、早急に決着を付けようと、相手は思うだろう。

 

「マキュリ、バブルこうせん!」

 

泡沫が、相手へ飛ぶ。怒り状態のせいか、紫煙だけを此方へ飛ばしてくることはない。

 

突き破ろうと走ってくるが…

 

 

 

「……ッ!?」

 

 

 

痛みで立ち止まる。

それはそうだ。『トーチカを展開したハルキメアー』がいるからだ。

 

 

いくら慣れているとはいえ此処は暗い。見えづらい。

 

その中に光を屈折させるバブルこうせんを放ち、それにハルキメアーを乗せれば、見えづらくなる。

 

しかも怒りに燃えている状態なら、尚更だ。

 

 

いくら耐久が高かろうと、どくには抗えない。

技を乱発すれば、直ぐにどくが周り、きぜつ状態になるだろう。

しかし、コイツは速く、今も此方へと向かってくる。

 

 

 

 

しかも、私達はどくで倒そうとしていない。

コイツは強い。果てしなく強い。どくだけで倒せると思っていない。

 

だから、用意してもらったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…落とし穴を。アクアフィールドで霞む地面に。

 

「?!」

 

驚きの声を上げて、『さっき吹き飛ばして踏まなかった道』に沈むスカウルス。

 

這いあがろうとするが、足場の安定していない『エンダイアのプール』からは逃れられない。

 

ノッグランからの補助によってなせるこの作戦。真骨頂は此処からだ。

 

少し触っただけで、私が気絶してしまうほど強力な『個体の優』を持っているエンダイアに、触れ続けているスカウルスがどうなるかは想像がつく。

 

 

徐々に沈んでいくスカウルス。紫煙はもう見えなくなっており、骨だけがそこに残った。

 

「…ふう。ようやく、この洞窟の問題児を倒せた。これで、解放されるかな。」

 

ハルキメアーはそう言って、体をぺたんと地面へ広げた。

 

「はふー。流石に、今回のことは心臓に悪かったぞ…。帰ったら、旅宿で休みたい…。」

 

マキュリも相当疲れたようで、自分で作った水球の上に伸びている。

 

 

私も、気が抜けた。

命の危険が迫るのは、この世界ではありがちだが、それでもこんな大ごとになるのは初めてだ。

 

 

 

…皆一様に気を抜かしていたが、此処からが本番。

私達は、この先、怒り狂うカンスイコウを避けて帰らねばなら無い。

 

 

ハルキメアーも帰るだろうし、また策を考えなければ…

 

「…あー、ようやくこの洞窟から出られるー。本当に、なんで僕が通訳なんてしなくちゃいけなかったのさー。確かに言語はわかるけどー。」

 

愚痴に近い言葉を、ハルキメアーが言う。

 

「…まぁ、終わった事だしね。楽しいことを考えよう。…と言っても僕全然動けないし、無理か。ははは。

 

………。ねぇ、此処までいって分からない?…。お願いだから、旅に連れてってくれない?僕虫だよ?小虫だよ?全然速く無いよ?

 

可哀想だと思わない?」

 

後半からは、ほぼ懇願のような雰囲気になってきた。

 

…だが、彼が私たちについてくるのは本当に予想外だった。

途中の言葉から、私とマキュリは目を丸くしてハルキメアーを見ていた。

 

だって、いかにも一匹狼風を吹かしていたからだ。

 

「…本当に、私達の仲間に、なってくれるのか?」

 

そう言うと、少し怒ったように返事をしてきた。

 

「あのね、僕がいいって言ってるの。なるに決まってるよ。足にもなるし。(…思った以上に、策を考えるのが楽しかった、なんて。)」

 

そして、私の肩によじ登り、こう言った。

 

「…ボールに入りっぱなしは嫌だし、マキュリも外にいるから此処に居るよ。ま、後でボールに入れてくれ。今はそう言う雰囲気じゃ無いだろう?」

 

少し気障っぽくいったのが、マキュリのツボに入ったらしく、クスクスと笑い始めた。

 

そして、それがおかしくて、私も笑ってしまった。

 

洞窟に入った時は、それで終わった。

でも、今はもう一つ、笑い声が増える。

 

私の左肩からも、笑い声が上がる。

 

 

 

そのまま、3人で笑い合った。

 

…幸せだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side???

 

…ニクイ。ニクイ。

ニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイ。アイツラガニクイ。何故ワラエルノカ。ソンナニオカシイカ。

 

ナラバ、モウイチド。ヤツラヲコワス。

 

ソウ、オモッテイタ。

 

 

 

ケレド、アイツハユルサナカッタ。

 

ホンタイヲイトデツカミ、ズルズルトヒキヨセラレル。

 

ワタシガフリムキ、サイゴニミタモノハ…

 

 

 

 

 

ホウセキノヨウニキラメク、八ツノ眼ダッタ。

ライバル、悪の組織、欲しい?

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  • いらん
  • テンプレ?いいからドーピングだ!
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