扉から舞い込む新風   作:ケイオース

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んにゃぴ。
色々あるけど、合間に小説書いて上げとこ。


26 交差すべき運命

「…困ったな。」

 

いや、本当に困った。

カンスイコウどころか、他の主ポケモンもいない。

 

見回しても、誰もいない。

 

 

…戦力として、もう一体ぐらいポケモンが欲しい。

流石に、ひこうタイプ弱点のハルキメアーだけでは突破が難しい。

 

少なくとも、頭数が無ければいけないだろう。

 

と思いながらも、3人で途方に暮れていた。

 

 

 

…まぁ最終的には、また明日にでも来る、という風に結論が出たが。

 

 

 

そう言う事で、取り敢えず帰ることにした。

 

道中、ハルキメアーが食べた夢の中での遊び、しりとりをして時間を潰しながら歩いた。

 

 

ルールは簡単だった為、すぐに馴染んだ。

 

そして、先程の奇妙な雰囲気は消えて、また楽しげな感じへと戻った。

 

「私の番か…カジリガメ。」

 

「えーと、メブキジカ。」

 

「カイロス、っていたっけ?」

 

 

 

「スバメ。カイロスはちゃんといるよ。」

 

突然、横から声が飛んできた。

いきなりのことで驚き、後ろへ振り向く。

 

 

そこには、幾何学模様の白いローブをきた少年?が立っていた。

 

「驚かせてごめん。でも、面白そうな事をやっていたから混ざりたくって。」

 

中性的な顔を歪ませて、申し訳なさそうにそう言ってきた。

 

見たところ怪しさ満点ではあるが、3人よりか4人の方が面白そう、との事で、そのまま混ぜることにした。

 

「…え?混ぜてくれるの?…自分で言うのもなんだけど、こんな格好だし、怪しいけど…そう言ってくれるなら、嬉しい。」

 

まぁその気になればちゃんと戦えるし、街の近くだから大丈夫と言った。

 

その言葉に納得したのか、顔を綻ばし、続きを促してくる。

 

「ああ、わかった。…あー、スバメ、メ…メクジャク!」

 

そうして、時間は過ぎていった。

楽しい時間が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

暫くしりとりをしていたが、白熱した末、マキュリが、「トリトドン!…あ」と言ったので終了した。

 

「…あー面白かった!途中から混ぜてくれてありがとう!」

 

彼はそう満足そうに言った。

その様子を見て、微笑ましい気分になる。

 

そんな笑顔が顔に出ていたのか、彼は頬を膨らまして不満げな声を上げる。

 

「ぶー、どうして笑うのさ…。師匠もよく笑うけど………、?師匠?…あ。

 

…そう言えば、お使いの途中だった!」

 

が、お使いを思い出す。…まぁ、なにか騒がしい奴ではある。

 

 

そんな感じであたふたし出したが、直ぐに止まり、私の方へと向いてきた。

 

 

目をじっと見てきて、その後ローブと私をチラチラ見比べる。

そして決心したように私に再度話しかけてくる。

 

「…うん、多分大丈夫。…えっと、お名前なんだっけ?…分かった、じゃあさロンリー。今からちょっと、戦ってくれない?」

 

そう言う彼の目は、真剣に私を見据える。

 

先程のあたふたした雰囲気は霧散し、ほのかな覇気が漂う。

 

 

 

いきなり申し出てきた戦いの誘いに、私達は目を見合わせる。

 

そのまま少し黙る。

 

 

けれど断る理由も無いし、ジムトレーナー戦に向けてちょうど良いと考えて、受けることにした。

 

 

 

その事を伝えると、少し安心したのか肩を下ろし、そしてまた元に戻す。

 

「…よし、そう言ってくれると嬉しいよ。えーっと、手持ちは一体しかいないから、一対一でやっていいかな?」

 

それに頷く。

そうすると相手も頷き、ローブへ手を入れる。

 

 

引き抜いた手には、ドリームボールが握られていた。

 

「ここまで、条件決めてごめんね。でも、全力を出すし、負ける気はさらさら無いよ!」

 

彼は一層ドリームボールを握りしめながらそう言う。

 

それに呼応するようにローブの模様が光り、怪しげな煙が噴き出す。

 

「…色々と卑怯かも知れないけど、行くよ。」

 

「…そう言えば、言ってなかったね。…僕の名前は、『ザグー』。『魔受士エルク』の弟子!この世の不思議な力を持って、お相手するよ!

 

…いくよ!」

 

彼、…いやザグーは、前傾姿勢をとりながら、ドリームボールを持つ手を顔の前に持っていき、その後にボールを投げ放った。

 

 

 

 

 

 

私達が対峙するポケモンは…

 

 

 

 

 

 

絵の代わりに、白いキャンパスを持ったデスマスだった。

 

…まぁ、なんていうか。正直言うほどか?と思ってしまう。

その微妙な雰囲気をザグーは感じたのか、瞳を煌めかせてこちらを見てくる。

 

「…取り敢えず、どっちを戦闘に出すか選んでくれない?」

 

その言葉を受けて、ハルキメアー肩の上から飛んで降りる。

後ろを振り向かずに、言葉を発する。

 

「…ここは、僕に戦わせてくれないかい?洞窟外の戦いは未経験なんだよ。」

 

その言葉にマキュリは頷き、藍色の瞳で私を見てくる。

ハルキメアーの力を見たかったのもある為、それを了承する。

 

 

 

デスマスとハルキメアーが対峙する。

 

どちらも睨み合っているが、試合開始を受けていない為、動いていない。

 

「…そのポケモンだね、分かった。じゃあ、魔受士の戦いを見せてあげる!」

 

そうザグーが叫ぶと、彼の周りにあった煙がデスマスに纏わりつく。

 

 

 

そのまま少しすると、纏わりついていたものが霧散し、デスマスがもう一度現れる。

 

 

そのデスマスは、先程感じなかった威圧感を出しており、少なくともさっきまでとは遥かに違った。

 

「これが、魔受士の力さ。絆があるポケモンに、力を渡すことが出来る。…これで、少しは並べたかな?」

 

彼はそう言うと、こちらを見返してくる。

そして、いつでも戦いをできる事を告げた。

 

それと審判だが、人数的にマキュリに任せる事になる。

 

彼女は少し驚いたが、面白そうと喜んだ。

 

「よし、いくぞ?…はじめ!」

 

その言葉で私達は自分のポケモンに指示を飛ばす。

 

「デスマス、シャドーボール!」

 

「ハルキメアー、ねっとうだ!」

 

デスマスは暗黒球を、ハルキメアーは熱湯を、相手に向けて撃つ。

 

互いの攻撃はぶつかり合い、鍔迫り合いのような均衡を見せた後、エネルギー過多で爆発する。

 

 

互いのダメージはゼロ、余裕も無し。

 

「くっ、ここまでして同じぐらいか。…しょうがない、最終手段を使うことも考えなきゃ。」

 

ザグーは何かを呟いた後、まあ一度突っ込んできた。

 

「デスマス、シャドーボール!」

 

もう一度暗黒球が飛んでくるが、ハルキメアーは以外にも跳んで回避した。

 

「ハルキメアー!いとをはくで、視界を奪え!」

 

そして糸を吐き、デスマスをぐるぐるまきにする。

ハルキメアーは小さく、遠心力も受けやすい為、簡単に巻くことができた。

 

 

そんなデスマスを見て、ザグーは慌てて解くように命ずる。

 

「わっ!デスマス、上手くまもるを張って糸から脱出して!」

 

少し四苦八苦していたが、無事出られたようだ。

 

 

 

無事なのは出るまでだが。

 

「ハルキメアー、いとをはくで後ろの地面を掴み、トーチカしながら体当たりだ!」

 

たいあたりは出来ないが、体当たりなら出来る。

 

糸を解いたすぐ後のデスマスに、毒の棘を生やしたハルキメアーが迫る。

 

 

驚きで固まっている一瞬を逃さず、体当たりが決まる。

 

 

デスマスは苦悶の声を上げ、後ろへと下がる。

相変わらず分かりにくいが、どくになったようだ。

 

 

どく状態は表面上何も変化がないので気づきにくいが、そのうちに毒に侵され体力が削れていくと言う恐ろしい物。

 

 

個体の優である程度効果は変わるが、基本的にそんな感じだ…。

 

「デスマス?!…どくか。まぁ、やけどじゃないだけましと思うしかない。…デスマス、こちらも反撃に出よう。」

 

「いくよ…デスマス、のろい」

 

そう言うと、ハルキメアーに呪いがかかる。

 

今度はハルキメアーから苦悶の声が上がってしまう。

 

「…ごめんね。本気を出さないといけないんだ。デスマス、逃げ続けて。」

 

ザグーはそう言うと、デスマスに回避行動ばかりを取らせる。

 

ハルキメアーが何度攻撃しても、当たらない。

 

ねっとうを撃っても、飛沫にすら命中しない。

 

 

このままじゃ瀕死になるだけ。後一回技を撃てば、それでひんしになる。

 

 

 

もう終わろう、とハルキメアーに声をかけようとする。

が、

 

「…は、全然当たらないね。…でも、後一回しか撃たなくっても、後ろで期待してくれているトレーナーがいるんだ諦められないよ。」

 

そう言ったのを聞き、止まる。

 

そして、ハルキメアーの背中を見て、勝つ為のピースが揃ったのに気づけた。

 

 

ハルキメアーは、ずっとこれを狙っていたのか。

 

「…ああ、そうだ。負けてくれるなよ、ハルキメアー!いくぞ、トーチカ!」

 

何も無いところでトーチカを展開する。

それを少し白い目でザグーは見て、ため息をつく。

 

「えーっと、最後なんだし攻撃にして上げたら?」

 

そう言ってこちらを見てくる。

確かに、普通ならおかしいと思うだろう。

 

のろいは、大体4ターンでひんしになってしまうからだ。

 

 

 

だが私は、ハルキメアーの背中にへばりついているものを見て、考えを変えた。

 

そこにあったもの、それはくろいヘドロ。

どくタイプが持てば少しずつ体力回復ができる貴重品。

 

 

…しかし、その回復はのろいのダメージに追いつかず、そのまま瀕死になる事は必然だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…普通なら。

 

そもそも、たべのこし・くろいヘドロは何故なくならないと思う?

 

そのわけは、ある程度物質が再生している奇異なものだからだ。

それを少しずつ吸収しているので、微量回復できるのだ。

 

 

 

そう、少しずつ。

 

…それならば、全て吸収したら?

 

 

 

 

 

そう、かなり回復できるだろう。

 

そして、トーチカの中は安全だ。集中するにはうってつけだろう。

…どう言うことか?

 

 

 

それは、

 

「っ、なん…」

 

「ハルキメアー、ベノムショック。」

 

こう言うことだ。

 

デスマスが崩れ落ちる。

完全に油断をついた作戦だが、それでも勝ちは勝ちだ。

 

「…やられた。デスマス、戻れ。」

 

ザグーは驚いた表情を隠せないのか、目を丸くしてデスマスをボールに戻した。

 

そして、喜色を顔に浮かべる。

 

「…うん。これほど強くて、優しく芯が強い人なら、任せれそう。」

 

彼はそう言うと、もう一度ローブの中に手を入れる。

引き抜く手には、ダークボールが握られていた。

 

それをこちらへ投げて渡してくる。

 

慌ててキャッチする。

 

「えっと、その子、もらってくれない?その子を適切な人に届けるのが、お使いだから。」

 

その言葉を聞き、ボールからポケモンを出してみる。

 

中から出てきたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漆黒の毛に覆われた、紅眼の獣だった。

名をブウルと言うポケモン。

 

血を好んで吸い、場所を選ばずに誰彼構わず襲うポケモン。

 

 

 

そんなポケモンだ。

まぁ、このブウルは少し大人しめだが。

 

「…んじゃ、報告しに帰るよー。頑張ってねー!」

 

…何も説明を受けていない。

 

「え?あっ、ちょ…」

 

「ばいばーい」

 

 

 

…目の前から消え失せた。一瞬、空間がポリゴンのように割れた気がしたが、気のせいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

…そんな訳で。

 

私達はブウルと一緒に残された。




ようやく筆が乗ってきた。

みんなのポケモン、ゲットじゃぞ〜!

ライバル、悪の組織、欲しい?

  • 欲しい
  • いらん
  • テンプレ?いいからドーピングだ!
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