石ミコ妄想小説   作:iron鉄

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石上優と胸の痛み ミコside

伊井野サイド

 

ある日の生徒会室

 

 

私は石上と一緒に生徒会の雑務をしていた

この場に先輩たちはいない

会議で席を外している

 

この空間にはアイツ、もとい私の好きな石上と2人きり

私はこのどうしようもないバカで、無自覚な鈍感男のことが大好きだ

 

中等部の時は、お互い険悪ムードだった

私が何回注意しても、何回ゲームを没収しても、石上は直さなかった

その頃は、協調性のない悪い人だと思っていた

日ごろから私が”注意してあげている”と思っていた

それに加え”例の事件”が起こり、石上が停学処分になった

けど実際、石上は何も悪くなかった

私は不正を許さないという私の信念のために、石上の不当な扱いに対していろいろな先生たちに抗議してまわり、石上に高等部進学をさせることができた

このときも、私が”助けてやった”と思い込んでいた

高等部に上がってからも注意してたし、私の注意を全く聞いてくれなかった

そんな石上を私は「恩知らず」と内心で思っていた

 

けど、実際はその逆で、私は石上にたくさん助けてもらっていた

中等部の頃には私の信念を否定したり、バカにする人に対して噛みついてくれていたり、私の机の中にステラの花としおりを入れてこっそり励ましてくれた事を会長やこばちゃんが教えてくれた

高等部では言い寄ってくる男から私を守ってくれたり、生徒会選挙の時に会長に頼んで私が演説しやすくしてくれたり、他にもいろいろなことをしてくれていた

それに気がついた時、今までキツく当たっていたことに対しての罪悪感と、感謝を伝えたくなった

けど、余計な意地が張ってしまって伝えることができていない

その事を思い出す度に、胸が痛くなる

 

そんな罪悪感と一緒に、異性としての特別な感情も湧き始めた

教室の隅で静かに読書している姿も、生徒会での真面目な横顔も、偶然見てしまった鍛えている腹筋も、全て愛おしく、同時にカッコよく思えてしまった

それに加え、私に気付かないようにさりげなくサポートもしてくれている

そんなに気にかけてくれる異性を好きにならない女子は殆どいないだろう

 

けど、こいつは眼中にないとばかりに、私に関して無関心だった

私が匂わせぶりな態度をとったり、わざと身体を近付けたりしても、たまに顔を赤くするだけでそれ以外は全く反応を示さなかった

 

そんな日々が続く中、生徒会室で石上と2人きりになれた

普段は藤原先輩がいるから大胆なことは出来なかったけど、今日は違う

(今日こそはアイツの本心を聞いて、あわよくば告白してもらうわ!)

 

(とは言ったものの、何をすればいいかしら)

2人きりになれると内心ではしゃぎすぎて、何をするか、何を聞くか全く考えていなかった

 

(無難に好きなタイプかしら...でもそれだと気持ち悪がられないかしら...)

優秀な頭をフル回転させて思考にふける

 

だけど、この2人きりという状況で、私は冷静ではいられなかった

 

「石上、アンタ私のことどう思ってるの?」

気がつけば、こんなことを口走ってしまった

 

「はぁ?」

石上から気の抜けた返事が帰ってきた

「いきなりどうした」

こんな返事が帰ってくるのは当たり前だろう

 

「いや、特に理由はないけどどう思ってるのかなって」

「そ、そうか」

 

石上を見ればわかる

明らかに困惑している時の表情だ

 

「どう思ってるか...」

少し考え込んでいる

 

「まあ、良い友人であり仲間かな」

 

「そ、そう...」

少しショックを受けた

(石上にとって私はそれぐらいなのかな...)

でも、これで食い下がるほど私は諦めのいい女ではなかった

 

「じゃ、じゃあさ、私のいい所言ってみてよ」

またよく分からないことを私は口走っていた

 

「いいところ?」

そう言うと、石上はもう一度考え込んだ

 

(もしかして、無さすぎて探すのに時間かかっているのかな...)

(それとも、ありすぎて迷ってたりして...こっちだと良いな...)

期待と不安を入り交じりながら、

石上が言い出すのを待っていた

 

もう少しして、ゆっくりと話し始めた

 

「そうだなぁ...まず風紀委員として活動を頑張るところかな」

「なるほど..!他には?」

「風紀委員と同じくらい生徒会を頑張るところ」

やっぱり見ててくれてたんだ...嬉しい..

「あと、風紀委員や生徒会として頑張っている時の顔がキレイ」

「え」

(え?いきなり何を言い出したの?)

「他にも、ご飯を幸せそうな顔で頬張る姿が可愛い」

聞いてるこっちが恥ずかしくなってくる

「え、ちょっと」

「藤原先輩に対してデレてるところもカワイイ」

顔に熱を帯び始める

「石上、ちょっと待っ「大仏とかと話してる時の無邪気な顔もカワイイし、抱きしめたくなる」

(モウヤメテ........................)

私は耳まで赤くなった顔を石上に向けて、無言で懇願する

「.................................」プルプル

 

「あとは......ってあれ?伊井野なんで顔赤くなってるんだ?」

こんなことを言い出した

(え?こいつ無自覚で言ってたの?!私を堕とそうとしてるのじゃなくて無自覚なの?!)

「アンタ、もしかして無意識で言ってたの.........?」

「?無意識ってなんのこと.................あ」

私の言っている意味が分かったのか、石上の顔まで赤くなってきた

「.................えっと、今のは.................」

 

冗談だから

ドッキリだから

 

そう言われると思った

けど、石上はその言葉を言わなかった

 

「ぼ...........僕は!」

「......................!」ビクッ

いきなり大声を出すからビックリしてしまった

石上の顔が少し赤い

声も少し震えている気がする

 

「僕は!伊井野ミコが好きだ!さっき言ったのは全部ホントのことだ!必死に頑張るところも!美味しそうに食べるところも!無邪気に笑うところも!全部ひっくるめて好きだ!」

「......................」ポロポロ

まさか石上が私のことを好いてくれていたなんて...........

「ずっと照れくさくて伝えられなかったことがある。中等部の時、自分が停学中に先生達に直談判をしてくれたって聞いた時、すごく嬉しかった。こんな自分でも気にしてくれる人がいるって分かって嬉しかった。けど、恥ずかしくて伝えれなかったことを今言いたい。ありがとう。伊井野。」

びっくりした。まさか全部知っていたなんて...

「...........グスン...」

「それともうひとつ。僕は伊井野ミコのことが好きだ!大好きだ!こんな僕で良いのなら僕と付き合ってほしい。頼む。」

 

そう言って、石上は下を向きながら手を前に差し出した

まさか石上から言い出してくれるなんて...........!

(私も好きよ。石上。)

そう言い出そうとしたが、身体が先に動いた

私はそれを止めようとせずに、本能の動くままに石上の顔を優しく持ち上げ、私の方を見させた

 

一瞬困惑した表情の石上の顔の唇めがけて、私の唇を重ねた

「?!?!」

石上が驚いているのがわかる

そんな石上を気にせずに、私が満足するまでの4、5秒間唇を重ね続けた

「その言葉を...ずっと待ってた...!」

私は本心をさらけ出した

今の私の顔は涙でぐちゃぐちゃになっているだろう

「中等部の頃から生意気で、恩を仇で返してばっかりだと思ってた。けど、本当に助けてくれてたのは私の方だった...........」

「伊井野......................」

「それに気づいた時、感謝の気持ちときつく当たっていたことに対しての罪悪感があった。でも、どうやって感謝を伝えれば良いのか分からなかった。それからその時のことを思い出す度に、胸が痛くなって...でも、やっと伝えれる。」

石上が勇気を出して伝えてくれた

私もその勇気に答える!

「石上。ありがとう。私も大好きよ!」

伝えきれた......顔が真っ赤になるが、今までの人生で1番の笑顔を見せる

それを聞いた瞬間、見たことがないくらいの笑顔をこっちに向けていた

「僕も大好きだ!伊井野!」

 

しばらくの間、私は石上の胸に顔を押し付けながらな嬉し泣きじゃぐり、石上はそれを受け入れてくれたギュッと抱きしめ続けてくれた...........

 

1時間後...........

 

今は家への帰路を石上と2人で手を繋ぎながら歩いている

泣きすぎて目が真っ赤に腫れていた

「泣きすぎて目が痛い...........」

「大丈夫か?ミコ?」

「大丈夫じゃないわよ...ごめんね。ずっと捕まえちゃって」

「大丈夫。泣いている所も可愛かったし...」////

「!...........バカ」////....................................続くかな?




俺1「続きを書くつもりはないと言ったな」
俺2「そ、そうだ大佐。助けてくれ「あれは嘘だ」ウワァァァァ!!!

ハイ、スイマセン
対して人気ないけど続きが書きたくなりました。
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