話としては続いてない、1話完結です。
それとご報告として。
運営様よりご指摘がありまして。
オリ主のタグを付ける事になりました。
でわ、始めましょう。
「おや、君が来てくれるなんて珍しいじゃないか。」
デミウルゴスは杖を片手に立ち上がり客を出迎えた。
「あらん、元気そうじゃない。ずっと伏せってるって聞いてたから心配してたのよん。」
ニューロニストは体をクネクネさせながら勧められた椅子に腰掛ける。
「よっこいしょ。」
「はは、君もそんな事を言う様になったのだねぇ。」
「あら、嫌ねぇ。つい口に出しちゃったわよ。」
「仕方ないさ。それぐらい付き合いが長いって事だよ。」
「そうよねぇ………。ホント、長いわねぇ。」
「でも、楽しかった、だろ?」
「そうね。楽しかった…毎日がニュースに溢れていたわ。」
2人はカップから立ち登る湯気を見つめ記憶を辿る。
「覚えているかい?君が最初に尋問したこの世界の人間。」
「勿論よ。確か…ニグンとか言う名前だったわ。アインズ様から直々のご命令だったから、そりゃあもう気合いが入ったわ。」
「あの頃は兎に角情報不足だったからねぇ。些細な情報でも貴重だった、君の功績は大きいよ。」
「アナタの立てる作戦だって随分とお役に立ったじゃない。」
「いやいや、私の作戦などは御方の足元にも及ばないよ。ただ足を引っ張らない様に必死だったのさ。」
「そうねぇ…皆んなが必死だった。でも活気に満ちていたわ。」
「ところで、今日はどうしたんだい?何か用があったんじゃないのかい?」
「そうそう。嫌ねぇ、つい昔話に花を咲かせちゃって。肝心な事を忘れる所だったわ。」
そう言いながらニューロニストは持ってきた鞄から
ゴソゴソと道具を出し始めた。
「ほら、アタシもヒマじゃない。最近は図書館に通ってンのよね。それで色々調べてて、コレだ!って。」
テーブルに並べられたそれらの道具を見てデミウルゴスは
怪訝そうに尋ねた。
「新しい拷問道具かい?しかしもう…。」
「嫌ねぇ、違うわよ。アタシだってもうそんな機会があるとは思ってないわ。その逆。これはね。治療の為のモンよ。さ、そこのベッドに横になってみて。」
全く合点が行かないデミウルゴスであったが、
何より彼もまた暇である。
言われるままに横になった。
「これでイイのかい?」
「上だけで良いから脱いでくれると助かるンだけど…。」
「…君は魅力的だけど、私は…。」
「何、バカ言ってンのよ。こんなお婆ちゃんにもうそんな元気は無いわよ。嫌ぁねぇ。」
慣れた手付きで用意を始めながら簡単な説明をする。
「これはね"鍼治療"って言うものなの。アインズ様の元居た世界には昔からある治療法なんだそうよ。アナタ、腰痛に悩まされてるって聞いたから、やったげるわん。」
「鍼治療?」
「そう。アタシはこんなだから関節とか筋肉とか無いじゃない。だからその手の痛みには無縁なんだけど、とっても効くんだって。さぁ、始めるわよん♪」
ニューロニストは手際良く鍼を刺して行く。
「どう?痛くないでしょ?プルチネッラで試したから完璧よん。」
「彼にもやったのかい?」
「あの人もああ見えて結構歳だから。」
鍼を刺し終えて艾を用意する。
「それは?」
「艾って言う植物?らしいわん。写真をピニスンに見せたら
森で取って来てくれたの。」
「彼は元気だねぇ。」
「何でもあの種族はもっと長命なんだって。アタシも聞いて驚いちゃったわよ。」
艾に火を付ける、独特の香りが部屋に漂う。
「う〜ん。何か…こう…体の芯から温まって来た感じだ。」
ニューロニストは嬉しそうに
「でしょう?溶岩風呂も良いけど、これは効果が長いの。血行が良くなるンだって。」
「おお!これは良い!とても気持ち良いよ、ニューロニスト。まさか君にこんな才能があるなんて。」
「ほら、責めるのもツボみたいなのがあるから応用みたいなものね。だから本を読んでも直ぐに飲み込めたわよ。」
「後は誰かにも?」
「アルベドのブスにも、やってやったわよ。肩凝りが酷いって言うからさ。あんな大きい角が付いてるンですもの。そりゃあ肩も凝るわよ。」
「こう言ってはナンだが、君とアルベドは…。」
「仲でしょ?良くないわよ。でもさぁ、長い付き合いじゃない。これも腐れ縁よ。」
デミウルゴスは心地良い感触と"仲間"の絆を感じウトウトとし始めた。
(これが友人と言うものですか…なんとも気持ちの良い…)
「アラ?寝ちゃったわ…。フフ、可愛い顔しちゃって。お役柄外に出る機会は無かったけれど、この人は随分苦労したものねぇ。でもこんなに効くなんて驚きだわねぇ。使ってないフロアがあるそうだから、今度アインズ様にお願いして治療院を作って頂こうかしら…。ウン!これは良い案ね。アタシもまだまだナザリックのお役に立てるわ!」
艾の煙の向こうにイキイキと働く己の姿を想像して
ニューロニストは嬉しそうに微笑んだ。
特にシリアスにも、狙ってコミカルにも
していません。
自然に思い浮かぶ風景での会話を書いて行きます。
じゃあまた、次のエピソードは
何か思い付いたら書きますので
その時にお目にかかりましょう。
ありがとうございました。