時は流れて。   作:すごろく

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第2話、と言うか次のエピソードです。
話としては続いてない、1話完結です。

それとご報告として。
運営様よりご指摘がありまして。
オリ主のタグを付ける事になりました。

でわ、始めましょう。



煙の向こう側。

「おや、君が来てくれるなんて珍しいじゃないか。」

デミウルゴスは杖を片手に立ち上がり客を出迎えた。

「あらん、元気そうじゃない。ずっと伏せってるって聞いてたから心配してたのよん。」

ニューロニストは体をクネクネさせながら勧められた椅子に腰掛ける。

「よっこいしょ。」

「はは、君もそんな事を言う様になったのだねぇ。」

「あら、嫌ねぇ。つい口に出しちゃったわよ。」

「仕方ないさ。それぐらい付き合いが長いって事だよ。」

「そうよねぇ………。ホント、長いわねぇ。」

「でも、楽しかった、だろ?」

「そうね。楽しかった…毎日がニュースに溢れていたわ。」

2人はカップから立ち登る湯気を見つめ記憶を辿る。

「覚えているかい?君が最初に尋問したこの世界の人間。」

「勿論よ。確か…ニグンとか言う名前だったわ。アインズ様から直々のご命令だったから、そりゃあもう気合いが入ったわ。」

「あの頃は兎に角情報不足だったからねぇ。些細な情報でも貴重だった、君の功績は大きいよ。」

「アナタの立てる作戦だって随分とお役に立ったじゃない。」

「いやいや、私の作戦などは御方の足元にも及ばないよ。ただ足を引っ張らない様に必死だったのさ。」

「そうねぇ…皆んなが必死だった。でも活気に満ちていたわ。」

「ところで、今日はどうしたんだい?何か用があったんじゃないのかい?」

「そうそう。嫌ねぇ、つい昔話に花を咲かせちゃって。肝心な事を忘れる所だったわ。」

そう言いながらニューロニストは持ってきた鞄から

ゴソゴソと道具を出し始めた。

「ほら、アタシもヒマじゃない。最近は図書館に通ってンのよね。それで色々調べてて、コレだ!って。」

テーブルに並べられたそれらの道具を見てデミウルゴスは

怪訝そうに尋ねた。

「新しい拷問道具かい?しかしもう…。」

「嫌ねぇ、違うわよ。アタシだってもうそんな機会があるとは思ってないわ。その逆。これはね。治療の為のモンよ。さ、そこのベッドに横になってみて。」

全く合点が行かないデミウルゴスであったが、

何より彼もまた暇である。

言われるままに横になった。

「これでイイのかい?」

「上だけで良いから脱いでくれると助かるンだけど…。」

「…君は魅力的だけど、私は…。」

「何、バカ言ってンのよ。こんなお婆ちゃんにもうそんな元気は無いわよ。嫌ぁねぇ。」

慣れた手付きで用意を始めながら簡単な説明をする。

「これはね"鍼治療"って言うものなの。アインズ様の元居た世界には昔からある治療法なんだそうよ。アナタ、腰痛に悩まされてるって聞いたから、やったげるわん。」

「鍼治療?」

「そう。アタシはこんなだから関節とか筋肉とか無いじゃない。だからその手の痛みには無縁なんだけど、とっても効くんだって。さぁ、始めるわよん♪」

ニューロニストは手際良く鍼を刺して行く。

「どう?痛くないでしょ?プルチネッラで試したから完璧よん。」

「彼にもやったのかい?」

「あの人もああ見えて結構歳だから。」

鍼を刺し終えて艾を用意する。

「それは?」

「艾って言う植物?らしいわん。写真をピニスンに見せたら

森で取って来てくれたの。」

「彼は元気だねぇ。」

「何でもあの種族はもっと長命なんだって。アタシも聞いて驚いちゃったわよ。」

艾に火を付ける、独特の香りが部屋に漂う。

「う〜ん。何か…こう…体の芯から温まって来た感じだ。」

ニューロニストは嬉しそうに

「でしょう?溶岩風呂も良いけど、これは効果が長いの。血行が良くなるンだって。」

「おお!これは良い!とても気持ち良いよ、ニューロニスト。まさか君にこんな才能があるなんて。」

「ほら、責めるのもツボみたいなのがあるから応用みたいなものね。だから本を読んでも直ぐに飲み込めたわよ。」

「後は誰かにも?」

「アルベドのブスにも、やってやったわよ。肩凝りが酷いって言うからさ。あんな大きい角が付いてるンですもの。そりゃあ肩も凝るわよ。」

「こう言ってはナンだが、君とアルベドは…。」

「仲でしょ?良くないわよ。でもさぁ、長い付き合いじゃない。これも腐れ縁よ。」

デミウルゴスは心地良い感触と"仲間"の絆を感じウトウトとし始めた。

(これが友人と言うものですか…なんとも気持ちの良い…)

 

「アラ?寝ちゃったわ…。フフ、可愛い顔しちゃって。お役柄外に出る機会は無かったけれど、この人は随分苦労したものねぇ。でもこんなに効くなんて驚きだわねぇ。使ってないフロアがあるそうだから、今度アインズ様にお願いして治療院を作って頂こうかしら…。ウン!これは良い案ね。アタシもまだまだナザリックのお役に立てるわ!」

 

艾の煙の向こうにイキイキと働く己の姿を想像して

ニューロニストは嬉しそうに微笑んだ。

 

 

 

 




特にシリアスにも、狙ってコミカルにも
していません。

自然に思い浮かぶ風景での会話を書いて行きます。

じゃあまた、次のエピソードは
何か思い付いたら書きますので
その時にお目にかかりましょう。

ありがとうございました。
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