『AR/MS!!』 冷淡JKが本気の「コスプレサバゲー」に挑戦する話 作:よしどら
議論の内容は“あの時スノウは死ぬべきか死なないべきか”。中々に白熱した議論だったと思う。
私としてはやっぱりスノウは物語の都合上死ななければいけないと思ったのだ。
ミリーが頑張っても、いくら頑張ろうとも救えない人はいる。それは頑張るだけ逆効果というのが知れる良い機会だった…そう捉えられるからだ。
逆にミリー…じゃなくて
8年前の映画に討論をしている姿がひそひそと話題になりながらも…私達は何処か満足感を覚えた。
…因みに結局討論は平行線で、分かれ道で別れた途端今度は電話で討論を続ける。
当たり前だ。どちらも譲ることが出来ないから平行線なのだ。寝る間も惜しんで自分達の考えを押し付け合う私達に、消灯の声が響く。
けれど私達はそれを無視して最終的に夜中の3時くらいまで続き、そろそろ夜も更けそうになった頃に向日葵ちゃんが夢の中にダイブ。
私は勝ったという意志と共に同じく夢の中にダイブした。
朝学校に来ると、寝ぼけ眼の向日葵ちゃんに会った。
どうやら寝落ちしたは良いがそれはそれとして睡眠時間が足りてなかったらしい。
取り合えず気付かれない様にそっと足音を消しつつ、私は小さく息を吐いた。
「おっはよう吹雪ー!」
「…ナズナ」
「見た見た?今日の校内ネットの
「そう」
「およ?気にしないの?悪目立ちとか気にしないタイプ?」
「気にしない。勝つ為に最善を尽くしただけだし」
これは嘘。本当は死ぬほど恥ずかしい。
死ぬほど恥ずかしいけどもし此処で恥ずかしがったらじゃああのノリノリのスノウは何なのってなって本当に社会的に死ぬから此処は我慢しないと。
…でも目の前でもっとノリノリにミリーになり切ってフィールド燃やし尽くした(観客側サイド)人が居るから其処まで恥ずかしくは…
「見てみて!炎の魔女の一撃をたった一振りで消し飛ばした雪の妖精!」
へ?今なんて言った?私ちゃんと詠唱して…
「ああ、私も動画作るとき見たけど、観客側のカメラだと杖を振る瞬間しか見えてなかったんだよね。だから詠唱を見てたのは私のみ!」
「…や、ちょと…あれはちが…」
やばい誤魔化し入れたいけど声が思ったより出なくて無視された。
(というか此処でごまかしてどうするのもし誤魔化したら私がその子だって言ってるようなものだしそもそも一振りじゃなくて詠唱してたって詠唱文はじゃあ出てくるのって言ったら絶対出てこないって言われるしそうしたらどうして暗唱できたか聞かれたら…あ、あ)
やっぱりやめておこう。偶にはあきらめも重要だよね。
AR/MS初めての初心者が、何故か詠唱出来てたなんて言ったら…うん、痛い子としてしか見られないよね。
それだけはやだ。唯でさえ暗い学校生活が死ぬほど黒くなるし。
「…あ、見てあの子じゃない?」
「へぇ。あの子普通の生活でも白色の髪なんだ」
「高校デビューかな?」
止めてみないで。もう死にそうだから。
目の前の向日葵ちゃんと一緒に自爆しそうなくらい顔朱くなってるから。
「…こんなに言われても顔朱くしないんだなぁ…精神強いんだねぃ」
「恥ずかしい」
「本当に?」
「う…」
「おはようございます!姐さんッッ!!」
…目の前で挨拶されたんだけど、どうすればいいの?
いや目の前には向日葵ちゃんがいるし、私絶対関係ないじゃん。良かった良かっ…
「あ!あの時の…おはようございます!姐さんッッ!!」
「…何で私も」
「だってあの姐さんの炎を一振りで掻き消したという。まさに最強の御方じゃないっすか!」
「……あれは…ちが…」
私が何か言い訳をしようと考えるのと同時に、私の肩に小さな手が乗っかった。
…そのまま伸びている腕の持ち主の方を見つめると…其処には笑顔の向日葵ちゃんが…
「
笑顔に此処までプレッシャーを感じた事はなかった気がする。やっぱり魔女じゃない?
そんな事を思いつつ、私は窓から覗いてる二人を見て小さく溜息を吐く。
「…いやー、あれは見事でしたねぇ!まさか二人が魔法一発でフィールドを吹っ飛ばしたり凍らせたりしたんですから!」
「いや、あれは私の実力じゃ…」
「…そもそもスノウは実力を余らせて範囲を広げすぎたって設定があって」
「その力を遺憾なく発揮できたお二人は相当の手練れですね!」
「「う…」」
くっそこの眼鏡に口で勝てる気がしないんだけどどうしようナズ…ナズナ逃げたし。
…ずるい。私も逃げたかった。
「校内でソッコー話題になるのも当然ッスよね!自分の上げた動画も注目されてて嬉しいッスよ」
その言葉に向日葵の身体がピクリと跳ねる。
…動画上げた犯人もう一人いたよ!ちくしょう!
「ちょっと待って。今なんて言いました?新館君がアップしたんですか?校内ネットに?あの動画を?」
「え?ええ、まあ…つーか昨日の試合見てた部員のほとんどが上げてたんじゃないスかね?これだけ派手で珍しい試合。誰だって人に見せたくなりますって」
その言葉に私と向日葵ちゃんの口が引き攣る。つまり動画を消すには部員の全てを消さないといけないわけで…ハハ、出来る訳ない。
皆と話し合わないから殺すとかスノウちゃんしかやらないよそれ。
「あ、もちろん俺たちも」「投稿してます」
「そりゃ高校初の記念すべき試合だしな」
「まぁ…投稿しない理由がないですよね。色々なイミで」
その言葉を聞いて私は小さくため息を吐きつつ、そのまま泣き崩れた向日葵ちゃんを無視して歩き出す。
…そのまま教室に入った瞬間に会話がピタッと止まった事に心臓を傷めつつ、私は椅子に座って机に突っ伏した。
--キーンコーンカーンコーン--
「…」
「あ、あの雪白さん」
「何?」
「…あ、えと…一緒良いかな?」
「ん。別に」
やった初めて他のクラスメイトと話せた。しかも一緒に楽しくお食事会してる!
どうしよう楽しくお話しできるかな?出来るかなぁ…?
「……」
「…あ、えと…いい天気だね」
「ん」
「あの、雪白さんってAR/MSは初めてなの…?」
「ん」
「そ、そっかぁ…凄いなぁ!私もあんな風になれるかなぁ?」
「ん」
「……えと…あの…」
「…」
ごめん。本当にごめんね。絶対詰まんないよね。でも緊張しちゃって頭の中真っ白なんだ。
雪白だけに。…なーんちゃって…ははっ。…会話どうしよう。
「あ。タツミさんじゃん」
「…ナズナ?」
「たすかった…」
ごめんねタツミさん…私との会話本当に詰まんなかったよね。
「もしかして雪白ちゃんと話そうとして失敗しちゃった?」
「…うん」
「だってさ!もうちょっと愛想よくなった方がいいんじゃない?うりうりぃ」
「んにゅ」
頬を掴まれてむにむにとされつつ、私は小さく溜息を吐いた。
…誰だって最初から愛想がいい訳じゃないやい!
「因みにこの子昨日ね?恥ずかしがってる女の子を見てていい笑顔してたんだよぅ?」
「…うわぁ」
「ナズナ言い方が酷い」
それだと私が女の子の裸を見て欲情するド変態じゃないか。実際しそうになったからその通りなんだけど…
「…女の子が好きって所までスノウちゃんと一緒なんだね…」
「好きでこうなった訳じゃない」
「お、ヒマワリちゃんもこっちきたんだ!噂の人達大集合だねぃ」
「ヒマワリ…?!」
「ん。あたしのことはナズナでいいからさー。ヒマワリちゃんって呼んでいー?」
「嫌だったら断るのが吉。ちょっと調子に乗るとすぐ引っ付いてくる」
私がそういうのと同時にナズナの身体が私に引っ付いた。
磁石か何かかな?なんて思いながらも、私は引っ付いたナズナを押し返しながらご飯を食べ進める。
「う…ん!うん!うん!!」
「おおぅ。どしたーそのテンション」
「ちょっとものすごく嬉しかっただけです!何故かはえーと…ご想像にお任せします!」
「あー…うん。ゴ……わかった!んじゃOKもらえたし今日から名前呼びねー」
「じゃ俺もー」「では僕も―」
二人が嬉しそうな会話をしていると、教卓からエクレアとゼリーを咥えた二人の男が現れた。
…向日葵ちゃんの後ろに居た人達だっけ。昨日沢山活躍した凄い人達だったよなぁ。
やっぱりそれを従える向日葵ちゃん、凄い人?…と思ったけど凄い真顔になってる。絶対弄ばれてるだけだ。
「………そっちは別クラスですよね?なんでわざわざこっちくるんですか」
「わぁすごい真顔ぅー…」
「まあまあ同じチームで戦った仲じゃないですか」
「つれないぞヒマワリ一号!」
「変な呼び方やめて!?」
…箸でお気に入りのハンバーグを切り分けて……あれ?
いつのまにかハンバーグが消えてる…なんで?
「ハンバーグ頂きぃ」
「……」
「じょ、冗談だって。そんな目で見つめないで?ね?ね?私のハムサンドあげるから…」
「…怒ってない」
「怒ってはないけど泣きそうじゃん!ごめんね変な冗談だったよね!」
「ないてない」
むすっとした口に私のハンバーグがあーんされる。美味しい。
良かったちゃんと私のハンバーグあったんだ。良かった良かった。
「…おいしい?」
「ん♪」
「……可愛い…私の卵焼きいる?」
「っ…たべたい!」
「はいはい。あーん」
あーん…ほむほむ。甘い玉子焼き!美味しい!
「…かわいい…」
「向こうで着実に餌付けが始まってますね…ほら一緒のチームに入れたいなら餌付けしてみてはどうですかヒマワリさん?」
「スノウちゃんの好きな食べ物……あ、たい焼き買ってきたんだ」
「何故たい焼きを?」
「スノウちゃんが好きだから。はいあーん」
「……はぁ」
私も好きだけどまさかそんな事になる?私をスノウと間違えないで?
確かに好きだけど、特に甘い物が好きって点でスノウと丸被りしてるって思ったけど。
…あーん…んっ…中身が餡子とは…やはり分かってるなぁ…
「ARスノウちゃんでも感動なのにリアルスノウちゃんが居るなんて…感動だよぅ…」
「…らしいですが?」
「私に聞かれても困る。そもそもチームを決めるのは部長であって私じゃない」
「成程つまり貴女は奇数人の部活でありながら着々と孤立していくこの孤独感に耐えつつ部員達からの『なんかこいつ怖いから近寄らないでおこう』という視線と空気に耐えて部活を続けていく」
「もうやめてあげて。聞いてるこっちが辛くなるから…」
直撃した私はもう気絶しそうだけどね!本当にこの眼鏡はいう事やる事全部鬼畜だ。
「…っぅぅ。そういえば吹雪ちゃんは身体痛くないの?」
「なんで?」
「全身筋肉痛だよ。初めての試合の後なる奴がたまにいるんだっけ?」
「初心者に多いらしいですよ。緊張で試合中ずっと無意識に全身を力ませてしまうせいだとか」
「…大変そう」
「だな」
私達が小さく笑いあうのと同時に、いつの間にか真後ろから抱き着いたナズナが小さく首を傾げる。
「……んん?初めての試合?アレー?ヒマワリちゃんが初心者って話もしかしてマジで本当なの?」
「私も初心者だけど」
「吹雪ちゃんは嘘でしょ?ちゃんと経験者の所に丸付けておきなよぅー」
「「本当なのに信じてくれない…」」
私達が声を被らせて項垂れると、抱き着いたナズナから携帯の画面を見せられる。
其処には向日葵ちゃんが森を吹き飛ばし、それを杖を一振りで消し去る
「うんそれは当然かなって」
「違うのほんとは私じゃなくて
向日葵ちゃんがそういうのと同時に、ナズナの左右に
「…という設定なんです」
「読んで読んで」
「ちょっとーーーッ!?」
両手で丸を作って空気を表しながら読んでと言う二号に口を緩めつつ、三人が向こうに行ったのを見て私はため息を吐いた。…たい焼き美味しい。
「むぅ。私も買ってくるべきだったか」
「着々と餌付け係が増えていくねぃ……私も買った方が……」
「食事中失礼する!ここに日向向日葵はいるか!?」
そう言いながら私達の方にやってきた部長を見つつ、私はナズナの後ろに隠れてみる。
…ナズナの背中をぎゅっとしながらちらっと見てみると…
「ナンダァ?あの三人の他にあの時のMVPがいるじゃないかぁ!良かったお前だけプリントに書かれてたクラスが消えてて分からなかったんだ!手間が省けたなぁ!」
「…あ、あ…」
嫌な予感しかしない。
「お前たち、今日の放課後何か用事は?」
「別にないスね」
「用事は…ない…です」
「とくには」
「…あ、…ない…です」
「そうか、では放課後部活に顔を出せるな?」
「やっぱり…」
「なんだ?」
向日葵ちゃんが呟くのと同時に、部長の顔が離れていく。
お願いひきつけておいて、私は逃げる手段探すから…絶対に変な事言わないでよ…?
「いえ…あの、名指しで呼び出しにこられたのはどういう…?」
「…ふー…
あ、終わった。可愛がり確定だこれ。
どうしよう可愛がりとか聞いてないやっぱり急用を思い出したりとか風邪ひいて早退するしか…
そんな事を考えつつも消沈していると、何かを考えていた向日葵ちゃんが小さく呟く。
「鳥甲先輩昨日と違ってなんかピリピリしてたし、何か怒られたりするのかなぁ…」
「怒られる線は薄いと思いますよ。動画阿試合に問題があったなら呼び出しに来るのは先生のはずです」
「それに私たちの都合を確認してた」
「あー確かに。問題起こした奴呼び出すのに当人の都合なんかわざわざ聞かんか。割とマジで可愛がり案件なんじゃねーの?」
「冗談と笑えない現状が笑えない…」
小さく呟くのと同時に、私は眼鏡野郎が何か考えているのを見て私も同じように考える。
……駄目だご飯の事しか頭にないや。
「……………もしかすると部長は先ほどのひまわりさんの質問に対し実はちゃんと答えてくれていたのかもしれませんよ?」
「え?」
「…あ、そっか。『私の所へ来い』」
「えぇ。そのとお…」
「そこに気づくとは察しがいいですね。説明の手間が省けそうです」
そう言って教卓の中から出…で……出てきたのは
「あクリちゃん先輩じゃんやっほー」
「
「西表先輩」
「おっとっと。なんですか?」
ゆっくりと私が近づき、それを見た周囲の人達が息を呑む。
……そしてそのまま私は自分の頭に手を置いて、そのまま真横にスライドして……
「あ」
コツンと西表先輩の額にぶつかった。
…それを見た西表先輩が嬉しそうに勝ち誇り、私の身体をぎゅっと抱きしめてから変わらぬ表情で……ちょっとだけ頬は緩んでるけど……私の耳元で囁いた。
「貴女はクリちゃん先輩でもいいですよ?私より身長下ですから。多少の無礼は許しましょう」
「……」
「兎に角あなたたち4人は部長に目をつけられたおっとっと」
いったん言葉を切って、私の頭に手をぽんと置いてから喋りなおす。
「部長の目に適ったんです。言わば選ばれたゆうしゃ」
「今『目をつけられた』って言いました?」
「……ご存知かもしれませんが
あ、ダメだ誤魔化す方向でごり押してる。
「なのでそこまで意識は高くありませんし活動本心もゆるめ。それは今も基本的には同じです」
そこで一旦切ってから私の身体をぎゅっとして小さく息を吐く。
…何か後悔しているのだろうか?そんな事を思いながらも私は小さくクリちゃん先輩の頭を撫でた。
……一瞬で手が弾かれた。
「しかし去年の地区大会。現部長鳥甲鶚率いる第3チームが異例の準優勝を果たしました」
「…準優勝」
「えぇ。『やるからには全力でやらないか』そう彼女は部員たちに声をかけて回り、賛同した人達と厳しい自主訓練を敢行したんです。しかし大半が部長のレベルについていけず途中で脱落していきました」
「…クリちゃん先輩は耐えきったの?」
「私は部長が勝手に担いだりとかされたので。実力の部分もありますが」
「ほへぇ…」
思ったよりもクリちゃん先輩は凄いのかもしれない。そんな事を思いながら私の脳内には部長の言葉を思い出した。
大半が途中で脱落して人数が補充出来ないから即戦力の三人が欲しいって事なのか。
じゃあ私要らないのでは…?私即戦力でも何でもないしね!
…あ、ナズナ今大事な話してるんだよ?!駄目駄目要らない。要らな……あむ…美味しい。
「……なので
「「今『いけにえ』って言いました?」」
「ふー…仕方ないですね」
私を抱きしめたままゆっくりと向日葵ちゃんの方に行き…私を真ん中にして抱きしめた。
凄く痛い。柔らかくないんだけど。
「ではもう恥も外聞もなくお願いします。私の代わりに部長にかわいがられてください!」
「ちょ。どうしてそこで私に」
「いけ…っデコイになってください!」
「痛い。削れる」
そんな事を呟きながらも、私の意識はゆっくりと闇に飲まれていった。
--田中 進副部長の話は良い話だから、皆単行本とか読んでね!--
「それで?部長のチームには入ったりするのぅー?」
「入らない。そんな実力も無い」
「えー。凄い強いと思うけどなぁ吹雪ー」
「強くない」
ファウンデーションスーツに着替え終わり、私は小さく欠伸をする。
さっきはクリちゃん先輩と向日葵ちゃんの
でも授業中寝たら目を付けられるから絶対に寝ない。私、優等生。
…ナズナちゃんまだ恥ずかしさ取れてないのか胸抑えてる。良い。
「不埒な視線を感じるなー?」
「気のせい」
「ほんとぅー?」
「ほんとほんと」
「えーでも」
「此処に居たか雪白 吹雪!」
遠くから聞こえた部長の声を聴き、私は小さく肩を震わせる。
やばい可愛がりか?
「貴様も私達のチームには入らないのか?」
「…はい」
「ほほう……つまり貴様も
「は…え?」
舐めてる?なんで?
私そんな事一言も言った記憶ないんだけど、これどうすればいいの?
ナズナ…ナズナ面白がってないで助けて助けて!?
「そうかそうか。今年の一年は生きが良くて助かるなぁ」
そう言いながら笑顔で肩をポンと叩き、部長の顔が耳元まで近づく。
そのあまりにもホラーな恐怖に私は思わず目を逸らした。
「宜しい。その鼻へし折ってやる」
あ。物理?死ぬ?
私鼻を折られて死んじゃうの?ねぇ。ねぇ!?
「いやぁ大変なことになったねぃ。…吹雪!?」
ナズナの方に抱き着く。
…もうヤダ。不貞寝したい。このまま夢の世界に逃げてしまいたい。
「ちょ…大丈夫だから!勘違いしてるのは部長何でしょ!?後でそういえば謝ってくれるって」
「…あの迫力なのに?」
あんな殺意マシマシの状態で喧嘩吹っ掛けてきた先輩に、フルボッコにした後こういうの?
-「実は私、前回が初試合の初心者でした」
…通る訳が無い。寧ろその状態で喧嘩売ったのかとかわけわかんない勘違いされる。するとどうなる?私の部活と学校生活が終わる。
これからは毎日筋肉痛との闘いか…ハハッ、もう無理かもしれない。
そんな事を考えながら私は眼鏡たちに連れられてフィールドの中へ、これは終わったかな。うん…
『それではこれより!!陽原
『ルールはインターハイを想定した【フラグ戦!!】決着はどちらか5名の全滅あるいは相手チームの