APEXからタップストレイフが消えるんですか…私には無縁の技術なので特にノーダメですが。他の方はそうでも無いらしいですね。
タイトルはオクタンのセリフ、「ウサギの勝ち」から
とうとう来た、職場体験初日だ。
俺は今回、俺のみの戦闘服を持って駅を集合している。というよりもA組全員が集合しているな。ここから各々が職場体験先の場所へ電車移動するのだ。常闇なんかは九州まで行く。
「くれぐれも体験先のプロヒーローに失礼のないように。じゃあ行け」
相澤担任がそう言うと、俺を除く全生徒が各々移動を始める。そんな中、緑谷が飯田に話しかける…飯田の兄であるターボヒーローインゲニウム。彼が雄英体育祭日に、ヒーロー殺しステインというヴィランの手によってヒーロー活動が二度と出来ない身体にされたらしい。
それ以来…飯田の目が恐ろしい…ローバとクリプト曰く、復讐する目だそうだ。だから先日、ステインについてはきっとヒーローが捕まえてくれると伝えた…遠回しにお前が手を下す必要は無いという意味だ…
だが効果があるかは分からない。あとは彼の良心を信じるしか無いな。
「おい連出堕。お前は移動しなくていいのか?」
保須市へと向かう飯田を見つめていると、後ろから相澤担任に話しかけられる。
「ミルコからこの駅で待つように今朝、家の玄関前に跳んで来て言ってきたからここで待つ」
「…家に跳んで来たのか?」
「ああ」
「…そうか…」
そりゃあ朝起きて支度して学校に向かおうとしたら登校経路に褐色筋肉バニーが跳んで来たからめちゃくちゃ驚いたな。敵意が無いから虚空の声も無かったからいきなり目の前に現れて死ぬかと思ったぜ。
相澤担任も特に追求しない辺り、きっとミルコのあれはプロヒーローの間でも普段通りなんだろうな…
そんな時だった。
ガシャーン
「グルオオオオオォォー!!!」
ガラスが割れる音が響き、何か重い物が倒れ、獣の様な遠吠えが駅前で聞こえる。確実に何か事件が起きたのだろう。
相澤担任と俺はすぐに目の色が変わる。
「連出堕、そこで待機してろ!」
相澤担任がそう俺に伝えると、首に巻いた捕縛布を掴んで物音のした方向へ向かう。
待機…って言われても…ミルコが近くにいるかもしれない状況でこんな騒ぎが起これば確実に騒動の原因でミルコと出会えるだろう。
連出堕から待機の指示が来なかったから俺は歩いて騒動の中心へと向かう。
すると、駅前と駅前の建物の合間の道路にて白いモフモフのバニー服の様な戦闘服を来た筋肉ある褐色の女性が、自分の何倍もデカいライオン…多分そういう個性だろうな。ライオンを蹴りで撃沈させていた。
ライオンはスルスルと小さくなっていき、ただの中年のおっさんに戻ると見覚えのある捕縛布に包まれる。
「流石ですね、ミルコ」
「おお、イレイザーヘッドか! 遅かったな! だからこいつの後始末頼む!」
あれこそがラビットヒーロー…ミルコ。
相澤担任と少し会話した後、そのままミルコは大きく跳んでどこかへ去っていった。
あれ?置いてかれた?
「……連出堕。個性の使用を許可する。ミルコに追いつけ。」
こちらを見ずに相澤担任が俺にそう伝える。
待て、本気で言ってるのか?こんな事の為に個性使うのか?というか個性使ってもあれ追いつけるのか?飯田や爆豪よりも速いぞあれ!?
ヴァルキリーでも追いつけやしないぞ…
俺はもう見えないくらい遥か遠くに行ったミルコを見つめる。が…
「すまん! 忘れてた!」
不意に、後ろにミルコがいつの間にか居た。
「うおっ!?」
音も無く、あんな遠くにいたのに背後にいつの間にか現れる…流石ヒーロービルボードチャート上位勢…!格が違う…!
…思ったんだが…ミルコって俺より小さいんだな。いや、流石に連出堕よりは大きいが…A組の女子達とそこまで身長変わらない…?八百万より身長低い…?個性が兎だからその影響か?
「…なんかお前、私の事馬鹿にしてないか?」
「い〜や? さっきの迅速のヴィラン退治を見てバカにするはずが無いぜ」
野生の勘ってやつか…俺はマスクやゴーグルしてるのに表情を読み取られたか?
「まあいいか。で、お前…連出堕だったか。ヒーロー名はなんだ?」
「Apex Predators」
「頂点捕食者達か…」
思うんだが、Apex Predatorsから頂点捕食者をすぐに和訳出来るって中々凄くないか?日常会話では絶対に使わない英語だぞ?
「…兎である私への当てつけか!?」
「違う」
「私を喰らおうってのか!?」
「No」
「喧嘩か!? 買うぞ!?」
「やめてください」(必死)
俺は自分で脚をぶっ飛ばした男だ。自分がイカれてるなんて事は分かる。だが目の前のこの人は別ベクトルでイカれてるな。対応を誤ったら殴られると本能が言ってる。
【貴方ミルコに殴られるわよ、言動に気をつけて】
ほら、虚空の声もこの通りだ。
「さて、知ってると思うが私は事務所を持たない! だから座学などは無い! ただひたすらヴィラン退治だ!」
「ああ…」
「ついてこい! 個性の使用を許可する!」
「ミルコ、そんな簡単に個性の使用を許可しないでください。」
俺達の個性使用を許可して跳び跳ねようとするミルコに相澤担任が止める。あんたもさっき個性の使用を許可しただろうが…
「…じゃあ仕方ないな! こうするか!」
するとミルコは俺の首根っこを掴む。おお、これは嫌な予感がするな!俺からしたら最高に楽しいだろうがごく一般的な観点からでは絶対に間違ってる事がこれから行われるな!
そして俺は…ミルコに掴まれて街を跳んだ…というか跳ばされた。
_________A P E X_________
しばらくして俺はミルコから解放される。ああ〜変な体勢だったから身体が痛いぜ…でも楽しかったな!ってかそれよりも…
「ミルコ…ここ何処だ?」
あまりにミルコのスピードが速すぎて分からなかったが…だいたい30分くらいか?そのくらい跳んだ気がする。
「静岡」
「へぇー静岡…静岡!?」
時計を確認すると、駅へ現地集合してから30分程度…東京から静岡まで30分で跳んで来たのか?200キロメートルは距離はあるんじゃないか!?
時速400キロなのか…待てよ、しかも俺を抱えた状態だろ!?
飯田や爆豪が凄い速いと思ってたが…井の中の蛙ってやつか…これが。
「静岡に何しに来たんだ? ヴィラン退治か?」
「い〜や。目的自体は愛知だ。少しお前が疲れたろうと思って休んだだけだ。」
愛知まで跳んで行くつもりだったのか…?ミルコでこれならオールマイトや最速のホークスは一体どれくらいのスピードなんだ…!?
決めた、俺は次からスピード自慢はしない事にするぜ。再生力を売りにする!
「そろそろ昼だしなんか食べるか…お腹は空いてるか、頂点捕食者?」
「和訳しないでくれ。空いてるな。」
「そういえば…お前色々切り替える個性だったよな? 他の姿の奴らはお腹すいてんのか?」
他の姿の奴ら…レヴナントやヒューズとかだろう。だがあの空間にいる間はお腹は空くことは無い。レヴナントやパスファインダーに関してはお腹が空かないし…連出堕は……もう5年くらいは何も食べてない気がする。
「他の奴らは気にしなくていいさ。前面に出てない間は空腹を感じない。」
「そうか…静岡はうなぎが美味いんだっけか? 喰いに行くぞ」
今度は普通に歩いてミルコは移動をする。おお、跳ねないと移動出来ないデメリットがあるかと思ったけどそうじゃないんだな。
「ああ、そうそう移動してるとプロヒーローは握手やファンサービスを求められるんだ。」
ミルコはこっちに振り返り、やっと職場体験らしい説明を受けさせてくれた。
「キャー! ミルコ〜!♡」
「こんな感じにな?」
反対側の歩道を歩く2人組の女性の片方がミルコに黄色い声を上げて手を振る。それに対してミルコはかっこいい笑顔で手を振り返す。すると女性は大はしゃぎしている。
ミルコはかっこいい側面もあるからな、女性からも支持されている様だ。
女性が騒いだ事によって、周りの人もプロヒーローミルコがその場にいることに気づき、ミルコの大ファンもそんなファンでも無い者も集まってくる。
「ファンサービスの対応は大事だが、そんな時間をかけるのは駄目だ。最低限のファンサービスで相手を満足させろ。」
小さい子供からお年寄りまで満遍なく凄いスピードでミルコはファンサービスをこなして行く。戦闘力、スピード、ファンサ。さすがだな…完璧だ。
「あれ!? 君は雄英体育祭2位の子じゃないか?」
そこで俺達…連出堕の正体がバレる。というよりも今までバレなかった辺り、ミルコの存在感がそんなに強かったんだな。
今の姿はレヴナントじゃなくて、種目自体にはそんな参加してないがそれ以外の時間…間の時間や第2種目の騎馬決めの際にはこの姿だったからか連出堕だと認知されているようだった。
「おお、本当だ…なんで静岡に?」
「ミルコの所で職場体験でしょ。」
「凄いな、雄英だとミルコに指名されるのか!」
「あんな姿だっけ?」
「姿が変わる個性じゃなかった?」
「握手してくれ!」
「…怖い」
「将来有望だな!」
様々な所から声がかけられて握手も求められる。だが…一部、恐れや恐怖を抱いている人が居る。
レヴナント…いや、ヒューズの大爆発もあるのか?…少なくともあれらのせいだろうな。確実に…
そのせいか、近づいてくる人は居たが、俺…というよりも連出堕の個性を恐れてファンサは予想してたよりも少なく、俺達はすぐに移動を再開できた。
そして向かった先の鰻屋へ入店して昼食を済ませた。美味かったな。
「そういえば目的は愛知だよな。愛知には何をしに行くんだ?」
「ヴィラン退治だ…正確には私が愛知付近で活動している事を知らしめる。」
「知らしめる…? 誰に?」
ミルコに首根っこを掴まれてまたもや跳びながら移動する俺達。一応最低限の会話ができるようにスピードは先よりもだいぶ遅い。
「異能解放軍って知ってるか?」
「知らないな」
「そうか! 異能…つまり個性は人間の基本的人権…決して法律で縛られていいものでは無いと言う個性を自由に使いたい思想団体だ」
「自由に個性ね…」
理解出来なくも無いな…連出堕の様に個性を使わないと生きていけない奴が居るから、何がなんでも個性を一括りにして縛る事については俺も反対だ。だが、全ての個性を自由に使う事は反対だ。それは連出堕の個性の中のコースティック博士が立証済だ。コースティック博士の様な個性が自由に使われれば人類は滅亡の危機に瀕するからな。
「その思想団体を威圧する為に…彼らが居る愛知で活動を?」
「ああ、泥花市に小さな異能解放軍の団体がうろついてるらしい。今のところ泥花市の住民に被害が無いが…何か事を起こす前に牽制しておく。今日はそれを行った後、東京へとんぼ返りだ!」
「…今日で東京と愛知を行き来するつもりか…?」
「おう!」
ほー(納得)
へー(関心)
ふーん(理解)
うん…(思考放棄)
すげえな(諦め)
この後、ミルコのスピードはとても上がった。
俺の胃の中のうなぎがリスポーンする所だった。
_________A P E X_________
その後、無事に胃の中がリスポーンする事無く泥花市に着いた俺達とミルコだったが…しばらく、2時間くらい市内を歩いてパトロールした。
泥花市はそんなに大きい場所じゃない…かと言って田舎って訳でも無いが…そんな場所に2時間もパトロールがかかったのは、ファンサービスだ。この泥花市は凄かったな、ミルコのファンは勿論、連出堕のファンまで沢山居た。どれくらい多いかと言うと、やってきたミルコのファンと同じくらいの数の人間が俺に握手を求めてきた。
ここの住民は意外だったな、静岡に居た時は俺達を恐れる人が多かったのにここは全くと言っていい程俺達や連出堕を恐れていない…
あの雄英体育祭のレヴナントやヒューズを見ても怖くなかったのか?
ただ…まあ悪い気分じゃなかったな。
「………」
ミルコが何やら泥花市の中心にある大きな塔…タワー?なんだろうなあれ…そのタワーを何やら見つめていた。
が、すぐにファンサに戻った。
なんだ…?あのタワーに何か……まさかのあのタワーに異能解放軍が?
結局、それ以降ミルコは一切タワーを見ずにファンサービスとパトロールを終えて泥花市のパトロールは終了となった。この泥花市…パトロールしてて一切ヴィラン騒ぎや事件が無かった。至って平和だった。
「ミルコ…あの市内に本当に異能解放軍とやらが居るのか…?」
「ああ、というかお前や私に話しかけてきた民間人の中に紛れてたな」
「!?」
民間人の中に…!?異能解放軍が!?
わざわざ向こうからヒーローに接触しに来たのか!?
「気づいてなかったのか?」
「…全く気づかなかった…というかなんでヒーローに接触しに来たんだ? そんな事すれば…」
「異能解放軍はある信条の元、個性を自由に使いたいだけ…別にヒーローや民間人に害を与えたり犯罪を犯したい訳じゃない。だから異能解放軍の中に普通にヒーローの大ファンとかも居るぞ?」
…そう…か、なるほど…。いや、よく分からないがとりあえずは個性の使用が目的であって個性の悪用が目的じゃないから…そんじょそこらのヴィランとは違うからヒーローを恐れたり敵対視しないって事…なのか?
よく分からねぇな。個性の無断使用も個性の悪用と同じだからヴィランと同じな気がするが…
「難しい事考えんな! とりあえず、何か泥花市で行動を起こそうとはしてないって事が分かっただけで充分だ。ヒーロー委員会に連絡して適当にプロヒーローを何人か設置すれば問題無い程度の脅威だって事だな!」
「…おう」
ミルコに再び首根っこを掴まれて跳んでいく俺。
俺はずっと泥花市の方面を見ていた。USJで出会ったヴィランとは全く別物のヴィラン…個性の使用を求める以外は俺達プロヒーローが守るべき民間人と何ら変わらない悪…いや、悪なのか?
連出堕の様な個性を使わないと生きていけない奴がしょうがなく異能解放軍に属している可能性だって充分にある。それを悪と捉えて良いのか?それなら今…レジェンドに切り替わってる連出堕も…
いや、変な事を考えるのはやめよう。
オールマイトが確か5キロメートルを1分以内で移動してたので…(10秒くらい?30秒くらい?)ミルコはそれより少し遅めにしました。
泥花市は異能解放軍とヴィラン連合が争った場所ですね。今放送しているアニメのヒロアカで絶賛登場中の街ですよ!
そして異能解放軍ですね。まさか泥花市に居る全市民が異能解放軍だとは流石のミルコも気づきませんでした。更に派遣や配置されるヒーローも異能解放軍の息がかかった者でございます…
主人公連出堕の個性&設定。レジェンド達の個性&設定資料を書こうと思うんだけど欲しい?
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