レジェンズのヒーローアカデミア   作:HR-H HR-E

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現在シーズン12から追加されるレジェンドがレジェンドなのでこの小説のこれからの展開が不安になるかもしれませんが…そこら辺は一応解決策は考えてるには考えてあります
それよりも皆さん、10月27日(今日)から始まる1週間限定のAPEXのイベントである「シャドウロワイヤル」を是非やって下さい。
細かい事は大きいネタバレなので言えませんが…林間合宿編以降、このシャドウロワイヤルのとある事情が絡んで来ますので…!ぜひ…!


No.21 黙れ皮付き(騒音的な意味で)

 他の生徒や先生の試合を見学する事が出来、リカバリーガールが待機している出張保健室兼モニタールーム。

 まだまだ試合を控えている緑谷と試合を既に合格で終わらせた緑谷、麗日、蛙吹、八百万に後からやって来た轟、常闇はモニタールームから連出堕、耳郎ペアVSプレゼント・マイクの試合を見ていた。

 試合を行っている場所は森林エリア。人工物が一切無く…場所的有利はプレゼント・マイクにも連出堕にもどちらにも無い。せいぜい火災の危険性を危惧してヒューズが使えない事くらいだろう。

 

「そういえば緑谷くん、さっきリカバリーガールに止められていたが…連出堕くん達に何か言うつもりだったのか?」

 

 先程連出堕ペアがこの場に居た時に緑谷は何か連出堕に言おうとしたが、ヒントは連出堕達の成長を阻害しかねないのでリカバリーガールに止められていた。飯田に尋ねられ、緑谷は答える。

 

「うん…多分だけど連出堕くんや耳郎さん相手にプレゼント・マイク先生という事は…耳郎さんは単純に個性としての出力がプレゼント・マイク先生の下位互換だから、そして連出堕くんは…多分____」

 

 そこまで言った所で、森林エリアを映し出す画面に…奴が映し出された。

 先程まで画面を見ていなかったものはその存在の放つ威圧感、不快感に驚いて画面を凝視する。一方でリカバリーガールは対して何も感じていない様だが…

 

「出た…レヴナント…」

 

 麗日が言う通り…森林エリアにはあのレヴナントがプレゼント・マイクに襲いかかっていた。さながら完全にヴィランとヒーローの構図であった。

 

_________A P E X_________

 

 

「おいおい…いきなりかよ!」

 

 ゴール手前で仁王立ちしていたプレゼント・マイクはその場から延々と個性ヴォイスの音波攻撃を繰り返してやろうと意気込んでいた所…いきなり要注意人物のレヴナントが赤黒い、メカメカしい大鎌を振り回してやってきた。

 デッドマンズカーブ。レヴナントが扱う武器…もちろんこれはヴィラン制圧などでは無く、虐殺目的で使うもの。使う場面は無いかと思われたが…

 

さあ、私を楽しませてみろ…!

 

 機械である為変わらない表情だが…声質は完全にこの状況を楽しんでいる。一応、教師側がヴィラン、生徒側がヒーローという想定で戦っているのに完全にレヴナントがヴィランである。実際にヴィランではあるのだが…

 

「黙らせてやろう…」

 

 大鎌を横に振り回し、プレゼント・マイクが少し距離を取った所でレヴナントは左手を前に突き出してサイレンスボムを雄英体育祭の時と同じ様に打ち出す。左手を突き出してからサイレンスボムを放つまでの時間は2秒未満。流石の早業である…が

 

 プレゼント・マイクは超圧縮おもりを付けているのにも関わらず、発射されたサイレンスボムが着弾してから迸る個性を無効化する赤い稲妻をジャンプして避けた。

 

「…(唸り声)」

 

 サイレンスボム自体を流石にプロヒーローに当てるのは困難である為、サイレンスボムが何処かに着弾した際に爆発して周りに拡散して迸る赤い稲妻を当てようとしたが…それすらも避けられてしまう。

 プレゼント・マイクは過去に雄英体育祭でレヴナントの個性や戦い方を見ているだろう…しかしあの時はサイレンスボムを直接当てる使い方であり、サイレンスボムを着弾させて拡散させる技は今初めて見せた…のにも関わらず彼は避けた。

 レヴナントの個性をよく調べたのか…だとしてもあの業は提出した資料には載っていないはず…ならば、初見で避けたという事になる。超圧縮おもりを付けているのにも関わらず俊敏な動きで情報皆無の初見を避ける…

 

『なるほど、相澤担任がニヤつく訳だ。確かに強いな…こりゃ』

 

 オクタンがあの時のらしく無かったイレイザーヘッドの言葉を思い返す。

 

《YEAHHHHHHHHHH!》

 

 そこで距離を取ったプレゼント・マイクはレヴナントが再び左手を構え直した所を見て、先制でヴォイスの超音波攻撃を繰り出す。耳郎とは比にならない強さを誇る音波攻撃…レヴナントは左手を突き出そうにも左手がブレる。サイレンスボムは左手を綺麗に前に突き出さないと発射出来ないのだ。

 

『レヴナント、ここは引け。連出堕の判断だ。』

「…クソ…忌々しい。」

 

 クリプトから連出堕の指示を聞き、レヴナントは嫌々大きく後方へ跳ぶ。後方には大きな岩がある、レヴナントの大きさすら隠せる岩だが…プレゼント・マイクのヴォイスで粉々に出来るだろう。しかしレヴナントは岩に隠れるつもりで岩に近寄ったのでは無い…予めそこにポータルが置いてあるからだ。

ポータルに触れたレヴナントは瞬時にその場所から消える。だがプレゼント・マイクは特に深追いはしようとせず、耳郎がこの隙にゴールに向かってないか辺りを警戒するだけだった。

 ポータルに入ってレヴナントを深追いしようにも出入口で待ち伏せされる可能性が非常に高い。それにどうせ、ゴールはここ1つしか無いのだから個々で待機すればいずれ向こうからやって来るのだから。

 

 

 そしてポータルが繋がった先、スタート地点にレヴナントが戻ってきてすぐにオクタンと切り替わる。オクタンと切り替わったのはポータルで待ち伏せしていた耳郎と円滑にコミュニケーションを取るためだ。レヴナントでは絶対に上手くいかない。

 

「上手くいった?」

「いや、ダメだ。レヴナント使っても五分五分だな。」

 

 第一の作戦、レヴナントでプレゼント・マイク制圧はサイレンスが避けられて反撃された時点で失敗だ。あのままならレヴナントなら勝てるかも知れないが…他にも作戦があるならそれを遂行する事にしたのだ。どうせ向こうからはやってこない。時間は30分とたっぷりある。

 

「第二の作戦で行く?」

「いや、悪いがどうやら俺らはプレゼント・マイクの実力を相当舐めてたみたいだ。あの音波攻撃…第二の作戦の要であるヴァルキリーの飛行も撃ち落とせるな。」

「じゃあ第三の…」

 

《FOOOOOOOOOOOOOO!!!!!》

 

 予め立てていた作戦を虱潰しにやって行こうとしていた所でプレゼント・マイクの音波攻撃がここまでやって来た。思わず耳郎とオクタンは耳を塞いでしゃがみ込む。

 

「うっそ…ここまで届くの…!? 私じゃ絶対に届かない距離なのに…!」

「どうやら立てていた作戦のほとんどが実現不可能になりそうだな…まさかここまでの個性の強さだとはな…」

 

 ブラッドハウンドのハンティングビーストを使っても接近する前に音波攻撃を食らう。レイスの虚空でも音波攻撃の範囲の広さ的に間に合わない。パスファインダーのグラップルも飛距離の問題上、音波攻撃の範囲内。ヴァルキリーは撃ち落とされる、ホライゾンのブラックホール…は恐らくプレゼント・マイクは連出堕の生徒情報から既に知っている為初見殺しにはなり得ないから簡単に対処されるだろうな。ローバのジャンプドライブは繊細なコントロールと集中力を必要とする為、あの爆音の中では使えない。ヒューズのマザーロードはこの場では使えないし…そもそも打ち出す前に音波の餌食。レヴナントのサイレンスは失敗している。シアの爆風も飛距離の問題上、プレゼント・マイクの音波が先だ。

 

 成功しそうなのはジブラルタルの空爆やクリプトのリブート、バンガロールのスモークで撹乱している間にレイスで突破…ミラージュのデコイパーティで騒ぐ。危険だが…耳郎と共にレヴナントのデストーテムやランパートのシーラで正面突破もなしでは無い。

 

「デストーテムは使いたくねぇな…」

「ですとーてむ?」

 

 死すらも無かった事にする禁断のウルト。デストーテム。しかし、連出堕的には耳郎をデストーテムに巻き込みたくはない。

だとすれば…撹乱作戦だ。

 

「耳郎、今から作戦を伝える…」

 

 

 

_________A P E X_________

 

 

「来たか…」

 

 ゴール前で待機していたプレゼント・マイクは前からやってくるパスファインダーと耳郎を見て、最大限警戒する。

 

(あの機械リスナーはグラップルの個性…いや、ブラフか?)

 

 連出堕のレジェンドを切り替える速度はとても早い。切り替えれば切り替えるほど切り替える速度は落ちるが、少し時間を置けば元通りとなる。先はあんまり切り替えていなかったのでレジェンドが切り替わる事をプレゼント・マイクは最大限警戒しないと行けなかった。勿論耳郎も警戒する。プレゼント・マイクは下位互換と見くびっているとは言え、彼女も確かな実力者だ。

 

「さあ、どう来るリスn!?」

 

 突然、パスファインダーのグラップルがプレゼント・マイクの顔面に向けて発射される。パスファインダーの腕から発射される鋭いグラップルの先端は刺されば痛いでは済まされないだろう。

 その為、プレゼント・マイクは反射的に避けてしまった。

 

「しまった…!」

 

 避けなかったらプレゼント・マイクの顔は大惨事になってたから避けて正解ではあったが…避けてしまったが故に…グラップルはプレゼント・マイクの背後にあるゴールの看板に突き刺さった。

 伸ばされたグラップルはすぐに収縮を始め、パスファインダーとパスファインダーに荷物の様に抱き抱えられている耳郎はかなりのスピードでゴールへと引っ張られる。

 だがみすみす見逃すプレゼント・マイクでは無い。伸ばされたグラップルのワイヤーを思い切り踏みつけて、無理やり収縮を止める。

 だが、収縮が止まった所でパスファインダーは抱えている耳郎を前方目掛けて放り投げる。片手で投げた為、対して距離は飛んでないが…プレゼント・マイクよりかは少しゴールに近い。

 

(…まずい!)

 

 足元で踏んでいるとは言え、少しずつグラップルは縮小を初めてパスファインダーをゴールへ運ばんとする。ここで足を離せばパスファインダーは一直線でゴールだ。

 だが、耳郎をどうにかしなければ耳郎がゴールにたどり着いてしまう。

 故にマイクはその場からヴォイスを放つしか手段は無かった。

 

《YEAHHHHHHHHHH!!!》

 

 今までの中で1番近い距離からヴォイスを喰らう耳郎はまともに歩く事すら出来ず、耳を思わず塞いで蹲りそうになる。というよりも耳から少し血が滲んできている。

 

 そんな時、プレゼント・マイクは足元からグラップルを踏んでいる感覚が消失する。

 

 グラップルが引き戻されたり、マイクの足から逃れた訳では無い。文字通り、足の裏からグラップルのワイヤーが消失した。

 

 つまり、パスファインダーが居なくなった。

 連出堕がパスファインダーから他に切り替わったという訳だ。

 

 足からグラップルワイヤーの感触が消えた瞬間にマイクはそう判断し、ヴォイスを中断。連出堕の方を向くと…眼前に鎌が迫っていた。

 

「あっぶねぇ!」

 

 後ろに転げる様にマイクは回避をし、ゴール前まで距離を取る。パスファインダーから切り替わった相手は勿論レヴナントであった。いくら本番を想定した訓練とは言え、先生に本気で鎌を振るって来る奴などこいつしか居ない。「死ね」が口癖な爆豪ですらそんな事しないだろう。

 

「……おい、小娘! 何をしている、ゴールまで走れ!」

 

 レヴナントが鎌を構え、マイクと対峙している時。未だにうずくまっている耳郎にレヴナントは痺れを切らして怒鳴り声を上げる。

 プレゼント・マイクは基本的に距離を保って攻撃を仕掛けてくる上にヴォイスを一方向にしか放てない。だからどちらか一方が本来ならマイクの相手をして、もう片方がゴールまで逃げる。マイクがゴールへ向かう方へ邪魔しに行くならマイクの妨害とゴールまでの逃走を交互に切替える。

 おおよそ、その手筈だったのであろうが……

 

 耳郎はうずくまったままである。

 

「おいおい無茶言ってやるなよスケルトンリスナー。ありゃ鼓膜が完全に破れている。周りの音が全く聞こえないし激痛で何も出来ねぇよ。」

 

 相手を必要以上に傷付けないように遠距離攻撃として使われているヴォイスをあの中距離以下で喰らえば、鼓膜は破れるだろう。

 破れたところで、この雄英にはリカバリーガールが居るので勿論後遺症も無く学生生活を送れるが…この試験は終わるまではきっと何も聞こえないだろう。

 

「…ッチ、役立たずめ。ならば私がお前を殺してゴールへ向かうとしよう。

 

 鎌から赤黒い稲妻が迸り、レヴナントはマイクが大鎌のリーチから大きく離れているのに大鎌を振りかぶり…

 

サイレンス・カーブ!

 

 振り下ろしたと同時に大鎌…デッドマンズカーブからサイレンスの斬撃を撃ち放った。

 

「嘘だろ!?」

 

 大鎌を振り上げた時に何となく予想は付いたがまさかの完全な遠距離攻撃にプレゼント・マイクは横に転がる。

 

(連出堕は()()()()()()()()()()だって言ってたじゃねえかイレイザー! 話が違うぜ!?)

 

 数多の分野のエキスパートであるレジェンドを率いる連出堕苑葛の弱点。それは遠距離攻撃の少なさである。

 彼の持つレジェンド達の能力を思い返して欲しい。登場済みのレジェンドだけでも良い。

 

 ブラットハウンド、ライフライン、レイス、パスファインダー、ミラージュ、オクタン、ワットソン、ローバは遠距離攻撃を何一つ持っていない。

 

 コースティック、ホライゾン、クリプト、ジブラルタルは自分から離れた所に何かしらの害は与えられるがそう何回も使えるものでは無いし、ウルトに限った話である上に、数十メートルちょっとの距離である。

 

 シアとレヴナントは確かに遠距離攻撃らしきものは使えるが、相手にはダメージにはならない。シアは動きを封じ、レヴナントは個性を封じるという利点はあるが…攻撃とは言えない。あくまで相手の妨害や自身の補助の1部に過ぎない。

 

 という事はまともな遠距離攻撃を持つのは爆弾を投擲するヒューズとガトリングガンをぶっぱなせるランパートにミサイルを使えるヴァルキリーだけなのだが…ヒューズは命中の不安定性とランパートは隙が大きすぎる、そしてヴァルキリーは命中と威力は丁度よく遠距離攻撃としては申し分無いが…何故弾速が遅い。初見でも簡単に避けられる。牽制としては有効…と言いたいが、雄英教師レベルの強さになるとそうそう効果的とは思えない。無訓練の一般人ですら見てから避けられるくらいには遅いからな。それに天井があったり、屋内だと本当に使い物にならない技だ。故に皆が思う様な便利で牽制から攻撃まで簡単に扱える遠距離攻撃は無い。

 

 それにこの場において人を確実に殺めるガトリングガンや森に被害が行きかねないマザーロードや爆発は使えない。故に実質連出堕は遠距離攻撃を全て封じられた訳だが…

 

 なんと、レヴナントは難なく遠距離攻撃を放って来た。こんな情報は連出堕苑葛の生徒資料にも担任である相澤からも聞いた事も無い。そもそも遠距離攻撃手段を持たぬ連出堕が遠距離攻撃相手にどう対処するのかが今回の採点の1部であったのだが…

 

 というよりも実はこの能力はヒーロー公安委員会も知らない。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 レヴナントは確かに連出堕の命令には逆らわないだけで、自分から連出堕に協力してやろうとはあまり思わない。思ったとしてもそれは善意や連出堕を助ける為では無く、自分が楽しみたいだけであろう。故に連出堕がレヴナントに個性の説明を求めた時に個性の発動条件や効果、デメリットは話しても、その個性をこう応用すれば遠距離攻撃が出来たり、他の事が出来ると言った部分は伏せている。

 この後、遠距離攻撃について詰め寄られた際に「サイレンスを大鎌に纏わせて遠距離攻撃出来ますか?」と聞かなかったお前達が悪いのだとレヴナントは反論している。

 

「虫けらの様に地べたを這いずり回るが良い!」

 

 レヴナントは再び、大鎌を振り下ろして斬撃を放つが前動作が分かりやすい為にプレゼント・マイクは普通に先のように転がる事無く、横に移動する形で簡単に避けられる。

 むしろ、反撃すら出来る余裕もある。確かに遠距離攻撃ではあるし脅威にはなり得るが…1度見てしまえばなんて事は無かった。

 

《YEEEEEEEEEESSSSSSSSSS!!!》

 

 反撃の隙を手に入れたマイクは思いっきりレヴナントにヴォイスを叩きつける。レヴナントには鼓膜が無い為に耳郎の様に鼓膜が破れる激痛に苦しむ事は無いが…あまりにも大きな爆音は衝撃波となりレヴナントの全身に衝撃を与えている。

 

「…(唸り声)…またこれか…」

 

 サイレンスボムもサイレンスカーブも使う為の構えも取れず、レヴナントはただ爆音の中立ち尽くすのみ。蹲るほどでは無いが1歩も動けない…むしろ少しずつ後ろへ後退しかねない…はずの中…

 

 

 プレゼント・マイクは横から爆音を喰らった。

 

「なっ…耳郎リスナー…!」

 

 耳から止めどなく血が溢れ、顔色が分かりやすく悪くなっている上に何処と無くややフラフラしている耳郎がイヤホンジャックを自身のヒーローコスチュームにあるスピーカーに繋げて自分の心音を爆音として放ったのだ。

 耳郎の放つ爆音はプレゼント・マイクと比べると出力は劣る…だが、プレゼント・マイクは口から大きな声量を出す個性…対して耳郎は自身の心音を出力する個性…

この違い…

 

 プレゼント・マイクは大声を出さなければ個性を発動出来ないし、息継ぎをしなければヴォイスを継続出来ない。

 対して耳郎は心臓が動いてる限り、永遠に継続して音波を出せる。

 

 音波による衝撃波もヴォイスと劣っている為がプレゼント・マイクのヴォイスを中断させてヴォイス発動を遅らせる事は出来る。

 そんな好機…見逃すはずも無い。

 

 

 

 影の残像を残す程のスピードで悪魔はその細く鋭利で冷たい大きい手でプレゼント・マイクのやや細長い顔を鷲掴みにする。鷲掴まれたマイクはいよいよ声が出せない。せいぜい呻き声をあげる程度だ。

 つまり…チェックメイト。

 

更に混沌へ(プルス・ケイオス)

 

 プレゼント・マイクの顔を掴みながらレヴナントは思いっきり地面へと叩きつける。地面に叩きつけた時に生じた衝撃波、爆音は確実にマイクのヴォイスと並ぶ程の物であり、鼓膜が破壊されている耳郎にも聞き届いた。

砂煙が舞い、晴れた頃にはグラサンもいつも首に巻いている指向性マイクも粉々になり完全に気絶しているマイクにカフスを掛けるレヴナントが居た。

 

「連出堕から殺すなと言われているからな…運が良い事だな」

 

 カフスをマイクに掛けた後、軽くマイクを蹴り飛ばしレヴナントは今度は耳郎へと近づいていく。

 鼓膜が破壊され、音も何も聞こえずクラスメイトとは言え目の前にはあの悪魔が居る。試験合格の嬉しさが先まであったが…その不安要素のせいで耳郎は試験合格を喜ぶ顔からやや恐怖心を抱く顔となる。

 だがレヴナントはそんな事を気にする様な者では無い。ある程度近い距離になるとそこで歩みを止める。

 

 

 

 

「…及第点だな。役立たずという言葉は取り消してやる、小娘。」

 

「え…? なんて?」

 

 鼓膜が破壊されている耳郎にレヴナントの言葉が届くはずも無い。だがレヴナントはそんな耳郎の為にわざわざ言葉を繰り返してやるほどは優しくは無い。まだ鼓膜が破れている事を自覚出来ていないからレヴナントがなんと言ったかもう一度尋ねる耳郎を無視してレヴナントはさっさとライフラインに切り替わる様に連出堕に伝えて姿を消した。

 

 




みんな大好きツンデレヴナント

サイレンス・カーブ………デッドマンズカーブにサイレンスの稲妻を纏わせて斬撃を放つしか技。簡単に言えば月牙天衝。当たると勿論サイレンスの効果が付与されるがダメージを与える事がメインなのでサイレンスの効果と効果時間は薄め。

レジェンドの詳細をまとめている時、ふと
「あれ?遠距離攻撃とても少なくね?」と思ったのでそれを弱点にしようかと思いましたが戦闘面においては連出堕達は弱点無いですよ〜!(あるとしても相手との戦闘能力の差だけ)という回です。

だから遠距離攻撃主体のプレゼント・マイク先生とぶつからせたかった。
APEXやってると気づき辛いですが。APEXのメイン攻撃は銃なのでレジェンド達のスキルやアビリティはだいたい支援や妨害、限定的なダメージなんですよね。だから銃が縛られた以上、レジェンド達は遠距離攻撃を著しく失う事になりました。
でも今回の様にハッキリとした遠距離攻撃を持つのはランパート、ヒューズ、レヴナントだけなのでどのみち遠距離攻撃に対する課題は連出堕達には課せられますよ。

彼らも緑谷や轟達の様に強くなれます。(個々の強さの上がり幅は低いけど)
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