あれ…2023年…???
三人称視点→オクタン一人称視点です、どうぞ
「そうだなぁ、博士の未練は断ち切って置かなければな…!」
セントラルタワー最上階。
この世界の根幹から常識まで変えてしまいかねない様な発明品の数々が保管され、管理されている保管室にて今回の騒動であるヴィランのリーダー、ウォルフラムはこの保管室に保管されていた【
本当にデヴィット博士の未練を断ち切るためか、またはここまで子供達に出し抜かれた事に対する苛立つを晴らす為か、ウォルフラムは拳銃をメリッサ・シールドに向けて今まさにトリガーを引こうとしていた。
しかし、ウォルフラムがトリガーを引き、弾丸が弾き出されるよりも早くウォルフラムは顔以外を氷で覆われる事となった。
「な、何ィ…!?」
首付近も凍らされた今、ウォルフラムは自身を氷漬けにした人物を視界に入れる事が出来ない。
そして、先程まで視界に居たメリッサ・シールドはいつの間にか眼前から居なくなっていた。
突然の乱入者、そして形勢逆転にウォルフラムは驚きを隠せない。
圧倒的な有利な状況。メリッサ・シールドは脚を撃たれ、デヴィット博士とその助手は気絶。緑谷出久、耳郎響香はウォルフラムの個性で壁に拘束されていた。
まさしくチェックメイトであった…
轟焦凍、彼の個性でウォルフラムとその部下は逆に拘束。
常闇踏陰、彼の個性のダークシャドウでメリッサ・シールドとデヴィット博士とその助手をウォルフラムから引き離し、緑谷と耳郎の拘束を破壊した。
「ば…馬鹿な…!」
オールマイトが拘束されているパーティ会場から通信を聞いている時からそうだった。
ウォルフラム達ヴィラングループは先から毎回毎回このヒーローですら無い子供に出し抜かれていた。
「こ、こんなはずでは…!」
冷静なウォルフラムに怒りがふつふつと湧いてくる。しかし、彼の怒りを嘲笑うかのように…突然、セントラルタワー全体の照明が復旧する。彼が居る保管室の非常用照明もちゃんとした明るい照明灯に切り替わったのだ。
電力の復旧…これはすなわち…セントラルタワーの
「なっ…!」
またもや予想外。セントラルタワーのセキュリティシステムをハッキングしていた仲間は今、ヴォルフラムと同じく氷に包まれて気絶している為、今セキュリティシステムを弄られたら取り返されるのは時間の問題であったが…それにしても
何もかもが予想外…彼の思い描かない展開に事は進んでいた。
「セントラルタワーを始めとしたI・アイランドのシステムは全て正常に戻った。すぐさまお前達の犯行は島全体に知れ渡り、パーティ会場に居たオールマイトは自由になる。人質も全員開放される。」
ウォルフラムの視界からは見えていないが、保管室の入り口からはものの数秒でセントラルタワーのメインシステム端末からセキュリティシステムを正常に戻したクリプトがやってくる。
「お前達の負けだ、ヴィラン共。既にここにもプロヒーローがやってくる」
クリプトは勝ち誇った様な、それでいて調子に乗り過ぎず最後までウォルフラムを警戒している声で降伏を諭してくる。
クリプトの隣には自由になった緑谷。
そして背後には常闇と轟。
更に人質に取られないようにメリッサ・シールド達の前に耳郎…個性を使い、他に敵が来てないかも完全に索敵している。
もはや、隙は無い。完璧な体勢を緑谷達は築いていた。
ここからのウォルフラムの逆転はまずありえない。
自身のチェックメイトが一気に自身へのチェックメイトに持ってかれてしまったのだ。
「……ククっ…クク…」
そう…思えた。
「ッ!? 轟、氷だ! 常闇はダークシャドウを! 」
ウォルフラムの不敵な笑いを、余裕、反抗的な意思はまだ残ってるとすぐ様判断したクリプトは轟達に追撃を要請する。轟達もすぐ様それに応えて個性を発動させるも…ウォルフラムの
「まずい、下がれ!」
「いや、大丈夫!」
分厚い金属板が今にもこちらに向かってくる事を予想したクリプトは保管室からの撤退を指示するが、緑谷はクリプトより前に飛び出して壁に向かって拳を振り下ろす。
彼が今装着しているメリッサ・シールド製の特別なガントレットで一時的に無反動でワンフォーオールを自由に使える。流石に保管室だからか、最高出力で放つ事は無かったが、緑谷はかなりの出力でワンフォーオールを発動させて分厚い金属板の壁を難なく破壊して見せた………が…
「……ッ!?」
その時、緑谷は見た。
分厚い金属板の壁を破壊し、その向こうに居る
そこには先程まで居た憎たらしいウォルフラムでは無く、先までと違って2倍ほど大きくなり、赤いオーラを纏っているウォルフラムを…
(な、なんだ…こいつ…金属操作の個性じゃないのか!?)
緑谷は轟達がやってくる直前の少しの小競り合いでウォルフラムの個性は一定範囲内の金属を自由に操る個性だと断定した。しかし、今目の前に居るウォルフラムは金属操作とは程遠い肉体強化系の個性の恩恵を受けている様にしか思えない程に姿が変わりかけている。
(他の仲間からの支援系の個性を受けた?…いや、全員気絶してる! デヴィット博士の個性増幅装置を使った…? いや、装置はあそこに転がってる! じゃあなんだ!? 連出堕君みたいに複数の個性持ち!? それとも…ヴィラン連合の脳無みたいな改造人間…!?)
恐ろしく早い頭の回転で目の前のウォルフラムの状況を整理しようとする緑谷だが、完全に整理する前にその思考はとんでもないスピードで殴りかかってきたウォルフラムのパンチで遮られた。
「ぐ…ぐふふふ…グフフフフフフ!!!」
一応、デヴィット博士の誘拐と個性増幅装置の強奪計画は頭に残っている。しかし…それよりもこの貰った2つの個性で、目の前のガキ共をぐちゃぐちゃにしてやるという破壊衝動が彼を蝕んで行った。
しかし…冷静さを失ったウォルフラムは…
3つある強個性を使って蹂躙を実行するその計画は…
奴にとっては格好の獲物であった。
「サイレンス」
「ッ!?」
その為…彼は…消え去った。
「なっ、こ、個性が…!?」
肉体強化系の個性を2つ同時に使った超強化が一瞬で消え去れば彼は嫌でも個性が使えなくなった事に気づく。そして、冷水をぶっかけられたかの様に冷静になる。
しかし、無意味。
もう、ウォルフラムはこの時点で何も個性を持たないただのチンピラに成り下がった。
「死ね」
吹っ飛んでいく緑谷と入れ替わる様に前から高速でやってくる人間の姿をした死神に金属操作を使おうとするウォルフラムは案の定個性は使えずにレヴナントの金属の拳を顔面に喰らう。
通常サイズに戻ったウォルフラムはレヴナントの右ストレートに体勢を崩し、後ろに倒れ込む。しかし、悪夢は決してその程度では無い。
全身金属で出来た人工の悪夢は己の金属の硬さを最大限に活かした高い攻撃力から放たれる猛攻を止めはしない。
倒れ込むウォルフラムの身体を脚で思いっきり踏み付け、両拳で顔面が凹む程に交互に殴る。更に首を掴み、ウォルフラムを持ち上げると上空に放り投げ、重力に従って落ちてきた所をみぞおちに膝蹴りを喰らわせる。そしてトドメに背中にダブルスレッジハンマーを叩き込んだ。
「…………ッ……ッ…」
もはや、ウォルフラムの意識など無い。
本来ならレヴナントはここから更に追撃する所だが…生憎彼はレヴナントであると同時に連出堕苑葛でもある。連出堕苑葛の指示でレヴナントはこれ以上の追撃は行えなかった。(そもそも、踏み付け辺りでやめる様に指示は来ていた。)
「ふん、運の良い奴め…」
念の為、意識無きウォルフラムにもう一度サイレンスを流し込み、未だにレセプションパーティ用の皮付き姿のレヴナントは用無しと別のレジェンドへと入れ替わる。
こうして、悪夢は驚く程あっさりと消えていった。
「…………」
「………ま、まさに悪夢…」
その光景を見ていた轟と常闇は味方でありながらも戦意喪失寸前になっていた。
連出堕苑葛とレジェンド達がタイタンを難なく破壊する轟や常闇を友でありながらA組屈指の化け物と評する一方で轟達もまた、
_________A P E X_________
「うーわ、そんな事があったのかよ!」
「クソが! 俺が居りゃ一瞬でケリが付いたのによ…!」
レヴナントがヴィランの親玉ウォルフラムをボコボコにし、クリプトがシステムを復旧させた後、事件はすぐに収束した。残った残党は正常に戻ったセキュリティーシステムと自由になったオールマイトに抵抗虚しくお縄だ。
そして、ウォルフラムとヴィラン一行が連行され、次の日の夜。俺達A組はI・アイランドにある湖近くのテラスでオールマイトとバーベキューをしていた。
ちなみにA組…と言ったが、今ここにA組生徒全員居る。まさか全員I・アイランドに来ているとは…相澤先生は居ないけどな。
それで、今ちょうどあの日同じレセプションパーティに来ていたのに結局出会わなかった爆豪と切島にあの日の事件の細かい詳細と
しかし…爆豪が居れば本当に簡単に事が運んでただろうな。タイタンの時とかも。
あの日…タイタンを倒した時の事だ。タイタンを倒した俺達はすぐにヴァルキリーのウルトで常闇と轟だけを連れて最上階に向かった。八百万や上鳴はもう戦えそうになかったし、飯田や障子達に任せてな。
道中タイタンや他のヴィランに出会う事無く、俺達は制御室、轟達は真っ直ぐ緑谷達の援護へ向かったら思いの外、簡単に事件はケリが付いた。少しレヴナントが暴走気味だったが…まぁ、タイタンの時に何も出来なくて鬱憤が溜まってたんだろうな。もしくは一方的な戦いに気分がハイになってたか…どちらにせよ勘弁して欲しいぜ、あいつが暴走すると責任取るの連出堕と雄英なんだぜ?
それと…こいつらには語らなかったが…あのセントラルタワーの乗っ取り…
デヴィット・シールド博士が奪われた己の発明品である個性増幅装置を奪い返す為に偽ヴィランを呼んで騒ぎを起こしたそうだが…助手はそこでデヴィット博士を裏切り、本物のヴィラン…つまりウォルフラム達を呼んだそうだ。結局ウォルフラムもその助手を裏切り…あんな形になったそうだ。これは緑谷と耳郎から伝えられた。一足先に現場に着いた2人はこの話を聞いていたそうだ。
初めて聞いた時は耳を疑ったぜ…
あと…デヴィット博士曰くオールマイトの
しかし…オールマイトが衰えてる…か…嫌だな…。
オールマイトがもし前線を退くなんて事があれば世の中のレヴナントみたいな奴らが揃いに揃って騒ぎを起こすしヴィラン連合も何しでかすか分かったもんじゃない。
キレる爆豪、悔しそうな切島、苦笑いする上鳴を見ながら俺はよく焼かれた肉を口に運ぶ…が、その途中で勝手に身体がヒューズと入れ替わる。
『!』
「!」
すぐに俺に入れ替わるが…ん〜…やはり
「ちょっと失礼するぜ」
肉を一口で頬張ると俺はその場から立ち上がって、一時的に誰も居ない方へと立ち去る。
テラスから見る空は良いな。
おっと、また勝手に身体がヒューズと入れ替わりやがった。
「こりゃ間違いなく来てるな…」
『
『次はどんな奴が来るか…』
『お友達になれると嬉しいな(^-^)』
夏休みの期間…来週辺りには林間合宿がある。そこで鍛えられるし、ちょうど良いタイミングかもな!
個性の不安定…これは今に始まった事じゃあ無い。数ヶ月に1回、起こりうる現象だ…そしてこの不調が収まった時…俺達は新しい力を手に入れる。
そう、
映画編終!
ライジングとかワールドなどの映画もやる予定です!次回はいよいよ林間合宿ですかな!
個性持ってる相手ならばだいたい勝てるレヴナントさん
ミルコ、エンデヴァー、ミリオ辺りは初見でもサイレンスの危険性に気付いて確実に避けるだろうけど逆に言えばあのくらいの強さじゃないとレヴナントに初見で負ける可能性が高い…という事です。
え?なんでこいつAPEXの使用率ワースト3なの?(無関係)
以上の強さと今までの暴れっぷりから林間合宿辺りでレヴナントはとある方法で事実上の弱体化をさせます。このままレヴナント放置で物語進めると俺TUEEEEになっちゃう...
ウォルフラムの個性・金属操作【元から持ってる個性】。筋力増強【AFOから渡された】。身体能力上昇【AFOから更に渡された】。
ウォルフラムって触れなくても金属操作出来るのかよく分からなかった(映画観たの昔過ぎて)
あと、次回は新レジェンドも来ますよ。アッシュ以外の誰かです。