レジェンズのヒーローアカデミア   作:HR-H HR-E

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野良とカジュアルマッチ行くとよく聞く台詞ですね()
今回はバンガロール視点からスタート、そしてシアです


No.5 マップをよく見ろ、部隊が離れている。

 相手は体格差も年齢も上の成人男性約20名。対してこちらは戦闘服を来ているとは言え女子2名に男子1名。職業軍人である私が居るとしても依然として不利なのは変わらないわ。でもこの世界の強さは個性で決まる。個性の使いようによってはどんな不利な状況でも覆せるのよ。見てなさい。

 

「この辺り一面にスモークを炊くわ、八百万と上鳴は耳郎の指示の元、ヴィランを撃退しなさい! 私はブラッドハウンドに切り替えながら戦うから気にしないで!」

「はい!」

「分かった!」

「お、おう!」

 

 いい返事ね。初対面である私に対しての動揺も少ない。

 私は地面に個性であるスモークを使い、辺り一面を真っ白な煙で包んだわ。この煙は肺に悪影響は及ぼさないから吸っても何も問題は無い、息も苦しくならないわ。あくまで視界を阻害するだけのもの。

 

「な、何も見えねぇぞ!」

「この煙に紛れて逃げるつもりか!」

「慌てんな、ゆっくりと囲め! 逃がすな!」

 

 逃げる?随分馬鹿な事を言うのね。まだ育ち切ってない雛とは言え、彼女達はヒーローよ?逃げる事も大事だけど…少なくとも格下のヴィラン相手には逃げる必要なんて無いわ。

 

「ブラッドハウンド、暴れなさい」

 

 私はブラッドハウンドを切り替わる。そしてブラッドハウンドが表に出てきた瞬間、ブラッドハウンドは個性を完全に解放し、己の力を全て発揮する。

 

我が名はブロスフゥンダル!!!!!!

 

 『ハンティング・ビースト』。ブラッドハウンド最大の必殺技ね。己の闘争心や力、全てを解放した上に全能の目を常にひらっきっぱなしにする。この間ブラッドハウンドはジブラルタルを超えるパワーにオクタンに並ぶスピード、そして味方に共有は出来ないけどどんなに視界が悪くても敵が赤く強調表示される。つまりスモークで誰も何も見えない中、ブラッドハウンドだけは全てが見える。

 

 自分より二回りもデカい岩石の巨漢を殴り倒し、身体が凶器の男の腕をへし折り、トカゲの様な仮面を付けた男を死なない程度にお気に入りの手斧【レイヴンズバイト】で斬りつけて薙ぎ倒していったわ。その暴れっぷりはまさに獣……猟犬ね。

 そして八百万や耳郎達の方は…心配なさそうね。

 

「八百万! その場から左に5m先!」

「はい!」

 

 煙幕の中で耳郎が個性の影響でイヤホンジャックになった耳たぶを使い、敵の音を聞き分けて八百万に指示。八百万は自分の個性で創り出した非殺傷武器で少しずつだけど敵を無力化していったわ。

 そして耳郎は指示を出す為、声を大きく出してしまうから敵にもその位置はバレてしまう…けど…

 

「近づけさせねぇ…よ!」

 

 触れた相手に対して大量の電気を流し込める個性を持つ上鳴電気が耳郎のボディーガードとなり、耳郎に近づく輩は一人残らず上鳴電気の電気ショックにやられているわ。

 

『ふふっ、即席なのに完璧じゃない。』

 

 そしてスモークが晴れた頃には、4人以外誰も立っていなかった。

 

「部隊は全滅…我々の勝ちだ」

「無事に切り抜けられましたわね」

「こ…怖かった…」

「ウェイ…やったぜ…!」

 

 ブラッドハウンドが辺りを見渡して立っている敵が居ないことを確認すると耳郎と上鳴はその場にへたれこむ。突然の実戦だもの、まだ子供だし仕方が無いわね。

 

「では我々はもう一度出入口を目指そう。あっちだ」

「ちょ、ちょっと休んじゃダメかな?」

「ウェイ」

「休んでいる暇なんてありませんわ。ここから早く逃げ出しませんと。」

「その通りだ。またいつかヴィランが現れてもおかしくない……このようにな!

 

 そう言うとブラッドハウンドは手に持っているレイヴンズバイトを耳郎と上鳴の合間を通って投擲する。投擲されたレイヴンズバイトはいつの間にか地面から生えていた何者かの手に突き刺さり、手の本体は声を上げる。

 

「気づかないとでも思ったか? 主神は常に見ている。主神を前にして身を隠すなど不可能」

 

 地面から現れた骸骨のマスクを付けた男は舌打ちをして、レイヴンズバイトを引き抜き、遠くへ捨てる。わざわざ武器を捨てたって事は…あいつの個性は攻撃系ね。もしくはただのまぬけ。

 

『ブラッドハウンド、武器が無いのなら変わりなさい。ハンティングビーストも今日は使えないでしょう。』

「ああ、だがまだ伏兵が居るかも知れない。だから私が…」

『では私が行きましょう。索敵も戦闘もどちらも行えますし。敵が個性に頼っているなら尚更私が有利です。』

 

 そう言うのは()()連出堕の個性として新しく現れた人格、シア。

 

『あなたに任せるのは不安が残るけど………()()()()()()()()()()()()()みたいね、しょうがないわ。連出堕の意思を優先して貴方に譲って上げる。』

『感謝します。』

 

 そうして、ブラッドハウンドは下がり、代わりにシアへと切り替わる。

 

「変身する個性か?」

「そんなチープな物ではありません。もっと美しく、末恐ろしい個性ですよ。」

 

 シアは独特な動きをしながら身体の周りに小さなマイクロドローンの群れを放出し始める。これらがシアの個性。マイクロドローン。

 小さな小さなドローンを一つ一つ細かく動かせる事が出来る。

 

「耳郎さん、八百万さんは何やら知能の低下が見られる上鳴さんを連れて下がっててください。ですがあまり離れないでくださいね」

「れ、連出堕さん、助っ人は…」

「要りません。この様なザコ1人に手間取る程弱くはありませんので。」

 

 ザコと呼ばれた骸骨のヴィランは簡単に激昂して両手に電気を纏わせながらシアへと襲いかかる。愚策ね。

 シアはマイクロドローンによる妨害爆風を前方に放ち、骸骨のヴィランの電気の個性と動きを封じ、逆にマイクロドローンを纏った拳で骸骨のヴィランを一撃で気絶させたわ。

 

「耳郎さん、念の為、索敵を。私達以外に動いてるものはこの山岳地帯にいますか?」

 

 シアの索敵は心音に反応する。だから例え気絶していても心臓が動いていればシアの索敵の妨げになる。だから心音関係無く探れる耳郎とは差別化されている個性ね。

 

「え、えっとちょっと待って…………いや、いない。」

「そうですか。ありがとうございます。それでは今度こそ出入口に向かいましょうか」

 

 

 

 

_________A P E X_________

 

 

 

 

「あ、相澤先生…!」

「そんな…!」

「ウェイ…」

 

 不味いですね。あの後山岳エリアから抜け出して索敵しながら相澤先生が向かっていったのですが…相澤先生はあの後20名ほどのヴィランを1人で殲滅した様です…しかし現在は黒い肉体に脳みそが丸出しの巨漢に頭を掴まれてボロ雑巾の様にボロボロにされていますね…あと、異様な雰囲気を醸し出してる手のヴィランも生き残ってますね。あの2人はただならぬ雰囲気だとは思ってましたがあの2人が主犯格のヴィランですかね?はたまた切り札か…

 とりあえず相澤先生の心音は聞こえるのでまだ生きているようですね…さてどう助けるか…

 …………ちょっと待ってくださいね?

 

 あの脳みそが丸出しの巨漢…心拍がおかしくないですか?

 心臓が動いてますけど…なんというか美しくない…今まで色んな人の心音、心拍を聞いてきましたがこんな不愉快な心拍は聞いた事も無い!

 おぞましい!

 あの脳みそが丸出しの巨漢、何かがおかしいですよ!

 

「シルバ、ライフライン。あれは下手に近づかない方が良いですよ」

『おいおい何言ってんだ! 相澤担任が死んじまうって!』

「そもそも個性を消せるはずの相澤先生がああもボコボコにされたって事もおかしい。あの脳みそが丸出しの巨漢は何か秘密がありますよ。少なくとも情報も無しに無闇に突っ込んではダメです」

『だからと言って相澤担任を見捨てるのか!?』

「そうは言ってません! 私だって助けたいです…しかし…!」

 

「連出堕さん…さっきから何処からかオクタビオさんの声が聞こえるのですが…もしかして会話してます?」

「ええしてますね。」

 

連出堕の個性によるレジェンド達の会話は普通に周りに聞こえます。直接脳内で会話などは出来ませんね。

 

「シルバは相澤先生を助けたいようですが…正直我々ではどうしようも…」

「……ッ…」

 

 悔しそうですね。私だって悔しいです。あの黒い巨漢。本当に見れば見るほど不愉快ですね…

 

『おい、皮付き。変われ、私があの脳みそを殺してやる。』

「殺すなんて言わないで下さい。確かに()()()()()()()()ローリスクで助けに行けるかもしれませんが…トーテムの位置で待ち構えられたら…それに貴方は少し…アレでしょう」

『ふん、初見で我がトーテムの秘密に気づけるはずが無い。あの皮付きを助けたいんだろう? お前もお前達も連出堕も…なぁ? どうだ…? フフフハハハハハハハハ!!!

 

 この人も十分不愉快ですね…

 

「れ、連出堕さん今度はどなたと会話を…聞いた事の無い声とい言いますか…なんというか…」

「ああ、こいつには関わらない方が良いですよ。無視して下さい。」

 

『連出堕…お前もあの皮付きを助けたいんじゃないのか…? 変われ』

「連出堕さん…どうするんですか? 貴方の意思には逆らいませんが…」

 

 

 

 

「SMASSSH!!!」

 

 その時、相澤先生の方角から爆音が響く。振り返ると、いつの間にか緑谷くんが脳みそが丸出しの巨漢に殴りかかっていましたね。巨漢の気持ち悪い心拍に気を取られてて気づかなかった。

 というかあの脳みそが丸出しの巨漢、建物を半壊させる緑谷くんのパワーを食らってもビクともしてない!?やはりあれは普通じゃない!

 いや、それよりもあいつ相澤先生を手放した!今です!

 

「八百万さん! 相澤先生の回収に行きます! 耳郎さんと上鳴くんはそこで待機!」

「はい!」

 

 例え脳みそが丸出しの巨漢がこっちに向かってきても私やジブラルタルで相手をして、その隙に八百万さんが相澤先生を回収。どちらにせよ相澤先生は無事になるはず。

 

「あ…なんだ? あいつ?」

 

 巨漢に気を取られててあまり気にしてなかったですが手を身体中に装着したヴィランがこちらに近づきましたね。しかし…何かさせる前に封じる!

 

「八百万さん、相澤先生を抱えて逃げてください! ベールを外します!」

 

 あの脳みそが丸出しの巨漢もギリギリ巻き込む形で妨害爆風を巻き起こし、手の男は膝を着く…しかし脳みそが丸出しの巨漢は少し身体が震えただけで膝すらつかなかった。だが反撃はしてこなかった。

 

「緑谷くん! 蛙水さん! 今です! 逃げて!」

「……くっそ、脳無! 逃がすな! 誰でも良いから生徒を1人でも殺せ!」

 

 手の男は脳みそが丸出しの巨漢…脳無にそう伝えると拳を構え、私の方へ向かい……目にも止まらぬスピードで相澤先生を抱えた八百万さんへと向かった。

 

「なにぃ!?」

『速えぇ!』

 

 想像を軽く上回るスピードにまさかの私では無く遠い八百万さん狙いだとは…もしかして私が生徒として認識されていなかった?

 どちらにせよ、状況は最悪!今からどうしたってこのスピードで動く脳無とやらは止められない!

 私ではどうしようも無い…!

 

 

 

 そう、私では…ね

 

 

 

「CAROLINA SMASH!」

 

 突如、脳無が八百万に届く前に横方向へ押し出されて転倒する。先程まで脳無が居た場所、そこにはとあるヒーローが居た。

 

 

「もう大丈夫だ。私が来た。

 

 レジェンドすら安心させるヒーローがそこには居た。

 

 




個性だけならレヴナントが1番強いかもしれない。次点でレイスかジブラルタル。
さすがにUSJ脳無は強すぎる。序盤に出てきて良い相手じゃない。

上鳴はまだギリギリアホになってません。しかし特に意味はありません。
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